2 / 2
第二話 ー八重桜の方を好きになりましたー
しおりを挟む
愛光ゼミナール、福岡予備校。扉を開けて中に恐る恐る入る。
電車に乗って時間かけてここまできた過程が頭の中で通過する。
待ち望んでいたかのように先生が構えていた。
先生「こんにちは、松島くん、ここで1年間、よろしくお願いします。教室はここを右に曲がったところにある、B教室です。」
「はい。」
小さい声で、軽い気持ちでそう言って教室に入った。みんなそれぞれ自分以外の人のことは知らない。高一の入学式と同じ空間がここにはあった。
先生を待ってる時、横の男の子が話しかけたきた、僕に。
「君、名前は?」
その男の子は僕より背が低い。そうなんだけど、どこかモテそうでスタイリッシュがよかった。
「あっ、松島 裕翔です。今年、一浪すること決まって、君は?」
「笠井 慧斗(かさい けいと)だよ。俺も一浪目。よろしくね。」
笠井「ここの予備校、寮もあるでしょ。俺寮生なんだけど、君もそう?」
「うん。一応寮生ね。仲良くしようね。」
そんなこんな仲睦まじい会話してたら、先生が来てた。
「えー。これから君たちを合格に導く人、齋藤 諒(さいとう りょう)です。実は先生も一浪してね、その浪人の時にギア入って、先生一橋入れたんだよ。だからみんなにこれだけ忘れないで欲しい。浪人は全然罪なんんかじゃない、むしろ伸び代になるってことを。ってことで国語やるよー。」
まだこの頃の自分は一浪一橋、すげーなこの先生ってことしか思ってない。一年経ったらこの言葉で泣けることも知らずに。
齋藤先生の授業はとても面白くて、高校の時とは比べ物にならないほどだった。いつのまにか気づいたら時刻は午後6時になっており、ぶっ続けで5時間授業していた事に今実感したけど、まだ集中力が今日の自分にはあったんだ。だけど、もう授業が終わってしまった。不完全燃焼って感じなんだけど。
これから寮に行く。ここから近いけど、どうやって行くんだろう。とりあえず、僕は笠井について行くことにした。
笠井「多分ここ左に曲がったら寮に着くよ。ほら見えた。」
「うわ!すげー。なんか思っていたよりでかいね。」
笠井「そうだね。確か一部屋3人でしょ、俺と松島と後1人、誰にしようかね。」
「そうだね。」
寮に着いて夜ご飯を食べていた時のこと。トイレに行ってたら1人、男の子がいたから話しかけてみた。
「僕、松島 裕翔って言うんだ。君は?」
「か、甲斐 智哉(かい ともや)。よろしく。」
「甲斐か、よろしく。ちょっとこっち来れる?」
すごいヤクザみたいな発言しっちゃったけど、甲斐はブレずに来てくれた。
「笠井!こいつ連れてきた!」
甲斐「え、え?」
動揺する甲斐お構いなしに話すぼくら。
笠井「一緒の部屋で寝ない?」
甲斐「え、あいいけど。」
「よし、決まりね。」
こうして2人の友達と1つの部屋が決まった。
夜ご飯食べた後は、部屋に3人で向かう。
消灯5分前
笠井「みんなどこ校なの?」
甲斐「福岡工業高校。」
「田川高校。」
笠井「俺は香住丘高校。」
「笠井、頭良くね?」
「まあ、一応ね。神戸大学落ちてね、親に浪人するなら阪大以上って言われてね。」
甲斐「それでもすげーよ。俺は福岡大学落ちてね。」
「俺も福岡大学おち。落ちこぼれだよ。」
『消灯』
の合図でみんな寝た。集中力有り余るとか言ったけどそんなことはなかった。
みんなそれぞれの事情があってここにきてると感じて寝た。
朝、早く起きたらそこには八重桜咲いていた。浪人生の入学式は八重桜で始まる。僕は絢爛豪華は桜より穏やかである八重桜の方が好きだ。そう思えた4月下旬。
電車に乗って時間かけてここまできた過程が頭の中で通過する。
待ち望んでいたかのように先生が構えていた。
先生「こんにちは、松島くん、ここで1年間、よろしくお願いします。教室はここを右に曲がったところにある、B教室です。」
「はい。」
小さい声で、軽い気持ちでそう言って教室に入った。みんなそれぞれ自分以外の人のことは知らない。高一の入学式と同じ空間がここにはあった。
先生を待ってる時、横の男の子が話しかけたきた、僕に。
「君、名前は?」
その男の子は僕より背が低い。そうなんだけど、どこかモテそうでスタイリッシュがよかった。
「あっ、松島 裕翔です。今年、一浪すること決まって、君は?」
「笠井 慧斗(かさい けいと)だよ。俺も一浪目。よろしくね。」
笠井「ここの予備校、寮もあるでしょ。俺寮生なんだけど、君もそう?」
「うん。一応寮生ね。仲良くしようね。」
そんなこんな仲睦まじい会話してたら、先生が来てた。
「えー。これから君たちを合格に導く人、齋藤 諒(さいとう りょう)です。実は先生も一浪してね、その浪人の時にギア入って、先生一橋入れたんだよ。だからみんなにこれだけ忘れないで欲しい。浪人は全然罪なんんかじゃない、むしろ伸び代になるってことを。ってことで国語やるよー。」
まだこの頃の自分は一浪一橋、すげーなこの先生ってことしか思ってない。一年経ったらこの言葉で泣けることも知らずに。
齋藤先生の授業はとても面白くて、高校の時とは比べ物にならないほどだった。いつのまにか気づいたら時刻は午後6時になっており、ぶっ続けで5時間授業していた事に今実感したけど、まだ集中力が今日の自分にはあったんだ。だけど、もう授業が終わってしまった。不完全燃焼って感じなんだけど。
これから寮に行く。ここから近いけど、どうやって行くんだろう。とりあえず、僕は笠井について行くことにした。
笠井「多分ここ左に曲がったら寮に着くよ。ほら見えた。」
「うわ!すげー。なんか思っていたよりでかいね。」
笠井「そうだね。確か一部屋3人でしょ、俺と松島と後1人、誰にしようかね。」
「そうだね。」
寮に着いて夜ご飯を食べていた時のこと。トイレに行ってたら1人、男の子がいたから話しかけてみた。
「僕、松島 裕翔って言うんだ。君は?」
「か、甲斐 智哉(かい ともや)。よろしく。」
「甲斐か、よろしく。ちょっとこっち来れる?」
すごいヤクザみたいな発言しっちゃったけど、甲斐はブレずに来てくれた。
「笠井!こいつ連れてきた!」
甲斐「え、え?」
動揺する甲斐お構いなしに話すぼくら。
笠井「一緒の部屋で寝ない?」
甲斐「え、あいいけど。」
「よし、決まりね。」
こうして2人の友達と1つの部屋が決まった。
夜ご飯食べた後は、部屋に3人で向かう。
消灯5分前
笠井「みんなどこ校なの?」
甲斐「福岡工業高校。」
「田川高校。」
笠井「俺は香住丘高校。」
「笠井、頭良くね?」
「まあ、一応ね。神戸大学落ちてね、親に浪人するなら阪大以上って言われてね。」
甲斐「それでもすげーよ。俺は福岡大学落ちてね。」
「俺も福岡大学おち。落ちこぼれだよ。」
『消灯』
の合図でみんな寝た。集中力有り余るとか言ったけどそんなことはなかった。
みんなそれぞれの事情があってここにきてると感じて寝た。
朝、早く起きたらそこには八重桜咲いていた。浪人生の入学式は八重桜で始まる。僕は絢爛豪華は桜より穏やかである八重桜の方が好きだ。そう思えた4月下旬。
0
お気に入りに追加
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
保健室の秘密...
とんすけ
大衆娯楽
僕のクラスには、保健室に登校している「吉田さん」という女の子がいた。
吉田さんは目が大きくてとても可愛らしく、いつも艶々な髪をなびかせていた。
吉田さんはクラスにあまりなじめておらず、朝のHRが終わると帰りの時間まで保健室で過ごしていた。
僕は吉田さんと話したことはなかったけれど、大人っぽさと綺麗な容姿を持つ吉田さんに密かに惹かれていた。
そんな吉田さんには、ある噂があった。
「授業中に保健室に行けば、性処理をしてくれる子がいる」
それが吉田さんだと、男子の間で噂になっていた。
とある高校の淫らで背徳的な日常
神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。
クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。
後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。
ノクターンとかにもある
お気に入りをしてくれると喜ぶ。
感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。
してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。
今日の授業は保健体育
にのみや朱乃
恋愛
(性的描写あり)
僕は家庭教師として、高校三年生のユキの家に行った。
その日はちょうどユキ以外には誰もいなかった。
ユキは勉強したくない、科目を変えようと言う。ユキが提案した科目とは。
【ショートショート】おやすみ
樹(いつき)@作品使用時は作者名明記必須
恋愛
◆こちらは声劇用台本になりますが普通に読んで頂いても癒される作品になっています。
声劇用だと1分半ほど、黙読だと1分ほどで読みきれる作品です。
⚠動画・音声投稿サイトにご使用になる場合⚠
・使用許可は不要ですが、自作発言や転載はもちろん禁止です。著作権は放棄しておりません。必ず作者名の樹(いつき)を記載して下さい。(何度注意しても作者名の記載が無い場合には台本使用を禁止します)
・語尾変更や方言などの多少のアレンジはokですが、大幅なアレンジや台本の世界観をぶち壊すようなアレンジやエフェクトなどはご遠慮願います。
その他の詳細は【作品を使用する際の注意点】をご覧下さい。
医者兄と病院脱出の妹(フリー台本)
在
ライト文芸
生まれて初めて大病を患い入院中の妹
退院が決まり、試しの外出と称して病院を抜け出し友達と脱走
行きたかったカフェへ
それが、主治医の兄に見つかり、その後体調急変
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる