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暴かれる嘘
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「そう言えば、今日はどうしてここに?」
色々聞いて驚いたが、なんとか一息ついた後俺は聞いた。
「近くにきたからフィストに会いにきたのよ。話したい事があって……あと置き忘れた荷物も持って帰ろうと思って」
リリアス少し、複雑そうな笑顔をしてそう言った。なるほど、あの家にあった奥さんの荷物は忘れものだったのか。
「じゃあ、これから家に行く予定だったんですね」
「ええ、彼が仕事に帰って来る頃まで間があるから、ここで時間を潰そうと思ったの」
リリアスはそう言って店を指さす。
「ああ、なるほど」
「でも、あなたがいるなら先に家に行って待ってようかしら。良ければ一緒に来てくれないかしら。車で送るわ」
そんなわけで俺は彼女の車で送ってもらうことになった。それにしても、今日、散歩に出ていて良かった。客がきても手錠を付けた状態では出ることは出来なかったし、もし見られでもしたら問題になっていた。
心の中でそう思ってホッとしていると。さらにリリアスが聞いた。
「そういえば、私の事はフィストからなんて聞いていたの?結婚してるって聞いていたのに、ずっと家にいなかったのにおかしいと思わなかったの?」
「……えーっと、実は妊娠したからご実家の方に帰っていると聞いてまして……」
「ええ?そんなことを言っていたの?」
「そうなんです、だから離婚していたと聞いて驚きました」
「そうだったの。まあ、いない理由の言い訳には丁度いいのかもしれないわね。でも、そんな事を言ってもいつかはバレそうなものなのに」
彼女は眉を顰めて言った。
確かにその通りだ。すでに、俺は奥さんが死んでいるのではと疑っていた。
「そう……なんですよね……なんでフィストこんな嘘を言ったんでしょう?」
分からなくて聞いたが、リリアスは肩を竦める。
「私にも彼が何を考えているのか分からないわ」
結局分かったこともあったが、分からないことも増えた。
そんな会話をしていたら食事も終わる。店を出ると俺達は、車に乗り家に戻った。
「随分、部屋が綺麗にしてあるわね。もっと、荒れてるかと思ったわ。もしかしてあなたが掃除してくれたの?」
家に入るとリリアスが部屋を見回しそう言った。
「ええ、泊めてもらっているので。……よくわかりましたね」
「彼は、こういう事は無頓着で苦手だったから。一人になったら何もしなさそうだと思って心配していたの」
リリアスは苦笑気味に言った。流石、元奥さんだよく知っている。
「確かに、俺が来た時は酷い状態でしたよ」
「そうでしょうね。あなたが来てくれてよかったわ。じゃあ、私は彼が帰って来るまでに荷物を回収しておくことにするわ」
彼女はそう言って家の中に入っていった。
俺はどうぞと言ってソファに座って待つ。
「こんなものかしらね」
しばらくすると彼女はそう言うと、色々な物が入った箱を置いた。どうやら荷物を纏め終わったようだ。他にも2・3個車に積んである。
その時、家のドアが開いた。
「ただいま、ヤン。頼まれていたものを買ってきた。ついでにこれ、似合うと思って……」
フィストが何も知らず笑顔で帰ってきた。買ってきたものを抱えてなにやら説明し始める。
「フィスト、お帰り。あの……お客さんが来てます」
「え?」
「お帰りなさい……フィスト」
「っリリアス……」
フィストは奥さんの姿を見て驚いた顔をして、ハッとした表情をすると、今度は俺を見て気まずい表情に変わる。
「あー……俺は席を外すよ」
何とも言えない空気になってしまったので、俺はそう言って半地下の部屋に戻った。
「なに話してるのかな……」
部屋に入ったもののソワソワして、ベッドに座ってそう呟いた。二人の会話は聞こえない。
ぼんやりとフィストの事を考える。奥さんがいるとわかったらフィストは不味いって顔をしていた。ということは嘘をついていた自覚はあったのだろう。
それにしても、時間が経てばバレてしまうのにこんな嘘を付いてどうするつもりだったのか。
そんなことを考えていたら、どうやら話が終わったようだ、二人が玄関で話している声がした。
「あ、そうだ……」
気が動転していて忘れていたが。足に付けていた手錠を外したままだった。
一応付け直しておく。フィストは、俺の手錠のことは気が付いていなかったようだ。
軟禁されている被害者が自分で手錠をはめるなんて変な話だ。
「そろそろ、いいかな……」
しばらくすると俺はそう言って、そっとドアを開ける。
丁度、話が終わったのか奥さんが出て行くところだった。偶然目が合ったので手を振る。奥さんも軽く手を振り「ヤン、それじゃあね……」と言って家を出た。
ドアが閉まると、フィストはリビングに戻った。俺も部屋を出てリビングルームに入った。
フィストは心なしか肩が落ちてがっくりしているように見える。
「奥さんはなんて言ってたんですか?」
気まずい空気に耐えきれず、俺はそう聞いた。奥さんは何か話があると言っていた気がする。
「今度、結婚するんだそうだ」
「え?」
「だから、最後に荷物の始末もかねて、一応報告に来てくれたんだ」
フィストはそう言って鍵を取り出した。鍵はこの家の鍵だ。
「なるほど……」
奥さんが妙にスッキリした顔をしていたのはそういう訳があったのか。
「悪かったな」
「何がですか?」
「妻のこと、嘘をついて……」
「まあ、びっくりしましたけど別に怒ってはいませんよ。っていうか軟禁しておいてその事を謝られても変な感じですけどね」
俺は苦笑しながら軽い感じに言った。俺は完全に被害者だが、何だかフィストの方が落ち込んでいて気の毒になってきた。
「……そうだな」
フィストも苦笑して言った。
「なんで、こんな嘘を?」
「なんでだろうな……よく考えれば、すぐにバレるのは分かっていたのに……」
「本当は、離婚せずに子供を作って幸せな家庭を作りたいって思ってた……とか?」
思った事を口に出す。フィストは最初に会った時から真面目でで模範的な人間だった。本当に教科書に載っていそうな理想的な人物だ。ずっとそんな人生だったのに、家庭を維持することも出来ず離婚してしまい。生活も荒れていた。
だから、それを受け入れたくなくてこんな嘘をついたのかもしれない、そう思った。
「そんなことは……いや、そうなのか?……そうだな、その可能性は高い……かもしれない」
フィストは困惑したような表情で曖昧に言う。本人もよく分かっていないようだ。
本人が分からないのに俺が分かる訳がない。
俺も困ってフィストを見守る。
フィストは何かを考えているのか黙り込む。
そして俺を見ると立ち上がり、俺の足に付けていた手錠を外した。
「こんな事して悪かった……」
フィストはそう言った。
「いいんですか?」
軟禁されていた方が言うのはおかしいが、そう言うとフィストは苦笑する。
「ああ、このまま出て行ってもいいし、殴ってもいい。なんならこのまま警察に行って訴えてもいい。俺はそれだけの事をした」
「フィスト……」
そうして、俺は荷物を纏める。とはいえ、する事はそれほど無かった。元々荷物は少なかったし、服をスーツケースに入れたらすぐに終わった。
「ヤン、これも……本当に悪かった……」
フィストはそう言って俺の車の鍵を渡す。
本当に申し訳なさそうな顔をするので、俺は何も言わずそれを受け取った。
「じゃあ……」
俺は何か言おうとして、結局なにも思い付かずそれだけ言ってドアを出る。
扉から出て何となく振り返った。
そのままドアが閉まる。
「これから、どうするか……」
俺は頭を掻きそう呟いた。
閉じたドアを見つめる。フィストの顔を思い起こす。フィストは悲しそうな顔をしていた。
それに、気になることもあった。
俺はしばらく考えた後、家のチャイムを鳴らした。
フィストはドアを開けて驚いた顔をする。
「ヤン?どうしたんだ?忘れものか?」
「よく考えたら宿もないし、行くところないから良かったらここに泊めてくれませんか?」
俺がそう言うとフィストはさらに驚いた顔をする。
「ヤン……でも……」
「っていうか、元々泊めてくれる約束してたでしょ?ダメですか?」
「い、いや……ダメではないが……」
「じゃあ、失礼します。しばらくお世話になりますね」
そう言って強引に家に入り、俺はしばらくフィストの家に居座る事にした。
色々聞いて驚いたが、なんとか一息ついた後俺は聞いた。
「近くにきたからフィストに会いにきたのよ。話したい事があって……あと置き忘れた荷物も持って帰ろうと思って」
リリアス少し、複雑そうな笑顔をしてそう言った。なるほど、あの家にあった奥さんの荷物は忘れものだったのか。
「じゃあ、これから家に行く予定だったんですね」
「ええ、彼が仕事に帰って来る頃まで間があるから、ここで時間を潰そうと思ったの」
リリアスはそう言って店を指さす。
「ああ、なるほど」
「でも、あなたがいるなら先に家に行って待ってようかしら。良ければ一緒に来てくれないかしら。車で送るわ」
そんなわけで俺は彼女の車で送ってもらうことになった。それにしても、今日、散歩に出ていて良かった。客がきても手錠を付けた状態では出ることは出来なかったし、もし見られでもしたら問題になっていた。
心の中でそう思ってホッとしていると。さらにリリアスが聞いた。
「そういえば、私の事はフィストからなんて聞いていたの?結婚してるって聞いていたのに、ずっと家にいなかったのにおかしいと思わなかったの?」
「……えーっと、実は妊娠したからご実家の方に帰っていると聞いてまして……」
「ええ?そんなことを言っていたの?」
「そうなんです、だから離婚していたと聞いて驚きました」
「そうだったの。まあ、いない理由の言い訳には丁度いいのかもしれないわね。でも、そんな事を言ってもいつかはバレそうなものなのに」
彼女は眉を顰めて言った。
確かにその通りだ。すでに、俺は奥さんが死んでいるのではと疑っていた。
「そう……なんですよね……なんでフィストこんな嘘を言ったんでしょう?」
分からなくて聞いたが、リリアスは肩を竦める。
「私にも彼が何を考えているのか分からないわ」
結局分かったこともあったが、分からないことも増えた。
そんな会話をしていたら食事も終わる。店を出ると俺達は、車に乗り家に戻った。
「随分、部屋が綺麗にしてあるわね。もっと、荒れてるかと思ったわ。もしかしてあなたが掃除してくれたの?」
家に入るとリリアスが部屋を見回しそう言った。
「ええ、泊めてもらっているので。……よくわかりましたね」
「彼は、こういう事は無頓着で苦手だったから。一人になったら何もしなさそうだと思って心配していたの」
リリアスは苦笑気味に言った。流石、元奥さんだよく知っている。
「確かに、俺が来た時は酷い状態でしたよ」
「そうでしょうね。あなたが来てくれてよかったわ。じゃあ、私は彼が帰って来るまでに荷物を回収しておくことにするわ」
彼女はそう言って家の中に入っていった。
俺はどうぞと言ってソファに座って待つ。
「こんなものかしらね」
しばらくすると彼女はそう言うと、色々な物が入った箱を置いた。どうやら荷物を纏め終わったようだ。他にも2・3個車に積んである。
その時、家のドアが開いた。
「ただいま、ヤン。頼まれていたものを買ってきた。ついでにこれ、似合うと思って……」
フィストが何も知らず笑顔で帰ってきた。買ってきたものを抱えてなにやら説明し始める。
「フィスト、お帰り。あの……お客さんが来てます」
「え?」
「お帰りなさい……フィスト」
「っリリアス……」
フィストは奥さんの姿を見て驚いた顔をして、ハッとした表情をすると、今度は俺を見て気まずい表情に変わる。
「あー……俺は席を外すよ」
何とも言えない空気になってしまったので、俺はそう言って半地下の部屋に戻った。
「なに話してるのかな……」
部屋に入ったもののソワソワして、ベッドに座ってそう呟いた。二人の会話は聞こえない。
ぼんやりとフィストの事を考える。奥さんがいるとわかったらフィストは不味いって顔をしていた。ということは嘘をついていた自覚はあったのだろう。
それにしても、時間が経てばバレてしまうのにこんな嘘を付いてどうするつもりだったのか。
そんなことを考えていたら、どうやら話が終わったようだ、二人が玄関で話している声がした。
「あ、そうだ……」
気が動転していて忘れていたが。足に付けていた手錠を外したままだった。
一応付け直しておく。フィストは、俺の手錠のことは気が付いていなかったようだ。
軟禁されている被害者が自分で手錠をはめるなんて変な話だ。
「そろそろ、いいかな……」
しばらくすると俺はそう言って、そっとドアを開ける。
丁度、話が終わったのか奥さんが出て行くところだった。偶然目が合ったので手を振る。奥さんも軽く手を振り「ヤン、それじゃあね……」と言って家を出た。
ドアが閉まると、フィストはリビングに戻った。俺も部屋を出てリビングルームに入った。
フィストは心なしか肩が落ちてがっくりしているように見える。
「奥さんはなんて言ってたんですか?」
気まずい空気に耐えきれず、俺はそう聞いた。奥さんは何か話があると言っていた気がする。
「今度、結婚するんだそうだ」
「え?」
「だから、最後に荷物の始末もかねて、一応報告に来てくれたんだ」
フィストはそう言って鍵を取り出した。鍵はこの家の鍵だ。
「なるほど……」
奥さんが妙にスッキリした顔をしていたのはそういう訳があったのか。
「悪かったな」
「何がですか?」
「妻のこと、嘘をついて……」
「まあ、びっくりしましたけど別に怒ってはいませんよ。っていうか軟禁しておいてその事を謝られても変な感じですけどね」
俺は苦笑しながら軽い感じに言った。俺は完全に被害者だが、何だかフィストの方が落ち込んでいて気の毒になってきた。
「……そうだな」
フィストも苦笑して言った。
「なんで、こんな嘘を?」
「なんでだろうな……よく考えれば、すぐにバレるのは分かっていたのに……」
「本当は、離婚せずに子供を作って幸せな家庭を作りたいって思ってた……とか?」
思った事を口に出す。フィストは最初に会った時から真面目でで模範的な人間だった。本当に教科書に載っていそうな理想的な人物だ。ずっとそんな人生だったのに、家庭を維持することも出来ず離婚してしまい。生活も荒れていた。
だから、それを受け入れたくなくてこんな嘘をついたのかもしれない、そう思った。
「そんなことは……いや、そうなのか?……そうだな、その可能性は高い……かもしれない」
フィストは困惑したような表情で曖昧に言う。本人もよく分かっていないようだ。
本人が分からないのに俺が分かる訳がない。
俺も困ってフィストを見守る。
フィストは何かを考えているのか黙り込む。
そして俺を見ると立ち上がり、俺の足に付けていた手錠を外した。
「こんな事して悪かった……」
フィストはそう言った。
「いいんですか?」
軟禁されていた方が言うのはおかしいが、そう言うとフィストは苦笑する。
「ああ、このまま出て行ってもいいし、殴ってもいい。なんならこのまま警察に行って訴えてもいい。俺はそれだけの事をした」
「フィスト……」
そうして、俺は荷物を纏める。とはいえ、する事はそれほど無かった。元々荷物は少なかったし、服をスーツケースに入れたらすぐに終わった。
「ヤン、これも……本当に悪かった……」
フィストはそう言って俺の車の鍵を渡す。
本当に申し訳なさそうな顔をするので、俺は何も言わずそれを受け取った。
「じゃあ……」
俺は何か言おうとして、結局なにも思い付かずそれだけ言ってドアを出る。
扉から出て何となく振り返った。
そのままドアが閉まる。
「これから、どうするか……」
俺は頭を掻きそう呟いた。
閉じたドアを見つめる。フィストの顔を思い起こす。フィストは悲しそうな顔をしていた。
それに、気になることもあった。
俺はしばらく考えた後、家のチャイムを鳴らした。
フィストはドアを開けて驚いた顔をする。
「ヤン?どうしたんだ?忘れものか?」
「よく考えたら宿もないし、行くところないから良かったらここに泊めてくれませんか?」
俺がそう言うとフィストはさらに驚いた顔をする。
「ヤン……でも……」
「っていうか、元々泊めてくれる約束してたでしょ?ダメですか?」
「い、いや……ダメではないが……」
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