メフィストフェレスの狡猾

フーナバシャ事件

地獄の最下層、悪魔メフィストフェレスは最高の残酷の美を求めてもがいていた。
人間が人間を知り尽くし、最高の知識と未来を描き求める事に悪事の数々を考えてはや300年。
人間の地上は廃れた悪に染まり、人間は憎しみを力にして欲望を高まらせ神を呪っていた。
オーマイゴッド。
その名は悪魔達の自負と人間達の絶望の深さ。クライムオンビジュアルショック。メフィストフェレスは、そんな残酷の美を人間の絶望に見る事を満足していた。
可愛いマーガレットの様ないたいけな少女を、糞味噌な悪口で飾る。そんな底知れない恨みを人間も何かで持ち始めたのが、19世紀の事件であった。フランスの片田舎の麗らかな牧歌的な街のフーナバシャにて、そのマーガレットの様な少女は、目を血走らせ泡を吹き異常に興奮して殺気立ったダークホースの馬が馬車を異常な速さで暴走し、街行く人の目の前で轢き殺された事件。
人間に従順なはずの馬がまるで気違いの様に見えた。その街のその場に居た人は記憶が止まった。そんな心の傷を普通人は知らなかった。何か悪魔的なものがその真の恐怖から人類に忍び寄って来たその黒い手は何を一体求めるのか？
その事件は新聞にも載ったが、何かKYな事実が人はまさか殺人事件ではないかと噂して恐ろしがったのだった。
地球にはその当時雨がしとしとしとしと降り続いていた。