23 / 68
カグナ 01
03 騒ぎ疲れた
しおりを挟む
エリマが到着。
「ソラタさ~~ん。呼びました?」
空中から降りてきたエリマ。そこは作っていないから。
「――あ!」
空中で何かにぶつかったエルマ。
「いや、空中はあまり作っていないから。そういうゲームでも場所でもないから」
僕たちはタウンの、運営だけが入れるはずの場所にいる。作りも部分的。
「どうして、こう――」
本題へ。
「あ、この子ですね。通報にあったのは」
「いや! 放してよ。やっぱり私は――」
「……何をしているのでしょう」
「さぁ――。注目を浴びたいんじゃない?」
「そうですか。――アカウント停止でいいですか?」
作業を進めるエリマ。
「なんで、なんで……。みんなして――」
「なんか、こっちが悪者になっているんだけど」
「じゃあ、停止します――」
ボタンを表示するエリマ。
「……」
「大人しくなった」
「なんでしょうね」
停止ボタンを消すエリマ。騒ぐカグナ。
「止めないでよ!」
「それじゃあ――」
停止ボタンを出すエリマ。
「……」
停止ボタンを消すエリマ。
「止めないでよ!」
停止ボタンを出すエリマ。
「……」
停止ボタンを消すフリをするエリマ。
「止めないでよ!」
「――消せ。チーフ命令だ」
僕が指示を出す。エリマがボタンを――。
「それじゃあ――」
「あー! あー!」
「――言語を失ったぞ」
「では、よろしくお願いします。ソラタチーフ」
「こういう時だけチーフ扱いするな」
「すみません」
エリマは笑顔と会釈をして戻っていった。
カグナはまだ大人しい。
「――疲れたか? 本当、面倒だな。引き受けたけども」
「……」
「ゲームに害を及ぼさないなら、穏便に済ましたいけど」
「……」
無言のままのカグナ。放っておく。
「パパ。そろそろ次に――」
「あぁ。そうだった。――騒がないならいいか」
「……え、パパ?」
カグナが反応した。――え、なに?
「パパ、なの?」
「――あ、女だから」
「え?」
「――何だと思っていたの?」
改めて、僕とクルリは外気浴? で整う。
「ネットでお風呂?」
「え、悪い? リラックスできるけど」
「実際に入ればいいのに――」
素っ気ないカグナ。
「なに、ディスりにきたの?」
「そうじゃなくて――」
「そもそもここ。あなたは基本、入れないから?」
「……そうなの?」
「ゲームと関係ないし。私のエゴ」
「――いいの?」
「私が作ったんだから。別に私のスペースくらいいいさ。見つからなければ」
「見つかってるけど」
「……。今すぐ追い出す? できるけど」
「――まだいる」
「……入る」
モードを切り替えるカグナ。お風呂に入る。
「いい景色でしょ」
「でも絵だよ」
「その絵の前で騒いでいたくせに」
「……」
黙る時間。数秒。
「ダメなの? 僕の自信作だけど」
「ダメ。じゃないけど」
「実際の方がキレイ?」
「判らない」
しばらく景色を見る僕とカグナ。
「ソラタさ~~ん。呼びました?」
空中から降りてきたエリマ。そこは作っていないから。
「――あ!」
空中で何かにぶつかったエルマ。
「いや、空中はあまり作っていないから。そういうゲームでも場所でもないから」
僕たちはタウンの、運営だけが入れるはずの場所にいる。作りも部分的。
「どうして、こう――」
本題へ。
「あ、この子ですね。通報にあったのは」
「いや! 放してよ。やっぱり私は――」
「……何をしているのでしょう」
「さぁ――。注目を浴びたいんじゃない?」
「そうですか。――アカウント停止でいいですか?」
作業を進めるエリマ。
「なんで、なんで……。みんなして――」
「なんか、こっちが悪者になっているんだけど」
「じゃあ、停止します――」
ボタンを表示するエリマ。
「……」
「大人しくなった」
「なんでしょうね」
停止ボタンを消すエリマ。騒ぐカグナ。
「止めないでよ!」
「それじゃあ――」
停止ボタンを出すエリマ。
「……」
停止ボタンを消すエリマ。
「止めないでよ!」
停止ボタンを出すエリマ。
「……」
停止ボタンを消すフリをするエリマ。
「止めないでよ!」
「――消せ。チーフ命令だ」
僕が指示を出す。エリマがボタンを――。
「それじゃあ――」
「あー! あー!」
「――言語を失ったぞ」
「では、よろしくお願いします。ソラタチーフ」
「こういう時だけチーフ扱いするな」
「すみません」
エリマは笑顔と会釈をして戻っていった。
カグナはまだ大人しい。
「――疲れたか? 本当、面倒だな。引き受けたけども」
「……」
「ゲームに害を及ぼさないなら、穏便に済ましたいけど」
「……」
無言のままのカグナ。放っておく。
「パパ。そろそろ次に――」
「あぁ。そうだった。――騒がないならいいか」
「……え、パパ?」
カグナが反応した。――え、なに?
「パパ、なの?」
「――あ、女だから」
「え?」
「――何だと思っていたの?」
改めて、僕とクルリは外気浴? で整う。
「ネットでお風呂?」
「え、悪い? リラックスできるけど」
「実際に入ればいいのに――」
素っ気ないカグナ。
「なに、ディスりにきたの?」
「そうじゃなくて――」
「そもそもここ。あなたは基本、入れないから?」
「……そうなの?」
「ゲームと関係ないし。私のエゴ」
「――いいの?」
「私が作ったんだから。別に私のスペースくらいいいさ。見つからなければ」
「見つかってるけど」
「……。今すぐ追い出す? できるけど」
「――まだいる」
「……入る」
モードを切り替えるカグナ。お風呂に入る。
「いい景色でしょ」
「でも絵だよ」
「その絵の前で騒いでいたくせに」
「……」
黙る時間。数秒。
「ダメなの? 僕の自信作だけど」
「ダメ。じゃないけど」
「実際の方がキレイ?」
「判らない」
しばらく景色を見る僕とカグナ。
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
ジャンティエスより愛をこめて
アキヅキナツキ
ファンタジー
最終回でございます。
すっごく楽しく書けました~・・・最後なので、表紙は全員参加です。
確認も沢山したし、気をつけてはいましたが、誤字脱字が、結構いいスピードで打ち込んでますので、
あったかも・・・もう怖くて、読み返す事もできません(笑)すいません。
途中、アイデアノートを無くしたり(出てきましたけどね)色々ありました~だけど、
自分の中にあるものを、出し切れたと思います。そして、いいラストだったと、自画自賛
しています。これを踏まえて、次の話を書いて行きます。
一応絵描きなので、そっちをメインにしたいんですが、文章書くのも好きですので、
チョロチョロ書いて行きます、ちょっとづつでも精進出来たら良いですね~。
文章書きではないので、不慣れな点、拙い点ももあったかと思いますが、お付き合い頂き、
ありがとうございました。
こんな感じの最終話ですが、楽しんで頂ければ嬉しいです~
最後までご覧頂き、ありがとうございました~
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
どうぞお好きに
音無砂月
ファンタジー
公爵家に生まれたスカーレット・ミレイユ。
王命で第二王子であるセルフと婚約することになったけれど彼が商家の娘であるシャーベットを囲っているのはとても有名な話だった。そのせいか、なかなか婚約話が進まず、あまり野心のない公爵家にまで縁談話が来てしまった。
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる