原石の欠片たち

憂鬱な月曜日

　月曜日の朝は憂鬱だ。これから一週間仕事かと思うとうんざりする。目覚めてすぐにテレビを付けるといつものお天気アナウンサーが元気な声をあげていた。

『今日の天気は晴れっ♡全国、的に晴天にぃ、恵まれ、お洗濯日和とっ、んっ♡なるでしょう、はぁん♡』

　アイドルみたいなルックスの男性アナウンサーはYシャツの真ん中のボタンをいくつか開き臨月間近の大きな腹を突きだしていた。その腹に絡んだ青緑色した触手は三本。さすがだ。俺みたいなしがないサラリーマンには一本飼うのがやっとなのに……。でも休暇も取れないなんて、アナウンサーも大変だな。

「んんっ、あっ♡も、急におっきく……、ヤキモチか？」

　昨夜からずっと俺のナカに収まっていた触手は俺の思考を読み取って苛立ち混じりにナカで暴れだした。腰に巻き付いていた彼の背中？を撫でると少しは落ち着きを取り戻したが、それは逆に俺の奥の奥、子宮口を目指して旋回するように入り込む。

「あんっ♡おく、おく気持ちいいっっ♡」

　今にも種付けされそうな勢いで俺の最奥をこじ開ける動きに全身で応えたい。時計を確認すればすでに出社時間間際。この時間なら誰かしらオフィスにいるだろう。なんとかスマホを取り会社に電話をかけた。

「あっ♡部長？　んっ♡そ、そうです、はい、種付け休暇、くださいっ♡も、イくっ♡イっちゃう♡」
『それは、仕方ないな。来週には出産出来そうか？』
「はいぃぃぃぃぃっ♡また、産んだらっ♡戻り、ますからっ♡」
『しかし、君の触手は優秀だな。これで何人目だ？』
「は、八人目ぇぇぇ♡飼いだしてから、半年、なのにっ♡おれぇ、八人、産ませて、もらって、あぁっ♡イぐっ♡ナカ、いっぱいっ♡出てるぅっ♡赤ちゃん、の種、いっぱい、いっぱいなのぉ♡」

　触手の子種を孕んだ俺の腹は急速に膨らみだした。これから一週間、彼の子種を受け続け、新たな子を産むことに、俺は悦びのあまりにまた触手を締め付けるのであった。