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三章
金の指輪
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バルドの後に続いて階段の上に顔を出すと、小さな部屋に出た。
「此処は、何の部屋なの?」
床板や壁には年代を感じさせる汚れや破損箇所があるのに、設置されている家具は新品のように綺麗で、どうしても違和感を感じる。
「以前、物置小屋として使っていた場所を片付けて、部屋にしたんです」
「そんな事しなくてもいいのに…」
「そんなわけにはいかないでしょう!」
「上位貴族を物置に通したなんて知られたら、外聞は悪いな」
「はい…。最初は建て替えようと思ったそうなんですけど、相手方から何もしなくていいと言われたそうなのですが…。せめて家具だけでもと…」
「ああ、だからだったんだね」
コンラットの言葉で、何で部屋と家具が合っていないかやっと分かった。僕が1人で納得していると、バルドがじれったそうに言った。
「そんな事より速く行こうぜ。今、何処にいるんだ?裏庭か?」
「今日は、厩舎にいますよ。此処からなら、すぐだと思って、そこで待って貰っています」
コンラットの案内で庭を少し進むと、厩舎らしき物が見えて来た。中に入ってみると、仕切りで真ん中で区切られており、手前の方には、灰色の毛を持った綺麗な馬が一頭見えた。
「私の召喚獣のグラニです」
「もしかして、前見た時より、大きくなったか?」
「ええ。少しですけど、前よりは大きくなりました」
僕の横で、コンラットに大人しく撫でられている様子は可愛いと思うし、たてがみとかも綺麗なんだけど、僕と同じ位の大きさのせいか、ちょっとだけ怖く感じる。
無意識のうちに一歩下がっると、隣の方からも何かの気配を感じた。気になって隣を覗いて見ると、金色の角と青銅の蹄をした鹿が一頭、僕を見返すように見ていた。だけど、すぐに興味を失ったのかのように外へと視線を戻してしまった。
「こっちは?」
「私の兄の召喚獣です。気難しいのか、兄以外には滅多に近付かないんです」
「ふーん」
僕達が騒いでいても、眼中にない様子を見ると、たしかに気難しそうだ。僕が、そんな事を思っていると、慣れたように一緒に撫でていたバルドがこちらを向きながら言った。
「リュカの召喚獣は、どんな奴なんだ?」
「そういえば、何度も遊びに行ったのに、見た事ないですね?」
「え!?あ…うん…ちょっと事情があってね…」
何時かは聞かれるとは思っていたし、みんなになら話したとしても、父様達も何も言わないと思う。でも、どう説明すればいいんだろう…。
「屋敷で合った事はある、よ…」
視線をみんなから逸らしならが、言葉を濁す僕と違って、驚きと好奇心が入り混じった顔をしていた。
「え!?何時!?全く気付かなかった!!」
普通は気付かないよね…。僕でさえ、未だに実感ないし…。
僕が返答に困っていると、厩舎の入り口の方で何か物が落ちる音がした。視線を向けると、コンラッドみたいな髪に灰色の目をした青年が、驚いたような顔をして立っていた。
「こ、コンラット。一緒にいるその銀髪の子って、もしかして…」
震える指でこちらを指差している人を、コンラッドが何とも言えない顔で見ていた。
「説明がややこしくなりそうなので、バルドを連れて先に行ってて下さい!」
「え!?う、うん?」
「分かった!」
珍しく強い口調で言うコンラッドに戸惑っていると、僕の変わりに速く返事をしたバルドが駆け出したので、僕も釣られたように追いかけた。入り口で横をすり抜ける時、何か言いたそうな顔をしていたけれど、僕は足を止める事なく通り過ぎた。
「コンラッド!何時からレグリウス家と知り合いになってたんだ!?」
「そ、それはですね…」
遠くなって行くコンラットの声を聞きながら、小屋まで戻り、地下の道も走り抜けて元いた小屋へと戻って来た。
「ひとまず、俺の部屋に行こう!」
バルドの後を追うように走っていた僕は、小屋の扉を開けて立ち止まったバルドの背に勢いよくぶつかってしまった。
「急に立ち止まってどうしたの?」
ぶつけた額を擦りながら、バルドごしに扉の外を除けば、軍服を着た2人の男性が立っていた。
一人は、30代前半くらいの年齢で、黒髪にこげ茶色の目をしていた。身長も2メートルを超えていそうな人が、腕を組んで見下ろすように立っていて、眉間に刻まれたシワが貫禄を放っていているように見えて、何だか威圧感を感じる。
その後ろに立っている人は、前に立っている男性と髪や目の色が同じだけど、年齢は兄様と同じ年くらいに見える。爽やかそうな顔だけど、今は申し訳なさそうに、目尻を下げてこちらを見ていた。
「父さんに…兄さん…」
「朝からバルドの様子がおかしかったから、父上と様子を見に来たのだが…。余計なお世話だったようだな…」
「まずは、報告を聞こう」
僕達は威圧感に負けて、素直に最初から事情を説明した…。
「はぁ…。話は分かった。今回の件は、事情を考慮して不問としよう」
「やッ!!」
頭が痛そうに言った言葉に、バルドが喜びの声を上げようとしたけれど、睨むような目線を向けられて、言いかけた言葉を飲み込んですぐさま目線をそらした。
「あ、ありがとうございます。こ、侯爵様…?」
初対面な事もあって、礼を込めて敬称で呼んだら、嫌そうな顔をしながら目を閉じた後、静かに僕に言った。
「無理に呼ぶ必要はない。それに、その髪色で言われると寒気がする」
目を閉じ、右手の人差し指で組んでいた腕を叩きながら話す様子を見ると、本当に嫌そうだ。
「今後、何か行う時は、事前に報告を行うようにしろ。先に知っていなければ、何かあった時に対処が遅れてしまう。それに、過ちをおかしそうになっているならば、しっかりと止めるべきだ」
「すみません。貴族の方々に、私のような平民が意見する事など出来ません。ましてや、断るなど…」
「え!?お前、俺が宿題の答え写させてって頼んだのに、この前普通に断ってたよな!」
急に控えめな態度取ったネアに、バルドが抗議するように声を上げた後、急に周りが寒くなったような気がした。恐る恐る上を見上げると、静かに見下ろしている視線と目があった。
「バルド…。宿題をこなしているのかという問いをした時、お前はこなしていると、私に答えていたな」
「はっ!そ、それは…」
「話しはゆっくりと聞かせて貰う。付いて来なさい」
「はい…」
トボトボと後ろ歩きながら、時おりこちらを振り返っては、助けを求めるような視線を向けてくる。でも、助ける勇気はない…。
侯爵も、バルドがこちらを振り向いている時に、一度振り返ったけれど、そのままバルドを連れて行ってしまった。
建物の影に入って、2人が見えなくなった後、原因を作っただろうネアを横目で見たら、しれっとした顔をしていた。
「父上達の話が長くなりそうだから、帰りの馬車を手配して来ようと思うのだが、門の方まで2人で行けるか?」
「ああ、問題ない」
「では、門の方で少し待っていてくれ」
ネアに視線を向けて見た後、僕の方にも視線を向けてから、建物の方へと歩いて行ってしまった。
その後、準備がして貰った馬車に乗り込んだ僕達は、バルドの屋敷を後にした。
馬車が門を出ると、ネアがポケットから何かを取り出した。
「リュカ。右手を出せ」
「手?これでいい?」
言われた通りに右手を差し出すと、ネアが僕の手を取って言った。
「これ、やる」
ネアが手を離すと、僕の右手の人差し指に、金色の指輪がはまっていた。
「綺麗!」
指輪は、太陽の光を反射して、キラキラと輝いているように見える。
「俺だけ何もなかったからな。お前のやりたい事が達成出来るようにするお守りだ」
「ありがとう!!」
屋敷に帰るまでの間、貰った指輪を眺めていたら、あっという間に屋敷へと戻って来ていた。
「此処は、何の部屋なの?」
床板や壁には年代を感じさせる汚れや破損箇所があるのに、設置されている家具は新品のように綺麗で、どうしても違和感を感じる。
「以前、物置小屋として使っていた場所を片付けて、部屋にしたんです」
「そんな事しなくてもいいのに…」
「そんなわけにはいかないでしょう!」
「上位貴族を物置に通したなんて知られたら、外聞は悪いな」
「はい…。最初は建て替えようと思ったそうなんですけど、相手方から何もしなくていいと言われたそうなのですが…。せめて家具だけでもと…」
「ああ、だからだったんだね」
コンラットの言葉で、何で部屋と家具が合っていないかやっと分かった。僕が1人で納得していると、バルドがじれったそうに言った。
「そんな事より速く行こうぜ。今、何処にいるんだ?裏庭か?」
「今日は、厩舎にいますよ。此処からなら、すぐだと思って、そこで待って貰っています」
コンラットの案内で庭を少し進むと、厩舎らしき物が見えて来た。中に入ってみると、仕切りで真ん中で区切られており、手前の方には、灰色の毛を持った綺麗な馬が一頭見えた。
「私の召喚獣のグラニです」
「もしかして、前見た時より、大きくなったか?」
「ええ。少しですけど、前よりは大きくなりました」
僕の横で、コンラットに大人しく撫でられている様子は可愛いと思うし、たてがみとかも綺麗なんだけど、僕と同じ位の大きさのせいか、ちょっとだけ怖く感じる。
無意識のうちに一歩下がっると、隣の方からも何かの気配を感じた。気になって隣を覗いて見ると、金色の角と青銅の蹄をした鹿が一頭、僕を見返すように見ていた。だけど、すぐに興味を失ったのかのように外へと視線を戻してしまった。
「こっちは?」
「私の兄の召喚獣です。気難しいのか、兄以外には滅多に近付かないんです」
「ふーん」
僕達が騒いでいても、眼中にない様子を見ると、たしかに気難しそうだ。僕が、そんな事を思っていると、慣れたように一緒に撫でていたバルドがこちらを向きながら言った。
「リュカの召喚獣は、どんな奴なんだ?」
「そういえば、何度も遊びに行ったのに、見た事ないですね?」
「え!?あ…うん…ちょっと事情があってね…」
何時かは聞かれるとは思っていたし、みんなになら話したとしても、父様達も何も言わないと思う。でも、どう説明すればいいんだろう…。
「屋敷で合った事はある、よ…」
視線をみんなから逸らしならが、言葉を濁す僕と違って、驚きと好奇心が入り混じった顔をしていた。
「え!?何時!?全く気付かなかった!!」
普通は気付かないよね…。僕でさえ、未だに実感ないし…。
僕が返答に困っていると、厩舎の入り口の方で何か物が落ちる音がした。視線を向けると、コンラッドみたいな髪に灰色の目をした青年が、驚いたような顔をして立っていた。
「こ、コンラット。一緒にいるその銀髪の子って、もしかして…」
震える指でこちらを指差している人を、コンラッドが何とも言えない顔で見ていた。
「説明がややこしくなりそうなので、バルドを連れて先に行ってて下さい!」
「え!?う、うん?」
「分かった!」
珍しく強い口調で言うコンラッドに戸惑っていると、僕の変わりに速く返事をしたバルドが駆け出したので、僕も釣られたように追いかけた。入り口で横をすり抜ける時、何か言いたそうな顔をしていたけれど、僕は足を止める事なく通り過ぎた。
「コンラッド!何時からレグリウス家と知り合いになってたんだ!?」
「そ、それはですね…」
遠くなって行くコンラットの声を聞きながら、小屋まで戻り、地下の道も走り抜けて元いた小屋へと戻って来た。
「ひとまず、俺の部屋に行こう!」
バルドの後を追うように走っていた僕は、小屋の扉を開けて立ち止まったバルドの背に勢いよくぶつかってしまった。
「急に立ち止まってどうしたの?」
ぶつけた額を擦りながら、バルドごしに扉の外を除けば、軍服を着た2人の男性が立っていた。
一人は、30代前半くらいの年齢で、黒髪にこげ茶色の目をしていた。身長も2メートルを超えていそうな人が、腕を組んで見下ろすように立っていて、眉間に刻まれたシワが貫禄を放っていているように見えて、何だか威圧感を感じる。
その後ろに立っている人は、前に立っている男性と髪や目の色が同じだけど、年齢は兄様と同じ年くらいに見える。爽やかそうな顔だけど、今は申し訳なさそうに、目尻を下げてこちらを見ていた。
「父さんに…兄さん…」
「朝からバルドの様子がおかしかったから、父上と様子を見に来たのだが…。余計なお世話だったようだな…」
「まずは、報告を聞こう」
僕達は威圧感に負けて、素直に最初から事情を説明した…。
「はぁ…。話は分かった。今回の件は、事情を考慮して不問としよう」
「やッ!!」
頭が痛そうに言った言葉に、バルドが喜びの声を上げようとしたけれど、睨むような目線を向けられて、言いかけた言葉を飲み込んですぐさま目線をそらした。
「あ、ありがとうございます。こ、侯爵様…?」
初対面な事もあって、礼を込めて敬称で呼んだら、嫌そうな顔をしながら目を閉じた後、静かに僕に言った。
「無理に呼ぶ必要はない。それに、その髪色で言われると寒気がする」
目を閉じ、右手の人差し指で組んでいた腕を叩きながら話す様子を見ると、本当に嫌そうだ。
「今後、何か行う時は、事前に報告を行うようにしろ。先に知っていなければ、何かあった時に対処が遅れてしまう。それに、過ちをおかしそうになっているならば、しっかりと止めるべきだ」
「すみません。貴族の方々に、私のような平民が意見する事など出来ません。ましてや、断るなど…」
「え!?お前、俺が宿題の答え写させてって頼んだのに、この前普通に断ってたよな!」
急に控えめな態度取ったネアに、バルドが抗議するように声を上げた後、急に周りが寒くなったような気がした。恐る恐る上を見上げると、静かに見下ろしている視線と目があった。
「バルド…。宿題をこなしているのかという問いをした時、お前はこなしていると、私に答えていたな」
「はっ!そ、それは…」
「話しはゆっくりと聞かせて貰う。付いて来なさい」
「はい…」
トボトボと後ろ歩きながら、時おりこちらを振り返っては、助けを求めるような視線を向けてくる。でも、助ける勇気はない…。
侯爵も、バルドがこちらを振り向いている時に、一度振り返ったけれど、そのままバルドを連れて行ってしまった。
建物の影に入って、2人が見えなくなった後、原因を作っただろうネアを横目で見たら、しれっとした顔をしていた。
「父上達の話が長くなりそうだから、帰りの馬車を手配して来ようと思うのだが、門の方まで2人で行けるか?」
「ああ、問題ない」
「では、門の方で少し待っていてくれ」
ネアに視線を向けて見た後、僕の方にも視線を向けてから、建物の方へと歩いて行ってしまった。
その後、準備がして貰った馬車に乗り込んだ僕達は、バルドの屋敷を後にした。
馬車が門を出ると、ネアがポケットから何かを取り出した。
「リュカ。右手を出せ」
「手?これでいい?」
言われた通りに右手を差し出すと、ネアが僕の手を取って言った。
「これ、やる」
ネアが手を離すと、僕の右手の人差し指に、金色の指輪がはまっていた。
「綺麗!」
指輪は、太陽の光を反射して、キラキラと輝いているように見える。
「俺だけ何もなかったからな。お前のやりたい事が達成出来るようにするお守りだ」
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