19 / 35
帰還
しおりを挟む
オルビスへ帰る道中、私達はひたすらに残っている魔物を屠り続けた。倒して倒して、夜は一緒に夕飯を食べながら語らい、それぞれのテントで眠る。そして朝が来ればまた移動して、魔物を見つけては倒す。そんな日々を過ごしていた。私としては一刻も早く王都に帰って殿下とさよならしたかったので、私やマリウスの勢いはすごかった。
「いやぁ、今日のリアもすごかったねー。僕の出番がなかったよ。」
「だって、早く帰らないとギルドの期間限定メニューのかき氷が終わっちゃうじゃん!」
「あはは!そうだね、早く帰らないとな。」
ゼノンはおかしそうに笑いながら私の頭を撫でる。
「今日はもう夕方だし近くの街で休むか。」
「そうだな。」
アレクの言葉に私達は街へ向かい、宿でそれぞれ部屋を取ってシャワーを浴びた。そして夕飯は宿の食堂でみんなで食べる。
「ゼノン、これあげる。」
「お前、嫌いなものゼノンに押し付けんなよ。」
「じゃあリアにはこれあげるね。」
「お前もかゼノン…。」
嫌いなものを交換する私とゼノンをマリウスは呆れた目で見る。
「ゼノンはアボカド食べれるんだから良いじゃん、合理的でしょ?」
「うん、無理に嫌いなもの食べる必要はないよ。」
「まぁマリウスは好き嫌いないから思わないかもだけど。」
「リア、シチューのおかわりは?」
「食べる!」
「ほんっと自由だなデーフェクト家…。」
マリウスは苦笑いし、そんな私達をみんなは笑っていた。
その後も私達は魔物が残っているとの報告がある地域を巡り、ものすごい勢いで魔物を倒していった。魔王を倒した事もあってか私達ノウムアルゴーのレベルはそれぞれ異常に上がっており、レベルだけで言えば4人とも経験も実力も十分なAランクパーティーも超えてSランクパーティーの人達と同じくらいのレベルになっていた。1カ月近くも勇者パーティーと共に行動していれば自然と彼らとの仲も深まり、特にアルシノエさんは前の時と同様私をかわいがってくれてヘレナともとても仲良くなっていた。またどうやらルボル侯爵令嬢の同級生の伯爵令嬢がアレクの婚約者ならしく、そこも随分話が弾んでいた。殿下は正直本気で認知されたくなかったが、まぁ仕方ないしあまり不遜な態度を取って不敬罪に問われても嫌なので私やマリウスも普通に接する事にした。殿下はあの正義感が変な方向に走らなければ接しやすい良い人で、幼馴染のルボル侯爵令嬢やエランス卿、同学年のゼノンが殿下のストッパーになってくれているので前の事さえ思い出さないようにすれば私もマリウスも“普通”にできた。
「…東から魔猪と魔猿の群れおよそ100が、南西から…、…これはフラムか…?」
空間スキャンをしたマリウスは呟く。
「!大蛇が来るって事か?」
「あぁ、しかも魔力反応も強い。」
「よし、じゃあアレクとマリウスはフラム(仮)よろしく。私は群れをなんとかする、ヘレナは私のフォローよろしく!」
「「「応!!!」」」
「流石エミリア嬢、判断が早いな!こっちもオクタウィアとゼノンはエミリア嬢のフォローを、残りは大蛇だ!」
「泥沼、洗礼の雨、アイスロンヒ」
「魔力弾火薬なしバージョン、いっきまーす!」
ドカン、とヘレナの魔力弾が爆破する。ここは森なので流石に火を使うわけにはいかないのだ。燃やせば一瞬なんだけどね…。
「おぉ、随分減ったね、流石。アクアドロップ、かまいたち」
「ロカリウビア!」
「これで終わりよ、裁きの刃」
私達ノウムアルゴーとポイニクスも随分連携が取れるようになって来たのではないだろうか。群れの殲滅を終え素材も魔法で全部集めた私達は大蛇の方へ向かうと、そちらもちょうどアレクと殿下でフラムにトドメを刺したところだった。
「お疲れ~。素材大量に集まったよ。」
「相変わらず早えな。」
マリウスは殿下の怪我を一瞬で治しながら言った。そっちも大概だと思うけど。
「じゃあ次の場所に移動しましょうか。」
「次は王都の近くだったな。」
「エミリア嬢、次寄る街は特産品のオレンジを使ったジェラートなんかが人気らしいぞ。」
「わぁ、ほんとですか?」
「オランジェットやオレンジソースがたっぷりのワッフルも美味しいんですのよ、着いたら色々食べに行きましょう!」
「はい!」
殿下は何故かはわからないけどこうして美味しいスイーツの情報を教えてくれて、私と同じくお菓子が大好きなオクタウィア様と色々なお店を巡ってスイーツを堪能していた。なんでだろうね、と溢すとマリウスにはおやつを前にしたお前の顔を鏡で見てみろと言われたのだが、別にいつも通りだと思うし結局理由は分からなかった。まぁでも美味しいからなんでも良いか。
そして、8月中旬。私達がエスカトンへと出発して約1カ月半。やっと王都オルビスに帰ってくる事ができた。着いたのは夜で、私達は西側から帰って来たので王都の東側にある王城や王立学院まで行くともう遅くなってしまうため殿下達勇者パーティーの皆様も今晩は春の暁に泊まる事になった。
「「「「「ただいま帰りました!」」」」」
「「「お帰り~!!!」」」
私達ノウムアルゴーとゼノンが言うとみんなは熱烈な歓迎をしてくれた。なんだかとても懐かしいような気持ちになると同時に安心する。
「お帰りリア、マリウス、アレク、ヘレナ!元気そうで良かった~!ゼノンも久しぶりだね、長い事お疲れ様!」
「ただいま、お姉ちゃん。」
「久しぶりだねクララ、ありがとう。」
「兄さんもみんなもお帰り!大変だったね。」
「ただいま。ほんとにな、まさかこんな事になるとは…。」
「よく戻ったな、みんな。…フレッドもよくやった。兄上も喜んでいるだろう。」
「あ、ルキウス兄。」
「ありがとうございます、叔父上。」
「リア姉ちゃん見て、俺フェニックス召喚した!」
「え~かっこよ、すごいじゃん!」
「ふぇにっくす…。」
「召喚獣の中で最上位級じゃないか…!」
「えっすごい、君、私のグリフォン見せてあげるからもう少し近くで見させて!!」
「良いよ!俺もグリフォン見たい!!」
「お帰りなさい、みんな!勇者パーティーの皆様も、よくお戻りくださいました。マスターは急務が入ってしまったため不在で申し訳ございませんが、春の暁サブマスターとして代わりにご挨拶申し上げます。皆様のお部屋はギルド本館のお隣の建物にご用意しておりますのでごゆっくりおくつろぎください。」
お母さんが言うと殿下が代表して丁寧にお礼を言った。ふーん、お父さんいないんだ。さっさと報告済ませて家帰りたかったんだけど…、まぁ良いか。
お母さんは殿下達をギルドの隣の宿泊施設に案内した。その後私達はギルドのみんなから労いの言葉や祝福の言葉をかけてもらい、道中の話をしながら殿下達も交えて賑やかに食事を取った。お腹もいっぱいになり楽しい時間を過ごすと殿下達もお疲れだろうと言う事でゼノンはすぐ近くなので家に、殿下達は隣の客室に戻った。私達はもうすぐマスターが帰って来るはずだとの事だったのでもう少しここで待つ事にする。マリウスは夜風に当たって来ると言ってどこかへ行ってしまった。
「…遅いね、お父さん。」
「うーん、もうすぐ着くはずなんだけど…。」
「お母さん!会議が長引いててもう少しかかるってお父さんが!」
そんな話をしながら待っているとお姉ちゃんが2階の吹き抜けから叫ぶ。
「あら、それは大変ね…。あなた達、どうする?疲れていたらまた明日でも良いわよ?」
「うーん、でも、明日はお昼から王城に呼ばれてるし。今日中に済ませちゃいたいかな。」
「あぁ、そうだなー。」
「分かったわ、じゃあもう少し待ってて。」
「うん。…私もちょっと庭で外の空気吸って来ようかな。」
「オッケー、じゃあマスター戻って来たら呼びに行くね!」
笑顔で言うヘレナに宜しく、と返事をして私はギルドの庭へと向かった。
「いやぁ、今日のリアもすごかったねー。僕の出番がなかったよ。」
「だって、早く帰らないとギルドの期間限定メニューのかき氷が終わっちゃうじゃん!」
「あはは!そうだね、早く帰らないとな。」
ゼノンはおかしそうに笑いながら私の頭を撫でる。
「今日はもう夕方だし近くの街で休むか。」
「そうだな。」
アレクの言葉に私達は街へ向かい、宿でそれぞれ部屋を取ってシャワーを浴びた。そして夕飯は宿の食堂でみんなで食べる。
「ゼノン、これあげる。」
「お前、嫌いなものゼノンに押し付けんなよ。」
「じゃあリアにはこれあげるね。」
「お前もかゼノン…。」
嫌いなものを交換する私とゼノンをマリウスは呆れた目で見る。
「ゼノンはアボカド食べれるんだから良いじゃん、合理的でしょ?」
「うん、無理に嫌いなもの食べる必要はないよ。」
「まぁマリウスは好き嫌いないから思わないかもだけど。」
「リア、シチューのおかわりは?」
「食べる!」
「ほんっと自由だなデーフェクト家…。」
マリウスは苦笑いし、そんな私達をみんなは笑っていた。
その後も私達は魔物が残っているとの報告がある地域を巡り、ものすごい勢いで魔物を倒していった。魔王を倒した事もあってか私達ノウムアルゴーのレベルはそれぞれ異常に上がっており、レベルだけで言えば4人とも経験も実力も十分なAランクパーティーも超えてSランクパーティーの人達と同じくらいのレベルになっていた。1カ月近くも勇者パーティーと共に行動していれば自然と彼らとの仲も深まり、特にアルシノエさんは前の時と同様私をかわいがってくれてヘレナともとても仲良くなっていた。またどうやらルボル侯爵令嬢の同級生の伯爵令嬢がアレクの婚約者ならしく、そこも随分話が弾んでいた。殿下は正直本気で認知されたくなかったが、まぁ仕方ないしあまり不遜な態度を取って不敬罪に問われても嫌なので私やマリウスも普通に接する事にした。殿下はあの正義感が変な方向に走らなければ接しやすい良い人で、幼馴染のルボル侯爵令嬢やエランス卿、同学年のゼノンが殿下のストッパーになってくれているので前の事さえ思い出さないようにすれば私もマリウスも“普通”にできた。
「…東から魔猪と魔猿の群れおよそ100が、南西から…、…これはフラムか…?」
空間スキャンをしたマリウスは呟く。
「!大蛇が来るって事か?」
「あぁ、しかも魔力反応も強い。」
「よし、じゃあアレクとマリウスはフラム(仮)よろしく。私は群れをなんとかする、ヘレナは私のフォローよろしく!」
「「「応!!!」」」
「流石エミリア嬢、判断が早いな!こっちもオクタウィアとゼノンはエミリア嬢のフォローを、残りは大蛇だ!」
「泥沼、洗礼の雨、アイスロンヒ」
「魔力弾火薬なしバージョン、いっきまーす!」
ドカン、とヘレナの魔力弾が爆破する。ここは森なので流石に火を使うわけにはいかないのだ。燃やせば一瞬なんだけどね…。
「おぉ、随分減ったね、流石。アクアドロップ、かまいたち」
「ロカリウビア!」
「これで終わりよ、裁きの刃」
私達ノウムアルゴーとポイニクスも随分連携が取れるようになって来たのではないだろうか。群れの殲滅を終え素材も魔法で全部集めた私達は大蛇の方へ向かうと、そちらもちょうどアレクと殿下でフラムにトドメを刺したところだった。
「お疲れ~。素材大量に集まったよ。」
「相変わらず早えな。」
マリウスは殿下の怪我を一瞬で治しながら言った。そっちも大概だと思うけど。
「じゃあ次の場所に移動しましょうか。」
「次は王都の近くだったな。」
「エミリア嬢、次寄る街は特産品のオレンジを使ったジェラートなんかが人気らしいぞ。」
「わぁ、ほんとですか?」
「オランジェットやオレンジソースがたっぷりのワッフルも美味しいんですのよ、着いたら色々食べに行きましょう!」
「はい!」
殿下は何故かはわからないけどこうして美味しいスイーツの情報を教えてくれて、私と同じくお菓子が大好きなオクタウィア様と色々なお店を巡ってスイーツを堪能していた。なんでだろうね、と溢すとマリウスにはおやつを前にしたお前の顔を鏡で見てみろと言われたのだが、別にいつも通りだと思うし結局理由は分からなかった。まぁでも美味しいからなんでも良いか。
そして、8月中旬。私達がエスカトンへと出発して約1カ月半。やっと王都オルビスに帰ってくる事ができた。着いたのは夜で、私達は西側から帰って来たので王都の東側にある王城や王立学院まで行くともう遅くなってしまうため殿下達勇者パーティーの皆様も今晩は春の暁に泊まる事になった。
「「「「「ただいま帰りました!」」」」」
「「「お帰り~!!!」」」
私達ノウムアルゴーとゼノンが言うとみんなは熱烈な歓迎をしてくれた。なんだかとても懐かしいような気持ちになると同時に安心する。
「お帰りリア、マリウス、アレク、ヘレナ!元気そうで良かった~!ゼノンも久しぶりだね、長い事お疲れ様!」
「ただいま、お姉ちゃん。」
「久しぶりだねクララ、ありがとう。」
「兄さんもみんなもお帰り!大変だったね。」
「ただいま。ほんとにな、まさかこんな事になるとは…。」
「よく戻ったな、みんな。…フレッドもよくやった。兄上も喜んでいるだろう。」
「あ、ルキウス兄。」
「ありがとうございます、叔父上。」
「リア姉ちゃん見て、俺フェニックス召喚した!」
「え~かっこよ、すごいじゃん!」
「ふぇにっくす…。」
「召喚獣の中で最上位級じゃないか…!」
「えっすごい、君、私のグリフォン見せてあげるからもう少し近くで見させて!!」
「良いよ!俺もグリフォン見たい!!」
「お帰りなさい、みんな!勇者パーティーの皆様も、よくお戻りくださいました。マスターは急務が入ってしまったため不在で申し訳ございませんが、春の暁サブマスターとして代わりにご挨拶申し上げます。皆様のお部屋はギルド本館のお隣の建物にご用意しておりますのでごゆっくりおくつろぎください。」
お母さんが言うと殿下が代表して丁寧にお礼を言った。ふーん、お父さんいないんだ。さっさと報告済ませて家帰りたかったんだけど…、まぁ良いか。
お母さんは殿下達をギルドの隣の宿泊施設に案内した。その後私達はギルドのみんなから労いの言葉や祝福の言葉をかけてもらい、道中の話をしながら殿下達も交えて賑やかに食事を取った。お腹もいっぱいになり楽しい時間を過ごすと殿下達もお疲れだろうと言う事でゼノンはすぐ近くなので家に、殿下達は隣の客室に戻った。私達はもうすぐマスターが帰って来るはずだとの事だったのでもう少しここで待つ事にする。マリウスは夜風に当たって来ると言ってどこかへ行ってしまった。
「…遅いね、お父さん。」
「うーん、もうすぐ着くはずなんだけど…。」
「お母さん!会議が長引いててもう少しかかるってお父さんが!」
そんな話をしながら待っているとお姉ちゃんが2階の吹き抜けから叫ぶ。
「あら、それは大変ね…。あなた達、どうする?疲れていたらまた明日でも良いわよ?」
「うーん、でも、明日はお昼から王城に呼ばれてるし。今日中に済ませちゃいたいかな。」
「あぁ、そうだなー。」
「分かったわ、じゃあもう少し待ってて。」
「うん。…私もちょっと庭で外の空気吸って来ようかな。」
「オッケー、じゃあマスター戻って来たら呼びに行くね!」
笑顔で言うヘレナに宜しく、と返事をして私はギルドの庭へと向かった。
1
お気に入りに追加
60
あなたにおすすめの小説
婚約破棄されて勝利宣言する令嬢の話
Ryo-k
ファンタジー
「セレスティーナ・ルーベンブルク! 貴様との婚約を破棄する!!」
「よっしゃー!! ありがとうございます!!」
婚約破棄されたセレスティーナは国王との賭けに勝利した。
果たして国王との賭けの内容とは――
魔法のせいだからって許せるわけがない
ユウユウ
ファンタジー
私は魅了魔法にかけられ、婚約者を裏切って、婚約破棄を宣言してしまった。同じように魔法にかけられても婚約者を強く愛していた者は魔法に抵抗したらしい。
すべてが明るみになり、魅了がとけた私は婚約者に謝罪してやり直そうと懇願したが、彼女はけして私を許さなかった。
「地味でブサイクな女は嫌いだ」と婚約破棄されたので、地味になるためのメイクを取りたいと思います。
水垣するめ
恋愛
ナタリー・フェネルは伯爵家のノーラン・パーカーと婚約していた。
ナタリーは十歳のある頃、ノーランから「男の僕より目立つな」と地味メイクを強制される。
それからナタリーはずっと地味に生きてきた。
全てはノーランの為だった。
しかし、ある日それは突然裏切られた。
ノーランが急に子爵家のサンドラ・ワトソンと婚約すると言い始めた。
理由は、「君のような地味で無口な面白味のない女性は僕に相応しくない」からだ。
ノーランはナタリーのことを馬鹿にし、ナタリーはそれを黙って聞いている。
しかし、ナタリーは心の中では違うことを考えていた。
(婚約破棄ってことは、もう地味メイクはしなくていいってこと!?)
そして本来のポテンシャルが発揮できるようになったナタリーは、学園の人気者になっていく……。
婚約破棄された私は、処刑台へ送られるそうです
秋月乃衣
恋愛
ある日システィーナは婚約者であるイデオンの王子クロードから、王宮敷地内に存在する聖堂へと呼び出される。
そこで聖女への非道な行いを咎められ、婚約破棄を言い渡された挙句投獄されることとなる。
いわれの無い罪を否定する機会すら与えられず、寒く冷たい牢の中で断頭台に登るその時を待つシスティーナだったが──
他サイト様でも掲載しております。
もう一度7歳からやりなおし!王太子妃にはなりません
片桐葵
恋愛
いわゆる悪役令嬢・セシルは19歳で死亡した。
皇太子のユリウス殿下の婚約者で高慢で尊大に振る舞い、義理の妹アリシアとユリウスの恋愛に嫉妬し最終的に殺害しようとした罪で断罪され、修道院送りとなった末の死亡だった。しかし死んだ後に女神が現れ7歳からやり直せるようにしてくれた。
もう一度7歳から人生をやり直せる事になったセシル。
妹と寝たんですか?エセ聖女ですよ?~妃の座を奪われかけた令嬢の反撃~
岡暁舟
恋愛
100年に一度の確率で、令嬢に宿るとされる、聖なる魂。これを授かった令嬢は聖女と認定され、無条件で時の皇帝と婚約することになる。そして、その魂を引き当てたのが、この私、エミリー・バレットである。
本来ならば、私が皇帝と婚約することになるのだが、どういうわけだか、偽物の聖女を名乗る不届き者がいるようだ。その名はジューン・バレット。私の妹である。
別にどうしても皇帝と婚約したかったわけではない。でも、妹に裏切られたと思うと、少し癪だった。そして、既に二人は一夜を過ごしてしまったそう!ジューンの笑顔と言ったら……ああ、憎たらしい!
そんなこんなで、いよいよ私に名誉挽回のチャンスが回ってきた。ここで私が聖女であることを証明すれば……。
もしかして寝てる間にざまぁしました?
ぴぴみ
ファンタジー
令嬢アリアは気が弱く、何をされても言い返せない。
内気な性格が邪魔をして本来の能力を活かせていなかった。
しかし、ある時から状況は一変する。彼女を馬鹿にし嘲笑っていた人間が怯えたように見てくるのだ。
私、寝てる間に何かしました?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる