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3.重臣たちの能力値
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間もなくアデルハイトは、レオニーとイヴォナを連れてきてくれた。
「魔王様……ご就任、おめでとうございます!」
【レオニー ワーライオン女 25歳
農業39 商業10 野戦85 籠城65 智謀53 義理76 忠誠68 野心43
所有アビリティA:獅子部隊編成(俊足で知られる猫族の部隊を指揮する)
所有アビリティB:奇襲(敵部隊への不意打ち成功率を上昇させる)】
「アデルハイト様と、この国を……どうかお守りください!」
【イヴォナ ダークエルフ女 28歳(人間換算)
農業82 商業53 野戦67 籠城76 智謀74 義理62 忠誠52 野心71
所有アビリティA:森の巫女(農業+15、野戦・智謀+10の効果を持つが、結婚相手に指名できなくなる)
所有アビリティB:弓の名手(弓・クロスボウ部隊の攻撃能力上昇、敵部隊の弓攻撃力減少)】
ちらっと視線を向けると、アデルハイトの能力も見えた。
【アデルハイト ドラゴンデーモン女 18歳(人間換算)
農業72 商業91 野戦24 籠城61 智謀62+20 魅力92 義理91 忠誠95 野心78
所有アビリティA:内助の功(配偶者の商業・魅力を上昇させ、アビリティを強化する)
所有アビリティB:治療(医療部隊が編成可能になり、同じ城内の負傷兵の回復を早め、重臣の寿命を延ばす)
所有アビリティC:カリスマ(部下の離反・謀反の確率を低下させる)】
こうしてみると、レオニーとイヴォナは、まだ僕を本心では主君とは認めてくれてはいないようだ。まあ、今日突然やってきた婿に忠誠を示せという方に無理があるから、これは仕方ないことか。
彼女たちの態度を見る限り、アデルハイトに対しては高い忠誠心を持っていそうだから、僕はゆっくりと2人と親しくなっていけばいい。
「では、城下や領内の現状を知りたい。それから兵数、お金、食料がどれくらいあるかもわかるかい?」
そう質問すると、おや……イヴォナの胸の辺りに緑色の星が現れて、感じの良い効果音と共に星が顔近くまで上がっていくのが見えた。
同時に忠誠心が1上がって53になっている。
「畏まりました。このイヴォナめが調べて参ります」
「あ、私も……レオニーもお手伝いします!」
2人が退室すると、アデルハイトは感心した様子で僕を見てきた。
「このステータス看破という能力……凄いですね! 彼女たちの能力が一目でわかります」
「うん、ステータスに加えてアビリティという特殊能力までわかるのがいいよね」
「はい。一見能力が低く見えても、特殊能力の秀でている使い手を登用することもできますね」
「武将は彼女たち2人で全員かい?」
「いいえ、彼女たち以外にも領地の開発をしている領主が2人います」
「わかった。ちなみにこの城以外に拠点は?」
「残念ながらありません。我が精霊魔王連合軍に残された拠点は、このヴェルテ城ひとつです」
やはり、この国は領土の大半を喪失してしまっているようだ。
「ヴェルテってどういう意味なの?」
「良馬の生産地になるようにと、父が若い時に建設した土地です。主に北部でウシやウマなどの家畜の生産が盛んです」
なるほど。だから農業という値が高い武将が多いわけか。
「ちなみに、ヴェルテ城の周りに砦が作れそうな場所は?」
「この御城の周囲には、6か所の地域があります。すでに南の最前線となりそうな砦にはレオニーを、北東部のウマの名産地にはイヴォナをそれぞれ領主として任命しています。他にも東側をハスティング、西側をヤーヴィスが統治しています」
領主として任せているのなら、特に僕から何かする必要はないということか。
ちなみに残っている土地は、北部、北西部の2か所のようだ。
「南東部と南西部という土地は無いんだね」
「はい。この2か所は川によって阻まれていますからね。南部も入り組んだ地域なので、大軍を動かすには骨が折れます」
「そういう土地だからこそ、勇者たちも易々と攻め入ることはできないということか」
「そうですね」
そんな話をしていたら、イヴォナとレオニーが戻ってきた。
「魔王様。確認したところ……金貨2312枚 食料17410食分がありました」
「ずいぶん、早く確認できたね」
「倉庫番と食料番の人に聞いたら、100ずつまとめて管理してあったんですよ」
「なるほど!」
とりあえず、今自分の軍に幾らお金があるのかがわかれば今日は十分だろう。
日も暮れていたことだし、残ったことは明日に行うことにした。
「魔王様……ご就任、おめでとうございます!」
【レオニー ワーライオン女 25歳
農業39 商業10 野戦85 籠城65 智謀53 義理76 忠誠68 野心43
所有アビリティA:獅子部隊編成(俊足で知られる猫族の部隊を指揮する)
所有アビリティB:奇襲(敵部隊への不意打ち成功率を上昇させる)】
「アデルハイト様と、この国を……どうかお守りください!」
【イヴォナ ダークエルフ女 28歳(人間換算)
農業82 商業53 野戦67 籠城76 智謀74 義理62 忠誠52 野心71
所有アビリティA:森の巫女(農業+15、野戦・智謀+10の効果を持つが、結婚相手に指名できなくなる)
所有アビリティB:弓の名手(弓・クロスボウ部隊の攻撃能力上昇、敵部隊の弓攻撃力減少)】
ちらっと視線を向けると、アデルハイトの能力も見えた。
【アデルハイト ドラゴンデーモン女 18歳(人間換算)
農業72 商業91 野戦24 籠城61 智謀62+20 魅力92 義理91 忠誠95 野心78
所有アビリティA:内助の功(配偶者の商業・魅力を上昇させ、アビリティを強化する)
所有アビリティB:治療(医療部隊が編成可能になり、同じ城内の負傷兵の回復を早め、重臣の寿命を延ばす)
所有アビリティC:カリスマ(部下の離反・謀反の確率を低下させる)】
こうしてみると、レオニーとイヴォナは、まだ僕を本心では主君とは認めてくれてはいないようだ。まあ、今日突然やってきた婿に忠誠を示せという方に無理があるから、これは仕方ないことか。
彼女たちの態度を見る限り、アデルハイトに対しては高い忠誠心を持っていそうだから、僕はゆっくりと2人と親しくなっていけばいい。
「では、城下や領内の現状を知りたい。それから兵数、お金、食料がどれくらいあるかもわかるかい?」
そう質問すると、おや……イヴォナの胸の辺りに緑色の星が現れて、感じの良い効果音と共に星が顔近くまで上がっていくのが見えた。
同時に忠誠心が1上がって53になっている。
「畏まりました。このイヴォナめが調べて参ります」
「あ、私も……レオニーもお手伝いします!」
2人が退室すると、アデルハイトは感心した様子で僕を見てきた。
「このステータス看破という能力……凄いですね! 彼女たちの能力が一目でわかります」
「うん、ステータスに加えてアビリティという特殊能力までわかるのがいいよね」
「はい。一見能力が低く見えても、特殊能力の秀でている使い手を登用することもできますね」
「武将は彼女たち2人で全員かい?」
「いいえ、彼女たち以外にも領地の開発をしている領主が2人います」
「わかった。ちなみにこの城以外に拠点は?」
「残念ながらありません。我が精霊魔王連合軍に残された拠点は、このヴェルテ城ひとつです」
やはり、この国は領土の大半を喪失してしまっているようだ。
「ヴェルテってどういう意味なの?」
「良馬の生産地になるようにと、父が若い時に建設した土地です。主に北部でウシやウマなどの家畜の生産が盛んです」
なるほど。だから農業という値が高い武将が多いわけか。
「ちなみに、ヴェルテ城の周りに砦が作れそうな場所は?」
「この御城の周囲には、6か所の地域があります。すでに南の最前線となりそうな砦にはレオニーを、北東部のウマの名産地にはイヴォナをそれぞれ領主として任命しています。他にも東側をハスティング、西側をヤーヴィスが統治しています」
領主として任せているのなら、特に僕から何かする必要はないということか。
ちなみに残っている土地は、北部、北西部の2か所のようだ。
「南東部と南西部という土地は無いんだね」
「はい。この2か所は川によって阻まれていますからね。南部も入り組んだ地域なので、大軍を動かすには骨が折れます」
「そういう土地だからこそ、勇者たちも易々と攻め入ることはできないということか」
「そうですね」
そんな話をしていたら、イヴォナとレオニーが戻ってきた。
「魔王様。確認したところ……金貨2312枚 食料17410食分がありました」
「ずいぶん、早く確認できたね」
「倉庫番と食料番の人に聞いたら、100ずつまとめて管理してあったんですよ」
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