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告白
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待ち合わせした19時の15分前には京橋駅へ到着した。
今日は奮発して焼肉へ行こうかと考えて焼肉「さん九」に予約を入れている俺。
久しぶりに裕介と会えるという気分の高揚を抑えられないまま裕介を待つ。
「貴史さん、お疲れさまですー。お待たせです。」と言って後ろから裕介が突然現れる。
急に来たもんだから心の準備が出来ていない俺。ビックリしてしまうが、
「お疲れー。仕事は大丈夫だった?」平静を装って切り返しをする。
「大丈夫ですよー。週末はみんな切り上げるの早いですから。」
「それより何食いに行きますかね?腹減ったー。」といつもの調子で聞いてくるので、
「今日は焼肉な。予約しといたー。」
「おぉ、マジっすか。めっちゃ食いたかったですー。さすが貴史さんですね。」
とおだてながらハグしようとしてくる裕介。一瞬緊張して、顔真っ赤にしながらハグする俺。
完全にゆでダコのようになってると思いながら、裕介に気付かれないように顔を背ける。
ハグをなんとも無い感じで普通にしてくる裕介。惚れてまうやろ。いや、もう惚れてる。
歩いて5分の「さん九」に到着し、5人前の大皿焼きセットとビールを頼む。
「偶然の出会いに乾杯!」そう言ってグビグビ飲み始める裕介。憎めないやつ。
どちらも良く食う2人なだけにペロリと5人前を消化して、ビールも大ジョッキで。
締めにビビンバ、冷麺とおのおのが満足するだけ食べ尽くす。
俺はトイレに行くついでに会計を済まして、出ようかと裕介に声をかける。
「貴史さん、めっちゃ食ったのに悪いですから払わせてください。」
「いやいや、偶然出会えたのも何かの縁だし、ここは俺が払っとく。また今度出してくれたら。」
ここでは裕介に恩を売っておこう。そうすれば次に会える口実ができる。
「すいません、ご馳走様です。今度は俺が奢りますから。」
「ははは、じゃぁまた偶然会ったらな。」と俺が冗談を言うと、
「貴史さん、偶然じゃ無いでしょ?ホントは俺のこと探しに来てくれたんでしょう?」
と裕介が真顔で言う。いつもと雰囲気が変わってゾクッとするほどカッコいい。
「ん?どうして?偶然に出会っただけ。」必死にはぐらかそうとする俺。
「見てましたもん。貴史さんのこと。俺もまた会いたいなと思ってた時にふと見たらガラス越しに…。」
「デブ好きはデブしか見てないんですよ。だから、デブが見えたらすぐ目が行きますからね。」
んん?と思いながら見られてたってことは理解できた。でもデブ好きって言ったよな…
「どういうこと?イマイチ理解できないんだけど。」
「鈍感だなぁ。俺も貴史さんのこと好きだってこと。」と言って抱きついてきた。
んん?と更に混乱しながら、されるがままに裕介にハグされる俺。
「なんか良くわからんけど、良いってこと?」と聞くと、「良いってこと。」と返ってきた。
俺は泣きそうになるぐらい嬉しく、ビルの隙間の片隅でしっかりと抱き合った。
裕介の温もりがすごく心地よく、いつまでも抱き合っていた。
今日は奮発して焼肉へ行こうかと考えて焼肉「さん九」に予約を入れている俺。
久しぶりに裕介と会えるという気分の高揚を抑えられないまま裕介を待つ。
「貴史さん、お疲れさまですー。お待たせです。」と言って後ろから裕介が突然現れる。
急に来たもんだから心の準備が出来ていない俺。ビックリしてしまうが、
「お疲れー。仕事は大丈夫だった?」平静を装って切り返しをする。
「大丈夫ですよー。週末はみんな切り上げるの早いですから。」
「それより何食いに行きますかね?腹減ったー。」といつもの調子で聞いてくるので、
「今日は焼肉な。予約しといたー。」
「おぉ、マジっすか。めっちゃ食いたかったですー。さすが貴史さんですね。」
とおだてながらハグしようとしてくる裕介。一瞬緊張して、顔真っ赤にしながらハグする俺。
完全にゆでダコのようになってると思いながら、裕介に気付かれないように顔を背ける。
ハグをなんとも無い感じで普通にしてくる裕介。惚れてまうやろ。いや、もう惚れてる。
歩いて5分の「さん九」に到着し、5人前の大皿焼きセットとビールを頼む。
「偶然の出会いに乾杯!」そう言ってグビグビ飲み始める裕介。憎めないやつ。
どちらも良く食う2人なだけにペロリと5人前を消化して、ビールも大ジョッキで。
締めにビビンバ、冷麺とおのおのが満足するだけ食べ尽くす。
俺はトイレに行くついでに会計を済まして、出ようかと裕介に声をかける。
「貴史さん、めっちゃ食ったのに悪いですから払わせてください。」
「いやいや、偶然出会えたのも何かの縁だし、ここは俺が払っとく。また今度出してくれたら。」
ここでは裕介に恩を売っておこう。そうすれば次に会える口実ができる。
「すいません、ご馳走様です。今度は俺が奢りますから。」
「ははは、じゃぁまた偶然会ったらな。」と俺が冗談を言うと、
「貴史さん、偶然じゃ無いでしょ?ホントは俺のこと探しに来てくれたんでしょう?」
と裕介が真顔で言う。いつもと雰囲気が変わってゾクッとするほどカッコいい。
「ん?どうして?偶然に出会っただけ。」必死にはぐらかそうとする俺。
「見てましたもん。貴史さんのこと。俺もまた会いたいなと思ってた時にふと見たらガラス越しに…。」
「デブ好きはデブしか見てないんですよ。だから、デブが見えたらすぐ目が行きますからね。」
んん?と思いながら見られてたってことは理解できた。でもデブ好きって言ったよな…
「どういうこと?イマイチ理解できないんだけど。」
「鈍感だなぁ。俺も貴史さんのこと好きだってこと。」と言って抱きついてきた。
んん?と更に混乱しながら、されるがままに裕介にハグされる俺。
「なんか良くわからんけど、良いってこと?」と聞くと、「良いってこと。」と返ってきた。
俺は泣きそうになるぐらい嬉しく、ビルの隙間の片隅でしっかりと抱き合った。
裕介の温もりがすごく心地よく、いつまでも抱き合っていた。
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