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三章「人類の樹」
29話
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☆☆
一人は嫌だった。
一人でいることが寂しかった。
でも……私は全てだった。私だけだった。私以外なんていなかった。みんなが私だった。
だから私はたった一人。どうしようもなく一人ぼっちだった。
しかし彼だけは違った。
彼は私たちの枠組みからこぼれ落ちてしまった欠片。
彼は私ではなった。
だから私は彼と友達になることができた。
だから私は彼を好きになることができた。
以前の私は一人は嫌だった。
一人でいることが寂しかった。
でも今は違う。
彼がいないことが嫌だった。
彼がいないことが寂しかった。
だから想う。
彼のことを想う。
他にするべきことも、したいこともない。
だから、ただ彼のことを想う。
彼と過ごした過去の思い出にすがる。
素晴らしい日々だった。
毎日が太陽の光を浴びた宝石みたいにきらきらと輝いていた。
彼と過ごす時間は楽しくて、彼と別れた後も明日を想うだけで幸せになることができた。
そんな日々を思い出す。彼と出会った最初のときから順に想い、巡っていく。
一人は嫌だった。
一人でいることが寂しかった。
でも……私は全てだった。私だけだった。私以外なんていなかった。みんなが私だった。
だから私はたった一人。どうしようもなく一人ぼっちだった。
しかし彼だけは違った。
彼は私たちの枠組みからこぼれ落ちてしまった欠片。
彼は私ではなった。
だから私は彼と友達になることができた。
だから私は彼を好きになることができた。
以前の私は一人は嫌だった。
一人でいることが寂しかった。
でも今は違う。
彼がいないことが嫌だった。
彼がいないことが寂しかった。
だから想う。
彼のことを想う。
他にするべきことも、したいこともない。
だから、ただ彼のことを想う。
彼と過ごした過去の思い出にすがる。
素晴らしい日々だった。
毎日が太陽の光を浴びた宝石みたいにきらきらと輝いていた。
彼と過ごす時間は楽しくて、彼と別れた後も明日を想うだけで幸せになることができた。
そんな日々を思い出す。彼と出会った最初のときから順に想い、巡っていく。
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