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フリーデ事件

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「おぉ、フリーデ。おいでフリーデ。私のお人形さん。」
Bring  to  me  my   Flede   Please!
お人形さん、お人形さん。
美し過ぎた花。フリージア。清楚な白い祝福の花。
そんな花を王から贈られた、美しい女性フリージア。
そのフリージアの一格上の名前フリーデ。フリージアを支配する存在フリーデ。悪魔フリーデ。
かの有名な悪の暴君ネロは、フリージアの美に魅せられていた。そして、フリーデは暴君ネロの本当の娘になりたかった。暴君ネロの密かな野心。フリーデはその野心を世にも美しいフリージアを苛める事で叶えていった。それは、全人類を滅ぼす破滅の魔法を完成させる事。千ピースのパズルが、千人の悪魔達が全人生でその破滅の魔法の言葉を編んでいく。最後のピースが揃ったら、世界はパズルが崩れる様にバラバラに壊れていく。破滅の魔法。その宗教は悪魔の宗教。人間の裏の歴史。
美しい人フリージアは、その魔法が最後の言葉を求める西暦2000年に恋愛をしていた。愛の奇跡の微笑みが勝つか、裏切りの破滅が勝つか?
おぉ、浅はかな女フリーデ。お前は物にしか満足を得ず、あの美しい顔のフリージアを嫉妬に駆られ、幸せも命も薄かったあの人の婚姻の日に、その手に入った王国を火で焼き払った罪。お前が信じるものよりも物や衣装が大事だったから、神の言い付けに背いて後ろを振り返り、その姿を塩に変えられた神の罰はその塩の姿程、フリージアの涙は多かった。涙色の日々をなんにも知らなかった罪。
フリーデ。お人形さん。またあの美しい顔を思い出し嫉妬に狂い動き出した塩の姿。2000年に生まれ変わったフリージアの姿を求めて。人類を終わらせる破滅の言葉を知っている故に。
清楚なエーデルワイスの様な白い花フリージア。
あなたの微笑みは天使の様。
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