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第一話 詔ハタダコダマスル。
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1932年、2月16日。無線通信でその知らせが届いた。
ー満洲国ヲ建設シター
という8文字だけで片付けられた事だが、中身は日本書紀ほど分厚い。
日本国が兼ねてから解放していた領土、満洲国を建設することに成功したのだ。世界恐慌の世の中、軍拡や食糧確保の点において優れていた土地、満洲国を建国されたのは偉大なる事。
まだ僕は4歳の頃のこと。出来心のままならない僕は、親と一緒に満州に渡った。満洲国がどんどん開拓されていくうちに、大日本帝國内は不穏な空気で漂っていた。満洲国の独立国家受理を国際連盟が否決したのだ。米国、英國、仏國は有り余る植民地を持っているのに、持たざる國にはその主権を認めない、なんたる鬼畜。
翌年、1933年。大日本帝國は国際連盟を脱退した。
それからと言うもの西側諸国との関係が悪化の一途を辿るばかりだった。
しかし、その西側諸国のなかで、独逸と伊太利亜との関係性が良好であり、1940年に日独伊三国同盟を対決した。
米國が我國に石油の輸出を停止し、いよいよ秩序が乱れていく。
1941年、12月8日未明。帝國軍は米國の真珠湾を爆撃。大東亜戦争が始まったきっかけである。
初めは米國が準備に遅れていたため我國が領土を広げていく。1942年には東南亜細亜の殆どを支配下に置いた。
しかし、そんな夢見話正夢になる事なく鬼畜米帝が乗り込んでいき、本土決戦が余儀なくされた。
そんな中、満州のうちに一軒の封筒が投函された。
『召集令状。野上礼次郎。』
赤紙だ。この頃の日本人は狂っていた。赤紙で喜んで電車に乗ったのだ。しかし、そう思わせれているだけで実際はこの世界の中で最も悲しみに暮れた民族でもあった。泣きながらも
『天皇陛下、万歳!!!』
とこだましながら蒸気機関車に乗り込んでいく。
1945年、6月12日。骨だけの父が帰って来たのだ。
その翌日、大規模な爆撃によって母親も死んでしまった。
1人の未成年と3人の弟妹を連れて防空壕の中に入り、そのまま玉音放送が流れた。
ただ玉音放送が流れただけであった。防空壕の中でこだまするだけであった。
やっと終わったのはいいものの、日本は満州の土地を失ったのだ。そうすると、中華民国の人が満州に急増し、争いが起きた。日本人が難民になった瞬間である。
店の品物は強奪、人は死に、まるで大東亜戦争のようであった。
この世界で野上賢治17歳はある決断を決めた。朝鮮を横断して本土を目指すことを。
4日分の食糧と3人の弟妹だけ。
弟たちは痩せ細くなっており、見るだけでも涙が出てきた、しかし、涙をこらえて、1945年9月5日。僕らは脱満州を決行したのだ。
辺りは、辺りは灰になった住宅地があったんだ。
ー満洲国ヲ建設シター
という8文字だけで片付けられた事だが、中身は日本書紀ほど分厚い。
日本国が兼ねてから解放していた領土、満洲国を建設することに成功したのだ。世界恐慌の世の中、軍拡や食糧確保の点において優れていた土地、満洲国を建国されたのは偉大なる事。
まだ僕は4歳の頃のこと。出来心のままならない僕は、親と一緒に満州に渡った。満洲国がどんどん開拓されていくうちに、大日本帝國内は不穏な空気で漂っていた。満洲国の独立国家受理を国際連盟が否決したのだ。米国、英國、仏國は有り余る植民地を持っているのに、持たざる國にはその主権を認めない、なんたる鬼畜。
翌年、1933年。大日本帝國は国際連盟を脱退した。
それからと言うもの西側諸国との関係が悪化の一途を辿るばかりだった。
しかし、その西側諸国のなかで、独逸と伊太利亜との関係性が良好であり、1940年に日独伊三国同盟を対決した。
米國が我國に石油の輸出を停止し、いよいよ秩序が乱れていく。
1941年、12月8日未明。帝國軍は米國の真珠湾を爆撃。大東亜戦争が始まったきっかけである。
初めは米國が準備に遅れていたため我國が領土を広げていく。1942年には東南亜細亜の殆どを支配下に置いた。
しかし、そんな夢見話正夢になる事なく鬼畜米帝が乗り込んでいき、本土決戦が余儀なくされた。
そんな中、満州のうちに一軒の封筒が投函された。
『召集令状。野上礼次郎。』
赤紙だ。この頃の日本人は狂っていた。赤紙で喜んで電車に乗ったのだ。しかし、そう思わせれているだけで実際はこの世界の中で最も悲しみに暮れた民族でもあった。泣きながらも
『天皇陛下、万歳!!!』
とこだましながら蒸気機関車に乗り込んでいく。
1945年、6月12日。骨だけの父が帰って来たのだ。
その翌日、大規模な爆撃によって母親も死んでしまった。
1人の未成年と3人の弟妹を連れて防空壕の中に入り、そのまま玉音放送が流れた。
ただ玉音放送が流れただけであった。防空壕の中でこだまするだけであった。
やっと終わったのはいいものの、日本は満州の土地を失ったのだ。そうすると、中華民国の人が満州に急増し、争いが起きた。日本人が難民になった瞬間である。
店の品物は強奪、人は死に、まるで大東亜戦争のようであった。
この世界で野上賢治17歳はある決断を決めた。朝鮮を横断して本土を目指すことを。
4日分の食糧と3人の弟妹だけ。
弟たちは痩せ細くなっており、見るだけでも涙が出てきた、しかし、涙をこらえて、1945年9月5日。僕らは脱満州を決行したのだ。
辺りは、辺りは灰になった住宅地があったんだ。
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