皇子と悪魔

さく

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君と会って1日目

1つ目の願い

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   今この国は滅亡の危機にある。魔王の侵略は拡大する一方であり、この国にその手が及ぶのもそう遠くない。    王宮の隅にある個室。部屋に出入りするのは毎日部屋に一人分の飯を置いて行く者のみである。その部屋では1人の少年がベットで横になっていた。彼はこの国の皇子である。しかし、生まれつき強力な呪いにかかっており、呪いは感染するなどと偽りの噂が王宮では広まり、厄介者とされていた。


ある日の事。突如何も無い所から皇子の前に悪魔が現れ、悪魔は言った。

「小僧お前は2日後に呪いに殺されて死ぬ。その前に小僧の望みを3つ叶えてやろう。4つ以上は無理だ。俺様が消えちまう。なぁに、ただの気まぐれだ。望みに制限は無い。金か?力か?どんな望みでも叶えてやろう。」

皇子は驚いてはいたが、この日は声をあげるほど驚く体力が無かった様子だった。少年はしばらく考え込んだ。

「今すぐ願いを言えってわけじゃない。小僧が死ぬまでならいつでも叶えてやろう。3つしか叶えないから慎重に考えた方がいい。」

と悪魔が言った直後に皇子は、1つ目の願いを口にした。


「お前と友達になりたい」


悪魔はしばらく口を開けて驚いていたが、突然笑い出した。

「悪魔と友達になりたいだと!?面白い奴だな小僧。いいだろう、その願い叶えてやろう。」 

そう言うと悪魔は、皇子の1つ目の願いを叶えてやった。
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