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新たな家族
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それから前田さんとの付き合いが始まった。
と言ってもバイト先の店主と従業員という関係は変わらず、会うのはいつもうどん屋だ。
僕も厨房に入ったり、麺打ちしたり、色々と出来る事も増えた。
そんな日々が3年ほど過ぎたある日、
僕はグレッグとリンさんに無理を言ってうどん屋に来てもらった。
2人に前田さんを紹介したかったからだ。
修行してきたうどん屋としての腕と味も合わせて見てもらおうと。
グレッグは快諾してくれて、都合を付けてリンさんと一緒に来店した。
「司、久しぶり~。元気してたか~?」
と懐かしい声が聞こえた。
リンさんと一緒に暮らしていたので遠慮して休みも帰ってなかったのだ。
そもそも前田さんと付き合ってから帰る気もあまりなかったけど。
大柄なグレッグはいつもの感じでハグしてきたが、それは前田さんにとっては衝撃だったようで、
あとで説明して理解してもらうのが大変だった。
僕は前田さんにお願いして、自分で全部作ったうどんをグレッグとリンさんに提供した。
とても美味しいと喜んでくれて、ちゃんと何でも出来るようになってるなと感心もされた。
前田さんもその様子と僕の成長を涙ながらに喜んでくれていた。
「パパ、リンさん、今日は来てもらってありがとう。前田さんのおかげでうどん作りも覚える事が出来ました。」
「ここで僕から報告があります。学校卒業したら、この店で働いて前田さんをサポートしていくことに決めました。」
「エッ?」
と全員がビックリしたが、中でも前田さんが1番驚いていたようで、
「つ、司くん。とても嬉しいけど、もっと色々考えて。気を使って結論出さなくて良いんだよ。」
「前田さん、いえ、しっかり考えた結果でお世話になろうと思ってます。
勝手に決めちゃってますが雇ってくれますか?」
「本当に?本当に来てくれるのかい?」
「もちろんです。この2年間働かせてもらってたくさんの事を教えて貰いました。
人としても成長出来たのは前田さんのおかげです。」
「今度は僕が恩返しする番です。しっかり修行して跡継ぎできるよう頑張ります。」
「後は人生のパートナーとしても前田さんと生きていきたいと思います。」
グレッグとリンさんもすぐ理解したようで、
「司!いい人見つけてたんだな~。本当に良かったよ。」
「つかさ、Congratulation! Enjoy your life with him.」
口々に声を掛けてくれた。
僕も嬉しくて涙ながらに2人とハグした。
そして大泣きしている前田さんに寄り添って、しっかり抱き合いました。
「宜しくお願いします!」
小柄なぽっちゃりした身体を震わせながら前田さんは、
「こちらこそ、宜しくお願いします。」
ときつく抱きしめながら答えた。
2人とも涙が止まらないまま口づけをした。
そんなことがあったのはもう5年も前のこと。
今は前田さんと一緒に住みながら2人でうどん屋を切り盛りしている。
年齢差30歳ではあるものの、お互いを尊重し、意見を言い合って暮らしている。
今の時代、インターネットでお店の宣伝しようよと言うのだが、少々意見が合わない。
とはいえ仲良く暮らしている。
夜の方は相変わらず絶倫の前田さんは健在で、こちらに関しては問題ないようだ。
グレッグは別の人に色目使ってたのがリンさんにバレて若干修羅場となっているようだが…。
紆余曲折あった僕の人生だったが、新しい家族を迎えて終焉となりそうである。
これからも前田さんとともにうどん屋を守り、前田さんを愛し、2人で幸せに過ごしたいな。
と言ってもバイト先の店主と従業員という関係は変わらず、会うのはいつもうどん屋だ。
僕も厨房に入ったり、麺打ちしたり、色々と出来る事も増えた。
そんな日々が3年ほど過ぎたある日、
僕はグレッグとリンさんに無理を言ってうどん屋に来てもらった。
2人に前田さんを紹介したかったからだ。
修行してきたうどん屋としての腕と味も合わせて見てもらおうと。
グレッグは快諾してくれて、都合を付けてリンさんと一緒に来店した。
「司、久しぶり~。元気してたか~?」
と懐かしい声が聞こえた。
リンさんと一緒に暮らしていたので遠慮して休みも帰ってなかったのだ。
そもそも前田さんと付き合ってから帰る気もあまりなかったけど。
大柄なグレッグはいつもの感じでハグしてきたが、それは前田さんにとっては衝撃だったようで、
あとで説明して理解してもらうのが大変だった。
僕は前田さんにお願いして、自分で全部作ったうどんをグレッグとリンさんに提供した。
とても美味しいと喜んでくれて、ちゃんと何でも出来るようになってるなと感心もされた。
前田さんもその様子と僕の成長を涙ながらに喜んでくれていた。
「パパ、リンさん、今日は来てもらってありがとう。前田さんのおかげでうどん作りも覚える事が出来ました。」
「ここで僕から報告があります。学校卒業したら、この店で働いて前田さんをサポートしていくことに決めました。」
「エッ?」
と全員がビックリしたが、中でも前田さんが1番驚いていたようで、
「つ、司くん。とても嬉しいけど、もっと色々考えて。気を使って結論出さなくて良いんだよ。」
「前田さん、いえ、しっかり考えた結果でお世話になろうと思ってます。
勝手に決めちゃってますが雇ってくれますか?」
「本当に?本当に来てくれるのかい?」
「もちろんです。この2年間働かせてもらってたくさんの事を教えて貰いました。
人としても成長出来たのは前田さんのおかげです。」
「今度は僕が恩返しする番です。しっかり修行して跡継ぎできるよう頑張ります。」
「後は人生のパートナーとしても前田さんと生きていきたいと思います。」
グレッグとリンさんもすぐ理解したようで、
「司!いい人見つけてたんだな~。本当に良かったよ。」
「つかさ、Congratulation! Enjoy your life with him.」
口々に声を掛けてくれた。
僕も嬉しくて涙ながらに2人とハグした。
そして大泣きしている前田さんに寄り添って、しっかり抱き合いました。
「宜しくお願いします!」
小柄なぽっちゃりした身体を震わせながら前田さんは、
「こちらこそ、宜しくお願いします。」
ときつく抱きしめながら答えた。
2人とも涙が止まらないまま口づけをした。
そんなことがあったのはもう5年も前のこと。
今は前田さんと一緒に住みながら2人でうどん屋を切り盛りしている。
年齢差30歳ではあるものの、お互いを尊重し、意見を言い合って暮らしている。
今の時代、インターネットでお店の宣伝しようよと言うのだが、少々意見が合わない。
とはいえ仲良く暮らしている。
夜の方は相変わらず絶倫の前田さんは健在で、こちらに関しては問題ないようだ。
グレッグは別の人に色目使ってたのがリンさんにバレて若干修羅場となっているようだが…。
紆余曲折あった僕の人生だったが、新しい家族を迎えて終焉となりそうである。
これからも前田さんとともにうどん屋を守り、前田さんを愛し、2人で幸せに過ごしたいな。
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