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7.入団試験
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鏡に映し出されたデータを見せると、ゾーイと隣にいる受付嬢は、驚きながら鏡と僕を交互に眺めていた。
「こ、これほど……多くの情報が!?」
「固有特殊能力に関しては、判明しているモノだけが表示されるみたいだよ」
ひょこっと鏡を覗き込んだジルーとマーチルさえ、口を押えていた。
「す、すごい……凄すぎ!」
「ねえゾーイ、アビリティ看破って、これだけ多くのデータが映し出されているの?」
そう聞かれたゾーイは、慌てた様子で首を横に振った。
「ま、まさか……! 先ほども言いましたが、私に見えるのは経歴や犯罪歴……後は年齢とか、家族構成とか、恋人の有無とか、そういうものだけですよ!?」
「い、いや……それも凄くない?」
ゾーイはマーチルから視線をこちらに向けると、なんだか凄く物欲しそうな顔をした。
「フォセット隊長……?」
「な、なんでしょう?」
「もし、フォセットさんとソラさんの話が折り合わなかったら、受付業務を紹介してくださいませんか?」
「そ、それは、相談して決めます! ソラさん……とりあえず、修練場に」
「う、うん!」
ギルド試合が終わったあと、修練場には誰の姿もなかった。
もしもまだ、グループB残留の望みがあったのなら、ここで厳しい稽古をしていたと思うが、今はどのギルドメンバーも自分の雇用契約を気にしたり、再就職活動に忙しい様子だ。
フォセットは、ロングボウを構えた。彼女の腰には杖も下がっているので、弓と魔法を使い分けるタイプなのだろう。
「すでにソラさんは、私たちの仲間の一員ですが、サファイアランスの一員になるには、ある程度の力を示す必要があります」
それはそうだと僕は頷いた。
僕自身も、フォセット隊のメンバーにしてくれとはお願いしたが、冒険者ギルドのサファイアランスに入れてくれとは言っていない。むしろ、ここまでお膳立てをしてくれただけでも、かなり親切な話だ。
「では……練習試合を行います」
少しずつ自分の心臓の音が聞こえてきたが、フォセットは更に言った。
「もし演習中に命を落とすことがあっても……我ら一族は、貴方を訴えたりは致しません。安心して全力を出してください」
「わ、わかった」
やばい。ますます緊張してきたぞ。
ヒューマンの受付嬢ソフィアは、審判役として僕とフォセットに視線を向けた。
「両者ともに、準備はよろしいですね?」
2人とも頷くと、彼女は叫んだ。
「では、はじめ!」
合図とともにフォセットは僕との距離を取った。彼女は迷いなく行動してくるのに対し、僕はキツネたちの有効射程すらわかっていない。
どうすればいいのかわからないうちに、彼女は矢を放ってきた。
「……?」
矢の着弾位置が手前過ぎると思った直後、着弾地点から石が少しずつ突き出し、僕に近づくにつれて衝撃は大きなモノになった。慌てて避けると、僕の居た場所には複数の石つぶてが降りかかっていく。
「なんて威力だ……!」
よそ見をしているうちにフォセットは間合いを詰め、こちらに杖を振ってきた。先ほど以上の石つぶてが降り注いでくるが、無我夢中で走り回ると、運が良いことに全ての石つぶてが外れるという幸運が舞い降りた。
いま反撃しなければ勝機はない。
「いけ!」
心の中でフォセットを標的にすると、僕の背中から2匹の細長いキツネのオーラ……まさに管狐が飛び出した。
フォセットは杖を振って、片方を叩き落としたが、もう片方が膝に巻き付いてフクラハギに牙を突き立てた。思った以上のダメージがあったらしく、フォセットは転倒して呻く状況だ。
「追い打ちだ!」
僕が叫ぶと、背中から1匹、更に利き腕の左腕から1匹の管狐が飛び出した。
尻もちをついたフォセットは、膝に1匹、更に頭上に2匹という状況になっている。このままチェックメイトだと思ったとき、彼女はレイピアを修練場のリングの石の継ぎ目に突き立て、両手を合わせて叫んだ。
「ゼロ距離魔法!!」
「……え?」
その言葉を聞いた受付嬢ソフィアは叫んだ。
「この試合……両者ともに戦闘不能。引き分けとします!」
「…………」
あと少しで、僕の勝ちだと思ったのだけど……どうして引き分けになったのだろう。
キョトンとしていると、ソフィアが解説してくれた。
「ゼロ距離魔法は、魔法の使用者を中心に周囲を爆発させる魔法です。レイピアを刺した時には最低でも10メートルは離れているか、防壁を展開していなければ無事では済みません」
「それなら、フォセットの勝ちなのでは?」
そう聞くと、フォセットは僕の出した管狐を撫でながら答えた。
「爆発させるまでの間に、この子たちなら私の喉に一撃を加えられるでしょう」
「なるほど……だから引き分けなんだね」
何とも課題の多く残る試合だったが、戦闘経験が皆無の僕が引き分けに持ち込めたのは上出来かもしれない。そう思っていると、フォセットは自分のフクラハギに手を近づけた。
「…………」
管狐が思い切り咬みついたので、彼女のフクラハギは出血したうえに腫れ上がっている状態だったが、柔らかい霧のようなオーラが彼女の手から出ると、少しずつ腫れが引いていく。
「これってもしかして……ヒーリング?」
そう聞くと、フォセットは自分の足を治療しながら答えた。
「はい。私も……姉ほどではありませんが、ヒーリングを使うことができます」
「便利だね……」
僕も動物に噛まれたことはあるが、皮膚が元通りになるまで、それなりに時間がかかったものだ。
血の臭いで肉食獣が寄ってくることも考えられるので、ヒーリングを使える仲間は、どの冒険者チームでも欲しがるだろう。
治療を終えたフォセットは、ゆっくりと立ち上がると僕を見た。
「これだけ戦えるのなら、安心してギルドにも報告することができます。ぜひ、よろしくお願いします」
「こちらこそ」
そう言ってフォセットと握手を交わすと、僕は受付で入団手続きを進めた。
すると、受付嬢たちは、3人そろって物欲しそうな顔をしてきたのである。これは僕も、受付業務を手伝わされる可能性もあるなぁ。
【ソフィア ハーフエルフ24歳 女性】
↓事務所裏にいる仔猫に話しかけている様子
固有特殊能力A:スローモーション再生(レア度B:★★☆☆):自分で見た光景を鏡に映し、再生する
固有特殊能力B:記憶の貯蔵石製造(レア度B:★★☆☆):自分の記憶を忘れる前に記録石に移す
固有特殊能力C:
実戦経験 C ★★★★
作戦・判断 B ★★★☆☆
勇猛さ C ★★★
近接戦闘力 C ★★
魔法戦闘力 C ★★★
投射戦闘力 D ★
防御力 D ★
機動力 C ★★
索敵能力 C ★★★
サファイアランスの受付嬢。ゾーイの後輩。
ゾーイは採用業務を担当しているのに対し、彼女はギルド内外で審判業務をすることが多い。ちなみに、ゾーイやソフィアが休みの時は、他の受付嬢が彼女たちの仕事を代行しているが、判断に困って保留されることも多いようだ。
「こ、これほど……多くの情報が!?」
「固有特殊能力に関しては、判明しているモノだけが表示されるみたいだよ」
ひょこっと鏡を覗き込んだジルーとマーチルさえ、口を押えていた。
「す、すごい……凄すぎ!」
「ねえゾーイ、アビリティ看破って、これだけ多くのデータが映し出されているの?」
そう聞かれたゾーイは、慌てた様子で首を横に振った。
「ま、まさか……! 先ほども言いましたが、私に見えるのは経歴や犯罪歴……後は年齢とか、家族構成とか、恋人の有無とか、そういうものだけですよ!?」
「い、いや……それも凄くない?」
ゾーイはマーチルから視線をこちらに向けると、なんだか凄く物欲しそうな顔をした。
「フォセット隊長……?」
「な、なんでしょう?」
「もし、フォセットさんとソラさんの話が折り合わなかったら、受付業務を紹介してくださいませんか?」
「そ、それは、相談して決めます! ソラさん……とりあえず、修練場に」
「う、うん!」
ギルド試合が終わったあと、修練場には誰の姿もなかった。
もしもまだ、グループB残留の望みがあったのなら、ここで厳しい稽古をしていたと思うが、今はどのギルドメンバーも自分の雇用契約を気にしたり、再就職活動に忙しい様子だ。
フォセットは、ロングボウを構えた。彼女の腰には杖も下がっているので、弓と魔法を使い分けるタイプなのだろう。
「すでにソラさんは、私たちの仲間の一員ですが、サファイアランスの一員になるには、ある程度の力を示す必要があります」
それはそうだと僕は頷いた。
僕自身も、フォセット隊のメンバーにしてくれとはお願いしたが、冒険者ギルドのサファイアランスに入れてくれとは言っていない。むしろ、ここまでお膳立てをしてくれただけでも、かなり親切な話だ。
「では……練習試合を行います」
少しずつ自分の心臓の音が聞こえてきたが、フォセットは更に言った。
「もし演習中に命を落とすことがあっても……我ら一族は、貴方を訴えたりは致しません。安心して全力を出してください」
「わ、わかった」
やばい。ますます緊張してきたぞ。
ヒューマンの受付嬢ソフィアは、審判役として僕とフォセットに視線を向けた。
「両者ともに、準備はよろしいですね?」
2人とも頷くと、彼女は叫んだ。
「では、はじめ!」
合図とともにフォセットは僕との距離を取った。彼女は迷いなく行動してくるのに対し、僕はキツネたちの有効射程すらわかっていない。
どうすればいいのかわからないうちに、彼女は矢を放ってきた。
「……?」
矢の着弾位置が手前過ぎると思った直後、着弾地点から石が少しずつ突き出し、僕に近づくにつれて衝撃は大きなモノになった。慌てて避けると、僕の居た場所には複数の石つぶてが降りかかっていく。
「なんて威力だ……!」
よそ見をしているうちにフォセットは間合いを詰め、こちらに杖を振ってきた。先ほど以上の石つぶてが降り注いでくるが、無我夢中で走り回ると、運が良いことに全ての石つぶてが外れるという幸運が舞い降りた。
いま反撃しなければ勝機はない。
「いけ!」
心の中でフォセットを標的にすると、僕の背中から2匹の細長いキツネのオーラ……まさに管狐が飛び出した。
フォセットは杖を振って、片方を叩き落としたが、もう片方が膝に巻き付いてフクラハギに牙を突き立てた。思った以上のダメージがあったらしく、フォセットは転倒して呻く状況だ。
「追い打ちだ!」
僕が叫ぶと、背中から1匹、更に利き腕の左腕から1匹の管狐が飛び出した。
尻もちをついたフォセットは、膝に1匹、更に頭上に2匹という状況になっている。このままチェックメイトだと思ったとき、彼女はレイピアを修練場のリングの石の継ぎ目に突き立て、両手を合わせて叫んだ。
「ゼロ距離魔法!!」
「……え?」
その言葉を聞いた受付嬢ソフィアは叫んだ。
「この試合……両者ともに戦闘不能。引き分けとします!」
「…………」
あと少しで、僕の勝ちだと思ったのだけど……どうして引き分けになったのだろう。
キョトンとしていると、ソフィアが解説してくれた。
「ゼロ距離魔法は、魔法の使用者を中心に周囲を爆発させる魔法です。レイピアを刺した時には最低でも10メートルは離れているか、防壁を展開していなければ無事では済みません」
「それなら、フォセットの勝ちなのでは?」
そう聞くと、フォセットは僕の出した管狐を撫でながら答えた。
「爆発させるまでの間に、この子たちなら私の喉に一撃を加えられるでしょう」
「なるほど……だから引き分けなんだね」
何とも課題の多く残る試合だったが、戦闘経験が皆無の僕が引き分けに持ち込めたのは上出来かもしれない。そう思っていると、フォセットは自分のフクラハギに手を近づけた。
「…………」
管狐が思い切り咬みついたので、彼女のフクラハギは出血したうえに腫れ上がっている状態だったが、柔らかい霧のようなオーラが彼女の手から出ると、少しずつ腫れが引いていく。
「これってもしかして……ヒーリング?」
そう聞くと、フォセットは自分の足を治療しながら答えた。
「はい。私も……姉ほどではありませんが、ヒーリングを使うことができます」
「便利だね……」
僕も動物に噛まれたことはあるが、皮膚が元通りになるまで、それなりに時間がかかったものだ。
血の臭いで肉食獣が寄ってくることも考えられるので、ヒーリングを使える仲間は、どの冒険者チームでも欲しがるだろう。
治療を終えたフォセットは、ゆっくりと立ち上がると僕を見た。
「これだけ戦えるのなら、安心してギルドにも報告することができます。ぜひ、よろしくお願いします」
「こちらこそ」
そう言ってフォセットと握手を交わすと、僕は受付で入団手続きを進めた。
すると、受付嬢たちは、3人そろって物欲しそうな顔をしてきたのである。これは僕も、受付業務を手伝わされる可能性もあるなぁ。
【ソフィア ハーフエルフ24歳 女性】
↓事務所裏にいる仔猫に話しかけている様子
固有特殊能力A:スローモーション再生(レア度B:★★☆☆):自分で見た光景を鏡に映し、再生する
固有特殊能力B:記憶の貯蔵石製造(レア度B:★★☆☆):自分の記憶を忘れる前に記録石に移す
固有特殊能力C:
実戦経験 C ★★★★
作戦・判断 B ★★★☆☆
勇猛さ C ★★★
近接戦闘力 C ★★
魔法戦闘力 C ★★★
投射戦闘力 D ★
防御力 D ★
機動力 C ★★
索敵能力 C ★★★
サファイアランスの受付嬢。ゾーイの後輩。
ゾーイは採用業務を担当しているのに対し、彼女はギルド内外で審判業務をすることが多い。ちなみに、ゾーイやソフィアが休みの時は、他の受付嬢が彼女たちの仕事を代行しているが、判断に困って保留されることも多いようだ。
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