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第06話 頭デッカチ操言士と新たな学び
5.授業開始(下)
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「ヒルダの場合は優等生すぎるけどね。でも漫然と修了試験を受けるんじゃなくて、もらえるブローチや所属する場所を考えながら勉強した方が、取り組むべき課題が見つけやすいしモチベーションが上がるだろう?」
「はいっ、そう思います」
王黎の弁に紀更は力強く頷いた。やる気がみなぎってきて、早く学び始めたい気持ちがあふれ出す。
「重ねて言うけど」
眼鏡のフレームの位置を直しながら、雛菊はゆっくりと瞬きをした。
「能力を伸ばすのは知識と技術が合格ラインに達してからよ。試験に合格しなければそもそも操言ブローチはもらえないんだからね」
「っ……はい!」
修了試験の中身とその先に待ち構えている未来を想像して、紀更の胸は躍った。
「あの、雛菊さん、よろしくお願いします!」
その未来へ到達するために導いてくれる雛菊に、先ほども述べた挨拶をたかぶった気持ちのまま紀更はもう一度口にした。
「じゃ、アンヘルさんのテストでもやろうか。自分が何を憶えていて何を知らないか。現時点での知識量を測るのにテストというのはいい手法だからね~」
王黎はそう言うと、教壇の上に放り投げたテスト用紙を回収して紀更の机の上に置く。
「アンヘルさんは一ヶ月前の、旅に出る前の紀更のことしか知らないからああ言ってたけど、旅を終えた今の紀更なら答えられる問題は結構あると思うよ。ま、気楽に解いてみようか」
「はい」
王黎に言われて紀更は素直に頷いた。テストを受けることをこんなにも楽しみに思ったのは、人生初かもしれない。
雛菊が教壇の中から羽ペンとインクを取り出して紀更に与えると、紀更は夢中でテスト用紙と睨めっこを開始した。
◆◇◆◇◆
「ずいぶん王黎に甘いですね。レオンたちの反感はつのるばかりですよ」
咎めるようなジャックの視線にコリンは一瞥を返した。
「先の旅の承認もそうだが、それ以上に我々に無断で始海の塔などという場所を目指したこと。それ自体はもっと厳しく責を問うべきだったのでは?」
「過ぎたことの責を問うなど無意味です。特に王黎が相手では」
「ではせめて、ゼルヴァイスの支部長には一言釘を刺しておくべきです。あそこは城主も含め、独断がすぎる」
それにはコリンも同意だった。弥生なら王黎と違って、こちらの怒りを受け止めることはするだろう。だがゼルヴァイス全体をただよう自由な気質は、もはや止めようがないとも思う。
「それと、なぜ王黎の提案を受け入れたのです? 今の操言院の教育のあり方を作ってきたのはまぎれもないあなただ。戦争に……対人戦に役に立たない操言士の育成。それを望んで画一的な教育を施し、著しく応用力のない操言士を育ててきたあなたがなぜ?」
ジャックはコリンを含め、幹部操言士の中で最年長だ。幹部操言士としての在位も、わずかではあるがほかの誰よりも長い。幹部として操言士団を上から、そして陰から長年支えてきた人物である。副長を置かない習わしゆえ正式な籍があるわけではないが、立ち位置としては操言士団の副団長である。
「王黎は明確に、今の操言院を否定している。その王黎の提案を受け入れることは、あなたが自分の方針を否定するも同義のはず。あなたの掲げた教育方針に賛同してきたレオンとエミリコが怒るのも無理はない」
「〝特別な操言士〟が相手だからこそです、ジャック」
それ以上は言ってくれるなという思いを込めて、コリンは渋々相槌を打った。
団長に就任する前のコリンは、幹部操言士の一人として幹部会に所属していた。そして幹部会に所属する前は操言士団教育部の部長の地位に就いており、その時からコリンは教育部を改革してきた。ジャックの言うとおり、もしもまた戦争が起きた際に、「戦場では役に立たない操言士」とみなされるように、非常に硬質で決して質がいいとは言えない教育を施してきた。それはひとえに、戦争で操言士が犠牲になることを防ぎたい一心だったため、その思いに賛同した教師操言士たちはこぞってコリンの改革に従った。
しかしそれは同時に、応用力がなくレベルの低い操言士を輩出するということであった。そのため、歳を重ねている操言士の中には最近の若手の実力低下を嘆き、教育部へ反感を抱く者もいる。王黎はどちらかというと若手の方に入るが、現在の操言院や教育部に反感を抱く一派の最たる例だった。
しかしコリンとしては、その反感さえも覚悟したうえでの改革だった。ゆえに、どんなに自分が非難されようともなんの感情も湧き起こらない。
(いえ……どんな風に感情を震わせればいいのか、もうわからないのかもしれない)
若い頃は、様々なことに心が揺れ動いた。喜怒哀楽、多種多様で時にはなんと呼べばいいのかわからないほどに複雑な感情が浮かんでは、己の心に多くの色を付けた。色の違いだけでなく濃淡や質量も伴い、この心は実に様々な表情を作ったと思う。
しかし、歳を重ねるごとに心は硬くなっていく。何を見ても何を言われても、昔ほど明確な感情は浮かばない。批判されて悔しいだとか、相手に反論して打ち負かして己を認めさせたいだとか、そういう気概もない。他者が自分に言葉をぶつけてくるのを、まるで他人事のように観察し、無表情で見つめるだけだ。
「いま優先すべきことは、特別な操言士が修了試験に合格すること。そのために必要だと主張するから認めたまで。これで結果が出なければ本来の教育方針に戻すだけです」
コリンは自分の口が紡ぐもっともらしい言葉を胸の中で嘲笑した。齢を重ねたこの口は、頭が理論を組み立てるよりも早く、それらしいことを口にする。それも反論は許さないという冷たい口調で。
「ならいいですが」
ジャックは観念したように息を吐いた。
コリンは頭と心と言葉がちぐはぐな自分を、今日も他人事のようにどこか遠くに感じた。
◆◇◆◇◆
「ふん」
この人はいちいち鼻を鳴らさないと喋れないのだろうか。冷静にそう考えるとおかしくて、紀更は笑いそうになるのをこらえながらアンヘルの言葉を待った。
言われたとおりテストの回答を埋めると、ちょうど昼休憩を知らせる鐘が鳴った。王黎は「あとは任せたよ~」と言っていち早く教室を去ってしまい、紀更は雛菊を昼食にでも誘おうかと思ったが彼女もまた一人で出ていってしまったので、仕方なく一人で昼休憩にすることにした。
朝はまだぎりぎり曇っていた空は、今は激しく泣いている。久しぶりに戻ってきた操言院の中は外が雨ということもあってか、少し暗く感じた。以前は操言院内のどこにいても空気を冷たく感じていたが、この暗さに呑み込まれるような心細さは、今はない。修了試験とその先のことを考えて、自分が興奮しているからだろうか。
昼休憩が終わって教室に戻り、やって来たアンヘルに紀更はテスト問題と解答用紙を手渡した。そしてアンヘルは解答用紙にさらりと目を通して鼻を鳴らしたのだった。
「少しは知識が増えたようだな」
「あ、ありがとうございます」
お礼を言うのはどこか変な気がして、紀更の声はとても小さかった。
「これなら、知識については教える経験のない雛菊くんでも事足りるだろう。問題は技術、操言の力の使い方の方だ。操言の力を行使するなら外の方がいいが、今日は残念ながら雨だ。こちらは明日以降にする。雛菊くん」
教壇に立つアンヘルは、隣に立っている雛菊を見下ろした。雛菊は視界の端にアンヘルをとらえるように横目で見返す。
いまここに王黎はいない。昼休みが終わっても教室に戻ってこなかったのだ。おかげで、教室の中の空気は非常にピリピリとしている。
紀更は妙に緊張した面持ちでアンヘルと雛菊を見守った。
「午後は君に座学を任せる。国と操言士の歴史、特に快晴革命については基礎がまったくなっていない。初心者レベルから説明し、暗記させるように」
「わかりました。そちらの採点結果はいつ共有してもらえますか」
「今日中には渡す。今後のカリキュラムもな」
アンヘルはそう告げると紀更の解答用紙を手にして教室を出ていった。
彼は教えることが本職でない雛菊を下に見て、教育部で教えている自分こそ優位だという態度だったが、一事が万事、自分が指導したがるというわけでもないようだ。
雛菊と二人きりになった紀更は、おとなしく雛菊の出方をうかがった。
「悪いけど」
雛菊は湿気を吸ってボリューミーになった自分の藍色の髪を指先でいじりながら、紀更の目を見ずに呟いた。
「私、雨女だから」
「雨女?」
「アンヘルさんと外で技術を高める日は、なるべくここにいないようにするわ」
それを聞いて自分はなんと返事をすればいいのだろう。いや、雛菊さんもいてくださいと言うべきか。雨なんてたまたまですよと言えばいいのか。
返答に困っている紀更には構わず、雛菊は雨の降る窓の外に視線を向けながら口を開いた。
「オリジーアの初代王の名前は?」
「え? えっと、レバ・オリジーアです」
「現在のオリジーア王の名前は」
「ライアン・セル・オリジーア」
「ライアン王は初代のレバ王から数えて何代目?」
「じゅう……十二代目です」
一問一答のようなやり取りが始まる。雛菊は机に座る紀更と向かい合う位置に椅子を持ってきて座り、淡々と問いかけ続けた。
「はいっ、そう思います」
王黎の弁に紀更は力強く頷いた。やる気がみなぎってきて、早く学び始めたい気持ちがあふれ出す。
「重ねて言うけど」
眼鏡のフレームの位置を直しながら、雛菊はゆっくりと瞬きをした。
「能力を伸ばすのは知識と技術が合格ラインに達してからよ。試験に合格しなければそもそも操言ブローチはもらえないんだからね」
「っ……はい!」
修了試験の中身とその先に待ち構えている未来を想像して、紀更の胸は躍った。
「あの、雛菊さん、よろしくお願いします!」
その未来へ到達するために導いてくれる雛菊に、先ほども述べた挨拶をたかぶった気持ちのまま紀更はもう一度口にした。
「じゃ、アンヘルさんのテストでもやろうか。自分が何を憶えていて何を知らないか。現時点での知識量を測るのにテストというのはいい手法だからね~」
王黎はそう言うと、教壇の上に放り投げたテスト用紙を回収して紀更の机の上に置く。
「アンヘルさんは一ヶ月前の、旅に出る前の紀更のことしか知らないからああ言ってたけど、旅を終えた今の紀更なら答えられる問題は結構あると思うよ。ま、気楽に解いてみようか」
「はい」
王黎に言われて紀更は素直に頷いた。テストを受けることをこんなにも楽しみに思ったのは、人生初かもしれない。
雛菊が教壇の中から羽ペンとインクを取り出して紀更に与えると、紀更は夢中でテスト用紙と睨めっこを開始した。
◆◇◆◇◆
「ずいぶん王黎に甘いですね。レオンたちの反感はつのるばかりですよ」
咎めるようなジャックの視線にコリンは一瞥を返した。
「先の旅の承認もそうだが、それ以上に我々に無断で始海の塔などという場所を目指したこと。それ自体はもっと厳しく責を問うべきだったのでは?」
「過ぎたことの責を問うなど無意味です。特に王黎が相手では」
「ではせめて、ゼルヴァイスの支部長には一言釘を刺しておくべきです。あそこは城主も含め、独断がすぎる」
それにはコリンも同意だった。弥生なら王黎と違って、こちらの怒りを受け止めることはするだろう。だがゼルヴァイス全体をただよう自由な気質は、もはや止めようがないとも思う。
「それと、なぜ王黎の提案を受け入れたのです? 今の操言院の教育のあり方を作ってきたのはまぎれもないあなただ。戦争に……対人戦に役に立たない操言士の育成。それを望んで画一的な教育を施し、著しく応用力のない操言士を育ててきたあなたがなぜ?」
ジャックはコリンを含め、幹部操言士の中で最年長だ。幹部操言士としての在位も、わずかではあるがほかの誰よりも長い。幹部として操言士団を上から、そして陰から長年支えてきた人物である。副長を置かない習わしゆえ正式な籍があるわけではないが、立ち位置としては操言士団の副団長である。
「王黎は明確に、今の操言院を否定している。その王黎の提案を受け入れることは、あなたが自分の方針を否定するも同義のはず。あなたの掲げた教育方針に賛同してきたレオンとエミリコが怒るのも無理はない」
「〝特別な操言士〟が相手だからこそです、ジャック」
それ以上は言ってくれるなという思いを込めて、コリンは渋々相槌を打った。
団長に就任する前のコリンは、幹部操言士の一人として幹部会に所属していた。そして幹部会に所属する前は操言士団教育部の部長の地位に就いており、その時からコリンは教育部を改革してきた。ジャックの言うとおり、もしもまた戦争が起きた際に、「戦場では役に立たない操言士」とみなされるように、非常に硬質で決して質がいいとは言えない教育を施してきた。それはひとえに、戦争で操言士が犠牲になることを防ぎたい一心だったため、その思いに賛同した教師操言士たちはこぞってコリンの改革に従った。
しかしそれは同時に、応用力がなくレベルの低い操言士を輩出するということであった。そのため、歳を重ねている操言士の中には最近の若手の実力低下を嘆き、教育部へ反感を抱く者もいる。王黎はどちらかというと若手の方に入るが、現在の操言院や教育部に反感を抱く一派の最たる例だった。
しかしコリンとしては、その反感さえも覚悟したうえでの改革だった。ゆえに、どんなに自分が非難されようともなんの感情も湧き起こらない。
(いえ……どんな風に感情を震わせればいいのか、もうわからないのかもしれない)
若い頃は、様々なことに心が揺れ動いた。喜怒哀楽、多種多様で時にはなんと呼べばいいのかわからないほどに複雑な感情が浮かんでは、己の心に多くの色を付けた。色の違いだけでなく濃淡や質量も伴い、この心は実に様々な表情を作ったと思う。
しかし、歳を重ねるごとに心は硬くなっていく。何を見ても何を言われても、昔ほど明確な感情は浮かばない。批判されて悔しいだとか、相手に反論して打ち負かして己を認めさせたいだとか、そういう気概もない。他者が自分に言葉をぶつけてくるのを、まるで他人事のように観察し、無表情で見つめるだけだ。
「いま優先すべきことは、特別な操言士が修了試験に合格すること。そのために必要だと主張するから認めたまで。これで結果が出なければ本来の教育方針に戻すだけです」
コリンは自分の口が紡ぐもっともらしい言葉を胸の中で嘲笑した。齢を重ねたこの口は、頭が理論を組み立てるよりも早く、それらしいことを口にする。それも反論は許さないという冷たい口調で。
「ならいいですが」
ジャックは観念したように息を吐いた。
コリンは頭と心と言葉がちぐはぐな自分を、今日も他人事のようにどこか遠くに感じた。
◆◇◆◇◆
「ふん」
この人はいちいち鼻を鳴らさないと喋れないのだろうか。冷静にそう考えるとおかしくて、紀更は笑いそうになるのをこらえながらアンヘルの言葉を待った。
言われたとおりテストの回答を埋めると、ちょうど昼休憩を知らせる鐘が鳴った。王黎は「あとは任せたよ~」と言っていち早く教室を去ってしまい、紀更は雛菊を昼食にでも誘おうかと思ったが彼女もまた一人で出ていってしまったので、仕方なく一人で昼休憩にすることにした。
朝はまだぎりぎり曇っていた空は、今は激しく泣いている。久しぶりに戻ってきた操言院の中は外が雨ということもあってか、少し暗く感じた。以前は操言院内のどこにいても空気を冷たく感じていたが、この暗さに呑み込まれるような心細さは、今はない。修了試験とその先のことを考えて、自分が興奮しているからだろうか。
昼休憩が終わって教室に戻り、やって来たアンヘルに紀更はテスト問題と解答用紙を手渡した。そしてアンヘルは解答用紙にさらりと目を通して鼻を鳴らしたのだった。
「少しは知識が増えたようだな」
「あ、ありがとうございます」
お礼を言うのはどこか変な気がして、紀更の声はとても小さかった。
「これなら、知識については教える経験のない雛菊くんでも事足りるだろう。問題は技術、操言の力の使い方の方だ。操言の力を行使するなら外の方がいいが、今日は残念ながら雨だ。こちらは明日以降にする。雛菊くん」
教壇に立つアンヘルは、隣に立っている雛菊を見下ろした。雛菊は視界の端にアンヘルをとらえるように横目で見返す。
いまここに王黎はいない。昼休みが終わっても教室に戻ってこなかったのだ。おかげで、教室の中の空気は非常にピリピリとしている。
紀更は妙に緊張した面持ちでアンヘルと雛菊を見守った。
「午後は君に座学を任せる。国と操言士の歴史、特に快晴革命については基礎がまったくなっていない。初心者レベルから説明し、暗記させるように」
「わかりました。そちらの採点結果はいつ共有してもらえますか」
「今日中には渡す。今後のカリキュラムもな」
アンヘルはそう告げると紀更の解答用紙を手にして教室を出ていった。
彼は教えることが本職でない雛菊を下に見て、教育部で教えている自分こそ優位だという態度だったが、一事が万事、自分が指導したがるというわけでもないようだ。
雛菊と二人きりになった紀更は、おとなしく雛菊の出方をうかがった。
「悪いけど」
雛菊は湿気を吸ってボリューミーになった自分の藍色の髪を指先でいじりながら、紀更の目を見ずに呟いた。
「私、雨女だから」
「雨女?」
「アンヘルさんと外で技術を高める日は、なるべくここにいないようにするわ」
それを聞いて自分はなんと返事をすればいいのだろう。いや、雛菊さんもいてくださいと言うべきか。雨なんてたまたまですよと言えばいいのか。
返答に困っている紀更には構わず、雛菊は雨の降る窓の外に視線を向けながら口を開いた。
「オリジーアの初代王の名前は?」
「え? えっと、レバ・オリジーアです」
「現在のオリジーア王の名前は」
「ライアン・セル・オリジーア」
「ライアン王は初代のレバ王から数えて何代目?」
「じゅう……十二代目です」
一問一答のようなやり取りが始まる。雛菊は机に座る紀更と向かい合う位置に椅子を持ってきて座り、淡々と問いかけ続けた。
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