すろらいふ・おんらいん

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カグナ 01

03 騒ぎ疲れた

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 エリマが到着。
「ソラタさ~~ん。呼びました?」
 空中から降りてきたエリマ。そこは作っていないから。
「――あ!」
 空中で何かにぶつかったエルマ。
「いや、空中はあまり作っていないから。そういうゲームでも場所でもないから」
 僕たちはタウンの、運営だけが入れるはずの場所にいる。作りも部分的。
「どうして、こう――」
 本題へ。
「あ、この子ですね。通報にあったのは」
「いや! 放してよ。やっぱり私は――」
「……何をしているのでしょう」
「さぁ――。注目を浴びたいんじゃない?」
「そうですか。――アカウント停止でいいですか?」
 作業を進めるエリマ。
「なんで、なんで……。みんなして――」
「なんか、こっちが悪者になっているんだけど」
「じゃあ、停止します――」
 ボタンを表示するエリマ。
「……」
「大人しくなった」
「なんでしょうね」
 停止ボタンを消すエリマ。騒ぐカグナ。
「止めないでよ!」
「それじゃあ――」
 停止ボタンを出すエリマ。
「……」
 停止ボタンを消すエリマ。
「止めないでよ!」
 停止ボタンを出すエリマ。
「……」
 停止ボタンを消すフリをするエリマ。
「止めないでよ!」
「――消せ。チーフ命令だ」
 僕が指示を出す。エリマがボタンを――。
「それじゃあ――」
「あー! あー!」
「――言語を失ったぞ」

「では、よろしくお願いします。ソラタチーフ」
「こういう時だけチーフ扱いするな」
「すみません」
 エリマは笑顔と会釈をして戻っていった。
 カグナはまだ大人しい。
「――疲れたか? 本当、面倒だな。引き受けたけども」
「……」
「ゲームに害を及ぼさないなら、穏便に済ましたいけど」
「……」
 無言のままのカグナ。放っておく。
「パパ。そろそろ次に――」
「あぁ。そうだった。――騒がないならいいか」
「……え、パパ?」
 カグナが反応した。――え、なに?
「パパ、なの?」
「――あ、女だから」
「え?」
「――何だと思っていたの?」

 改めて、僕とクルリは外気浴? で整う。
「ネットでお風呂?」
「え、悪い? リラックスできるけど」
「実際に入ればいいのに――」
 素っ気ないカグナ。
「なに、ディスりにきたの?」
「そうじゃなくて――」
「そもそもここ。あなたは基本、入れないから?」
「……そうなの?」
「ゲームと関係ないし。私のエゴ」
「――いいの?」
「私が作ったんだから。別に私のスペースくらいいいさ。見つからなければ」
「見つかってるけど」
「……。今すぐ追い出す? できるけど」
「――まだいる」

「……入る」
 モードを切り替えるカグナ。お風呂に入る。
「いい景色でしょ」
「でも絵だよ」
「その絵の前で騒いでいたくせに」
「……」
 黙る時間。数秒。
「ダメなの? 僕の自信作だけど」
「ダメ。じゃないけど」
「実際の方がキレイ?」
「判らない」
 しばらく景色を見る僕とカグナ。
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