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プロローグ
雨の日の冒険②
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降りしきる雨の中、神社の境内で傘を剣のように構え天道と向かい合う。
「そら君。もういいよ!帰ろうよ!」
「だめだ!今ここで僕たちが帰ったら、たぬきがまたいじめられちゃうかもしれない。」
「―っ!」
さくらは僕の言葉を聞いて軒下のたぬきの方に走っていった。そしてしゃがみ込み、たぬきに手招きしながら話しかける。
「大丈夫だよ、もう怖くないよ。私がたぬきさんを守るよ。それにそら君が悪いやつをやっつけてくれるから!」
いじめっこふたりはそのさくらの行動に気付きつつも、それぞれダメージをうけた顔を抑えていて、さくらにかまう様子は無い。
それを見て安心した僕は改めて天道に向き合う。
気付けば雨足は強まり、風も吹き始めている。遠くでは雷の鳴る音も聞こえる。
「もういいだろ。僕はもうけんかする理由なんてない!おまえだってたぬきや僕をいじめる理由なんてないじゃないか!」
「おまえだと?まず上級生に対する口のきき方を教えてやるよ。それにこのままだと、まるで俺がわるものみたいじゃないか。さくらちゃんの前でおまえだけ良い恰好するのは許せないなー。正義は最後に勝つんだよ。」
「勝ち負けなんてないよ!もういじめるのやめてよっ!」
「うるさーいっ!」
「きゃっ!」
けんかをやめようと訴えるも、やはり天道は聞く耳をもたない。というか話が通じない。
それどころか、けんかを止めようとするさくらに対して、怒鳴りながら傘で泥水を飛ばす。
泥水がさくらにかかり、泥だらけになるさくら。泥だらけになりながらも、たぬきの前からは動かない。
・・やはり天道とは戦わなきゃいけない。
僕は傘をぎゅっと握りしめ前傾姿勢になり、間合いをつめる為に地面を踏みしめる。
思いっきり、顔に傘の一撃を叩き込んでやる。
「おおおおああぁぁぁー!」という気合と共に1歩、2歩と駆け出し傘を上段に振り上げたその瞬間。
――耳をつんざくような轟音と共に視界が真っ白に染まる。
「そら君―!!」というさくらの悲鳴が聞こえたような気がしたが、そこで僕の意識は途切れた・・・。
*
「そ・・くん。・・らくん!そら君!」
僕を呼ぶ声が聞こえ目をあけると、いつもの見慣れた家の天井ではなく、無機質な白い天井。一体ここはどこだ?
「よかったー!そら君!起きた!」
「おう。目ぇ覚めたか蒼空。」
「おはよう蒼空。」
声がした方へ顔を向けると、目に涙を浮かべながらも満面の笑みのさくらが、ベッドの端に手をかけのぞきこむように僕の顔を見ている。そして何故かどや顔な父さんと優しく微笑む母さんも一緒にいた。
「さくら!父さん母さんも。一体何が・・。あ!たぬきは?天道は?」
――さくらや父さん母さんから聞いた話はこうだ。
天道に一撃をくわえようと、傘を振り上げた僕に雷が直撃して僕は倒れたらしい。
それを見た天道たちは、あわてふためいて「俺のせいじゃないからな!俺らは関係ないぞ!」というようなセリフと共に逃げていった。
さくらは僕の名前を必死に呼んだが、いくら呼んでも返事が無かった。
大泣きしながら近くの道路までいって助けを呼び、通りがかった車に乗っていた大人が救急車を呼んでくれさくらも一緒に病院にきた。
僕は完全に気を失っていたが、救急車の中での心臓マッサージですぐに息を吹きかえした。また、幸いにも雷の電流はうまく傘から地面に抜けたようで、大事には至らなかった。ただし、あのまま気絶したままだったら、何かしらの障害や最悪死に至っていた可能性もあったかもしれないという事だ。
そして、病院からの連絡で父さん母さんがかけつけたが、さくらは僕が起きるまで帰らないというので今に至っている。
とにかく僕はさくらに命を救ってもらったっんだ。
「さくら。僕を助けてくれてありがとう。」
「ううん。助けてもらったのは私の方だよ。すごくかっこよかった。さくらの英雄だね!そら君は!でもすごく心配だったよー。」
「おうおう。こんなかわいい子泣かすんじゃねーぞ!蒼空。」
「う!うるさいよ、父さん!」
さくらに英雄と言われた嬉しさの照れ隠しや、父さんにさくらの事をかわいいと言われ何故か恥ずかしくなり思わず父さんにうるさいと言ってしまう。
そんな僕を見てニヤニヤ笑う父さん。
そんな僕らの様子に気付く事もなく、本当にまた泣きそうな表情のさくら。
このまま泣かれたら困る。
なにか話を変えなければと思い話題を変える。
「あっ!そういえばたぬきはどうなった?」
「たぬきさんは救急車が来たらいなくなっちゃってた。でもたぬきさんがいた場所にこの石が落ちてたの。」
そう言ってさくらはポケットから蒼く空色に輝く石をとりだした。
「すごくきれいでしょ。晴れたお空の色。そら君の色!きっとたぬきさんからのお礼だよ。だからそら君にあげる!」
「わー!ほんとだ。すごくきれい!本当にもらっていいの?」
「うん、もちろん!一目見てお空の色だーって思ってそら君にあげたくて持ってきたんだもん!」
「ほんとに?じゃあもらう!ありがとうさくら。ずっと大事にする!」
自分の名前の色のきれいな石をもらえる事よりも、勇気を振り絞って戦った証のような気がしてうれしい。
そして何よりさくらが僕にくれたプレゼントというのがうれしい。
これからどんな事があっても今日の事を思い出したら勇気がもらえる気がする。
ありがとうさくら。僕はこの石を大事にするよ。
*
その後、母さんがさくらを家に送って行き父さんだけが病院に残った。
父さんがいつにない真剣なまなざしで僕を見据えながら言う。
「蒼空。よく頑張ったな。俺が道場でおまえに武術を教えているからと言って、なかなか上級生3人相手に戦えるもんじゃないぞ。怖かったろ?でもおまえの勇気がたぬきとさくらちゃんを守ったんだ。おまえは俺の誇りだ。」
そう言いながら父さんは僕の頭を大きな手でわしゃっと撫でる。
その手のぬくもりや、かけられた言葉の嬉しさ、今更ながらよみがえる戦う前の恐怖や、生きていてよかったという安堵感。そしてさくらのまぶしい笑顔。
色々な感情や想いがあふれてきて気付けば僕は泣いていた。
いつもは、茶化してくる父さんも今日はずっと頭を優しくなでてくれる。
その包み込んでくれるような優しさを感じていると気持ちも落ち着き、いつしか僕は眠りについていた。
*
次の日いつも通りに学校に向かい待っていたのは、教師からの呼び出しだった。
呼びだしというか、給食中に僕の教室にどなりこんできて、隣のあいている教室までひきずり連れていかれた。
なんなんだ一体?僕が何をしたって言うんだ。訳もわからず教室の壁際に立たされる。
「貴様、何してんだ!お!こら?サッカー部のエースにケガさせたりしたら、どうやって責任とるんだ。」
僕の立っているすぐ後ろの壁を蹴りながらどなる教師。
どうやら昨日のけんかの件だ。
天道か。
「いや、でもあいつらがたぬきをいじめていたから・・。」
「うるさい!口ごたえするな。たぬきとか訳わからない事言って、暴力をふるう上に嘘もつくのか貴様は!」
どなりながら壁を蹴り続ける教師。
その後は悔しさとみじめな気持ちに耐えながらひたすら罵声を浴び続けた。
*
教室に戻って周りから慰められた気もするがよく覚えていない。
とにかくわかった事は、サッカー部のエースでもある天道は教師から心配され、僕がわるものになっていたという事だ。
帰り道さくらに話しかけられたが、さくらはこの騒ぎを知らないようだったので気付かれないようにいつも通りにふるまった。
正直話したい気持ちもあったが、さくらに無駄な心配をかけたくないのと、弱いとこを見せたくないという気持ちの方が強かった。
ただ悔しさは抑えられず、家に帰ってきた父さんには学校での出来事を話した。
「そうか、それは悔しかったな蒼空。でもな・・蒼空。世の中ってのはそういう事がたくさんあるんだ。厳しいかもしれないが今のうちに知っておけ。」
「・・・。」
「だけどな。・・お前がやった事は間違っていない!弱いものの味方になって、困っている人に手を差し伸べる。その為に自分より強そうなやつにも怖がらずに立ち向かった。お前は誰よりも強くて優しい男だ!」
「っ!父さん・・。」
「俺はいつもお前の味方だ。俺を信じろ。自分を信じろ。そして、これからも困っている人がいたら助けるんだ。世界で1番強くて優しい男になって世界を変えろ蒼空!」
――それが僕の記憶にある父さんからの最後の教えだ。
「そら君。もういいよ!帰ろうよ!」
「だめだ!今ここで僕たちが帰ったら、たぬきがまたいじめられちゃうかもしれない。」
「―っ!」
さくらは僕の言葉を聞いて軒下のたぬきの方に走っていった。そしてしゃがみ込み、たぬきに手招きしながら話しかける。
「大丈夫だよ、もう怖くないよ。私がたぬきさんを守るよ。それにそら君が悪いやつをやっつけてくれるから!」
いじめっこふたりはそのさくらの行動に気付きつつも、それぞれダメージをうけた顔を抑えていて、さくらにかまう様子は無い。
それを見て安心した僕は改めて天道に向き合う。
気付けば雨足は強まり、風も吹き始めている。遠くでは雷の鳴る音も聞こえる。
「もういいだろ。僕はもうけんかする理由なんてない!おまえだってたぬきや僕をいじめる理由なんてないじゃないか!」
「おまえだと?まず上級生に対する口のきき方を教えてやるよ。それにこのままだと、まるで俺がわるものみたいじゃないか。さくらちゃんの前でおまえだけ良い恰好するのは許せないなー。正義は最後に勝つんだよ。」
「勝ち負けなんてないよ!もういじめるのやめてよっ!」
「うるさーいっ!」
「きゃっ!」
けんかをやめようと訴えるも、やはり天道は聞く耳をもたない。というか話が通じない。
それどころか、けんかを止めようとするさくらに対して、怒鳴りながら傘で泥水を飛ばす。
泥水がさくらにかかり、泥だらけになるさくら。泥だらけになりながらも、たぬきの前からは動かない。
・・やはり天道とは戦わなきゃいけない。
僕は傘をぎゅっと握りしめ前傾姿勢になり、間合いをつめる為に地面を踏みしめる。
思いっきり、顔に傘の一撃を叩き込んでやる。
「おおおおああぁぁぁー!」という気合と共に1歩、2歩と駆け出し傘を上段に振り上げたその瞬間。
――耳をつんざくような轟音と共に視界が真っ白に染まる。
「そら君―!!」というさくらの悲鳴が聞こえたような気がしたが、そこで僕の意識は途切れた・・・。
*
「そ・・くん。・・らくん!そら君!」
僕を呼ぶ声が聞こえ目をあけると、いつもの見慣れた家の天井ではなく、無機質な白い天井。一体ここはどこだ?
「よかったー!そら君!起きた!」
「おう。目ぇ覚めたか蒼空。」
「おはよう蒼空。」
声がした方へ顔を向けると、目に涙を浮かべながらも満面の笑みのさくらが、ベッドの端に手をかけのぞきこむように僕の顔を見ている。そして何故かどや顔な父さんと優しく微笑む母さんも一緒にいた。
「さくら!父さん母さんも。一体何が・・。あ!たぬきは?天道は?」
――さくらや父さん母さんから聞いた話はこうだ。
天道に一撃をくわえようと、傘を振り上げた僕に雷が直撃して僕は倒れたらしい。
それを見た天道たちは、あわてふためいて「俺のせいじゃないからな!俺らは関係ないぞ!」というようなセリフと共に逃げていった。
さくらは僕の名前を必死に呼んだが、いくら呼んでも返事が無かった。
大泣きしながら近くの道路までいって助けを呼び、通りがかった車に乗っていた大人が救急車を呼んでくれさくらも一緒に病院にきた。
僕は完全に気を失っていたが、救急車の中での心臓マッサージですぐに息を吹きかえした。また、幸いにも雷の電流はうまく傘から地面に抜けたようで、大事には至らなかった。ただし、あのまま気絶したままだったら、何かしらの障害や最悪死に至っていた可能性もあったかもしれないという事だ。
そして、病院からの連絡で父さん母さんがかけつけたが、さくらは僕が起きるまで帰らないというので今に至っている。
とにかく僕はさくらに命を救ってもらったっんだ。
「さくら。僕を助けてくれてありがとう。」
「ううん。助けてもらったのは私の方だよ。すごくかっこよかった。さくらの英雄だね!そら君は!でもすごく心配だったよー。」
「おうおう。こんなかわいい子泣かすんじゃねーぞ!蒼空。」
「う!うるさいよ、父さん!」
さくらに英雄と言われた嬉しさの照れ隠しや、父さんにさくらの事をかわいいと言われ何故か恥ずかしくなり思わず父さんにうるさいと言ってしまう。
そんな僕を見てニヤニヤ笑う父さん。
そんな僕らの様子に気付く事もなく、本当にまた泣きそうな表情のさくら。
このまま泣かれたら困る。
なにか話を変えなければと思い話題を変える。
「あっ!そういえばたぬきはどうなった?」
「たぬきさんは救急車が来たらいなくなっちゃってた。でもたぬきさんがいた場所にこの石が落ちてたの。」
そう言ってさくらはポケットから蒼く空色に輝く石をとりだした。
「すごくきれいでしょ。晴れたお空の色。そら君の色!きっとたぬきさんからのお礼だよ。だからそら君にあげる!」
「わー!ほんとだ。すごくきれい!本当にもらっていいの?」
「うん、もちろん!一目見てお空の色だーって思ってそら君にあげたくて持ってきたんだもん!」
「ほんとに?じゃあもらう!ありがとうさくら。ずっと大事にする!」
自分の名前の色のきれいな石をもらえる事よりも、勇気を振り絞って戦った証のような気がしてうれしい。
そして何よりさくらが僕にくれたプレゼントというのがうれしい。
これからどんな事があっても今日の事を思い出したら勇気がもらえる気がする。
ありがとうさくら。僕はこの石を大事にするよ。
*
その後、母さんがさくらを家に送って行き父さんだけが病院に残った。
父さんがいつにない真剣なまなざしで僕を見据えながら言う。
「蒼空。よく頑張ったな。俺が道場でおまえに武術を教えているからと言って、なかなか上級生3人相手に戦えるもんじゃないぞ。怖かったろ?でもおまえの勇気がたぬきとさくらちゃんを守ったんだ。おまえは俺の誇りだ。」
そう言いながら父さんは僕の頭を大きな手でわしゃっと撫でる。
その手のぬくもりや、かけられた言葉の嬉しさ、今更ながらよみがえる戦う前の恐怖や、生きていてよかったという安堵感。そしてさくらのまぶしい笑顔。
色々な感情や想いがあふれてきて気付けば僕は泣いていた。
いつもは、茶化してくる父さんも今日はずっと頭を優しくなでてくれる。
その包み込んでくれるような優しさを感じていると気持ちも落ち着き、いつしか僕は眠りについていた。
*
次の日いつも通りに学校に向かい待っていたのは、教師からの呼び出しだった。
呼びだしというか、給食中に僕の教室にどなりこんできて、隣のあいている教室までひきずり連れていかれた。
なんなんだ一体?僕が何をしたって言うんだ。訳もわからず教室の壁際に立たされる。
「貴様、何してんだ!お!こら?サッカー部のエースにケガさせたりしたら、どうやって責任とるんだ。」
僕の立っているすぐ後ろの壁を蹴りながらどなる教師。
どうやら昨日のけんかの件だ。
天道か。
「いや、でもあいつらがたぬきをいじめていたから・・。」
「うるさい!口ごたえするな。たぬきとか訳わからない事言って、暴力をふるう上に嘘もつくのか貴様は!」
どなりながら壁を蹴り続ける教師。
その後は悔しさとみじめな気持ちに耐えながらひたすら罵声を浴び続けた。
*
教室に戻って周りから慰められた気もするがよく覚えていない。
とにかくわかった事は、サッカー部のエースでもある天道は教師から心配され、僕がわるものになっていたという事だ。
帰り道さくらに話しかけられたが、さくらはこの騒ぎを知らないようだったので気付かれないようにいつも通りにふるまった。
正直話したい気持ちもあったが、さくらに無駄な心配をかけたくないのと、弱いとこを見せたくないという気持ちの方が強かった。
ただ悔しさは抑えられず、家に帰ってきた父さんには学校での出来事を話した。
「そうか、それは悔しかったな蒼空。でもな・・蒼空。世の中ってのはそういう事がたくさんあるんだ。厳しいかもしれないが今のうちに知っておけ。」
「・・・。」
「だけどな。・・お前がやった事は間違っていない!弱いものの味方になって、困っている人に手を差し伸べる。その為に自分より強そうなやつにも怖がらずに立ち向かった。お前は誰よりも強くて優しい男だ!」
「っ!父さん・・。」
「俺はいつもお前の味方だ。俺を信じろ。自分を信じろ。そして、これからも困っている人がいたら助けるんだ。世界で1番強くて優しい男になって世界を変えろ蒼空!」
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