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逃げゆく二月は諸行無常
二月十九日(木曜日)
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実家、帰らなきゃ良かった。
お母さんに弘也のことを聞かれて、つい正直に答えてしまった。弘也にも怒ってたけど、わたしにも。
「だから付き合ってるのに挨拶も来ない人なんてダメだと言ったのよ」
いえ、聞いてませんけど?
まぁそこまではいいの。問題はこの先。
「あんた、お見合いしなさい。お母さん知り合いに聞いておくから」って。
「やめて。結婚したいわけじゃないんだから」
「でもあんた、来年30歳よ? どうするの、定職にも就かないで、結婚もしないで」
って……。
もういいって巧君にも逢わずに帰って来ちゃった。
結婚したくないわけじゃないけど……。そういうことじゃないのに。
なんでこうなるの!
お母さんに弘也のことを聞かれて、つい正直に答えてしまった。弘也にも怒ってたけど、わたしにも。
「だから付き合ってるのに挨拶も来ない人なんてダメだと言ったのよ」
いえ、聞いてませんけど?
まぁそこまではいいの。問題はこの先。
「あんた、お見合いしなさい。お母さん知り合いに聞いておくから」って。
「やめて。結婚したいわけじゃないんだから」
「でもあんた、来年30歳よ? どうするの、定職にも就かないで、結婚もしないで」
って……。
もういいって巧君にも逢わずに帰って来ちゃった。
結婚したくないわけじゃないけど……。そういうことじゃないのに。
なんでこうなるの!
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