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最終話「終わる世界とその秘密」4
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「いい顔をしている。とても楽しそうだ。それでこそ私も話し甲斐がある。それではどんどん続けていこう。私は今、心は言葉で出来ていると言った。そしてさらに言うと、人もまた言葉によって出来ている。私に君の父親のことを教えてくれるかな」
父のこと……そう問われて、僕は父のことを言葉にしていく。
「えと……名前は叶英雄《かのうひでお》。四十八歳でサラリーマン。背は結構高くて、百八十五センチくらい。マッチョでサングラスが好きで、スーツを着ていると殺し屋みたいに見える。だけど優しくて猫がすごく好き。お母さんがアレルギーで家では飼えないけど、月に一回くらい僕と一緒に猫カフェに行ってる」
「なるほど。今君は多くの言葉を用いて自分の父親のことを私に教えてくれた。そういうことなのだ。たくさんの細胞が集まって人を形作っていることと同様に、たくさんの言葉が集まって人を形作っている。そしてここがポイントだ。確かに人は言葉の集合体だ。だが同じ人物であっても、思い描く側によってその言葉が違ってくる。君にとっては優しい父親も、君の父親の働く会社の部下にとっては厳しい人物として映っているかもしれない。そもそもその部下にとっては肩書きが父親ではなく上司であるということだ。だから同じ人物でも思い描く側によって全く違う言葉で構成されている。君の父、叶英雄は彼を知る人と同じ数だけ別々の形でこの世界に存在している。まぁこれは人に限ったことではない。この世界に在る全ての物に言えることだ。カエルをかわいいと捉える人もいれば、気持ち悪いと捉える人もいる。トマトをまずいと感じる人もいれば、おいしいと感じる人もいる。人は皆別々の世界に生きている。それぞれの言葉で形作られた、それぞれの世界を持っているのだ」
言っている意味は理解出来た。だけど実際の人間が言葉で出来ているわけがない。それでも僕の視界の外に広がる、あるはずだと頭の中で想像し補われている僕の世界。それは言葉で出来ているのかもしれない。
現に今、目蓋を閉じ頭の中で父を思い描いてみても、目蓋の黒いスクリーンの中に写真のようなしっかりとした絵は浮かんでこないし、声だって聞こえない。頭の中に浮かんでいるのはなんだろう……小さな光の玉のようなもの。その中に父との思い出、僕から見た父のイメージ、そんな父に関するいろいろなものが言葉になって詰まっている気がする。
今までは何かを頭の中で思い浮かべたとき、映像として思い浮かべられていると思っていた。でもそうじゃなかった。それは思い浮かべるというより、考えているというほうが正しかったのかもしれない。
創造主の言う通りだ。僕の頭の中にある僕の世界は言葉で出来ていた。
「少し話しが変わるが、君は二重スリット実験やシュレーディンガーの猫という実験は知っているだろうか」
「二重スリット実験は名前を聞いたことがあるくらいだけど、シュレーディンガーの猫の方は知っています」
「そうか、ではシュレーディンガーの猫を例に挙げて話をしよう。まず私にその実験がどんなものか、説明してみてもらえるかな」
「わかりました。えと……外から中の見えない箱の中に猫を入れて、ボタンを押します。そのボタンを押すと五割の確率で、箱の中に毒ガスが発生して中の猫は死ぬ。ボタンを押したとき、中では何が起きているのかがわからない状態なので、箱を開けて中を確認するまでは猫が死んでいる可能性と生きている可能性が同時に存在していることになる。そんな感じだったと思います」
「ふむ……つまるところ、観測するまでは全ての可能性が同時に重ね合わせた状態で存在していて、観測して初めて世界は一つの可能性に収束し確定するということだ。ではその観測とは、君はなんだと思う?」
「見ることじゃ……ないんですか?」
「なるほど。その見るというのは誰であってもいいのだろうか。例えば犬であるとか、カメラで録画して君がそれを確認する前、すでに確定しているのだろうか?」
「録画したものを確認するまではシュレーディンガーの猫のような状態だから、自分の目で見ることが観測です。もちろん犬の場合も駄目です」
「だったなら、君の母が見て君に結果を教えてくれるという方法では、観測ではないということかな?」
その場合はどうなんだろう。考える。自分以外は嘘を吐く可能性だってある。偽りの情報で世界が確定することはないはずだ。だったらやっぱり、自分でなければ駄目なのだろうか。でも自分で見たとしても、見間違えることもあるだろう。他にも見た瞬間に、見た記憶を失ってしまった場合はどうなるのだろう。
「タイムオーバーだ。答え合わせをしよう。結局のところ確定するのは君がその言葉を信じ記憶したときだ。直接見る必要はない。君が母の言葉を信じ、それを君の世界の中で反映させることに決めたのなら、そのとき君の世界は確定する。すなわち観測とは見ることではなく言葉にすることだ。そう、この世界は言葉で出来ている。言葉にするまではすべてがあいまいな状態だ。例えば君は隣の家の家族が飼っているペットが何かを知っているだろうか?」
「知らないです」
「では現段階では君にとって隣の家族が飼っているペットが何であるかは、何も飼っていない可能性を含めて無限の可能性がある。しかしここで私がその答えを言葉にすれば、無限にあった可能性が一点に収束する。そうやって言葉が君の世界を形作っていくのだ。例えそれが嘘であったとしても、それを信じたのなら、それが嘘だと知るまでは君の世界にとっての事実となる」
確かにそうだ。僕が信じた言葉が、僕にとっては真実であり僕の世界を形作っている。
幼い頃の僕はサンタクロースを信じていた。その頃の僕の世界には本当にサンタクロースは存在していて、クリスマスイブの夜にプレゼントを枕元に置いていってくれるのはお父さんではなくサンタクロース本人だった。もちろん今はそれが真実ではなかったことはわかっている。それでもあの頃の僕の世界ではそれが真実だったんだ。
「それではさらに言葉と脳の関係について話を進めていこう。人間には五感が存在する。それを使って自分の外の、世界の情報を取り入れている。しかし肌が感じた痛みも、瞳に映る風景もそれは脳に伝わって初めて感じることが出来るのだ。人間は脳という装置を介してしか、世界を認識出来ない。人間は世界を、脳が翻訳した物語でしか理解出来ない。そしてその物語は言葉で綴られているというわけだ。人間の脳をパソコンで例えるのなら言葉はOSだ。言葉を用い、脳を介して世界を認識している。世界を脳の中に収めるとき言葉に変換する。だから言葉に置き換えたとき、世界は確定する。君たちは言葉が自分以外の誰かに意思を伝えるために存在するのだと思っているが、それは間違いだ。言葉とは自分がこの世界を知るためにこそ必要なのだ」
「でも、思い浮かべるのとは違って、この瞳に映る世界は確かに見えます。言葉に変換される前の世界も僕は認識出来ています」
「瞳に映る世界を否定してはいない。ただその世界を理解するとき言葉が必要なのだ。今、君の視界の中には窓がある。それは確かにある。しかし窓があると思うのはもちろんのこと、少しだけ開いているなと思ったり、入ってくる風が心地よいと感じたりしたのなら、それはもう言葉に変換されている。言葉にするということは瞳に映る世界、つまり君の外の世界を君の中の世界に落とし込む作業なのだ。言葉にしてしまったのなら、それはもう君だけのものだ。なぜなら君にとっては窓でも別の誰かにとっては出入り口かもしれない。君は少ししか開いていないと思っても別の誰かは大きく開いていると思うかもしれない。君には心地よい風も別の誰かには冷たく感じるかもしれない」
「僕は僕の外に在る世界を五感で感じ、それを脳で言葉に変換して理解し、記憶して僕だけの僕の世界を形作っていく」
「その通り。そして君の質問の一つ、平行世界の存在だ。別の選択をしたifの世界、それは想像の中にしか存在しないだろう。この世界は必然という因果によって、選択はいつだって確定している。しかし人はそれぞれに別々の世界を持っている。それはこの世界の中に並列で存在している。トマトがおいしい世界に、トマトがまずい世界。百万円が大金の世界に、百万円がはした金の世界。それは価値観や常識の違う、似て否なる世界だ。それを平行世界だと捉えることは出来るのかもしれない」
確かにそれは平行世界と言っていいほど別の違った世界だ。人それぞれに価値観や常識、持っている知識によって世界は全く別なものになるだろう。よく漫画などで目にする「君とは住む世界が違う」というセリフ。それはきっと比喩などではなかったのだ。
「他にも記憶違いや嘘、意思疎通のミスなどで人は真実と異なった世界に生きていることもあるだろう」
なるほど。僕は中学受験はしなかった。でも祖父母にそのことを相談したことがある。もしかしたら祖父母は僕が中学受験をしたと思っているかもしれない。そうしたら祖父母の世界では僕は中学受験したことになっている。それは真実とは異なる、僕の世界とは違う別の世界だ。
「それではここからが核心だ。ここまではこの世界の紐解く鍵を与えたに過ぎない。これから一つずつ扉を開いていくことになる。さぁ、答え合わせを始めよう」
そう言って、一呼吸おくと創造主は言葉を続けた。
つづく
父のこと……そう問われて、僕は父のことを言葉にしていく。
「えと……名前は叶英雄《かのうひでお》。四十八歳でサラリーマン。背は結構高くて、百八十五センチくらい。マッチョでサングラスが好きで、スーツを着ていると殺し屋みたいに見える。だけど優しくて猫がすごく好き。お母さんがアレルギーで家では飼えないけど、月に一回くらい僕と一緒に猫カフェに行ってる」
「なるほど。今君は多くの言葉を用いて自分の父親のことを私に教えてくれた。そういうことなのだ。たくさんの細胞が集まって人を形作っていることと同様に、たくさんの言葉が集まって人を形作っている。そしてここがポイントだ。確かに人は言葉の集合体だ。だが同じ人物であっても、思い描く側によってその言葉が違ってくる。君にとっては優しい父親も、君の父親の働く会社の部下にとっては厳しい人物として映っているかもしれない。そもそもその部下にとっては肩書きが父親ではなく上司であるということだ。だから同じ人物でも思い描く側によって全く違う言葉で構成されている。君の父、叶英雄は彼を知る人と同じ数だけ別々の形でこの世界に存在している。まぁこれは人に限ったことではない。この世界に在る全ての物に言えることだ。カエルをかわいいと捉える人もいれば、気持ち悪いと捉える人もいる。トマトをまずいと感じる人もいれば、おいしいと感じる人もいる。人は皆別々の世界に生きている。それぞれの言葉で形作られた、それぞれの世界を持っているのだ」
言っている意味は理解出来た。だけど実際の人間が言葉で出来ているわけがない。それでも僕の視界の外に広がる、あるはずだと頭の中で想像し補われている僕の世界。それは言葉で出来ているのかもしれない。
現に今、目蓋を閉じ頭の中で父を思い描いてみても、目蓋の黒いスクリーンの中に写真のようなしっかりとした絵は浮かんでこないし、声だって聞こえない。頭の中に浮かんでいるのはなんだろう……小さな光の玉のようなもの。その中に父との思い出、僕から見た父のイメージ、そんな父に関するいろいろなものが言葉になって詰まっている気がする。
今までは何かを頭の中で思い浮かべたとき、映像として思い浮かべられていると思っていた。でもそうじゃなかった。それは思い浮かべるというより、考えているというほうが正しかったのかもしれない。
創造主の言う通りだ。僕の頭の中にある僕の世界は言葉で出来ていた。
「少し話しが変わるが、君は二重スリット実験やシュレーディンガーの猫という実験は知っているだろうか」
「二重スリット実験は名前を聞いたことがあるくらいだけど、シュレーディンガーの猫の方は知っています」
「そうか、ではシュレーディンガーの猫を例に挙げて話をしよう。まず私にその実験がどんなものか、説明してみてもらえるかな」
「わかりました。えと……外から中の見えない箱の中に猫を入れて、ボタンを押します。そのボタンを押すと五割の確率で、箱の中に毒ガスが発生して中の猫は死ぬ。ボタンを押したとき、中では何が起きているのかがわからない状態なので、箱を開けて中を確認するまでは猫が死んでいる可能性と生きている可能性が同時に存在していることになる。そんな感じだったと思います」
「ふむ……つまるところ、観測するまでは全ての可能性が同時に重ね合わせた状態で存在していて、観測して初めて世界は一つの可能性に収束し確定するということだ。ではその観測とは、君はなんだと思う?」
「見ることじゃ……ないんですか?」
「なるほど。その見るというのは誰であってもいいのだろうか。例えば犬であるとか、カメラで録画して君がそれを確認する前、すでに確定しているのだろうか?」
「録画したものを確認するまではシュレーディンガーの猫のような状態だから、自分の目で見ることが観測です。もちろん犬の場合も駄目です」
「だったなら、君の母が見て君に結果を教えてくれるという方法では、観測ではないということかな?」
その場合はどうなんだろう。考える。自分以外は嘘を吐く可能性だってある。偽りの情報で世界が確定することはないはずだ。だったらやっぱり、自分でなければ駄目なのだろうか。でも自分で見たとしても、見間違えることもあるだろう。他にも見た瞬間に、見た記憶を失ってしまった場合はどうなるのだろう。
「タイムオーバーだ。答え合わせをしよう。結局のところ確定するのは君がその言葉を信じ記憶したときだ。直接見る必要はない。君が母の言葉を信じ、それを君の世界の中で反映させることに決めたのなら、そのとき君の世界は確定する。すなわち観測とは見ることではなく言葉にすることだ。そう、この世界は言葉で出来ている。言葉にするまではすべてがあいまいな状態だ。例えば君は隣の家の家族が飼っているペットが何かを知っているだろうか?」
「知らないです」
「では現段階では君にとって隣の家族が飼っているペットが何であるかは、何も飼っていない可能性を含めて無限の可能性がある。しかしここで私がその答えを言葉にすれば、無限にあった可能性が一点に収束する。そうやって言葉が君の世界を形作っていくのだ。例えそれが嘘であったとしても、それを信じたのなら、それが嘘だと知るまでは君の世界にとっての事実となる」
確かにそうだ。僕が信じた言葉が、僕にとっては真実であり僕の世界を形作っている。
幼い頃の僕はサンタクロースを信じていた。その頃の僕の世界には本当にサンタクロースは存在していて、クリスマスイブの夜にプレゼントを枕元に置いていってくれるのはお父さんではなくサンタクロース本人だった。もちろん今はそれが真実ではなかったことはわかっている。それでもあの頃の僕の世界ではそれが真実だったんだ。
「それではさらに言葉と脳の関係について話を進めていこう。人間には五感が存在する。それを使って自分の外の、世界の情報を取り入れている。しかし肌が感じた痛みも、瞳に映る風景もそれは脳に伝わって初めて感じることが出来るのだ。人間は脳という装置を介してしか、世界を認識出来ない。人間は世界を、脳が翻訳した物語でしか理解出来ない。そしてその物語は言葉で綴られているというわけだ。人間の脳をパソコンで例えるのなら言葉はOSだ。言葉を用い、脳を介して世界を認識している。世界を脳の中に収めるとき言葉に変換する。だから言葉に置き換えたとき、世界は確定する。君たちは言葉が自分以外の誰かに意思を伝えるために存在するのだと思っているが、それは間違いだ。言葉とは自分がこの世界を知るためにこそ必要なのだ」
「でも、思い浮かべるのとは違って、この瞳に映る世界は確かに見えます。言葉に変換される前の世界も僕は認識出来ています」
「瞳に映る世界を否定してはいない。ただその世界を理解するとき言葉が必要なのだ。今、君の視界の中には窓がある。それは確かにある。しかし窓があると思うのはもちろんのこと、少しだけ開いているなと思ったり、入ってくる風が心地よいと感じたりしたのなら、それはもう言葉に変換されている。言葉にするということは瞳に映る世界、つまり君の外の世界を君の中の世界に落とし込む作業なのだ。言葉にしてしまったのなら、それはもう君だけのものだ。なぜなら君にとっては窓でも別の誰かにとっては出入り口かもしれない。君は少ししか開いていないと思っても別の誰かは大きく開いていると思うかもしれない。君には心地よい風も別の誰かには冷たく感じるかもしれない」
「僕は僕の外に在る世界を五感で感じ、それを脳で言葉に変換して理解し、記憶して僕だけの僕の世界を形作っていく」
「その通り。そして君の質問の一つ、平行世界の存在だ。別の選択をしたifの世界、それは想像の中にしか存在しないだろう。この世界は必然という因果によって、選択はいつだって確定している。しかし人はそれぞれに別々の世界を持っている。それはこの世界の中に並列で存在している。トマトがおいしい世界に、トマトがまずい世界。百万円が大金の世界に、百万円がはした金の世界。それは価値観や常識の違う、似て否なる世界だ。それを平行世界だと捉えることは出来るのかもしれない」
確かにそれは平行世界と言っていいほど別の違った世界だ。人それぞれに価値観や常識、持っている知識によって世界は全く別なものになるだろう。よく漫画などで目にする「君とは住む世界が違う」というセリフ。それはきっと比喩などではなかったのだ。
「他にも記憶違いや嘘、意思疎通のミスなどで人は真実と異なった世界に生きていることもあるだろう」
なるほど。僕は中学受験はしなかった。でも祖父母にそのことを相談したことがある。もしかしたら祖父母は僕が中学受験をしたと思っているかもしれない。そうしたら祖父母の世界では僕は中学受験したことになっている。それは真実とは異なる、僕の世界とは違う別の世界だ。
「それではここからが核心だ。ここまではこの世界の紐解く鍵を与えたに過ぎない。これから一つずつ扉を開いていくことになる。さぁ、答え合わせを始めよう」
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