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第06話 頭デッカチ操言士と新たな学び
1.帰還(上)
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翌朝、弐の鐘が鳴る前に宿を出た七人はポーレンヌ城を守る城壁の東門へ向かった。大に王子の一行は東門から南国道に出て王都へ帰還する予定なのだ。
「紅雷、相乗りはルーカスさんとでいいの?」
東門へ歩きながら紀更は紅雷に確認した。
「いいです……お願いします、金の騎士さん」
紅雷はルーカスのことが、というよりも誰かとの相乗り自体が不本意なようだったが、借り馬を逃がすわけにはいかないので渋々了承する。するとルーカスは少しばかり冗談めかして言った。
「馬をへんに刺激して逃げられないよう、おとなしくしていてくださいね」
「うぅ~」
「紅雷、返事は?」
「はい」
紀更にうながされて紅雷は小さな声で頷き、胸中でひっそり決意した。
(一人で馬に乗れるようになったら、いつか紀更様と相乗りするもん)
城壁の東門付近に着くと、そこには総勢三十名近くの王子一行がいた。武装した馬に盾や長剣を身に付けた騎士、それに歩兵。王子を乗せる絢爛豪華な馬車とそれを引く装飾の施された白馬。すでに出発準備を終えた王子一行は、号令さえあればすぐにでも東門から続く南国道を北上して王都へ帰還できるように待機していた。
それらの集団の一角に騎乗者のいない馬が五頭そろっているのを見つけた王黎はそちらへ近付いた。
「おはようございます。操言士団守護部の王黎と申します。お借りできる馬はこちらでしょうか」
「おはようございます王黎殿。その五頭です。どうぞ好きな馬にお乗りください」
ひときわ大きな声で挨拶する王黎に気付いて一人の青年が返事を寄越した。ポーレンヌ城城主パトリック・シャフマンの一人息子ウィリアムだ。
「ありがとうございます。ありがたく拝借いたします」
ウィリアムは王黎よりやや若いが、王族に近しい人物なので王黎は丁寧に礼を述べた。
ウィリアムは旅人向けの上等な馬を用意してくれたようだ。五頭の馬はどれもがっしりとした身体付きで、荷物を背中に固定しても嫌がるそぶりはなくどっしりと構えている。
荷物を馬にくくりつけてから、エリック、ユルゲン、王黎がそれぞれ一人で馬に乗り、最美と紀更、ルーカスと紅雷が相乗りで騎乗した。
「王黎ってば、もう行くの」
全員が馬に乗ったところで女性の声が王黎を呼んだ。呼ばれた王黎は声が聞こえた方向に顔を向ける。つられるようにして紀更もそちらへ視線を向けると、そこには操言ローブを羽織ったマリカがいた。
「見送りかい? 丁寧にありがとうね、マリカ」
「久しぶりに会えたと思ったらすぐに行くんだから。変わらないわね」
マリカは懐かしむように目を細めた。まだ太陽が昇ったばかりの朝の涼やかな空気の中でも、やはりマリカの妖艶な雰囲気は滲み出ていた。その黄金色の瞳が紀更の方を向く。
「紀更ちゃんもまたポーレンヌに来てね。今度はもう少しゆっくりしていってくれるといいのだけど」
マリカは馬上の紀更を見上げてウインクを投げた。
――紀更ちゃんのこと、みんな知りたいと思うわ。よかったらポーレンヌの操言士たちに会わせてあげてね。
くらら亭でマリカは王黎にそう言った。
ゼルヴァイスを訪れた際に、紀更は現地の操言士である皐月やヒュー、ヒルダと話ができた。しかしポーレンヌの操言士たちとはゆっくりと言葉を交わすことができなかった。次はいつポーレンヌを訪れることができるかわからないが、マリカの言うとおり、もう少しゆっくりして一人でも多くの操言士と顔見知り程度になっておいても損はないだろう。
「でも、まずは修了試験に合格しなきゃいけないわよね。頑張ってね、紀更ちゃん」
「はい、頑張ります」
またポーレンヌに来たいと思うし、マリカは別に悪い人でないとも思う。けれども彼女の笑顔と言葉はどこか作り物のように感じられて、紀更は手短な返事しかできなかった。
それからマリカは周囲にちらちらと視線を這わせると、お目当ての人物を見つけて声をかけた。
「ユルゲン、あなたもね。加護が必要ならいつでも手を貸すわよ」
マリカはとても親しげにユルゲンにほほ笑む。
(えっ!?)
予想だにしていなかったその光景に、紀更は目が点になった。
ユルゲンはちらりとマリカを見下ろして大きなため息をつく。
「もう頼むことはない」
「頑なね。私の力は役に立ったでしょう?」
マリカは少しだけ拗ねた表情でユルゲンを見上げた。
(え、ど、どういう……二人は知り合いなの?)
紀更は声にこそ出さなかったものの胸の中で動揺し、ユルゲンとマリカを交互に見やった。一方ユルゲンは紀更もマリカも視界には入れず、王子一行の先頭集団に焦点を合わせて沈黙する。ちょうどその時、先頭が出発した。大名行列の最後尾にいる紀更たちもすぐに動き出すだろう。
「じゃあね、マリカ。元気で」
マリカを無視するユルゲン。二人の関係に困惑する紀更。その三人には特に反応を示さず軽く手を上げて別れを告げる王黎。どことなくぎくしゃくしたその空気は、昼過ぎに王都に着くまでほんのりと続いていた。
◆◇◆◇◆
――どなたですか。
――名乗るのは好きじゃない。自分の名前にそんなに意味を見出していないからね。
――「名前」は大事なものです。自分と自分以外のすべてを区別するために必要です。
――面白いことを言うね。君はどうやら「言葉」を大切にする子のようだ。
ゆったりとした口調でそう評した彼は、自分のことを「先に生きる者」という意味で「先生」と呼ぶようにと言った。
――先生は地理に詳しいのですね。それに歴史も。
――まあ、長いことこの大陸にいるからね。それに貪欲なんだ。この世界のことをすべて知りたい。陸も海も空も、果てはあの空の向こうのことさえも。
アメジスト色の瞳をした彼はいつも意味深長な笑みをたたえ、すべてを語る気は一切ないくせにもっと踏み込んで訊いてみろと、こちらを誘うような言い方をした。それが憎らしくもあったが、こちらから尋ねるよりも彼が好き勝手に語る言葉を待った方が得られるものは多かったので、その思わせぶりな口調に乗せられることはそうそうなかった。
――すべてを知り、すべてを手に入れる。それはつまりこの世界を統べること。自分が唯一無二の世界の柱になるということ。君は魅力的に思わないかい?
まったく思わない。自分も多くのことを知りたいと思ってはいるが、自分のその知的好奇心と彼の中にある欲望はわずかに相違していたように思う。決して同じ色はしていなかった。
――先生はどうやって知ったのですか。
――本人たちから聞いたよ。一方はあまり話したくなさそうだったけどね。
――先生はその人を放っておくのですか。
――僕には関係のない人だからね。
――無責任です。
――そうかな。じゃあ、君がどうにかすればいい。
――どうにかって……そんな簡単なことじゃないはずです。
彼が教えてくれた一連の事件は、実際に起きた出来事のようには思えなかった。本人たちから聞いたとは言うが、その本人たちはとうの昔に亡くなった人たちのはずで、いまここで生きている彼が当人たちから話を聞けるはずがない。だからそれは過去の出来事ではない。彼の幻想、いや妄想なのかもしれない。人間と神様の間にそんなことが起きたなんて到底信じられるはずがない。
それでも、もしもその話が本当ならば彼の語るその人物は諸悪の根源だ。放っておいていいはずがない。しかし「先生」には、その人物をどうにかする意思がないと言う。
――君は何をしたい? 何ができる? どうすべきなんだ? 一人の操言士として君はどうやって生きていくことを望むんだい?
問われたが答えられなかった。
オリジーアはようやく戦争を終えて、誰も彼もが傷ついた心身を癒し始めたところだ。けれど自分自身の心はまだひどく痛んでいる。癒しには程遠い。この痛みを抱えたままでは、とてもではないが自分自身についてのそれらの問いに答えられそうになかった。
――それを考えた結果、僕は彼らをどうしようとは思わない。ただ行く末を見守る……いや、知ることさえできればそれでいいんだ。
――自分勝手です。
――そうだね。だって僕は、今を生きている人たちと基本的になんの関わりもないからね。そもそも人生なんてものは自分勝手なものさ。自分で勝手に目標を定め、歩む道を定め、身勝手な望みのままに日々を消費している。突き詰めれば大義なんてものはないのさ、人の生には。
良く言えば達観している。悪く言えば投げやり。当時まだ二十歳前後だったコリンでは、「先生」をかたどるものすべてを理解することは難しかった。彼の言葉に賛同する自分がいて、でもどこかで反発する自分もいて、彼に対してだけでなく、自分はこの社会、この世界全体の何かに葛藤しているのだと自覚した。
「紅雷、相乗りはルーカスさんとでいいの?」
東門へ歩きながら紀更は紅雷に確認した。
「いいです……お願いします、金の騎士さん」
紅雷はルーカスのことが、というよりも誰かとの相乗り自体が不本意なようだったが、借り馬を逃がすわけにはいかないので渋々了承する。するとルーカスは少しばかり冗談めかして言った。
「馬をへんに刺激して逃げられないよう、おとなしくしていてくださいね」
「うぅ~」
「紅雷、返事は?」
「はい」
紀更にうながされて紅雷は小さな声で頷き、胸中でひっそり決意した。
(一人で馬に乗れるようになったら、いつか紀更様と相乗りするもん)
城壁の東門付近に着くと、そこには総勢三十名近くの王子一行がいた。武装した馬に盾や長剣を身に付けた騎士、それに歩兵。王子を乗せる絢爛豪華な馬車とそれを引く装飾の施された白馬。すでに出発準備を終えた王子一行は、号令さえあればすぐにでも東門から続く南国道を北上して王都へ帰還できるように待機していた。
それらの集団の一角に騎乗者のいない馬が五頭そろっているのを見つけた王黎はそちらへ近付いた。
「おはようございます。操言士団守護部の王黎と申します。お借りできる馬はこちらでしょうか」
「おはようございます王黎殿。その五頭です。どうぞ好きな馬にお乗りください」
ひときわ大きな声で挨拶する王黎に気付いて一人の青年が返事を寄越した。ポーレンヌ城城主パトリック・シャフマンの一人息子ウィリアムだ。
「ありがとうございます。ありがたく拝借いたします」
ウィリアムは王黎よりやや若いが、王族に近しい人物なので王黎は丁寧に礼を述べた。
ウィリアムは旅人向けの上等な馬を用意してくれたようだ。五頭の馬はどれもがっしりとした身体付きで、荷物を背中に固定しても嫌がるそぶりはなくどっしりと構えている。
荷物を馬にくくりつけてから、エリック、ユルゲン、王黎がそれぞれ一人で馬に乗り、最美と紀更、ルーカスと紅雷が相乗りで騎乗した。
「王黎ってば、もう行くの」
全員が馬に乗ったところで女性の声が王黎を呼んだ。呼ばれた王黎は声が聞こえた方向に顔を向ける。つられるようにして紀更もそちらへ視線を向けると、そこには操言ローブを羽織ったマリカがいた。
「見送りかい? 丁寧にありがとうね、マリカ」
「久しぶりに会えたと思ったらすぐに行くんだから。変わらないわね」
マリカは懐かしむように目を細めた。まだ太陽が昇ったばかりの朝の涼やかな空気の中でも、やはりマリカの妖艶な雰囲気は滲み出ていた。その黄金色の瞳が紀更の方を向く。
「紀更ちゃんもまたポーレンヌに来てね。今度はもう少しゆっくりしていってくれるといいのだけど」
マリカは馬上の紀更を見上げてウインクを投げた。
――紀更ちゃんのこと、みんな知りたいと思うわ。よかったらポーレンヌの操言士たちに会わせてあげてね。
くらら亭でマリカは王黎にそう言った。
ゼルヴァイスを訪れた際に、紀更は現地の操言士である皐月やヒュー、ヒルダと話ができた。しかしポーレンヌの操言士たちとはゆっくりと言葉を交わすことができなかった。次はいつポーレンヌを訪れることができるかわからないが、マリカの言うとおり、もう少しゆっくりして一人でも多くの操言士と顔見知り程度になっておいても損はないだろう。
「でも、まずは修了試験に合格しなきゃいけないわよね。頑張ってね、紀更ちゃん」
「はい、頑張ります」
またポーレンヌに来たいと思うし、マリカは別に悪い人でないとも思う。けれども彼女の笑顔と言葉はどこか作り物のように感じられて、紀更は手短な返事しかできなかった。
それからマリカは周囲にちらちらと視線を這わせると、お目当ての人物を見つけて声をかけた。
「ユルゲン、あなたもね。加護が必要ならいつでも手を貸すわよ」
マリカはとても親しげにユルゲンにほほ笑む。
(えっ!?)
予想だにしていなかったその光景に、紀更は目が点になった。
ユルゲンはちらりとマリカを見下ろして大きなため息をつく。
「もう頼むことはない」
「頑なね。私の力は役に立ったでしょう?」
マリカは少しだけ拗ねた表情でユルゲンを見上げた。
(え、ど、どういう……二人は知り合いなの?)
紀更は声にこそ出さなかったものの胸の中で動揺し、ユルゲンとマリカを交互に見やった。一方ユルゲンは紀更もマリカも視界には入れず、王子一行の先頭集団に焦点を合わせて沈黙する。ちょうどその時、先頭が出発した。大名行列の最後尾にいる紀更たちもすぐに動き出すだろう。
「じゃあね、マリカ。元気で」
マリカを無視するユルゲン。二人の関係に困惑する紀更。その三人には特に反応を示さず軽く手を上げて別れを告げる王黎。どことなくぎくしゃくしたその空気は、昼過ぎに王都に着くまでほんのりと続いていた。
◆◇◆◇◆
――どなたですか。
――名乗るのは好きじゃない。自分の名前にそんなに意味を見出していないからね。
――「名前」は大事なものです。自分と自分以外のすべてを区別するために必要です。
――面白いことを言うね。君はどうやら「言葉」を大切にする子のようだ。
ゆったりとした口調でそう評した彼は、自分のことを「先に生きる者」という意味で「先生」と呼ぶようにと言った。
――先生は地理に詳しいのですね。それに歴史も。
――まあ、長いことこの大陸にいるからね。それに貪欲なんだ。この世界のことをすべて知りたい。陸も海も空も、果てはあの空の向こうのことさえも。
アメジスト色の瞳をした彼はいつも意味深長な笑みをたたえ、すべてを語る気は一切ないくせにもっと踏み込んで訊いてみろと、こちらを誘うような言い方をした。それが憎らしくもあったが、こちらから尋ねるよりも彼が好き勝手に語る言葉を待った方が得られるものは多かったので、その思わせぶりな口調に乗せられることはそうそうなかった。
――すべてを知り、すべてを手に入れる。それはつまりこの世界を統べること。自分が唯一無二の世界の柱になるということ。君は魅力的に思わないかい?
まったく思わない。自分も多くのことを知りたいと思ってはいるが、自分のその知的好奇心と彼の中にある欲望はわずかに相違していたように思う。決して同じ色はしていなかった。
――先生はどうやって知ったのですか。
――本人たちから聞いたよ。一方はあまり話したくなさそうだったけどね。
――先生はその人を放っておくのですか。
――僕には関係のない人だからね。
――無責任です。
――そうかな。じゃあ、君がどうにかすればいい。
――どうにかって……そんな簡単なことじゃないはずです。
彼が教えてくれた一連の事件は、実際に起きた出来事のようには思えなかった。本人たちから聞いたとは言うが、その本人たちはとうの昔に亡くなった人たちのはずで、いまここで生きている彼が当人たちから話を聞けるはずがない。だからそれは過去の出来事ではない。彼の幻想、いや妄想なのかもしれない。人間と神様の間にそんなことが起きたなんて到底信じられるはずがない。
それでも、もしもその話が本当ならば彼の語るその人物は諸悪の根源だ。放っておいていいはずがない。しかし「先生」には、その人物をどうにかする意思がないと言う。
――君は何をしたい? 何ができる? どうすべきなんだ? 一人の操言士として君はどうやって生きていくことを望むんだい?
問われたが答えられなかった。
オリジーアはようやく戦争を終えて、誰も彼もが傷ついた心身を癒し始めたところだ。けれど自分自身の心はまだひどく痛んでいる。癒しには程遠い。この痛みを抱えたままでは、とてもではないが自分自身についてのそれらの問いに答えられそうになかった。
――それを考えた結果、僕は彼らをどうしようとは思わない。ただ行く末を見守る……いや、知ることさえできればそれでいいんだ。
――自分勝手です。
――そうだね。だって僕は、今を生きている人たちと基本的になんの関わりもないからね。そもそも人生なんてものは自分勝手なものさ。自分で勝手に目標を定め、歩む道を定め、身勝手な望みのままに日々を消費している。突き詰めれば大義なんてものはないのさ、人の生には。
良く言えば達観している。悪く言えば投げやり。当時まだ二十歳前後だったコリンでは、「先生」をかたどるものすべてを理解することは難しかった。彼の言葉に賛同する自分がいて、でもどこかで反発する自分もいて、彼に対してだけでなく、自分はこの社会、この世界全体の何かに葛藤しているのだと自覚した。
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