三鍵の奏者

春澄蒼

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第三章 交点に降るは紅の雨

42 再生の水

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 長い、長い一日が暮れて、次の太陽が昇る。

 まだ他が起き出す前に、一人カイトだけが呼ばれる。
 使用人が扉を叩く音を、素早く黙らせたカイトは、自分のベッドを占領するユエが「ぅ~ん……」寝返りを打つのを、ハラハラして見守った。

 何とか彼を起こさずに部屋を抜け出せて、ホッとする。

 昨日の夜、アイビスの報告を聞いてからカイトが戻ると、ユエは怖い夢でも見たのか、怯えて目を覚まし縋ってきた。

 そんな彼を、柄にもなく安心させるような声で宥めすかして、ずいぶんと時間をかけて寝かしつけたことは記憶に新しい。

 ベッドの中のユエの姿を目撃した使用人の、生暖かい目から逃げながら、カイトは案内された部屋へと入った。


******
 カイトを待ち受けていたのは、一人の地味な男──どこにでもいるような顔立ちの年齢不詳な男が、完璧な笑顔で頭を下げる。

「……あんたか。ヘイレンは来ていないのか?」
は現在、他にかかりっきりでして」

「ふん、些事に拘っていられない──と?」
「いえ、あなたがいらっしゃるからですよ」
「……ちっ」
「ヴァンダインの名代として、この件をお任せします」
「勝手だな」
「その方が、ベレン卿側の面目も立つでしょう」

 ゴネても無駄なことと分かっていながら、カイトはそうホイホイと受けてなるものか、という姿勢を見せる。

「……これで、あの指輪を使った件は、相殺か?」
「とんでもない。今回は我らの身内の不祥事です。双頭からは『今回は貸し借りなし』との言葉を預かって参りました」

「……『貸し借りなし』……?それならむしろ俺にヘイレンが『返す』べきだろうが」

「それではあなたが直接、双頭の元へ──あなたが来てくださるのなら、喜んで何でも『お返し』いたしますよ」
「…………ちっ」
「それに順番で言うならば、やはりあなたが『先』ですよ。──人魚は、海へ帰しましたか?」

 カイトの目が、冷たく細められる。

「『オークションに人魚が出品される』──情報は役に立ったでしょう?ずいぶんと無茶をされたようで……こちらにも少しばかりとばっちりが来ましたよ」
「……お前たちにとっては、些細なことだろう」
「その上、事後報告がない。双頭はお嘆きです」
「はっ!お前たちの情報網で、全て筒抜けだろう……?!」

 睨むカイトを、男は笑顔で受け流す。

「──それでは、万事お任せいたしましたよ」
 バタンっ!!
 扉が叩きつけられる音の前に滑り込むように、男がカイトの背中に頭を下げた。


******
 全員が揃った遅めの朝食の時間は、昨日までとは違う空気が流れている。

 変化があった者、その変化に気づいている者、それらの視線が意味深に行き交い、どことなく緊張感があった。

 だが全く蚊帳の外の男が一人──
「それでカイト、今日はどうするんだ?」
 アイビスが呑気な声をかける。

 彼は物事を見極めたり状況を把握する力は優れているのだが、いかんせん、人の心の機微──特に恋愛方面──には鈍感だった。

「……そう、だな……」
 カイトが頬杖をついたところで、「失礼いたします」とマックスが現れる。
 昨日からほとんど寝ていないはずだが、そんな疲れを微塵も感じさせないシャキシャキした様子で頭を下げた。

「皆様、昨日は大変お疲れ様でした。皆様のご尽力によって領内の犯罪が暴かれたこと、感謝申し上げます。──と、同時に、我らの依頼によって皆様に危険が及んだこと、そしてベレン領の民が皆様に害を及ぼそうとしたこと、深くお詫び申し上げます」

 深々と謝罪し、皆を慌てさせた。

「──それでは食事の後に、これまでに判明したことをお伝えいたします」
 サッと現れて、サッと去って行った。


******
 事件に関わっていたのは、ギルドの医者アダルベルト、奴隷商人が五人、そして火葬場の責任者一人の、計七人だった。

 その内、生きているのが四人。
 ただ、火葬場の責任者は「遺体を焼いただけで何も知らない!」と語り、奴隷商人の生き残り二人は重体で意識不明。
 唯一話を聞けそうなアダルベルト医師は、だんまりでこれまでに何も話していない。

「それじゃあ、新しい情報は、全く……?」
「はい」

 場所を移して、「さあ、聞くぞ!」と気合を入れた一行は、余計にがっくりとしてしまう。

「……なんだ、それなら食事の時にサラッと話してくれればよかったのに……」
「お食事時に話すような話題ではありませんので」
「別に構わなかったんだがな……」

 そう言うようにアイビスは昨夜も、
『……これまで色々と見てきたが……こんなに凄惨な光景はさすがに初めてだった』
 と首を振りながらも、バクバクと血の滴る肉を頬張っていたのだ。

 アイビスほど鈍感になれないユエやクレイン、ラークにとっては、マックスの配慮はありがたかった。

「……少しやり過ぎたかな」
 そんなこと思ってもいないくせに、クレインが肩を上げるのをカイトが笑って、
「……アダルベルト、か……」
 ちらっとマックスに目を向ける。

「彼はこのベレン領の民ですが、同時にギルドの職員でもありますので、どちらが責任を持つかで、なかなか話が進まずに──ですが、最終的にはカイト様に一任するということで、両者納得いたしましたので、これから──」

「はぁ……面倒だな……」
 尋問は気が進まないのか、カイトが頭をかく。

 善は急げと、カイトが腰を上げようとしたのを、
「待った!俺たちはアイビスの報告も聞いてないんだ。今、分かってることだけでも、教えてくれ」
 クレインが引き止める。

 普段は『我関せず』という態度を取るクレインだが、自分が巻き込まれたこともあって、経緯が気になるらしい。

 ユエやラーク、ヘロンにもせがまれて、カイトは座り直した。


「そうだな……じゃあ分かっていることを、時系列に並べていこう。──まずは医者がギルドの傭兵の中から獲物を探す。クレインとユエの報告によれば、標的は亜種だった。それも、奴らは何らかの方法で亜種を見分けられる」

 被害者が独り者の壮年の男に偏ったのは、その弊害だ。
 ギルドの傭兵ならば壮年の男が多いし、気づかれ難いように独り者を狙ったのだ。

「被害者はおそらく傭兵だけではありません。アダルベルト医師は自宅でも診察を行なっていました。金のない旅人たちを診ていたようです。──火葬場の責任者の話では、被害者は五十人を超えます」
 マックスの補足に、戦慄が走る。

 すでに燃やされてしまって、全員の身元を確認することは難しいが、残された荷物の中には、ベレン卿やマックスが把握していない被害者の物があった。

「……亜種を狙っていたのなら、ここベレン領でコトを起こした説明もつく。ここには世界中から人が集まる。当然、亜種の比率も高くなる」

 それだけではない。

 ベレン領は言わば砦なのだ。
 奴隷制や亜種への差別が残る西側から、多様性や平等を守る砦──亜種の傭兵はおそらく、ベレン領から西へは足を踏み入れない。己の身を守るため、それは当然の判断だ。


「亜種を見つけたら次は、医者が薬を盛るか、奴隷商人の男たちが気絶させるかして、標的を制圧する。あの医者はギルド内に個室を持っていたから、そこに連れ込む。または宿を聞き出しておいて、そこで狩る」

 ギルドでは、依頼人からの連絡を入れるために、傭兵たちの滞在先を聞くことはよくあることだ。怪しまれることもない。
 もしくは、ギルドを訪れたところを尾行すればいい。


「そして、火葬場まで運び──殺す」

 淡々と話すカイトは、まるで感情を一切消し去ったようだ。
 できることはないと割り切っているからなのだろうが──ユエにはそれが『痛く』見えて、彼の手に自分の手を重ねた。

 再び、マックスの補足が入る。
「被害者の状態からすると、おそらく生きたまま腹を裂かれています。それも、とても丁寧に──そしてを取り出して、に浸ける──」

 その説明に、ラークは自分のお腹を押さえ、ユエはぎゅっと手に力を込める。

 しかしその中でクレインは、自分の目で見た光景を思い出しながら、「中身?」理解できなかった単語を聞き返す。

「内臓だ。人間の心臓、肺、胃──それらを傷つけずに切り取って、そしてあの水に──なんだか大事に『取って置いた』みたいだった」

 詳しく確認したアイビスが、顔をしかめながら答える。

「……あの酒樽はなんだったんだ?」
 クレインの印象では、あれはまるで人間のカラダをバラバラにしてワインに漬けているように見えた。

「あれはただ水に血が薄まったとか、そういうものじゃない。あれを雑に扱おうとした衛兵に、医者が半乱狂になって叫んだんだ。『触るな!それはサイセイノミズだぞ!』、ってな」


「サイセイ──再生の、水……?」


 妖しい言葉に、クレインがきょとん、とする。

「なにそれ?!ケガが治るとか、そういう意味?」
 ヘロンの言葉に、答えを持つ者はいない。

 だがそのヘロンの思いつきは、実際に当たらずといえどもも遠からずだった。

 あの水に浸かっていた臓器は、傷んでいなかった。一行はまだ知らないが、の臓器が取り出されてから、実に三週間以上経っているのだ。彼は拉致されてその直後に殺されていた。
 それなのに腐敗どころか────。


「最後に、いらない部分を燃やして灰にしてしまえば、証拠隠滅だ」
 カイトが締めくくる。

 こうして言葉にすることで、カイトは自分の中で話を整理することができた。
 そして全てを知る男の元へと、今度こそ腰を上げる。

「医者から聞き出すことは四つだ」

 まず一つ、亜種を見分ける方法。

 二つ目、なぜ亜種を狙ったのか。

 三つ目、『再生の水』とは何か?

 四つ目、結局、目的は何だったのか?



******
 マックスと共に出て行こうとするカイトを、クレインが再び呼び止める。

「……俺も、連れてってくれないか?」
「っ、クレイン!」
 気色ばむジェイを手で制して、カイトと目を合わせる。

「……どうした?話したいことでもあるのか?」
「そう、だな……話したい、というより……あの医者、だんまりなんだろう?」
 質問はマックスに向けた。

「はい。と、言いますか──彼は言い訳と娘の話をするばかりで、こちらの言葉を一切聞いていないのです。まるで──」
「『言葉が通じない』?」
「はい」

 マックスの答えを予想していたように頷いてから、
「もしかしたら……俺がどうにかできるかもしれない」
 そんなことを言い出した。


******
 止めようとするジェイを、反対に「……お前も来い」と引っ張って、アダルベルト医師の前に二人で立つ。

 窓のない個室に、鎖で繋がれて座るアダルベルトは、いきなり現れたクレインに目を丸くした。

 カイトと衛兵には部屋を出てもらう。
 ふらっ、と立ち上がろうとしたアダルベルトは、「ひっ!」クレインの後ろで威嚇するジェイによって椅子に引き戻された。

 ジェイは時のクレインを思い出して、はらわたが煮えくり返っている。

 中央を大きく切り裂かれた服、露わになった足首、抜かれかけたベルト──クレインに迫っていたのは命の危機だけではなかった。

 そもそもジェイは、ギルドでアダルベルトに会った時から、彼を気に入らなかったのだ。

(最初からコイツは、クレインをで見ていた……!クレインの前を通るたびに見惚れて、断るクレインの手を無理やり触って治療を……!!この手がクレインに触れたかと思うと──!!)

 ジェイは衝動的に斬り捨てたくなって、必死に己の手を抑えていた。

 そんなジェイの震える手を、細い指が握る。

「……ジェイ、」
「え……」

 ゆっくりと一本一本搦めとるようにして、指と指の間に自分の指を入れていく。

 徐に、クレインがジェイの顔を引き寄せる。

「え」
 音は口の中に消えていった。

「ん、んっ……」
 いきなりの口づけに仰天して目を見開いたジェイだが、「……!」クレインの目を見て、悟る。

 クレインは見せつけるように、ジェイの身体中を弄る。
 ジェイの脚を自分の両足で挟み込んで、太ももに乗り上がるようにして、股間を押しつける。

 ジェイはクレインに合わせるように、尻を掴んで引き寄せながら、何度も何度も角度を変えて、口の中を弄った。

 グヂュグヂュ、と唾液を混ぜ合わせる音に、「ンー、んんっ、ぅンっ、」クレインの喉音が混じる。
 わざと、聞かせるように。

 ネトォ……と、音が聞こえるくらいの唾液を溢れさせながら、クレインが口を離す。
 べたべたになった唇を、医者の方を向いてから、舌で舐め取った。
 そう──わざと、見せつける。


「……あんた、勃起してるよ」

「え……」
 官能的なクレインに魅入って、己の変化に気づかなかったのか、間抜けな声を落とす。

 そんな医者を見る顔は、ジェイに向けたのと同一人物と思えないほど、冷たい。

「『娘のため』『娘のため』って言い訳してるらしいけど、俺を攫ったのも、本当に娘のためだった?」

 間を溜めてから、斬り捨てる。

「あんたはただ、俺に欲情しただけだろう」

「ちっ!違う!!私は……っ!本当にむす、娘の……っ」
「俺を、犯そうとしたくせに?」
「ちがう!!あれは、あいつらに唆されて……!!」
「それでも全部最後に決断したのは、お前だ」

 懸想した相手から、ゴミを見るような目を向けられて、アダルベルトはやっと自覚し始めた。
 己の醜悪さを──。
 己がしでかした悪魔のような所業を──。


******
 外で待っていたカイトと入れ替わる時に、クレインはアダルベルトにも聴こえるように、最後の言葉を言い置いた。

「あいつは、リアーナと一緒だ」

 一緒に旅をしたサーカス団の少女──

「『誰かのため』という大義名分があるから、罪悪感もなければ反省もしない。だから、絶対に『娘のため』じゃない事実を叩きつけてやりたかった」

 アダルベルトがクレインに劣情を持ったその時は間違いなく、『父親』を放棄したその時だった。

「……お前、本当に口を開かせに来たのか?」
 カイトは少し楽しそうだ。
「あいつにトドメを刺しに来たようにしか、思えないぞ」

 項垂れて、今にも首を吊りそうな部屋の主を顎で指して、カイトは扉を閉めた。

 クレインはもう扉越しに見るのも耐えられないように、背中を向けて歩き出している。

「……クレイン」
「……悪い、利用するみたいに──」
「いや────むしろ役得だ」

 そっぽを向いて小さく呟いたジェイに、「……ばか」と拳を当てて、建物を出たところで立ち止まる。

「……医者だって言うから、少し油断した」
 クレインは誰よりも反省していた。
 いや、怒っていたのだ。

 まんまと罠にはまった自分に──。
 仲間も危険に巻き込んだ自分に──。

「医者ってだけで……マイナを思い出して……なんとなく勝手に重ねて、それで……」

 珍しく言い訳がましく漏らすクレインの肩を、ジェイはさする。

「……同じ医者でも、マイナとあいつじゃあ、比べ物にならないな」
「……そう、だな」
「マイナにこの話をしたら、怒られそうだ」
「っ、確かに……!」

 紅一点ながら、誰よりも豪快だった彼女を思い出して、自然と笑みがこぼれる。

「……元気かな……」
「もうすぐ、会える」

 彼女がいるところでは、すでに雪が降っているだろう。
 どこまでも繋がっているような雪雲を見上げて、クレインは自分の気持ちに一区切りをつけた。


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