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第四幕 伝心 Heart of Telling
2.修羅巌鬼
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夜、桃姫は山で採った春の野草を入れた味噌汁と玄米の食事を作り、小さな仏壇にもお供えした。
簡易的に作った手製の仏壇には、両親の位牌と両親から贈られた手紙、そしておつるの赤いかんざしが置かれていた。
線香立てに線香を焚いて手を合わせた桃姫は、村の片付けが終わったことを三人に報告した。
そして、食器を並べたちゃぶ台の前に敷いた座布団の上に座ると手を合わせて口を開いた。
「いただきます」
桃姫は声に出すと、一人、静かに食事を始めた。家の外では、白馬白桜が干し草を食んでいた。
食事を終えて食器を片付けた桃姫は、家の裏手にある縁側に向かって座った。
すると、同じく食事を終えた白桜がやってきて桃姫に挨拶するように頭を下げた。
ほほ笑んで返した桃姫は村の外、山のふもとに見える赤い鳥居を眺めた。そして、その先にある三獣の祠に想いを馳せた。
「……雉猿狗……会いたいよ」
桃姫は呟いたあと、心配そうに顔を寄せてきた白桜の頬を手で撫でた。
「そうだね、白桜……私たちは仙台城に帰るべきなのかもしれない……村の片付けは終わった。供養は済んだんだ……いろはちゃんの所に戻ろうか……?」
桃姫は言いながら、気持ちよさそうに目を細める白桜の温かな熱を手の平越しに感じた。
「白桜も月影に会いたいでしょ……? 仲、よかったもんね」
「──ブルルル」
桃姫の問いかけに白桜は嬉しそうに鼻を鳴らして返した。
「突然私が仙台城に現れたら、いろはちゃんびっくりするだろうな……あははは」
桃姫は白桜から手を離して膝の上に置くと、五郎八姫の驚く顔を想像して笑った。
そして、春の夜空に浮かぶ白い満月を眺めながら深く息を吸った。
「帰る場所がある、待ってくれている人がいるっていうのは……本当にありがたいことだよね──」
桃姫は言いながら白い満月に向かって伸びる白い煙の存在にふと気付いた。
「……え?」
声を漏らした桃姫は目を凝らして山の向こうに次々と立ち昇っていく白い煙を見つめた。
「──火事だ……山火事だっ!」
声を上げた桃姫は縁側から勢いよく立ち上がると、白桜の鞍に手を掛けて口を開いた。
「白桜! 行くよっ!」
「──ヒヒーン!」
軽快に飛び乗った桃姫に対して白桜がいなないて返すと、桃姫は村の外、赤い鳥居に向かって白桜を疾駆させた。
赤い鳥居を越えて、山道を駆け上り、三獣の祠を越えると、風に吹かれて流れてくる煙の臭いがどんどんと濃くなっていった。
しかし、火の手は確認できず、桃姫はひたすら白桜を走らせて遂には山の頂上までやってきた。
そして、南の山と北の山の間に挟まれた、切り開かれた森の中に築かれた小さな村、山越村が燃えている光景を目の当たりにした。
夜空に立ち昇った煙はその村と周辺の森の木々が次々と燃えていることによって生じているものであった。
「……大変だっ!」
桃姫は声を上げると、白桜を走らせて南の山を降っていき山越村に駆けつけた。
村の入口までやってくると、数十人の村人たちが着の身着のままの格好で集まっていた。
「ああ……なんてことだ」
「……みんな、みんなおるか……?」
へたり込みながら燃える村を見る老婆や村人の数を確認する村長らしき男の姿と困惑する人々。
そんな集団に向かって桃姫は白桜で近づいて声をかけた。
「皆さん! ご無事ですか……!」
村人たちは驚いた表情で桃姫の姿を一斉に見上げた。
「あ、あんた……花咲村の……」
「桃姫です……! 村の中に残されている人はいませんか……!?」
桃姫の言葉を受けた村人たちは互いに顔を見合わせると、村長が桃姫に向かって口を開いた。
「四人、四人おらなんだ……竹三の一家が全員おらなんだ……!」
「竹三さん……! その方のお家はどちらですか……!?」
桃姫が言うと、老婆が震える指で村を指さしながら口を開いた。
「村の一番奥、その右側の家だ……」
「……一番奥の右側の家ですね……わかりました……!」
桃姫は燃える村を見ながら確認するように言うと、白桜を村に向けさせる。それを見た村長が目を見開きながら声を上げた。
「桃姫さん、あんた……そりゃ無茶だ!」
「──私の無茶が通るように、アマテラス様に祈ってください!」
そう言って、濃桃色の瞳に浮かぶ白と黄金の波紋を光らせた桃姫は桃色の着物の裾をはためかせながら、白桜を一気に走らせた。
轟々と赤く燃える村、森の木々を伐採して生計をたてている山越村はそこかしこに材木置場があり、それが更に火勢を強めていた。
「──白桜、大丈夫……? 熱いよね、ごめんね……!」
桃姫は息を切らしながら走る白桜の首元を撫でながらそれでも、村の奥、竹三の家を目指して全力で走らせた。
そして、村の奥に二軒並んだ家屋が視界に入り、桃姫はまだ走っている白桜から飛び降りると、着地と同時に走り出して右側の家、その入口を塞いでいる倒れた燃える柱を両手で掴んだ。
「──ぐッォおおおおッッ!!」
桃姫は瞳の波紋を拡大させ、白黄金に光らせながら大人10人でも持ち上げるのがやっとの大きさの、それも赤々と燃えている柱を素手で持ち上げて入口を開放した。
「……あ、開いた!」
「あ、あんたは……!?」
塞がれていた引き戸が開け放たれて、中から竹三夫婦と二人の幼い子供が姿を現す。
「早く……外に出てください! 早くッ……!」
鬼気迫った桃姫にうながされるまま外に出た竹三一家、桃姫は四人が出たことを確認してから燃える柱を手放して地面に落とした。
その瞬間、支えを失った竹三の家がズガガガ──と音を立てながら崩折れて瞬く間に炎に包まれる。
「あ、ああ、おらの家が……!」
「竹三さん! 奥さんとお子さんと……この馬に乗って、村の外に……!」
桃姫は両手にジンジンとした激痛を感じながらも白桜を横目で見ながら竹三に言った。
「お、おら馬なんて乗ったことねぇだよ……! それに四人も乗れね──」
「──そんなこといいからっっ!!」
「っ……!」
叫ぶような桃姫の声を聞いて、意を決した竹三は白桜の背中に乗り、妻と子供たちもその後ろに乗って竹三の背中にしがみついた。
「白桜……行って。大丈夫、私は大丈夫だから……ね?」
「──ブルルル」
「良い子だから……! 早く、行きなさいっ!」
四人を背中に乗せた白桜が桃姫の姿を見ながら走るのをためらっていると、声を上げた桃姫が白桜の尻を叩く。
「──ヒヒーン!」
いなないた白桜が遂に走り出した。
「……さて、私は……どうしようか」
桃姫は遠ざかっていく白桜と竹三一家の姿を見送りながら、轟々と燃える炎に包まれた村の奥で呟くように言った。
そして、両手の激痛が耐えられなくなって、開いて確認すると皮膚は真っ赤に焼けただれて酷い有り様となっていた。
「……無茶か……無茶だよね、ほんとに」
桃姫は悲惨な手の平を見るのをやめて、だらりと下げると、村の奥に広がる赤く燃える森を見た。
次いで、桃姫は崩折れた竹三の家のわきにある井戸を見ると、そこに駆け寄って桶に水を汲んで頭から被った。
「私の足なら、村を通るよりも森を抜けるほうが早いよね……」
ずぶぬれになった桃姫は長い桃色の髪を妖々魔からもらった赤い飾り紐でくくると、意を決して燃える森の中に駆け出した。
「──アマテラス様、私を炎からお護りください!」
桃姫は祈りを込めて声を発しながら炎の森をかき分けて走り抜けていく。そして、火勢が弱まっている道を見つけ、木々を抜けてその道に飛び出した。
「……っ!」
その道の先に立つ光景を見て桃姫は絶句した。それは巨大な鬼の背中であった。
全身を漆黒の炎で燃やしながらおびただしい数の白い光を放つ経文がその体を流れるように覆っている。
「──グゥ──グラァ──」
漆黒の炎を放った大鬼が桃姫の存在に気づいてゆっくりと振り返ると、桃姫はその顔を見て驚愕の声を上げた。
「──温羅巌鬼……!」
忘れもしない。この大鬼は、桃太郎を殺し、桃姫に地獄を見せた、あの鬼ヶ島の首領であった。
瞠目する桃姫に対して、怨嗟の炎に包まれた大鬼は鋭い牙が伸びる口を開いた。
「──我ハ修羅──修羅巌鬼ナリ──」
地獄から届いたような低い声を発した修羅巌鬼は、桃姫を見やったあと、再び振り返り、炎を森の木々に点火しながら一歩一歩ゆっくりと歩き去っていく。
「……巌鬼ッッ!!」
その大きな背中に向けて桃姫は叫ぶが、巌鬼は漆黒の炎が生み出す赤い猛火の中に身を投じて、遂にはその姿は見えなくなってしまった。
簡易的に作った手製の仏壇には、両親の位牌と両親から贈られた手紙、そしておつるの赤いかんざしが置かれていた。
線香立てに線香を焚いて手を合わせた桃姫は、村の片付けが終わったことを三人に報告した。
そして、食器を並べたちゃぶ台の前に敷いた座布団の上に座ると手を合わせて口を開いた。
「いただきます」
桃姫は声に出すと、一人、静かに食事を始めた。家の外では、白馬白桜が干し草を食んでいた。
食事を終えて食器を片付けた桃姫は、家の裏手にある縁側に向かって座った。
すると、同じく食事を終えた白桜がやってきて桃姫に挨拶するように頭を下げた。
ほほ笑んで返した桃姫は村の外、山のふもとに見える赤い鳥居を眺めた。そして、その先にある三獣の祠に想いを馳せた。
「……雉猿狗……会いたいよ」
桃姫は呟いたあと、心配そうに顔を寄せてきた白桜の頬を手で撫でた。
「そうだね、白桜……私たちは仙台城に帰るべきなのかもしれない……村の片付けは終わった。供養は済んだんだ……いろはちゃんの所に戻ろうか……?」
桃姫は言いながら、気持ちよさそうに目を細める白桜の温かな熱を手の平越しに感じた。
「白桜も月影に会いたいでしょ……? 仲、よかったもんね」
「──ブルルル」
桃姫の問いかけに白桜は嬉しそうに鼻を鳴らして返した。
「突然私が仙台城に現れたら、いろはちゃんびっくりするだろうな……あははは」
桃姫は白桜から手を離して膝の上に置くと、五郎八姫の驚く顔を想像して笑った。
そして、春の夜空に浮かぶ白い満月を眺めながら深く息を吸った。
「帰る場所がある、待ってくれている人がいるっていうのは……本当にありがたいことだよね──」
桃姫は言いながら白い満月に向かって伸びる白い煙の存在にふと気付いた。
「……え?」
声を漏らした桃姫は目を凝らして山の向こうに次々と立ち昇っていく白い煙を見つめた。
「──火事だ……山火事だっ!」
声を上げた桃姫は縁側から勢いよく立ち上がると、白桜の鞍に手を掛けて口を開いた。
「白桜! 行くよっ!」
「──ヒヒーン!」
軽快に飛び乗った桃姫に対して白桜がいなないて返すと、桃姫は村の外、赤い鳥居に向かって白桜を疾駆させた。
赤い鳥居を越えて、山道を駆け上り、三獣の祠を越えると、風に吹かれて流れてくる煙の臭いがどんどんと濃くなっていった。
しかし、火の手は確認できず、桃姫はひたすら白桜を走らせて遂には山の頂上までやってきた。
そして、南の山と北の山の間に挟まれた、切り開かれた森の中に築かれた小さな村、山越村が燃えている光景を目の当たりにした。
夜空に立ち昇った煙はその村と周辺の森の木々が次々と燃えていることによって生じているものであった。
「……大変だっ!」
桃姫は声を上げると、白桜を走らせて南の山を降っていき山越村に駆けつけた。
村の入口までやってくると、数十人の村人たちが着の身着のままの格好で集まっていた。
「ああ……なんてことだ」
「……みんな、みんなおるか……?」
へたり込みながら燃える村を見る老婆や村人の数を確認する村長らしき男の姿と困惑する人々。
そんな集団に向かって桃姫は白桜で近づいて声をかけた。
「皆さん! ご無事ですか……!」
村人たちは驚いた表情で桃姫の姿を一斉に見上げた。
「あ、あんた……花咲村の……」
「桃姫です……! 村の中に残されている人はいませんか……!?」
桃姫の言葉を受けた村人たちは互いに顔を見合わせると、村長が桃姫に向かって口を開いた。
「四人、四人おらなんだ……竹三の一家が全員おらなんだ……!」
「竹三さん……! その方のお家はどちらですか……!?」
桃姫が言うと、老婆が震える指で村を指さしながら口を開いた。
「村の一番奥、その右側の家だ……」
「……一番奥の右側の家ですね……わかりました……!」
桃姫は燃える村を見ながら確認するように言うと、白桜を村に向けさせる。それを見た村長が目を見開きながら声を上げた。
「桃姫さん、あんた……そりゃ無茶だ!」
「──私の無茶が通るように、アマテラス様に祈ってください!」
そう言って、濃桃色の瞳に浮かぶ白と黄金の波紋を光らせた桃姫は桃色の着物の裾をはためかせながら、白桜を一気に走らせた。
轟々と赤く燃える村、森の木々を伐採して生計をたてている山越村はそこかしこに材木置場があり、それが更に火勢を強めていた。
「──白桜、大丈夫……? 熱いよね、ごめんね……!」
桃姫は息を切らしながら走る白桜の首元を撫でながらそれでも、村の奥、竹三の家を目指して全力で走らせた。
そして、村の奥に二軒並んだ家屋が視界に入り、桃姫はまだ走っている白桜から飛び降りると、着地と同時に走り出して右側の家、その入口を塞いでいる倒れた燃える柱を両手で掴んだ。
「──ぐッォおおおおッッ!!」
桃姫は瞳の波紋を拡大させ、白黄金に光らせながら大人10人でも持ち上げるのがやっとの大きさの、それも赤々と燃えている柱を素手で持ち上げて入口を開放した。
「……あ、開いた!」
「あ、あんたは……!?」
塞がれていた引き戸が開け放たれて、中から竹三夫婦と二人の幼い子供が姿を現す。
「早く……外に出てください! 早くッ……!」
鬼気迫った桃姫にうながされるまま外に出た竹三一家、桃姫は四人が出たことを確認してから燃える柱を手放して地面に落とした。
その瞬間、支えを失った竹三の家がズガガガ──と音を立てながら崩折れて瞬く間に炎に包まれる。
「あ、ああ、おらの家が……!」
「竹三さん! 奥さんとお子さんと……この馬に乗って、村の外に……!」
桃姫は両手にジンジンとした激痛を感じながらも白桜を横目で見ながら竹三に言った。
「お、おら馬なんて乗ったことねぇだよ……! それに四人も乗れね──」
「──そんなこといいからっっ!!」
「っ……!」
叫ぶような桃姫の声を聞いて、意を決した竹三は白桜の背中に乗り、妻と子供たちもその後ろに乗って竹三の背中にしがみついた。
「白桜……行って。大丈夫、私は大丈夫だから……ね?」
「──ブルルル」
「良い子だから……! 早く、行きなさいっ!」
四人を背中に乗せた白桜が桃姫の姿を見ながら走るのをためらっていると、声を上げた桃姫が白桜の尻を叩く。
「──ヒヒーン!」
いなないた白桜が遂に走り出した。
「……さて、私は……どうしようか」
桃姫は遠ざかっていく白桜と竹三一家の姿を見送りながら、轟々と燃える炎に包まれた村の奥で呟くように言った。
そして、両手の激痛が耐えられなくなって、開いて確認すると皮膚は真っ赤に焼けただれて酷い有り様となっていた。
「……無茶か……無茶だよね、ほんとに」
桃姫は悲惨な手の平を見るのをやめて、だらりと下げると、村の奥に広がる赤く燃える森を見た。
次いで、桃姫は崩折れた竹三の家のわきにある井戸を見ると、そこに駆け寄って桶に水を汲んで頭から被った。
「私の足なら、村を通るよりも森を抜けるほうが早いよね……」
ずぶぬれになった桃姫は長い桃色の髪を妖々魔からもらった赤い飾り紐でくくると、意を決して燃える森の中に駆け出した。
「──アマテラス様、私を炎からお護りください!」
桃姫は祈りを込めて声を発しながら炎の森をかき分けて走り抜けていく。そして、火勢が弱まっている道を見つけ、木々を抜けてその道に飛び出した。
「……っ!」
その道の先に立つ光景を見て桃姫は絶句した。それは巨大な鬼の背中であった。
全身を漆黒の炎で燃やしながらおびただしい数の白い光を放つ経文がその体を流れるように覆っている。
「──グゥ──グラァ──」
漆黒の炎を放った大鬼が桃姫の存在に気づいてゆっくりと振り返ると、桃姫はその顔を見て驚愕の声を上げた。
「──温羅巌鬼……!」
忘れもしない。この大鬼は、桃太郎を殺し、桃姫に地獄を見せた、あの鬼ヶ島の首領であった。
瞠目する桃姫に対して、怨嗟の炎に包まれた大鬼は鋭い牙が伸びる口を開いた。
「──我ハ修羅──修羅巌鬼ナリ──」
地獄から届いたような低い声を発した修羅巌鬼は、桃姫を見やったあと、再び振り返り、炎を森の木々に点火しながら一歩一歩ゆっくりと歩き去っていく。
「……巌鬼ッッ!!」
その大きな背中に向けて桃姫は叫ぶが、巌鬼は漆黒の炎が生み出す赤い猛火の中に身を投じて、遂にはその姿は見えなくなってしまった。
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