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14.努力ガチャ(2回目)
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トレーニングの後、ドダミク草を届けて僕たちはクエスト達成となった。
これで2回中2回、しかもその日のうちに任務をこなしたことになる。他のギルドメンバーも、僕たちのことをチラチラと見ながら話をしていた。
「収集系のクエストを2回達成だってよ」
「しかも初日にだろ……手際がいいよな」
「さすがにエルフがいると、探索効率が違うんだろうな」
僕たちは事務所を出て家に帰ると、ゆっくりと身体を休めた。
そして3日目。
ショートソードは、通称傷薬と言われるケレス草の収集を依頼してきた。一見すると初日と同じ種類の草だけれど、今度は30株と数も多い。
実際に探索を行うと、開始20分ほどで見つけることができたが、ここは少し考えた。
「さすがに……この数を集めるのなら、夕方にはなっていないと不自然だよね?」
「そうですね。今日は少し遅めに帰りましょうか」
この日も、大半を筋トレやオーラトレーニングに費やしたため、努力ガチャが回せるようになった。
末吉 努力の破片(経験値上昇:小)
中吉 女神のお札
大吉 小金貨1枚
吉 大銀貨1枚
末吉 努力の破片(経験値上昇:小)
凶 誰かの苦悩の記憶
小吉 女神のお守り
小吉 女神のお守り
吉 大銀貨1枚
末吉 努力の破片(経験値上昇:小)
普通なら、大吉1枚かよ……と、ガッカリするところなのだろうけど、大凶がかなり有り難いアイテムなのが、このおみくじの興味深いところだ。
さて、最後の1枚はなんだろう?
凶 誰かの受難の記憶
大凶じゃないのかと、心の中でがっかりしていたが、女神の声が聞こえてきた。
【凶が5枚揃うと、大凶おみくじと交換できます】
「…………」
普通なら、そんなの要らねえと叫ぶところなんだろうけど、大凶が凄く重要なカードだとわかっているため、凄く嬉しいと感じる僕がいた。
「凄くユーザーフレンドリーです!」
【そうでしょう、そうでしょう、これからも努力を続けて大凶クジを目指してください】
「はい!」
イロイロと言っていることがおかしいと思うかもしれないが、まあ笑って聞き流して欲しい。
僕は自分のプレゼントボックスを眺めると、【女神のお札】というアイテムと【女神のお守り】というアイテムが気になった。
【努力の破片】というアイテムは、手に入れると同時に経験値になっているので、より気になるものだ。
「ところで、女神さま」
【なんでしょうか?】
「このお札と、お守りって……どういう効果があるんですか?」
なんだか彼女が、にっこりと笑ったように思えた。
【今はまだ、お答えしませんが、役立つと思いますよ】
なるほど、まだ知る必要のないこと、ということなのかもしれない。
メリィも特訓が終わったらしく、空を見ながら言った。
「そろそろ戻りましょうか」
「そうだね。あまり遅くなるとモンスターに襲われる」
ギルドへと戻ると、受付嬢ソフィアは心配そうな顔をしていたが、僕たちを見ると安心した様子で声をかけてきた。
「お帰りなさい。帰りが遅かったので心配しました」
「さすがに1日で済ませようとしたのは、無謀だったかもしれない」
そう言いながら、僕たちはケレス草が30株入った袋を差し出した。
ソフィアは驚いた顔をしながら数えていき、やがてもう一度、数え直していた。
「ちゃんと30株……ありますね」
「メリィのおかげだよね。僕ひとりだと5株も見つけられないと思う」
メリィは恥ずかしそうに言った。
「私独りでは、怖くて森に入れませんよ。ところで、品質は如何でしたか?」
「全て合格です。こちらが報酬となります」
大銀貨2枚、小銀貨2枚、銅貨5枚。
つまり、今日の分は22500円ということか。クエストの達成回数も増えたし、お金も少しずつ溜まってきている。
木の中のアパートへと帰ると、メリィが少し気になることを口にした。
「水のマナが空気中に増えてきています。明日からしばらく雨かも……」
「マジ……!?」
せっかく順調に進んでいたのに雨か。
薬草は川辺に生えていることが多いから、雨に降られるとクエスト自体が中断されてしまうんだ。
僕たちのやり方なら、事故に巻き込まれる確率はあまり高くはないんだが、事故防止としてギルドがクエストを出してくれなくなるのだから仕方ない。
雨は3日も降り続いたため、僕たちは筋トレと霊力移動くらいしかやることがなく、あっという間にクレバスに突入する日が来てしまった。
もう少し、実績を増やしたかったのだけど、こうなってしまったのだから仕方ない。
僕たちは新人なのだから、あまり目立とうとせずに少しずつ仕事に慣れるように立ち回るのがベターだろう。
これで2回中2回、しかもその日のうちに任務をこなしたことになる。他のギルドメンバーも、僕たちのことをチラチラと見ながら話をしていた。
「収集系のクエストを2回達成だってよ」
「しかも初日にだろ……手際がいいよな」
「さすがにエルフがいると、探索効率が違うんだろうな」
僕たちは事務所を出て家に帰ると、ゆっくりと身体を休めた。
そして3日目。
ショートソードは、通称傷薬と言われるケレス草の収集を依頼してきた。一見すると初日と同じ種類の草だけれど、今度は30株と数も多い。
実際に探索を行うと、開始20分ほどで見つけることができたが、ここは少し考えた。
「さすがに……この数を集めるのなら、夕方にはなっていないと不自然だよね?」
「そうですね。今日は少し遅めに帰りましょうか」
この日も、大半を筋トレやオーラトレーニングに費やしたため、努力ガチャが回せるようになった。
末吉 努力の破片(経験値上昇:小)
中吉 女神のお札
大吉 小金貨1枚
吉 大銀貨1枚
末吉 努力の破片(経験値上昇:小)
凶 誰かの苦悩の記憶
小吉 女神のお守り
小吉 女神のお守り
吉 大銀貨1枚
末吉 努力の破片(経験値上昇:小)
普通なら、大吉1枚かよ……と、ガッカリするところなのだろうけど、大凶がかなり有り難いアイテムなのが、このおみくじの興味深いところだ。
さて、最後の1枚はなんだろう?
凶 誰かの受難の記憶
大凶じゃないのかと、心の中でがっかりしていたが、女神の声が聞こえてきた。
【凶が5枚揃うと、大凶おみくじと交換できます】
「…………」
普通なら、そんなの要らねえと叫ぶところなんだろうけど、大凶が凄く重要なカードだとわかっているため、凄く嬉しいと感じる僕がいた。
「凄くユーザーフレンドリーです!」
【そうでしょう、そうでしょう、これからも努力を続けて大凶クジを目指してください】
「はい!」
イロイロと言っていることがおかしいと思うかもしれないが、まあ笑って聞き流して欲しい。
僕は自分のプレゼントボックスを眺めると、【女神のお札】というアイテムと【女神のお守り】というアイテムが気になった。
【努力の破片】というアイテムは、手に入れると同時に経験値になっているので、より気になるものだ。
「ところで、女神さま」
【なんでしょうか?】
「このお札と、お守りって……どういう効果があるんですか?」
なんだか彼女が、にっこりと笑ったように思えた。
【今はまだ、お答えしませんが、役立つと思いますよ】
なるほど、まだ知る必要のないこと、ということなのかもしれない。
メリィも特訓が終わったらしく、空を見ながら言った。
「そろそろ戻りましょうか」
「そうだね。あまり遅くなるとモンスターに襲われる」
ギルドへと戻ると、受付嬢ソフィアは心配そうな顔をしていたが、僕たちを見ると安心した様子で声をかけてきた。
「お帰りなさい。帰りが遅かったので心配しました」
「さすがに1日で済ませようとしたのは、無謀だったかもしれない」
そう言いながら、僕たちはケレス草が30株入った袋を差し出した。
ソフィアは驚いた顔をしながら数えていき、やがてもう一度、数え直していた。
「ちゃんと30株……ありますね」
「メリィのおかげだよね。僕ひとりだと5株も見つけられないと思う」
メリィは恥ずかしそうに言った。
「私独りでは、怖くて森に入れませんよ。ところで、品質は如何でしたか?」
「全て合格です。こちらが報酬となります」
大銀貨2枚、小銀貨2枚、銅貨5枚。
つまり、今日の分は22500円ということか。クエストの達成回数も増えたし、お金も少しずつ溜まってきている。
木の中のアパートへと帰ると、メリィが少し気になることを口にした。
「水のマナが空気中に増えてきています。明日からしばらく雨かも……」
「マジ……!?」
せっかく順調に進んでいたのに雨か。
薬草は川辺に生えていることが多いから、雨に降られるとクエスト自体が中断されてしまうんだ。
僕たちのやり方なら、事故に巻き込まれる確率はあまり高くはないんだが、事故防止としてギルドがクエストを出してくれなくなるのだから仕方ない。
雨は3日も降り続いたため、僕たちは筋トレと霊力移動くらいしかやることがなく、あっという間にクレバスに突入する日が来てしまった。
もう少し、実績を増やしたかったのだけど、こうなってしまったのだから仕方ない。
僕たちは新人なのだから、あまり目立とうとせずに少しずつ仕事に慣れるように立ち回るのがベターだろう。
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