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平手のお仕置き
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私はなんとか足に力を入れて立ち上がり、いつものようにベルトを外そうとしたが、手が震えて上手く留め具が外れない。優太さまがジャケットを脱いでシャツを捲り上げているのがわかる。
「おいで」
優太さまがもたついていた私の腕を掴んで引き寄せると、ベルトを素早く外して抜き取る。
次の瞬間には膝の上に横たえられていて、ズボンと下着を一緒に引き下ろされた。
「章人」
カチリ、と金属の留め具を外す音がして、優太さまが腕時計を外してベッドの上に置く。
「今日は僕もすごく怒ってるからね。章人は痛い思いして、少し考えなおしなさい」
お尻にあてがわれた手がすっと離れて、バチィイインっと、平手が落ちる。じぃいんっと今までにない強い痛みがお尻から全身に走る。
休む暇なく、バシィイインッ、バチィイインッ!と、右側、左側の膨らみに平手が弾けた。
「ぃっ……」
いつもと違う優太さまの纏う空気が恐くて、叫び声を押し殺してしまう。
頭の上に手をのばし、両手でシーツを握りしめてなんとか身体を動かさないようにするが、それでも与えられる痛みに今にも逃げ出してしまいそうになる。
「ひぃっ……!」
何回叩かれたのか分からない。
いつもは数を宣告されるのに、今日はいつまでこの痛みが続くのか先が見えなくて恐い。
優太さまがいつになったら自分を許してくれるのか、本当に許してくれるのか、分からなくて恐い。
「うぅっ…っ……」
喉の奥からこみ上げてきた嗚咽が漏れた。
お尻の痛みといっぱいいっぱいになった心が相まって、ぽろぽろと涙が零れだした。
「章人」
強い平手の連打が止み、パン、パンっと、手を添えられる。
「僕は章人が心配で、お仕置きしてるんだよ。章人の危なっかしいところが心配で仕方ない。章人にはね、もう僕のためとかいって危険なことはしないでほしい」
いつものように穏やかで優しい優太さまの声に、きゅっと心臓を絞られる。
こんなにも私を思ってくれる優太さまを、私は裏切ってしまったのか。
「章人、わかった?」
私は涙がとまらなくて、息が苦しくて、ただ必死に頷くことしかできなかった。
「それじゃ、お仕置きの続きね」
軽くお尻を撫でられたあと、優太さまが私を乗せた足を組む。
頭が下がって持ち上げられたお尻にまた手が当てられた。パシィイン、バチィンッと、お尻の膨らみの下の部分に、平手がおちる。
「い…っ……!!あぁっ…!!」
身体を抱え直されて、背中を押さえつけられた。
お尻の膨らみをすくいあげるように、平手が飛んでくる。必死に歯を食いしばるが、耐えきれずに足が跳ね上がってしまう。
「こら。足、暴れさせないの。我慢しなさい」
咎めるように、パチィイイン、パチィイインっと、両足の太ももを叩かれた。
突然の痛みに、足の先まで痺れるような痛みを感じた。
「ご、めん、なさいぃっっ」
涙交じりに必死でこたえると、平手はまたお尻に落ちてきた。
何回叩かれたのか今までにないほど長いお仕置きに、頭は真っ白になった。
両手の感覚はなくなり、ただお尻と喉の痛みだけを感じていた。
「章人」
ふと背中を押さえつけられていた手が緩んで、いつの間にか平手打ちがやんでいることに気がつく。
「章人、立って」
両手で抱えあげられるようにして、優太さまの前に立たされる。
「ゆ、優太さ…ま…」
声は掠れ、身体はぐったりとしていて、みっともなく倒れてしまいそうになるのを必死で、両足に力を込める。
涙で視界がぼやけて優太さまの表情が見えないのが、不安で仕方がない。
びりびりと強い痛みを主張するお尻に伸びそうになる手で、両目をこすってから身体の横へ戻す。
「ゆ、優太さま……ご、ごめんなさい」
「なんの、ごめんなさいなの?悪かったこと、ちゃんと説明しなさい」
優太さまが厳しい顔のまま問う。私は身体を強張らせ、唇を噛んで必死に考えた。
「優太さまの、お迎えの時間をすっかり忘れていて…そのせいで、スピード違反と…信号も無視して……早く迎えにうかがうことしか、考えず…優太さまとの大切な約束を…破りました」
ゆっくりと喋る私を優太さま咎めることなく、最後まで頷きながら聞いた。
信号無視までしたことは、絶対に黙っておこうと思っていたのに、優太さまに見つめられていると隠すことなど出来なかった。
「そうだね。一つのことを考え出すと周りが見えなくなるのは、章人の直さなきゃいけないところだよね」
「はぃ…ごめんなさい」
静かな優太さまの声に、ぽろりと新しい熱い涙がこぼれ落ちる。
優太さまはしばらく黙って涙を流す私を見つめていたが、「それじゃ、章人」と、ベッドから立ち上がった。
「ここ立って、ベッドに両手をついて」
「はい」
指示されるままにベッドの脇に立って、シーツに手をつく。
「そのまま待ってなさい」
「おいで」
優太さまがもたついていた私の腕を掴んで引き寄せると、ベルトを素早く外して抜き取る。
次の瞬間には膝の上に横たえられていて、ズボンと下着を一緒に引き下ろされた。
「章人」
カチリ、と金属の留め具を外す音がして、優太さまが腕時計を外してベッドの上に置く。
「今日は僕もすごく怒ってるからね。章人は痛い思いして、少し考えなおしなさい」
お尻にあてがわれた手がすっと離れて、バチィイインっと、平手が落ちる。じぃいんっと今までにない強い痛みがお尻から全身に走る。
休む暇なく、バシィイインッ、バチィイインッ!と、右側、左側の膨らみに平手が弾けた。
「ぃっ……」
いつもと違う優太さまの纏う空気が恐くて、叫び声を押し殺してしまう。
頭の上に手をのばし、両手でシーツを握りしめてなんとか身体を動かさないようにするが、それでも与えられる痛みに今にも逃げ出してしまいそうになる。
「ひぃっ……!」
何回叩かれたのか分からない。
いつもは数を宣告されるのに、今日はいつまでこの痛みが続くのか先が見えなくて恐い。
優太さまがいつになったら自分を許してくれるのか、本当に許してくれるのか、分からなくて恐い。
「うぅっ…っ……」
喉の奥からこみ上げてきた嗚咽が漏れた。
お尻の痛みといっぱいいっぱいになった心が相まって、ぽろぽろと涙が零れだした。
「章人」
強い平手の連打が止み、パン、パンっと、手を添えられる。
「僕は章人が心配で、お仕置きしてるんだよ。章人の危なっかしいところが心配で仕方ない。章人にはね、もう僕のためとかいって危険なことはしないでほしい」
いつものように穏やかで優しい優太さまの声に、きゅっと心臓を絞られる。
こんなにも私を思ってくれる優太さまを、私は裏切ってしまったのか。
「章人、わかった?」
私は涙がとまらなくて、息が苦しくて、ただ必死に頷くことしかできなかった。
「それじゃ、お仕置きの続きね」
軽くお尻を撫でられたあと、優太さまが私を乗せた足を組む。
頭が下がって持ち上げられたお尻にまた手が当てられた。パシィイン、バチィンッと、お尻の膨らみの下の部分に、平手がおちる。
「い…っ……!!あぁっ…!!」
身体を抱え直されて、背中を押さえつけられた。
お尻の膨らみをすくいあげるように、平手が飛んでくる。必死に歯を食いしばるが、耐えきれずに足が跳ね上がってしまう。
「こら。足、暴れさせないの。我慢しなさい」
咎めるように、パチィイイン、パチィイインっと、両足の太ももを叩かれた。
突然の痛みに、足の先まで痺れるような痛みを感じた。
「ご、めん、なさいぃっっ」
涙交じりに必死でこたえると、平手はまたお尻に落ちてきた。
何回叩かれたのか今までにないほど長いお仕置きに、頭は真っ白になった。
両手の感覚はなくなり、ただお尻と喉の痛みだけを感じていた。
「章人」
ふと背中を押さえつけられていた手が緩んで、いつの間にか平手打ちがやんでいることに気がつく。
「章人、立って」
両手で抱えあげられるようにして、優太さまの前に立たされる。
「ゆ、優太さ…ま…」
声は掠れ、身体はぐったりとしていて、みっともなく倒れてしまいそうになるのを必死で、両足に力を込める。
涙で視界がぼやけて優太さまの表情が見えないのが、不安で仕方がない。
びりびりと強い痛みを主張するお尻に伸びそうになる手で、両目をこすってから身体の横へ戻す。
「ゆ、優太さま……ご、ごめんなさい」
「なんの、ごめんなさいなの?悪かったこと、ちゃんと説明しなさい」
優太さまが厳しい顔のまま問う。私は身体を強張らせ、唇を噛んで必死に考えた。
「優太さまの、お迎えの時間をすっかり忘れていて…そのせいで、スピード違反と…信号も無視して……早く迎えにうかがうことしか、考えず…優太さまとの大切な約束を…破りました」
ゆっくりと喋る私を優太さま咎めることなく、最後まで頷きながら聞いた。
信号無視までしたことは、絶対に黙っておこうと思っていたのに、優太さまに見つめられていると隠すことなど出来なかった。
「そうだね。一つのことを考え出すと周りが見えなくなるのは、章人の直さなきゃいけないところだよね」
「はぃ…ごめんなさい」
静かな優太さまの声に、ぽろりと新しい熱い涙がこぼれ落ちる。
優太さまはしばらく黙って涙を流す私を見つめていたが、「それじゃ、章人」と、ベッドから立ち上がった。
「ここ立って、ベッドに両手をついて」
「はい」
指示されるままにベッドの脇に立って、シーツに手をつく。
「そのまま待ってなさい」
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