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三章
自業自得
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「クシュン!」
「大丈夫?」
「ええ、大丈夫です。少し、風邪気味なだけですから」
まあ、寒空の下に長時間いたら、体調を崩すのはしょうがないか…。
「鍛え方が足りないからだぞ」
「貴方と一緒にしないで下さいよ…」
コンラットが呆れが入ったような表情を浮かべる横で、何時もと変わらない様子で座っていた。昨日、同じ状況だったはずのに、バルドは体調に変わりないようだ。
「何とかは風邪引かないって言うからな」
机に座ったまま、頬杖を付きながら言うネアの言葉に、バルドだけが不思議そうな顔をしていた。
「何とかって何だよ?」
「さぁ、忘れたな」
口元に小さな笑みを浮かべ、意地悪そうに言うネアを見る限り、忘れていると言う事はないだろう。まあ、面倒くさくなりそうだから、何も言わないけど…。
「コンラットは、分かるか?」
「さぁ…。何でしょうね…」
コンラットにもはぐらかされて、1人だけ分かっていないバルドをよそ目に、僕は授業の準備をする事にした。
段々と冬の寒さが厳しくなり初め、朝晩が肌寒くなって来た。そのせいで、何時もより少し速めに目を冷ました僕は、普段よりも少しだけ速い時間に学院に着いていた。
速く温かい所に行きたくて、足早に教室に向かい扉を開けると、2人が何か話しているのが見えた。
「ネア!頼む!」
「断る」
「えー!!この前までは見えせくれただろう!」
「どうしたの?」
近くまで来た僕は、何があったのか気になって、2人に聞いてみた。
「ネアが、宿題写させてくれないんだ!もう、時間がないのに!」
「まだ、時間には余裕あると思うけど?」
教室の時計を確認して見ても、先生が来る時間まで、まだ余裕がある。
「コンラッドが来るだろ!」
「来たら駄目なの?」
「宿題の答え写してるなんてバレたら、コンラッドが煩さいだろ!」
「誰が煩いんですか?」
「だから、コンラットが…」
「私が、何ですか?」
硬い表情のまま、ゆっくりと後ろを振り返るバルドの後ろに、笑顔を浮かべたコンラットが静かに立っていた。
「おぅ…。おはよう…。別に、何でもないぞ…。ただ、遅いなーって…」
「こいつが、宿題の答えを写させろって」
「言うなよ!」
バルドが誤魔化そうとしている事を、ネアがあっさりとコンラットに話してしまった。
「はぁ…。学期末のテストも控えてるんですから、宿題くらい自分でやって下さい。ほら、時間がないんですから、ノートを出して下さい」
「見せて貰った方がはや…」
「何か?」
「何でもない…」
コンラットの笑みで、しぶしぶとノートを出すバルドを見ながら、ネアの方を盗み見ると、イタズラが成功したような顔をしていた。
週末の休みを利用したお泊りから数日たったけど、その日からネアの様子が少しだけ変わったような気がする。前まで、自分が思っている事をそのまま言ってはいても、何処か一歩引いて、僕達に合わせるように動いていた気がした。
僕達から嫌われるような行動を避けているのに、何処か深くは関わって来ないような印象だった。今思えば、帰りの馬車で送って行く誘いにも、前だったら断っていたと思う。何か、心変わりするような事があったんだろうか?
「そうだ!リュカ!お前、もうすぐ誕生日だよな!」
「え!?ああ、そういえばそうだね」
少し考え事をしていたせいで、反応が少し遅れてしまった。
「まず、宿題を終わらせてからでは駄目なんですか?」
「宿題より、リュカの誕生日の方が大事に決まってるだろ!」
言ってくれてる事は嬉しいけど、宿題から逃げる口実に使われているような気がするのはなんでだろう…。そんな事を思いながら、僕は2人の誕生日の事を思い出していた。
たしか、コンラットが誕生日の時は兄様が読んでいた本と同じ物を贈って、ネアから実用性がある物が欲しいと言われたのと、寒くなって来る事もあって、コートを贈ったんだっけ。
衣類なら、成長に従って買い替える必要もあるから、いくらあっても邪魔になる事もなく、少し大きめに作って渡せば長く使うことも出来るから、実用性も高いだろうとドミニクからお墨付きを貰ったのを覚えている。
「それで、何か欲しい物あるか?」
「欲しい物?うーん…これと言ってないかな?」
何が欲しいか考えてみたけれど、これと言って欲しい物が浮かばない。
父様達が、僕が欲しがりそうな物を買ってくれるせいで、欲しい物は持っているから、特に欲しい物が浮かばない。お小遣いを貰っているが、毎日のように街に買い物に行くわけでもないので、少しずつ使わなかった分が溜まって来ているから、自分で欲しい物も買える。
「えー!何かないのかよ!?」
「そんな事言われても…」
欲しい物。欲しい物…。
「俺の時みたいに、して欲しい事とか、してみたい事でもいいぞ!」
「したい事?それなら!」
欲しい物で悩んでいた僕は、したい事と言われて、頭に浮かんだ事を頼んでみた。
「そんな事でいいのか?そんなの誕生日じゃなくても、何時でもいいぞ?」
「一番最初に浮かんだから!」
「まあ、リュカがそれでいいなら、別にいいけどよ…」
「私の方も大丈夫ですけど、本当にそんな事でいいんですか?」
「うん!」
「……」
毎年、楽しみにしていたけれど、今年の誕生日は家族以外にも祝って貰えるから、今から楽しみだな!
「さて、話が纏まったので、本題に戻りましょう。バルド。時間がないので、手を動かして下さい」
「いや…。もう時間もないし、見せて…」
「終わらなくても、自業自得です」
期待で胸を膨らませていた僕には、唸り声に似た悲鳴は聞こえて来なかった。
「大丈夫?」
「ええ、大丈夫です。少し、風邪気味なだけですから」
まあ、寒空の下に長時間いたら、体調を崩すのはしょうがないか…。
「鍛え方が足りないからだぞ」
「貴方と一緒にしないで下さいよ…」
コンラットが呆れが入ったような表情を浮かべる横で、何時もと変わらない様子で座っていた。昨日、同じ状況だったはずのに、バルドは体調に変わりないようだ。
「何とかは風邪引かないって言うからな」
机に座ったまま、頬杖を付きながら言うネアの言葉に、バルドだけが不思議そうな顔をしていた。
「何とかって何だよ?」
「さぁ、忘れたな」
口元に小さな笑みを浮かべ、意地悪そうに言うネアを見る限り、忘れていると言う事はないだろう。まあ、面倒くさくなりそうだから、何も言わないけど…。
「コンラットは、分かるか?」
「さぁ…。何でしょうね…」
コンラットにもはぐらかされて、1人だけ分かっていないバルドをよそ目に、僕は授業の準備をする事にした。
段々と冬の寒さが厳しくなり初め、朝晩が肌寒くなって来た。そのせいで、何時もより少し速めに目を冷ました僕は、普段よりも少しだけ速い時間に学院に着いていた。
速く温かい所に行きたくて、足早に教室に向かい扉を開けると、2人が何か話しているのが見えた。
「ネア!頼む!」
「断る」
「えー!!この前までは見えせくれただろう!」
「どうしたの?」
近くまで来た僕は、何があったのか気になって、2人に聞いてみた。
「ネアが、宿題写させてくれないんだ!もう、時間がないのに!」
「まだ、時間には余裕あると思うけど?」
教室の時計を確認して見ても、先生が来る時間まで、まだ余裕がある。
「コンラッドが来るだろ!」
「来たら駄目なの?」
「宿題の答え写してるなんてバレたら、コンラッドが煩さいだろ!」
「誰が煩いんですか?」
「だから、コンラットが…」
「私が、何ですか?」
硬い表情のまま、ゆっくりと後ろを振り返るバルドの後ろに、笑顔を浮かべたコンラットが静かに立っていた。
「おぅ…。おはよう…。別に、何でもないぞ…。ただ、遅いなーって…」
「こいつが、宿題の答えを写させろって」
「言うなよ!」
バルドが誤魔化そうとしている事を、ネアがあっさりとコンラットに話してしまった。
「はぁ…。学期末のテストも控えてるんですから、宿題くらい自分でやって下さい。ほら、時間がないんですから、ノートを出して下さい」
「見せて貰った方がはや…」
「何か?」
「何でもない…」
コンラットの笑みで、しぶしぶとノートを出すバルドを見ながら、ネアの方を盗み見ると、イタズラが成功したような顔をしていた。
週末の休みを利用したお泊りから数日たったけど、その日からネアの様子が少しだけ変わったような気がする。前まで、自分が思っている事をそのまま言ってはいても、何処か一歩引いて、僕達に合わせるように動いていた気がした。
僕達から嫌われるような行動を避けているのに、何処か深くは関わって来ないような印象だった。今思えば、帰りの馬車で送って行く誘いにも、前だったら断っていたと思う。何か、心変わりするような事があったんだろうか?
「そうだ!リュカ!お前、もうすぐ誕生日だよな!」
「え!?ああ、そういえばそうだね」
少し考え事をしていたせいで、反応が少し遅れてしまった。
「まず、宿題を終わらせてからでは駄目なんですか?」
「宿題より、リュカの誕生日の方が大事に決まってるだろ!」
言ってくれてる事は嬉しいけど、宿題から逃げる口実に使われているような気がするのはなんでだろう…。そんな事を思いながら、僕は2人の誕生日の事を思い出していた。
たしか、コンラットが誕生日の時は兄様が読んでいた本と同じ物を贈って、ネアから実用性がある物が欲しいと言われたのと、寒くなって来る事もあって、コートを贈ったんだっけ。
衣類なら、成長に従って買い替える必要もあるから、いくらあっても邪魔になる事もなく、少し大きめに作って渡せば長く使うことも出来るから、実用性も高いだろうとドミニクからお墨付きを貰ったのを覚えている。
「それで、何か欲しい物あるか?」
「欲しい物?うーん…これと言ってないかな?」
何が欲しいか考えてみたけれど、これと言って欲しい物が浮かばない。
父様達が、僕が欲しがりそうな物を買ってくれるせいで、欲しい物は持っているから、特に欲しい物が浮かばない。お小遣いを貰っているが、毎日のように街に買い物に行くわけでもないので、少しずつ使わなかった分が溜まって来ているから、自分で欲しい物も買える。
「えー!何かないのかよ!?」
「そんな事言われても…」
欲しい物。欲しい物…。
「俺の時みたいに、して欲しい事とか、してみたい事でもいいぞ!」
「したい事?それなら!」
欲しい物で悩んでいた僕は、したい事と言われて、頭に浮かんだ事を頼んでみた。
「そんな事でいいのか?そんなの誕生日じゃなくても、何時でもいいぞ?」
「一番最初に浮かんだから!」
「まあ、リュカがそれでいいなら、別にいいけどよ…」
「私の方も大丈夫ですけど、本当にそんな事でいいんですか?」
「うん!」
「……」
毎年、楽しみにしていたけれど、今年の誕生日は家族以外にも祝って貰えるから、今から楽しみだな!
「さて、話が纏まったので、本題に戻りましょう。バルド。時間がないので、手を動かして下さい」
「いや…。もう時間もないし、見せて…」
「終わらなくても、自業自得です」
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