8 / 40
第7項 試験
しおりを挟む
「だぁーっ、終わったぁ」
店の倉庫に運び入れたゼクスは大の字で寝転ぶ。
普段激しい動きをする事がない。たまに戦闘で体を動かすことはあるが、魔術のおかげで疲弊することはまずない。
単純な基礎体力が落ちていても仕方ないのだ。
(こんなに体力が落ちていたとはな……)
青空を仰ぎながらゼクスは気付かされた。
騎士時代とは比べものにならないくらいの体力――いや、筋力も衰えてしまったいた事に。
「どうっスかー? 落ち着いたっスか?」
酒場から戻ってきたキャミィは両手に樽ジョッキを持ってくる。
一つをゼクスに渡すと、出入り口に置かれた大きな木箱に跳ねるように腰を下ろす。
樽ジョッキに鼻を近づけ匂いを嗅ぎ、
「なんだ、水か」
酒じゃないとわかると落胆したように悪態をつく。
ひとくち口に含むと冷たい水が火照った体を癒すように駆け巡る。
「どうっスか? 酒じゃないっスけど」
「……うまい。久しぶりだ。水をうまいと感じるのは……」
樽ジョッキの水を見つめるゼクス。そんな様子に満足げにキャミィは笑みをこぼした。
「これ飲んだらもう一仕事するっスよ」
「また力仕事じゃないだろうな…… もう動けないぞ」
彼は眉をひそめた。体力は少し回復したが、久しぶりに酷使した全身からは悲鳴が聞こえてきそうだ。
「そこまで鬼オーガじゃないっスよ。クエストボードに新しいシートを貼る作業っス。それくらいならできそうっスよね」
ほっと肩をなでおろす。
「ゼクスくんは中隊長くらいの地位だったんじゃないっスか? にしてはかなり軟弱じゃないっすか」
「ぐっ……反論できないな。――ん? キャミねえ騎士に詳しそうな口ぶりだな。関係者か何かだったりしたのか?」
「うんや、なんども手合わせしてたら分かるっスよ」
彼女も昔は手練れの戦士だったのだろう。と、ゼクスは思った。
「さーて、やるっすよー」
ドサ、とテーブルに置かれた紙の束。
「思った以上にあるな」
予想していた量の倍近くあった依頼の量にゼクスは一つ安堵した。
まだこの街も死んではいないということだ。もう少し、傭兵と住民の間に関係が深く持てれば現状も打開できる。そうゼクスは感じていた。
テーブルに置いた半分をキャミィから受け取り、ペラペラとめくる。
「報酬が少ないな……」
全体的に相場の三、四割。ひどいものだと半額以下のものまである。
今は需要が多く、報酬が低くてもさほど問題にはならないだろうが、このままいくと、傭兵が離れてゆき、この街はなりゆかなくなってしまうのではないか。そんな状況がゼクスの脳裏によぎる。
「クエストの受注率ってだいたいどのくらいなんだ?」
「そうっスね。良い時だと7割、悪い時だと3割程度っスね。想像通り、魔物がらみの依頼がよく受注されるっス」
普通、クエスト受注率が5割行けばいいとされている。そもそもクエストが一つの場所に全て集まっているわけではない。
7割と聞いて受注率が良いように思えるのだが……最高と最低の落差が激しい。激しすすぎるのだ。
ディネール規模の街で、大きな酒場がこれほどらくさがあるのはおかしい。
何者かが裏で操作していると予想を立てていた。
思案顔でボードにクエストシートを貼っていくゼクスの横顔をキャミィは微笑ましく見つめていた。
「お疲れ様、どう? 進行具合は」
いつの間にか、二人の後ろに立っていたリリィ。
「リリィさん、おかえりっス。一応これ貼ったら終わりっス」
「そう、じゃあ待ってるわ」
テーブル席の椅子に腰をおろし、脚を組んで二人をみていた。
「終わったみたいね。ゼクス、こっちに座って」
リリィはテーブルの反対側に座るようにゼクスをうながした。
「これは……チェス?」
いつの間にかテーブルの上に置かれていたチェス盤。どこからか二人が作業している間にもってきたものだろう。
白黒のチェック柄をしたボードと各々デフォルメされた兵のコマが並べられていた。
「騎士出身ってことは、ずいぶんやらされたでしょう。すこし相手をしてもらえるかしら」
ゼクスは椅子にどっかり座るなり、鼻を鳴らした。
「いいぜ。チェスはちっとばかり得意なんだ」
「あら、そうなの。じゃあ、お手並み拝見といきましょうか」
――意気込んだまではよかったのだが……リリィは強かった。
それもそうだ、ゼクスは得意といったものの、『強い』わけではないのだから。
眉をひそめてチェス盤を凝視しているゼクスをリリィは頰杖をついて眺めていた。
「じっとチェス盤をながめても何も見えないわよ? あなたの相手は私。私の心を読んでみなさい。この人はどう考えているのか、何を見ているのか、よく観察することよ」
そう言われたゼクスは、チェス盤をみるのをやめて、今後はリリィの顔をじっとみつめた。
「……早くしなさい……とかか?」
ぼそりと呟く。
「2点」
「ええっ⁉︎」
「誰が今の私の心を読んでみなさいって言ったのよ。はあ、今の(・・)あなたには難しかったようね」
頰をついたまま明後日の方をむいてしまう。
ゼクスは悩んだ末、駒を一つ動かす。
「やっぱり見えてなかったわね。はい、これでチェックメイトよ」
短く声をあげてうなだれるゼクス。
同時に、鈴の音がなる。扉を開いた音だ。
「おかえり、アイリ。ちょうど終わったところよ」
「どうだった?」
アイリはあまり興味なさそうに、同席する。
「体力は常人並っス。筋力は少し心もとないっスね」
「知力はそこそこ。磨けば良い代物になるかもしれないわ」
二人からの評価が告げられる。
その言葉は試験の終了を同時に意味していた。
アイリに弟子入り志願したハズだが、当の本人は一瞬たりとも見ていなかった。
見ていたとしても全く関わってこなかったので同じようなものだ。
「それで結果は?」
ゼクスはヤケ気味でそう訊いた。
二人の発言から良い評価をもらえていない。
弟子入りといっても見込みがないものは門もくぐらせてもらえない。有名なギルドではそんなこともあるくらいだと訊いていた。
(まあ、試験してもらえただけでも感謝しなくちゃな。バイト代も出ることだし……)
なかば次の仕事の算段を始めたゼクス。
彼の左となりに座ったアイリは対照的に、どこか目の奥を光らせていた。
「ゼクス、歓迎するわ。改めてよろしくね。アイリ・クライスよ」
右手を差し出し、握手を求めるアイリ。優しく、女神のような微笑みを浮かべ、歓迎の意を示した。
「…………は……?」
何を言われたのかわかっていない表情をして口をポカンと開けていた。
「何よ。握手もできないワケ? それくらいは知ってるでしょ?
「いやちょっと待て。俺がこういうのもなんだが、なぜ合格なんだ? ワケがわからないよ」
あわあわしてるゼクスが面白かったのか、全員笑い始めた。
「ぶっちゃけちゃうと、試験した時点で、ゼクスくんの合格は決まってたんス。アイリ城がOK出したらあたしとリリィさんが能力チェックするって事っス」
ゼクスは「なんだ……」とテーブルに崩れる。「でも、」とリリィがキャミィの言葉に付け加える。
「アイリがOK出すのは珍しいわね。志願して着た人は多かったけれど、ことごとく門前払いしてたし。そこのところどうなの? アイリ」
「うぇっ!? あ、いや、別に理由なんてないわよ。ただ単純に眼……そう眼が他の奴らとは違うって思ったの。それに純粋な気持ちだったのがわかったし、騎士団長の息子っていうなら信用もあるから大丈夫かなって――」
虚をつかれたアイリは、すっとんきょうな声をあげ、矢継ぎ早にまくし立てた。
その様子は、普段のクールな彼女からは想像しにくいもので
(なんだ猫かぶってたのか。ギャップがあってなんか――)
――かわいいと思ってしまうのも頷ける。
店の倉庫に運び入れたゼクスは大の字で寝転ぶ。
普段激しい動きをする事がない。たまに戦闘で体を動かすことはあるが、魔術のおかげで疲弊することはまずない。
単純な基礎体力が落ちていても仕方ないのだ。
(こんなに体力が落ちていたとはな……)
青空を仰ぎながらゼクスは気付かされた。
騎士時代とは比べものにならないくらいの体力――いや、筋力も衰えてしまったいた事に。
「どうっスかー? 落ち着いたっスか?」
酒場から戻ってきたキャミィは両手に樽ジョッキを持ってくる。
一つをゼクスに渡すと、出入り口に置かれた大きな木箱に跳ねるように腰を下ろす。
樽ジョッキに鼻を近づけ匂いを嗅ぎ、
「なんだ、水か」
酒じゃないとわかると落胆したように悪態をつく。
ひとくち口に含むと冷たい水が火照った体を癒すように駆け巡る。
「どうっスか? 酒じゃないっスけど」
「……うまい。久しぶりだ。水をうまいと感じるのは……」
樽ジョッキの水を見つめるゼクス。そんな様子に満足げにキャミィは笑みをこぼした。
「これ飲んだらもう一仕事するっスよ」
「また力仕事じゃないだろうな…… もう動けないぞ」
彼は眉をひそめた。体力は少し回復したが、久しぶりに酷使した全身からは悲鳴が聞こえてきそうだ。
「そこまで鬼オーガじゃないっスよ。クエストボードに新しいシートを貼る作業っス。それくらいならできそうっスよね」
ほっと肩をなでおろす。
「ゼクスくんは中隊長くらいの地位だったんじゃないっスか? にしてはかなり軟弱じゃないっすか」
「ぐっ……反論できないな。――ん? キャミねえ騎士に詳しそうな口ぶりだな。関係者か何かだったりしたのか?」
「うんや、なんども手合わせしてたら分かるっスよ」
彼女も昔は手練れの戦士だったのだろう。と、ゼクスは思った。
「さーて、やるっすよー」
ドサ、とテーブルに置かれた紙の束。
「思った以上にあるな」
予想していた量の倍近くあった依頼の量にゼクスは一つ安堵した。
まだこの街も死んではいないということだ。もう少し、傭兵と住民の間に関係が深く持てれば現状も打開できる。そうゼクスは感じていた。
テーブルに置いた半分をキャミィから受け取り、ペラペラとめくる。
「報酬が少ないな……」
全体的に相場の三、四割。ひどいものだと半額以下のものまである。
今は需要が多く、報酬が低くてもさほど問題にはならないだろうが、このままいくと、傭兵が離れてゆき、この街はなりゆかなくなってしまうのではないか。そんな状況がゼクスの脳裏によぎる。
「クエストの受注率ってだいたいどのくらいなんだ?」
「そうっスね。良い時だと7割、悪い時だと3割程度っスね。想像通り、魔物がらみの依頼がよく受注されるっス」
普通、クエスト受注率が5割行けばいいとされている。そもそもクエストが一つの場所に全て集まっているわけではない。
7割と聞いて受注率が良いように思えるのだが……最高と最低の落差が激しい。激しすすぎるのだ。
ディネール規模の街で、大きな酒場がこれほどらくさがあるのはおかしい。
何者かが裏で操作していると予想を立てていた。
思案顔でボードにクエストシートを貼っていくゼクスの横顔をキャミィは微笑ましく見つめていた。
「お疲れ様、どう? 進行具合は」
いつの間にか、二人の後ろに立っていたリリィ。
「リリィさん、おかえりっス。一応これ貼ったら終わりっス」
「そう、じゃあ待ってるわ」
テーブル席の椅子に腰をおろし、脚を組んで二人をみていた。
「終わったみたいね。ゼクス、こっちに座って」
リリィはテーブルの反対側に座るようにゼクスをうながした。
「これは……チェス?」
いつの間にかテーブルの上に置かれていたチェス盤。どこからか二人が作業している間にもってきたものだろう。
白黒のチェック柄をしたボードと各々デフォルメされた兵のコマが並べられていた。
「騎士出身ってことは、ずいぶんやらされたでしょう。すこし相手をしてもらえるかしら」
ゼクスは椅子にどっかり座るなり、鼻を鳴らした。
「いいぜ。チェスはちっとばかり得意なんだ」
「あら、そうなの。じゃあ、お手並み拝見といきましょうか」
――意気込んだまではよかったのだが……リリィは強かった。
それもそうだ、ゼクスは得意といったものの、『強い』わけではないのだから。
眉をひそめてチェス盤を凝視しているゼクスをリリィは頰杖をついて眺めていた。
「じっとチェス盤をながめても何も見えないわよ? あなたの相手は私。私の心を読んでみなさい。この人はどう考えているのか、何を見ているのか、よく観察することよ」
そう言われたゼクスは、チェス盤をみるのをやめて、今後はリリィの顔をじっとみつめた。
「……早くしなさい……とかか?」
ぼそりと呟く。
「2点」
「ええっ⁉︎」
「誰が今の私の心を読んでみなさいって言ったのよ。はあ、今の(・・)あなたには難しかったようね」
頰をついたまま明後日の方をむいてしまう。
ゼクスは悩んだ末、駒を一つ動かす。
「やっぱり見えてなかったわね。はい、これでチェックメイトよ」
短く声をあげてうなだれるゼクス。
同時に、鈴の音がなる。扉を開いた音だ。
「おかえり、アイリ。ちょうど終わったところよ」
「どうだった?」
アイリはあまり興味なさそうに、同席する。
「体力は常人並っス。筋力は少し心もとないっスね」
「知力はそこそこ。磨けば良い代物になるかもしれないわ」
二人からの評価が告げられる。
その言葉は試験の終了を同時に意味していた。
アイリに弟子入り志願したハズだが、当の本人は一瞬たりとも見ていなかった。
見ていたとしても全く関わってこなかったので同じようなものだ。
「それで結果は?」
ゼクスはヤケ気味でそう訊いた。
二人の発言から良い評価をもらえていない。
弟子入りといっても見込みがないものは門もくぐらせてもらえない。有名なギルドではそんなこともあるくらいだと訊いていた。
(まあ、試験してもらえただけでも感謝しなくちゃな。バイト代も出ることだし……)
なかば次の仕事の算段を始めたゼクス。
彼の左となりに座ったアイリは対照的に、どこか目の奥を光らせていた。
「ゼクス、歓迎するわ。改めてよろしくね。アイリ・クライスよ」
右手を差し出し、握手を求めるアイリ。優しく、女神のような微笑みを浮かべ、歓迎の意を示した。
「…………は……?」
何を言われたのかわかっていない表情をして口をポカンと開けていた。
「何よ。握手もできないワケ? それくらいは知ってるでしょ?
「いやちょっと待て。俺がこういうのもなんだが、なぜ合格なんだ? ワケがわからないよ」
あわあわしてるゼクスが面白かったのか、全員笑い始めた。
「ぶっちゃけちゃうと、試験した時点で、ゼクスくんの合格は決まってたんス。アイリ城がOK出したらあたしとリリィさんが能力チェックするって事っス」
ゼクスは「なんだ……」とテーブルに崩れる。「でも、」とリリィがキャミィの言葉に付け加える。
「アイリがOK出すのは珍しいわね。志願して着た人は多かったけれど、ことごとく門前払いしてたし。そこのところどうなの? アイリ」
「うぇっ!? あ、いや、別に理由なんてないわよ。ただ単純に眼……そう眼が他の奴らとは違うって思ったの。それに純粋な気持ちだったのがわかったし、騎士団長の息子っていうなら信用もあるから大丈夫かなって――」
虚をつかれたアイリは、すっとんきょうな声をあげ、矢継ぎ早にまくし立てた。
その様子は、普段のクールな彼女からは想像しにくいもので
(なんだ猫かぶってたのか。ギャップがあってなんか――)
――かわいいと思ってしまうのも頷ける。
0
お気に入りに追加
27
あなたにおすすめの小説
側妃に追放された王太子
基本二度寝
ファンタジー
「王が倒れた今、私が王の代理を務めます」
正妃は数年前になくなり、側妃の女が現在正妃の代わりを務めていた。
そして、国王が体調不良で倒れた今、側妃は貴族を集めて宣言した。
王の代理が側妃など異例の出来事だ。
「手始めに、正妃の息子、現王太子の婚約破棄と身分の剥奪を命じます」
王太子は息を吐いた。
「それが国のためなら」
貴族も大臣も側妃の手が及んでいる。
無駄に抵抗するよりも、王太子はそれに従うことにした。
【完】あの、……どなたでしょうか?
桐生桜月姫
恋愛
「キャサリン・ルーラー
爵位を傘に取る卑しい女め、今この時を以て貴様との婚約を破棄する。」
見た目だけは、麗しの王太子殿下から出た言葉に、婚約破棄を突きつけられた美しい女性は………
「あの、……どなたのことでしょうか?」
まさかの意味不明発言!!
今ここに幕開ける、波瀾万丈の間違い婚約破棄ラブコメ!!
結末やいかに!!
*******************
執筆終了済みです。
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
記憶がないので離縁します。今更謝られても困りますからね。
せいめ
恋愛
メイドにいじめられ、頭をぶつけた私は、前世の記憶を思い出す。前世では兄2人と取っ組み合いの喧嘩をするくらい気の強かった私が、メイドにいじめられているなんて…。どれ、やり返してやるか!まずは邸の使用人を教育しよう。その後は、顔も知らない旦那様と離婚して、平民として自由に生きていこう。
頭をぶつけて現世記憶を失ったけど、前世の記憶で逞しく生きて行く、侯爵夫人のお話。
ご都合主義です。誤字脱字お許しください。
あなたの子ですが、内緒で育てます
椿蛍
恋愛
「本当にあなたの子ですか?」
突然現れた浮気相手、私の夫である国王陛下の子を身籠っているという。
夫、王妃の座、全て奪われ冷遇される日々――王宮から、追われた私のお腹には陛下の子が宿っていた。
私は強くなることを決意する。
「この子は私が育てます!」
お腹にいる子供は王の子。
王の子だけが不思議な力を持つ。
私は育った子供を連れて王宮へ戻る。
――そして、私を追い出したことを後悔してください。
※夫の後悔、浮気相手と虐げられからのざまあ
※他サイト様でも掲載しております。
※hotランキング1位&エールありがとうございます!
政略結婚のハズが門前払いをされまして
紫月 由良
恋愛
伯爵令嬢のキャスリンは政略結婚のために隣国であるガスティエン王国に赴いた。しかしお相手の家に到着すると使用人から門前払いを食らわされた。母国であるレイエ王国は小国で、大人と子供くらい国力の差があるとはいえ、ガスティエン王国から請われて着たのにあんまりではないかと思う。
同行した外交官であるダルトリー侯爵は「この国で1年間だけ我慢してくれ」と言われるが……。
※小説家になろうでも公開しています。
愚かな父にサヨナラと《完結》
アーエル
ファンタジー
「フラン。お前の方が年上なのだから、妹のために我慢しなさい」
父の言葉は最後の一線を越えてしまった。
その言葉が、続く悲劇を招く結果となったけど・・・
悲劇の本当の始まりはもっと昔から。
言えることはただひとつ
私の幸せに貴方はいりません
✈他社にも同時公開
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる