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 お菓子を作り出して、はや7年が経ちました。私は貴族令嬢として、家庭教師から淑女の嗜みを学び、多分、立派な令嬢になりました。

 しかし、我が領地で問題が起こったのです。その年は、気候が悪く作物が余り育たなかったのです。お父様は、心優しき領主でした。その年の税を減らし、減らした分は我が家の貯えを足して国に納めたのです。

 そこで、我が家は、一気にお金がなくなりました。食べる分や使用人の給金は払えるぐらいは問題ありませんが、私の弟のフレディエックが、学院に行くお金がなくなったのです。

 簡単にこの国の貴族の説明をしますと、公爵、侯爵、伯爵、子爵、男爵、準男爵、騎士家に別れてます。令嬢は主に家庭教師で学び、子息は学院で学びます。

 学院は全寮制でかなりお金がかかります。高位令息と伝手を作る絶好のチャンスのため、お金がない貴族も跡継ぎの嫡男だけでも学院にはいかせたいと、せっせとお金をためるのです。13歳から18歳まで、中高一貫校みたいな感じをイメージするとわかりやすいです。

 高位貴族の方々は次男でも三男でもお金があるので入学しますが、殆ど集まるのは長男ばかりの学院です。

 我が家は、伯爵家といっても、貧乏な伯爵家なので、嫡男フレディエックの為に、コツコツためてきました。
        
 しかし、そのお金ですが、領地の人々の生活を守るため、お父様は使ってしまったのです。

 来年に期待するといっても、我が領地は、主な特産が農作物なので、天候に左右されやすく、毎年国に税を収めるだけで精一杯なのです。

 お母様は、肩を落とし泣いていました。フレディエックは仕方がないよと部屋に閉じ籠もってしまいました。
 だが私は、15歳プラス27歳の記憶を持つため、気持ち40代オバサンパワーで打開策を考え始めました。
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