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19.お化けの出る森
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けっきょく、ウィルオーウィスプの正体は解らず仕舞いだったが、小生は気を取り直して除草作業を続けた。
すると、野鳥が1羽飛んできてニヤニヤと笑いながらこちらを見た。
『なあ、お馬さん!』
「ん? どうしたんだい?」
『冒険者街で興味深い噂が広がってるぜ』
「うわさ?」
そう聞き返すと、その野鳥は嬉しそうに笑いながら頷く。
『ああ、このラギア地域じゃ、ウィルオーウィスプが出るってな』
「……へぇ、冒険者の間でも有名なんだ」
そう納得していると、野鳥は「いやいや、それだけじゃねーんだ」と言いながら、さらに踏み込んだことを言ってきた。
『冒険者たちは、その謎の光についていろいろと考えを巡らせているんだよ』
「ふーん……たとえば?」
『ホーンハンターに襲われて死んだ一角獣の幽霊……とか、冒険の最中に非業の死を遂げた冒険者の幽霊とか、間引きされた女の子の霊とか、いろんなことが言われてるな』
その話を聞いて、冗談じゃないなと思っていた。
常識人なら幽霊の話を聞いたら、君子危うきに近寄らずとなるだろうけど、冒険者になる人間というのは頭のネジが外れているヤツが多い。
謎の光の正体は、俺様が見破ってやるとか言いながら、森に乗り込んできても不思議ではないのだ。
「それは困ったな。下手に入られて仔馬や牝馬に危害を加えられても困るし、かといって下手に正体を見破られても密猟者が来てしまう」
『まあ、教えるだけは教えてやったから、後は自分たちで何とかしてくれ……じゃな!』
鳥はまるで他人事の様子で飛び去っていった。
すると今度は、青毛娘が心配そうな顔をしながらこちらを見る。小生も恐らく、同じような表情をしているんだろうなぁ。
「あなた……このままでは、冒険者が……」
「うん、来てしまうだろうから……何かしら手を打つ必要がありそうだ」
一番厄介なのが、冒険者を殺傷すると捜索隊という名の援軍が来たり、ユニコーンに対しての報復パーティーが来る可能性があることだ。
もし冒険者に目を付けられたら、このラギアの土地自体を放棄しなければならなくなるだろう。
「…………」
こういう事態になったのなら、両親に助けを求めるべきだのだろうけど、困ったことが起こるたびに親を頼っていたら、何のために小生がいるのかわからなくなる。
なるべく自分の力だけで解決したいところだ。
「…………」
自力で冒険者を追い払うとなれば、先にウィルオーウィスプの正体を見破るべきだろう。何が起こるかわからない現象を野放しにしていたら、こちらとしても作戦を立てづらい。
小生は青毛娘を見た。
「ねえハニー」
「なんでしょう?」
「ウィルオーウィスプの目撃って、妹さんだけ?」
「そう言えば一昨年に亡くなった祖母も昔……見たことがあると言っていました」
「その場所は?」
「こちらです」
青毛娘が案内してくれたのは、ラギア南西部でも隅の方だった。
どうやらここは、死期が近づいたウマやシカが訪れる神聖な場所で、人間で言えばお墓や寺社に当たる地域のようだ。少し歩くだけでウマの骨やシカの骨が転がっている。
近くに滝が流れ落ちているため、常に霧のよう霧が出ており、昼間でも薄暗く涼し気な雰囲気が漂っているし、独特のにおいがする場所だ。
「ここは……確かに出そうだね」
「そうですよね。私も必要が無ければ、なるべく来ないようにしています」
「すこし探検しよう」
「はい!」
2頭でしばらくラギア南西部を調べてみたが、本当に静寂だけが支配する場所だった。
普通なら、鳥や他の獣が鳴き声をあげたり、仔馬や小鹿たちがはしゃいで走り回る音が聞こえてくるものだが、ここは本当に滝の流れ落ちる音しかしない。
少し歩くと、今度は鳥の骨が落ちていることに気が付いた。
「……もしかしてここ、鳥たちの聖域なのかな?」
「そういえばそうですね。前に野鳥がそんな話をしていました」
「……みんな考えることは同じということか」
しばらく話をしながら、聖域を見回していると……おや、何かが木の影に隠れるようにしがみついている。
この大きなテントウムシのような生き物は何だろう。そっと顔を近づけると、その生き物は驚いたらしく羽をばたつかせながら飛行した。
「ずいぶんとゆっくりと飛ぶ生き物だね……しかも光ってる」
「これ……祖母が言っていた、ホタルテントウ!?」
「え……?」
青毛娘が角を光らせると、その慌てて逃げようとしたホタルテントウがピタリと止まって、自分の尻をピカピカと光らせてきた。青毛娘も角を点滅させると、ホタルテントウが近づいてくる。
もしかして、この生き物は、光るものを見ると自分の仲間だと思うのだろうか。
「……どれどれ」
そう言いながら小生も角を現してから、ピカピカと点滅させると、木や草の影に隠れていたホタルテントウが次々と飛び立って、小生や黒毛娘の周りに集まってくる。
小生は青毛娘を見た。
「ウィルオーウィスプの正体がわかったね」
「はい。どうやら祖母の言っていたことは本当だったようです」
【ホタルテントウムシ】
【なお、AIが出したテントウムシ】
光るテントウ虫と指示を出してみたところ、テントと勘違いし、このような絵を連続して出してきました(笑)
ひらがなでやっても、虫に反応してばかりだったので、このような命令を出すユーザーは少ないのかな……と思いました。
すると、野鳥が1羽飛んできてニヤニヤと笑いながらこちらを見た。
『なあ、お馬さん!』
「ん? どうしたんだい?」
『冒険者街で興味深い噂が広がってるぜ』
「うわさ?」
そう聞き返すと、その野鳥は嬉しそうに笑いながら頷く。
『ああ、このラギア地域じゃ、ウィルオーウィスプが出るってな』
「……へぇ、冒険者の間でも有名なんだ」
そう納得していると、野鳥は「いやいや、それだけじゃねーんだ」と言いながら、さらに踏み込んだことを言ってきた。
『冒険者たちは、その謎の光についていろいろと考えを巡らせているんだよ』
「ふーん……たとえば?」
『ホーンハンターに襲われて死んだ一角獣の幽霊……とか、冒険の最中に非業の死を遂げた冒険者の幽霊とか、間引きされた女の子の霊とか、いろんなことが言われてるな』
その話を聞いて、冗談じゃないなと思っていた。
常識人なら幽霊の話を聞いたら、君子危うきに近寄らずとなるだろうけど、冒険者になる人間というのは頭のネジが外れているヤツが多い。
謎の光の正体は、俺様が見破ってやるとか言いながら、森に乗り込んできても不思議ではないのだ。
「それは困ったな。下手に入られて仔馬や牝馬に危害を加えられても困るし、かといって下手に正体を見破られても密猟者が来てしまう」
『まあ、教えるだけは教えてやったから、後は自分たちで何とかしてくれ……じゃな!』
鳥はまるで他人事の様子で飛び去っていった。
すると今度は、青毛娘が心配そうな顔をしながらこちらを見る。小生も恐らく、同じような表情をしているんだろうなぁ。
「あなた……このままでは、冒険者が……」
「うん、来てしまうだろうから……何かしら手を打つ必要がありそうだ」
一番厄介なのが、冒険者を殺傷すると捜索隊という名の援軍が来たり、ユニコーンに対しての報復パーティーが来る可能性があることだ。
もし冒険者に目を付けられたら、このラギアの土地自体を放棄しなければならなくなるだろう。
「…………」
こういう事態になったのなら、両親に助けを求めるべきだのだろうけど、困ったことが起こるたびに親を頼っていたら、何のために小生がいるのかわからなくなる。
なるべく自分の力だけで解決したいところだ。
「…………」
自力で冒険者を追い払うとなれば、先にウィルオーウィスプの正体を見破るべきだろう。何が起こるかわからない現象を野放しにしていたら、こちらとしても作戦を立てづらい。
小生は青毛娘を見た。
「ねえハニー」
「なんでしょう?」
「ウィルオーウィスプの目撃って、妹さんだけ?」
「そう言えば一昨年に亡くなった祖母も昔……見たことがあると言っていました」
「その場所は?」
「こちらです」
青毛娘が案内してくれたのは、ラギア南西部でも隅の方だった。
どうやらここは、死期が近づいたウマやシカが訪れる神聖な場所で、人間で言えばお墓や寺社に当たる地域のようだ。少し歩くだけでウマの骨やシカの骨が転がっている。
近くに滝が流れ落ちているため、常に霧のよう霧が出ており、昼間でも薄暗く涼し気な雰囲気が漂っているし、独特のにおいがする場所だ。
「ここは……確かに出そうだね」
「そうですよね。私も必要が無ければ、なるべく来ないようにしています」
「すこし探検しよう」
「はい!」
2頭でしばらくラギア南西部を調べてみたが、本当に静寂だけが支配する場所だった。
普通なら、鳥や他の獣が鳴き声をあげたり、仔馬や小鹿たちがはしゃいで走り回る音が聞こえてくるものだが、ここは本当に滝の流れ落ちる音しかしない。
少し歩くと、今度は鳥の骨が落ちていることに気が付いた。
「……もしかしてここ、鳥たちの聖域なのかな?」
「そういえばそうですね。前に野鳥がそんな話をしていました」
「……みんな考えることは同じということか」
しばらく話をしながら、聖域を見回していると……おや、何かが木の影に隠れるようにしがみついている。
この大きなテントウムシのような生き物は何だろう。そっと顔を近づけると、その生き物は驚いたらしく羽をばたつかせながら飛行した。
「ずいぶんとゆっくりと飛ぶ生き物だね……しかも光ってる」
「これ……祖母が言っていた、ホタルテントウ!?」
「え……?」
青毛娘が角を光らせると、その慌てて逃げようとしたホタルテントウがピタリと止まって、自分の尻をピカピカと光らせてきた。青毛娘も角を点滅させると、ホタルテントウが近づいてくる。
もしかして、この生き物は、光るものを見ると自分の仲間だと思うのだろうか。
「……どれどれ」
そう言いながら小生も角を現してから、ピカピカと点滅させると、木や草の影に隠れていたホタルテントウが次々と飛び立って、小生や黒毛娘の周りに集まってくる。
小生は青毛娘を見た。
「ウィルオーウィスプの正体がわかったね」
「はい。どうやら祖母の言っていたことは本当だったようです」
【ホタルテントウムシ】
【なお、AIが出したテントウムシ】
光るテントウ虫と指示を出してみたところ、テントと勘違いし、このような絵を連続して出してきました(笑)
ひらがなでやっても、虫に反応してばかりだったので、このような命令を出すユーザーは少ないのかな……と思いました。
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