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第1話(後編)
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きれい。まるで宝石みたいだ。
硬いと自覚のある目線が向かった先に見えた銀髪。さらりと横分けにされた前髪の奥に見えた、コバルトブルーの瞳。まるで白銀の三日月と陽光輝く南国の海を組み合わせたような眩しさに、エーファはしばし見惚れた。
突然の謹慎処分から一転し、第八宇宙団へと転属になってから数日が過ぎた。今日もエーファは、基地内の標準事務室の片隅に根を張って端末に向き合い、戦闘データの精査を続けている。
(ランドルフ・フェザー三等星中尉、機体はF6S1、未精査データは三年分)
謹慎処分については、特に何も思わなかった。組織からの命令は絶対。上官からの命令は絶対。ライネヴェジン軍事アカデミーでそう躾けられたエーファにとって、それは作戦任務を命じられたのとたいして変わらなかった。
変化の乏しいエーファの表情をわずかにでも疑念の色に染めたのは、むしろそのあとの異動命令の方だった。それも、飛行隊内でのチームが変わるというようなレベルではなく、その上の組織である宇宙団が変わるという異動だ。
(まずは増速、減速データの抽出。加えて旋回データのカッティング)
通常の人事異動というのは、異動前組織と異動後組織の間で、何かしらのコミュニケーションが図られるものである。ところが、派閥争いのある軍内部で――それも、ライネヴェジン軍事アカデミー出身者、いわゆる「白服」派で成り立つ第九宇宙団と、シャーラヌス軍学校出身者、いわゆる「黒服」派で成り立つ第八宇宙団との間でそれがあったとは、にわかには信じがたい。
白服派と黒服派は、犬猿の仲というか水と油の関係だ。感情が希薄で特定の個人や集団を憎んだ経験のないエーファですら、その二者の仲の悪さはアカデミー時代から肌で感じている。両者を組成する根底の思想がまったく異なるため、軍人同士だけでなく、互いが有する教育機関同士も、強烈に相手を意識していたからだ。「こちらの人材を送ります。どうぞよろしくお願いします」、「わかりました。受け入れましょう」というような、穏やかなコミュニケーションがとられたうえで人事異動を行うとは、到底思えなかった。
(三年分となると、二週間では終わらないわね)
空中に表示されている半透明の電子モニタは三つ。左右と上方だ。正面の物理モニタは電子画面よりもサイズが大きく、右上には「ランドルフ・フェザー三等星中尉」の文字が表示されていた。
(どうしてここまで放置できたのかしら)
各画面上では、システムたちによるデータ解析、およびデータ加工作業が開始され、エーファの手はしばしの休憩を得る。
フレイザーの髪と瞳に見惚れたあの日、エーファは整備員たちとともにフレイザー直々の基地案内を終えた。そして、今後すべき業務として、この基地が放置していた戦闘データの精査を申し付かった。人手不足が続いた時期から放置し続けてしまったデータの量は膨大で、誰も手を出したがらないまま放置期間だけが伸び続けてさらにデータは増え、専属で解析する者でもいないかぎり誰も片付けようとはしないだろう、と言われていた代物らしい。なるほど、訳ありの新参者に押し付けるにはいい雑務だ。
(次はいつ、乗れるのかしら)
システムが現フェーズの作業を終えるまで、エーファにできることはない。ただ椅子に座ってモニタを眺めているだけの時間は、否応なしにエーファの頭を思考させる。
先日の作戦において、あの宇宙戦艦を護ることは勝利のための絶対条件だった。エーファたちのチームは決死の思いで宇宙戦艦を護り、敵機を撃墜し、命令された任務を果たし、作戦成功に大きく貢献した。何人もの仲間が敵の攻撃で撃破されて宇宙の塵と化したが、彼らの顔はすでにぼんやりとしか思い出せない。軍人とはそういうものだ。命令通りに動き、作戦のために死に、そしてまた補充される。使い捨ての駒だ。
エーファがそんな軍人としての道を選んだのは、エーファ自身の意思によるものではない。だが、十八にもなってこの道から外れようとしないのは、エーファ自身の意思だ。いや、正確には意思とは言えないかもしれない。自分を支配する人物が怖くて、「いやだ」と思えないだけだ。それに、生まれてからずっと軍人としての人生を歩き続けてきたので、ほかの道を知らない。軍人でない人生と今の人生を比較しようがないのだ。
それでも、宇宙戦闘機に乗ることは好きだと思う。一瞬で加速して、あっという間に宇宙を駆けていく。重力のある地上では考えられない速度は、絶対的な支配者からさえも逃がしてくれるような気がした。
宇宙戦闘機だけが、自分の心を動かすもの。解き放つもの。拠り所。
そんな風に感じていたエーファにとって、あの銀とコバルトブルーの美しさは、とても久しぶりのような、それでいて初めてのような感動を覚えるものだった。
(フレイザー・ベリンガム大尉……)
データ精査を始めて幾日、すでに何人かのパイロットの標準データは記憶してしまった。その一人であるフレイザーは、シャーラヌス軍学校出身だ。リースもそうだが、いわゆる黒服の軍人で、卒業後この第八宇宙団に配属されたのは当然の流れだろう。リースはやや軽薄な態度ではあるが、二人ともファイターパイロットとしての腕前は申し分なく、いくつもの作戦に従事して任務を完遂している。功労賞も片手で数えるほどだが授与されているので、上中下で三分割するならば、間違いなく上位のパイロットだろう。
この放置され続けた戦闘データの精査のほかにも、フレイザーは事務仕事をエーファに言い付けてくる。言葉遣いや態度は常にぶっきらぼうだったが、エーファを道具のように扱っているわけでないことは、すぐにわかった。
――勤務時間は守れよ。お前が帰らないと、整備員も帰らないらしいからな。
――リースの先月の戦闘データを至急形成してくれるか。あの馬鹿、航法システムの断片的なバグを知ってたくせに、放置してやがった。
――来週の頭から五日間、留守にする。判断が必要な場合は、マック・スミス大尉に相談しろ。いいな。
フレイザーは実に細やかに働くパイロットだった。日々の訓練の合間にエーファへの指示を出し、そして自身も事務仕事に手を動かす。それはいちパイロットとしての業務量を超えているのではないかとエーファは思ったが、だからこそ自分が彼の「補佐官」としてこの居場所を与えられたのだと妙に納得した。
(第九宇宙団とは、ずいぶん違う)
第八宇宙団は、エーファの古巣と比べて良い表現をするならば穏やか、悪意を込めるならゆるい雰囲気だ。同僚をちゃん付けするリースのような軍人は、第九宇宙団にはまずいない。怒声も罵声も、第九宇宙団に比べたらここでは圧倒的に少ない。第九宇宙団は閉鎖的で暴力的だったのだと、ほかを知って初めてエーファは気付いた。
(あそこがすべてだと思っていたけど)
モニタには長い数式のあとに、いくつもの類似したデータが表示されて流れていく。ランドルフの戦闘データの解析は順調なようだ。こうして解析して切り分けられたデータは、整備員や技術員に共有され、日々の訓練や機体のメンテナンス、あるいは新型戦闘機の開発に利用される。自分が乗っている戦闘機は、こうした地道な作業やあまたのデータによって支えられているのだと、エーファは新しい発見をした気がした。
(ここは、不思議な心地がする……)
時々止まり、かと思えば高速で流れ、時にはゆっくりとしたスピードで進む、四つのモニタ上に映っているデータたち。それを眺める日々は、エーファの心をゆっくりとほぐしていった。
硬いと自覚のある目線が向かった先に見えた銀髪。さらりと横分けにされた前髪の奥に見えた、コバルトブルーの瞳。まるで白銀の三日月と陽光輝く南国の海を組み合わせたような眩しさに、エーファはしばし見惚れた。
突然の謹慎処分から一転し、第八宇宙団へと転属になってから数日が過ぎた。今日もエーファは、基地内の標準事務室の片隅に根を張って端末に向き合い、戦闘データの精査を続けている。
(ランドルフ・フェザー三等星中尉、機体はF6S1、未精査データは三年分)
謹慎処分については、特に何も思わなかった。組織からの命令は絶対。上官からの命令は絶対。ライネヴェジン軍事アカデミーでそう躾けられたエーファにとって、それは作戦任務を命じられたのとたいして変わらなかった。
変化の乏しいエーファの表情をわずかにでも疑念の色に染めたのは、むしろそのあとの異動命令の方だった。それも、飛行隊内でのチームが変わるというようなレベルではなく、その上の組織である宇宙団が変わるという異動だ。
(まずは増速、減速データの抽出。加えて旋回データのカッティング)
通常の人事異動というのは、異動前組織と異動後組織の間で、何かしらのコミュニケーションが図られるものである。ところが、派閥争いのある軍内部で――それも、ライネヴェジン軍事アカデミー出身者、いわゆる「白服」派で成り立つ第九宇宙団と、シャーラヌス軍学校出身者、いわゆる「黒服」派で成り立つ第八宇宙団との間でそれがあったとは、にわかには信じがたい。
白服派と黒服派は、犬猿の仲というか水と油の関係だ。感情が希薄で特定の個人や集団を憎んだ経験のないエーファですら、その二者の仲の悪さはアカデミー時代から肌で感じている。両者を組成する根底の思想がまったく異なるため、軍人同士だけでなく、互いが有する教育機関同士も、強烈に相手を意識していたからだ。「こちらの人材を送ります。どうぞよろしくお願いします」、「わかりました。受け入れましょう」というような、穏やかなコミュニケーションがとられたうえで人事異動を行うとは、到底思えなかった。
(三年分となると、二週間では終わらないわね)
空中に表示されている半透明の電子モニタは三つ。左右と上方だ。正面の物理モニタは電子画面よりもサイズが大きく、右上には「ランドルフ・フェザー三等星中尉」の文字が表示されていた。
(どうしてここまで放置できたのかしら)
各画面上では、システムたちによるデータ解析、およびデータ加工作業が開始され、エーファの手はしばしの休憩を得る。
フレイザーの髪と瞳に見惚れたあの日、エーファは整備員たちとともにフレイザー直々の基地案内を終えた。そして、今後すべき業務として、この基地が放置していた戦闘データの精査を申し付かった。人手不足が続いた時期から放置し続けてしまったデータの量は膨大で、誰も手を出したがらないまま放置期間だけが伸び続けてさらにデータは増え、専属で解析する者でもいないかぎり誰も片付けようとはしないだろう、と言われていた代物らしい。なるほど、訳ありの新参者に押し付けるにはいい雑務だ。
(次はいつ、乗れるのかしら)
システムが現フェーズの作業を終えるまで、エーファにできることはない。ただ椅子に座ってモニタを眺めているだけの時間は、否応なしにエーファの頭を思考させる。
先日の作戦において、あの宇宙戦艦を護ることは勝利のための絶対条件だった。エーファたちのチームは決死の思いで宇宙戦艦を護り、敵機を撃墜し、命令された任務を果たし、作戦成功に大きく貢献した。何人もの仲間が敵の攻撃で撃破されて宇宙の塵と化したが、彼らの顔はすでにぼんやりとしか思い出せない。軍人とはそういうものだ。命令通りに動き、作戦のために死に、そしてまた補充される。使い捨ての駒だ。
エーファがそんな軍人としての道を選んだのは、エーファ自身の意思によるものではない。だが、十八にもなってこの道から外れようとしないのは、エーファ自身の意思だ。いや、正確には意思とは言えないかもしれない。自分を支配する人物が怖くて、「いやだ」と思えないだけだ。それに、生まれてからずっと軍人としての人生を歩き続けてきたので、ほかの道を知らない。軍人でない人生と今の人生を比較しようがないのだ。
それでも、宇宙戦闘機に乗ることは好きだと思う。一瞬で加速して、あっという間に宇宙を駆けていく。重力のある地上では考えられない速度は、絶対的な支配者からさえも逃がしてくれるような気がした。
宇宙戦闘機だけが、自分の心を動かすもの。解き放つもの。拠り所。
そんな風に感じていたエーファにとって、あの銀とコバルトブルーの美しさは、とても久しぶりのような、それでいて初めてのような感動を覚えるものだった。
(フレイザー・ベリンガム大尉……)
データ精査を始めて幾日、すでに何人かのパイロットの標準データは記憶してしまった。その一人であるフレイザーは、シャーラヌス軍学校出身だ。リースもそうだが、いわゆる黒服の軍人で、卒業後この第八宇宙団に配属されたのは当然の流れだろう。リースはやや軽薄な態度ではあるが、二人ともファイターパイロットとしての腕前は申し分なく、いくつもの作戦に従事して任務を完遂している。功労賞も片手で数えるほどだが授与されているので、上中下で三分割するならば、間違いなく上位のパイロットだろう。
この放置され続けた戦闘データの精査のほかにも、フレイザーは事務仕事をエーファに言い付けてくる。言葉遣いや態度は常にぶっきらぼうだったが、エーファを道具のように扱っているわけでないことは、すぐにわかった。
――勤務時間は守れよ。お前が帰らないと、整備員も帰らないらしいからな。
――リースの先月の戦闘データを至急形成してくれるか。あの馬鹿、航法システムの断片的なバグを知ってたくせに、放置してやがった。
――来週の頭から五日間、留守にする。判断が必要な場合は、マック・スミス大尉に相談しろ。いいな。
フレイザーは実に細やかに働くパイロットだった。日々の訓練の合間にエーファへの指示を出し、そして自身も事務仕事に手を動かす。それはいちパイロットとしての業務量を超えているのではないかとエーファは思ったが、だからこそ自分が彼の「補佐官」としてこの居場所を与えられたのだと妙に納得した。
(第九宇宙団とは、ずいぶん違う)
第八宇宙団は、エーファの古巣と比べて良い表現をするならば穏やか、悪意を込めるならゆるい雰囲気だ。同僚をちゃん付けするリースのような軍人は、第九宇宙団にはまずいない。怒声も罵声も、第九宇宙団に比べたらここでは圧倒的に少ない。第九宇宙団は閉鎖的で暴力的だったのだと、ほかを知って初めてエーファは気付いた。
(あそこがすべてだと思っていたけど)
モニタには長い数式のあとに、いくつもの類似したデータが表示されて流れていく。ランドルフの戦闘データの解析は順調なようだ。こうして解析して切り分けられたデータは、整備員や技術員に共有され、日々の訓練や機体のメンテナンス、あるいは新型戦闘機の開発に利用される。自分が乗っている戦闘機は、こうした地道な作業やあまたのデータによって支えられているのだと、エーファは新しい発見をした気がした。
(ここは、不思議な心地がする……)
時々止まり、かと思えば高速で流れ、時にはゆっくりとしたスピードで進む、四つのモニタ上に映っているデータたち。それを眺める日々は、エーファの心をゆっくりとほぐしていった。
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