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第32話 三日目

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 今日はもう一度全員で家の中を見て回ることにした。

 各々見て回るのではなく、みんな一緒に。そうやって一緒に見て回りながら、気づいたことや思ったことを口に出して話し合う。

 一部屋、一部屋丁寧に見て回るのだが、特別目に付くようなものはない。

 それなのに違和感があった。丁寧に見れば見るほどに違和感は大きくなる。

 クローゼットが少し開いている。昨日も開いていただろうか。

 テーブルの上の花瓶。さっきこの部屋を出たときもそこにあっただろうか。

 食器棚の中にある食器の並ぶ順番も今と同じだっただろうか……

 そんな細かいところが記憶と食い違っているような気がする。しっかりと覚えていたわけではないが、何か違和感がある。

 まるで家に入るたびに、部屋に入るたびに、まったく同じではない少し違うバージョンの家や部屋に入っているような違和感がある。

 ここが違うとかここがおかしいとはっきりと示すことはできないのに、違和感だけが拭えない。以前と同じだっただろうかと疑問ばかりが湧き上がってくる。

 しかしアリアさんとエルウィンさんはそんなふうに感じている様子はない。

 もしかしたらこれもゲシュタルト崩壊の一種なのかもしれない。

 ただ俺が警戒しすぎて過敏になっているだけなのだろう……

 だからこの違和感には目をつぶることにした。そしてもっと確かな違和感や疑問点を探す。

 強いてあげるのなら、一日目から少しだけに気になっていたあの空調と思われる天井付近の壁にある穴だろうか。

 それはトイレ、風呂場、客間以外のすべての部屋の中にあった。

 念のために確認してみようとイスを足場に手を伸ばして、穴に触れてみる。

 それは穴ではなかった。指先がつるつとしたものに触れる。さらに足場を高くして確認してみると、そこには透明なガラスがあった。

 穴の蓋というかカバーというか、薄いガラスの板が穴を塞いでいる。

 エルウィンさんの考えによればやはり空調設備で、夏などに外の空気を入れるとき以外は蓋をしているのではないだろうかということだった。

 確かにこの町はワインと共にガラス製品も名産にしているらしいのだが、わざわざ透明度が高く割れやすいガラスを蓋にするだろうか。少し疑問が残った。

 そして俺が一番気にしている風呂場へと向かう途中の廊下、またネコが足を止めた。

 ただ風呂場が嫌いなだけだろうと気にすることなく進もうとしたのだが、ネコが廊下に丁寧に敷かれたカーペットを爪でガリガリと引っ掻きだす。

「こら! 風呂場が嫌いなのはいいけど、カーペットは引っ掻かない。大人しくここで待ってて」

 ネコの顔を両手で掴んでしっかり注意する。

 ネコはナーっとしょんぼりとした表情で返事をした。なんだか少しだけ不本意そうではあるが理解はしてくれたようだ。

 ネコを残して俺たちは風呂場に向かう。

 ちゃんと掃除をしたからだろうか、風呂場のドアを開ける前は特に嫌な感じはしない。

 ドアを開ける。やっぱりドアを開けると、少し嫌な感じがする。風呂場の中からあたりへと嫌な空気が広がっていくような感覚だ。

「風呂場のドアを開けると少し嫌な感じがします」

 俺はそう報告する。

「私は何も感じません」

「私もです」

 エルウィンさんと、霊を見ることのできるアリアさんも何も感じないという。それに昨日霊が出たのはリビングで風呂場付近ではなかった。

 風呂場の中も見る。石の壁にカビによる黒いシミがある。このカビはどれだけ頑張って掃除しても綺麗にならなかった。

「この黒いカビが嫌な感じはしませんか?」

 二人に聞いてみる。

「もちろんカビですから嫌な感じというか、不快感はあります。しかしそれはこの家でなくても同じというか……この黒いカビから特別な何かを感じるようなことはないと思います」

「私もアリアさんと同じような感覚です」

 確かにカビに嫌悪感があるのは当たり前のことだ。もしかしたら俺のこの感覚もこの家の噂などによって感じているだけなのかもしれない。

 でもそうなるとこの家にもう気になるような点はない。今日はアリアさんの前に霊も現れない。

 念のためにもう一度家の中を見て回るが、やっぱり特に何もなかった。

「そういえば。ハイイロオオカミの亜種はどうしてんですか?」

 なんとなく話のネタに聞いてみる。

「あの亜種はガナスに送りました。研究にはいろいろと道具や設備も必要なので、戻ったらすぐに研究を始めるつもりでいます。実のところ私はあのハイイロオオカミはただの亜種ではなく、ドラゴンではないのかと睨んでいます」

「ドラゴンですか!?」

 アリアさんが驚いたように大きな声を上げる。俺もその言葉に驚いた。

 この世界はファンタジー世界だ。しかしドラゴンがいるという話は聞いたことがなかった。

 それにあのハイイロオオカミがドラゴンかもしれないというのは意味がよくわからない。俺のイメージするドラゴンといえば羽の生えた大きなトカゲだ。

「あのハイイロオオカミがドラゴンとはどういう意味ですか?」

 わからないので聞いてみる。

「そうですね。せっかくなので丁寧に説明しましょう。私は亜種の研究をこれまでもしています。まず亜種とは基本的に突然変異で、生まれながらに特別な存在です。ちなみに私は亜人は人間の亜種であると考えています」

 亜人と言われて、グランベルで出会った熊の人を思い出す。そういえばグランベルにもう一人いたという兎の人を見に行くのを忘れていた。

「それでドラゴンとは……多くの人は物語の中に登場する伝説上の魔獣だと考えているでしょう。そして想像するその姿は……人それぞれに違うのではないでしょうか。羽の生えた爬虫類を想像する人もいれば、羽もなく空を飛ぶヒゲの生えた蛇のようなものを想像する人もいます」

 確かにエルウィンさんの言うとおりだった。ただ俺のドラゴンのイメージは前世の頃のイメージでしかない。

 前世の世界でもドラゴンはいろいろな種類が存在した。鱗があるものもあれば毛が生えているものもいる。翼もあったりなかったり、あったとしても鳥のような翼からコウモリのようなものまで多種多様だった。

「なぜそのようなことが起きるのか。それは物語によって登場するドラゴンの姿が違うからなのです。ではドラゴンとはなんなのか、私はドラゴンとは亜種のような生まれ持っての突然変異ではなく、生まれた後に何らかの理由で大きな力を得た生物だと考えています」

 エルウィンさんの言葉は次第に熱を帯びていく。

「突然変異である亜種は大抵の場合はその種族の延長上の力を持つか、何か他の生物の力を併せ持つようなものが多いのです。しかしあのハイイロオオカミは姿こそ普通のハイイロオオカミとそう変わりませんでしたが、操る力は異様でした。ハイイロオカミはもちろん、他のどの生物も持っていないような力を持っていました」

「つまりドラゴンとは何か特定の生物の名称ではなく、特別な力を得て進化した生物の総称だということですか?」

「そうです。私はそれを竜化と呼んでいます。竜化した生物がドラゴンではないかと考えています。まぁ私がそう考えているというだけなんですけどね」

「なるほど……」

「ああっ!」

 急にアリアさんが大きな声を上げたので、霊が出たのかの警戒をしたのだがそうではなかったらしい。アリアさんは何か気が付いたというような顔で言葉を続けた。

「じゃあ、もしかしたらタナットさんもドラゴンなのでは?」

 アリアさんがとんでもないことを言い出した。

「えっ? どういうことですか?」

 エルウィンさんはすでに興味津々という感じだ。

「タナットさんはおかしいんですよ。絶対にアゼルさんかはなれないんです。どんなに力を入れてもひっぱっても取れないんです」

 そういえばタナットの不思議少女っぷりをエルウィンさんに話していなかった。

「試してみてもいいですか?」

「いいですよ」

 言いながら、エルウィンさんのほうに背中を向ける。

「では挑戦してみます」

 まずエルウィンさんはタナット肩を持って引っ張った。俺ごと後ろに引かれるだけでタナットは取れない。

 次は俺を掴んでいるタナットの手を外そうと試みる。やっぱり取れない。

「確かにこれはおかしいですね。私ではタナットさんの指一本動かすことができません」

「実はタナット不思議っぷりはこの程度ではありません。タナットは教会で保護された一年くらい前から成長していないみたいだし、髪の毛も爪も伸びないそうです。後、トイレにも行きません」

「教会で保護されたというのはどういう意味ですか?」

 アリアさんが聞いてくる。

 そういえばアリアさんにはタナットが本当の妹でないことを話していなかったかもしれない。

「タナットは俺の本当の妹ではありません。少し前に立ち寄った孤児院で気に入られたのかくっついてきたんです」

「そうだったんですか……」

「それでも今はもう完全に妹みたいなものです」

 そう言ってタナットの頭を撫でてやる。

「しかし……不思議ですね。そもそも彼女は本当に人間なのでしょうか?」

「孤児院では神の御使いではないかと言われていたみたいです」

「確かに神の御使いは伝承によれば黒髪の女性でした。そして何百年も老いることがなく、神がこの世界を人類に託した後、人類のために神の意思を継いで尽力したとされています。しかしこんなに幼くはないはずです」

「そうですね。だから俺もそれはさすがに違うと思っています。後、試したわけではないので本当かはわからないんですが、タナットには攻撃魔法も受け付けないという話もあります」

「ちょっと、弱めので試してみてもいいですか?」

「絶対に駄目です」

 タナットを守るように前で抱きしめる。

「アゼルさんはすっかり過保護なお兄ちゃんなんですね」

「そうですか。残念です」

 そんな話をしていたときだった――

耳がおかしい。

 お風呂で耳に水が入って、耳の中に水の膜が張ったような違和感。そして耳の奥の方からザザザッというノイズ音。次にピーっと電子音のような耳鳴り。

「アリアさん、たぶん霊が出ます」

 アリアさんに少しでも冷静に霊を確認してもらうために、先に告げておく。

 アリアさんは一瞬ビクッと肩を震わせてから、俺の背を掴む。

「現れました……今度は片足ありません……」

「腕は両方あるんですか?」

「いえ、腕も片方ないままです……」

 そう言ったアリアさんの俺の背を掴む手にさらに力がこもった。

「どうして! どうして私たちにこの家から出て行ってほしいんですか?」

 何もない、俺には何も見えない空間に向かってアリアさんはそう叫んだ。

 そして背を掴む手から力がほどける。

「いなくなりました」

「それで何か返答はありましたか?」

「いいえ……でも最後に彼女はお願い、早くここから出て行ってと言ったんです。レモ君の言ったように、彼女は私たちを助けたいだけのかもしれません」

 本当のところはわからない。それでもアリアさんはそう感じたのだろう。

 それこそアリアさんの霊へのイメージがレモ君の言葉に引っ張られた可能性だってある。昨日はポルターガイストも起きたのに、今日はなかったことも気になる。

 とりあえず家から出て、また話し合う。

「そういえば思ったんですが、毎回霊に言われたとおりに私たちは家を出ているわけですけど、出ないで家に残ったら何か起きたりはしないんでしょうか?」

「確かにそうですね。それは考えてもみませんでした。もしアリアさんが大丈夫であるのなら、次の機会にでも試してみましょう」

「わかりました」

 アリアさんが頷く。

 それから俺たちは近所で聞き込みをしてみたのだが、聞けた話はアリアさんが集めてきてくれた情報以下の噂話のようなものばかりだった。

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