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二章
僕じゃない!!
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本鈴がなる前には、何とか教室に着くことが出来た。しかし、教室を開けると、既に僕達以外の生徒は席に座っていて、こちらへの視線が痛い…。
教室の中は、2人がけの机と椅子が、横に4つ、縦に5つ並んでいて、ちょうど40席になるように並んでいた。
「席は、決まっていないようだった。ちょうど、後ろの席が2つ空いている」
「う、うん…」
席も他に空いていなかったから、仕方なく2人で並んで座った。だけど、周りからは知り合いだと思われていそうで、僕としては一緒に座るのは遠慮したい…。ただでさえ、一緒に来たと思われているのに…。
それに、ネアが僕の所に来る前に、既に何かやらかしていたのか、一番前に座っている緑の髪の少年が、こちらを睨むように見てくる。隣にいる僕としては、さらに居心地が悪い…。というか、あの子、入学式で代表挨拶をしていた子じゃないか?そんな子に、初日から嫌われたくはないので、本当に勘弁して欲しい…。
僕が頭を抱えていると、教室の扉が開く音がして、視線を上げる。すると、40歳くらいで藍色の髪に少しウェーブがかかった、優しそうな男性が入ってくるのが見えた。教壇からこちらに視線を向けた時に、眼鏡の奥に見える金眼が、レンズに反射したのか光って見えた気がした。
「皆さん、席に付いて集まっていますね。私は、このAクラスの担任をさせていただく事になりました。名前をリオ・デリウムと言います。何かといたらない部分もあるかと思いますが、よろしくお願いしますね」
その後、前から順番に、各自の自己紹介が始まった。僕は、一番後ろの端に座っているから、僕の順番が来るのは最後かな?
クラスメイトの自己紹介を聞いていると、フェリコ先生の授業で、聞いたことがあるような家名もいた。だけど、この人数の名前を僕が覚えられるか不安だ…。
そんな事を考えている間に、僕の自己紹介の順番が隣にまで、迫って来ていた。
「俺の番だな。俺の名前は、ネアだ。お前達とは、無理に仲良くするつもりもないから、俺にも干渉してくるな。俺からは以上だ」
ネアは、言い終わると、席に座ってくつろぎ始めた。でも、ネアが自己紹介した後、明らかにクラスの雰囲気が悪くなったん気がするんだけど…。この中で、僕、自己紹介するの…?だけど、何時までも、席に座っているわけにもいかないので、さっさと終わらせようと、僕は席から立ち上がる。
「え、えっと、リュカ・レグリウスです。え、あ、その…チョコのお菓子とかが好きです!よ、よろしくお願いします!!」
僕は、席に座りながら、もっとちゃんとした自己紹介が出来なかったのかと後悔する。自分の番に回って来る間、話すと事を色々考えていたのに、いざとなったら緊張して、全然言葉が出てこなかった。僕の自己紹介が終わると、ちょうど鐘がなって一時限目の授業が終わった。
先生が、教室を退席した後、教室に入って来た時に睨んでいた子が、僕の前までくると話しかけて来ていた。確か、コンラット・スクトールだったけ?
「レグリウス公爵。少しよろしいでしょうか?」
「う、うん…」
同年代の子に、公爵呼びされると、些か気まずい…。
「どういうつもりですか?」
「え?何が?」
「とぼけないで下さい!主席を取っていながら、代表挨拶を私に譲るとはどういう事なんですか!?」
「え!?それ僕じゃない!!」
全く見に覚えのない事を言われて、慌てて否定するも、相手は僕の言葉を信用してくれなかった。
「あなた以外に、誰がいるんですか!?レグリウス家の者が、毎回、主席を取っているのは知っているんですよ!」
「い、いや!そんな事言われても僕、そこまで頭良くないから!!このクラスに入れるかだって、不安だったんだから!!」
父様と兄様は、毎回主席を取っていてもおかしくないけど、レグリウスという家名だけで、勝手に決めつけないで欲しい!風評被害だよ!!
「それは、俺だな」
「「はぁ?」」
横から聞こえて来た声に、2人で疑問符を浮かべながら視線を向ければ、あっけらかんとした顔をしたネアがいた。
「だから、主席取ったの俺だ。さすがに、代表挨拶なんて場違いだったから辞退した。それに、子供の晴れ舞台をとるような野暮な事はしない」
「嘘付かないで下さい!!あなたが、主席を取れるわけが無いでしょう!!」
「俺は、嘘なんか付かない。それに、嘘だと思うなら学院に確認して貰っても構わない」
「私は、信じませんからね!それと、付き合う者は、もう少し考えた方が良いですよ」
そう言うと彼は、自分が座っていた席へと戻っていった。でも、ネアは、友達ではないよ…。
その後、学院の施設に付いての説明や、これから使う教室の場所を何ヶ所か案内されながら、学院の中を見て回った。その間もネアは、僕の隣に立って話しかけて来た。
「ねぇ…。僕だけじゃなくて、他の人にも声をかければ…」
「それだと、俺が学院に来ている意味がないだろ?」
常に、ネアが側にいるせいか、僕に対しても、クラスメイトから白い目で見られているような気がする…。
初日から、面倒な人物に目を付けられて、僕の学院生活の2日目が終わった。
教室の中は、2人がけの机と椅子が、横に4つ、縦に5つ並んでいて、ちょうど40席になるように並んでいた。
「席は、決まっていないようだった。ちょうど、後ろの席が2つ空いている」
「う、うん…」
席も他に空いていなかったから、仕方なく2人で並んで座った。だけど、周りからは知り合いだと思われていそうで、僕としては一緒に座るのは遠慮したい…。ただでさえ、一緒に来たと思われているのに…。
それに、ネアが僕の所に来る前に、既に何かやらかしていたのか、一番前に座っている緑の髪の少年が、こちらを睨むように見てくる。隣にいる僕としては、さらに居心地が悪い…。というか、あの子、入学式で代表挨拶をしていた子じゃないか?そんな子に、初日から嫌われたくはないので、本当に勘弁して欲しい…。
僕が頭を抱えていると、教室の扉が開く音がして、視線を上げる。すると、40歳くらいで藍色の髪に少しウェーブがかかった、優しそうな男性が入ってくるのが見えた。教壇からこちらに視線を向けた時に、眼鏡の奥に見える金眼が、レンズに反射したのか光って見えた気がした。
「皆さん、席に付いて集まっていますね。私は、このAクラスの担任をさせていただく事になりました。名前をリオ・デリウムと言います。何かといたらない部分もあるかと思いますが、よろしくお願いしますね」
その後、前から順番に、各自の自己紹介が始まった。僕は、一番後ろの端に座っているから、僕の順番が来るのは最後かな?
クラスメイトの自己紹介を聞いていると、フェリコ先生の授業で、聞いたことがあるような家名もいた。だけど、この人数の名前を僕が覚えられるか不安だ…。
そんな事を考えている間に、僕の自己紹介の順番が隣にまで、迫って来ていた。
「俺の番だな。俺の名前は、ネアだ。お前達とは、無理に仲良くするつもりもないから、俺にも干渉してくるな。俺からは以上だ」
ネアは、言い終わると、席に座ってくつろぎ始めた。でも、ネアが自己紹介した後、明らかにクラスの雰囲気が悪くなったん気がするんだけど…。この中で、僕、自己紹介するの…?だけど、何時までも、席に座っているわけにもいかないので、さっさと終わらせようと、僕は席から立ち上がる。
「え、えっと、リュカ・レグリウスです。え、あ、その…チョコのお菓子とかが好きです!よ、よろしくお願いします!!」
僕は、席に座りながら、もっとちゃんとした自己紹介が出来なかったのかと後悔する。自分の番に回って来る間、話すと事を色々考えていたのに、いざとなったら緊張して、全然言葉が出てこなかった。僕の自己紹介が終わると、ちょうど鐘がなって一時限目の授業が終わった。
先生が、教室を退席した後、教室に入って来た時に睨んでいた子が、僕の前までくると話しかけて来ていた。確か、コンラット・スクトールだったけ?
「レグリウス公爵。少しよろしいでしょうか?」
「う、うん…」
同年代の子に、公爵呼びされると、些か気まずい…。
「どういうつもりですか?」
「え?何が?」
「とぼけないで下さい!主席を取っていながら、代表挨拶を私に譲るとはどういう事なんですか!?」
「え!?それ僕じゃない!!」
全く見に覚えのない事を言われて、慌てて否定するも、相手は僕の言葉を信用してくれなかった。
「あなた以外に、誰がいるんですか!?レグリウス家の者が、毎回、主席を取っているのは知っているんですよ!」
「い、いや!そんな事言われても僕、そこまで頭良くないから!!このクラスに入れるかだって、不安だったんだから!!」
父様と兄様は、毎回主席を取っていてもおかしくないけど、レグリウスという家名だけで、勝手に決めつけないで欲しい!風評被害だよ!!
「それは、俺だな」
「「はぁ?」」
横から聞こえて来た声に、2人で疑問符を浮かべながら視線を向ければ、あっけらかんとした顔をしたネアがいた。
「だから、主席取ったの俺だ。さすがに、代表挨拶なんて場違いだったから辞退した。それに、子供の晴れ舞台をとるような野暮な事はしない」
「嘘付かないで下さい!!あなたが、主席を取れるわけが無いでしょう!!」
「俺は、嘘なんか付かない。それに、嘘だと思うなら学院に確認して貰っても構わない」
「私は、信じませんからね!それと、付き合う者は、もう少し考えた方が良いですよ」
そう言うと彼は、自分が座っていた席へと戻っていった。でも、ネアは、友達ではないよ…。
その後、学院の施設に付いての説明や、これから使う教室の場所を何ヶ所か案内されながら、学院の中を見て回った。その間もネアは、僕の隣に立って話しかけて来た。
「ねぇ…。僕だけじゃなくて、他の人にも声をかければ…」
「それだと、俺が学院に来ている意味がないだろ?」
常に、ネアが側にいるせいか、僕に対しても、クラスメイトから白い目で見られているような気がする…。
初日から、面倒な人物に目を付けられて、僕の学院生活の2日目が終わった。
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