インシツな指先

カゲマル

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インシツな依頼

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 俺は店に入るなり、その店員に声をかけた。

「あの……知り合いへのプレゼント用の小物を探しているのですが……」
「はい、かしこまりました」

 店員は穏やかな笑顔で頷く。
 控えめな茶髪の似合う目鼻立ちのくっきりした美人だ。歳は30前後といったところか。セーターにロングスカートというゆったりとした服装ながらも、それなりに体のラインが浮き出ていて、中を想像しただけでムラムラしてくる。

「あの、お客様?」
「あ、すいません?少し考え事を……」
「それではこちらへどうぞ」

 店員に怪訝そうな目を向けられた。
 おっといけない。仕事にうつる前に怪しまれたら、一気に難易度が跳ね上がる。
 俺は愛想笑いを彼女に向け、その後について移動した。
 小物類が置いてある棚の前までいくと、店員は再び笑顔を向けてきた。

「こちらなどいかがでしょうか?」
「ああ、いい感じですね。色違いとかありますか?」
「それでしたら……」

 店員は隣の棚をがさごそと探し始めた。
 ……ちょうどいいな。今のうちにいっとくか。
 俺は靴の先端をその細い足の間に差し入れた。

「へえ、色々あるんですね」

 悟られないように、適当に声をかけながら、数秒間しっかりと自分の足を固定して、靴先を……その先に空いた穴を彼女のスカートの中に向ける。
 そして、商品を手に振り返る直前に、足を元の位置に戻した。
 よし、そろそろ行くか。

「じゃあ、これにしときます」
「はい、かしこまりました」

 いや、ついでに自分の欲求も満たしておくか。
 そう考えた俺は、思い立ったが吉日と云わんばかりに、他の商品を見るふりをして移動しながら、手の甲を彼女の尻に這わせた。

「へえ、色々あるんですね」
「あ、は、はい。ありがとうございます……」

 さっと振り向いた店員は、こちらの声に控えめな笑みで返した。
 ……思ったよりも勢いよくいきすぎたな。まあ得したからいいか。
 俺は会計を済ませ、すぐにその場を離れた。

「ありがとうございます。またのご利用お待ちしております」

 そう言う店員の声は、あまり俺を待っていなさそうだった。

 ・・・

 何だったのかしら、さっきのお客様……?
 ずっと近かったし、お尻を触られたような……。
 いえ、考えすぎよね。ちゃんとお買い物していかれたし。
 私は夫と子供のいる自宅のことを考えた。

 ・・・

 店のトイレで鞄を開き、中にある端末で内容を確認してみる。

「いい写り具合じゃないか」

 そこには先程の女性店員のスカートの中がバッチリ写っていた。
 ピンクの下着が尻にくいこみ、豊満な尻肉がはみ出している。
 こりゃあいい。せっかくだから一回くらい自分で使っとくか。
 その後のことは言うまでもない。
 
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