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6.冒険者街に向かいながら……
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翌朝、僕は昼食用のオニギリを作りながらメリザンドに質問した。
「ねえ、メリィ?」
「なんでしょう、リューノ?」
「この世界の冒険者って、剣とか弓……あとは魔法とかで戦うのかい?」
「そもそも、魔法というのが……特定の人間にしか使えない固有特殊能力の構造を簡単にして、誰にでも使えるようにした代物です」
「じゃあ、炎とか水を出すのとかも?」
「はい。それぞれに元となった固有特殊能力……つまり、アビリティがありました」
作ったオニギリを、メリィの持っているバッグに入れると、僕は再びメリザンドを見た。
「ちなみに、君の得意なのは?」
「私は魔法……正確には大地と炎の属性魔法を使います」
「なるほど……」
僕は山賊から奪った衣服を触ってみた。どうやらきちんと乾いているようだ。
「その魔法って、僕にも使えるようになるかな?」
「そうですね……では、私のローブに触れてみてください」
「君の服に?」
「はい。これはミスリルという魔法金属を糸状にして編んだ特殊なローブで、これに触ると色やデザインが変化します」
「わかった」
彼女のローブに触れてみると、その色が紫色へと変化した。しかもところどころに雷の模様のような青白いデザインが入り込んでいく。
それを見ていたメリィは、驚いた様子で言った。
「か、雷属性!?」
ああ、そういえばここに来る前に、女神様に雷で鉄槌を受けたっけ。その影響だろうか。
「雷は、珍しいのかい?」
「はい。基本的に人は……炎、水、風、土のいずれかの属性……または2つになります。雷鳴は……上位能力で、炎と風の複合能力になります」
「君は……炎と土だったよね?」
「はい。ですから上位能力……鉱物を使うことができます」
なるほど2つの属性に跨ると上位能力が発現するのか。何だか魔法は奥が深そうだ。
「ちなみに、2属性を扱えるヒューマンを、ハイヒューマンと呼ぶこともあります」
「エルフだったら、ハイエルフかい?」
「はははは……そうですが、炎属性のエルフは同族からは嫌われます……そろそろ行きましょうか」
僕も頷くと、メリィはドアを開けて外へと出た。僕も革靴ではなくスポーツシューズで出発している。さて、どんな冒険者生活が待っているだろう。
昨日と同じように、メリィのおかげで森の中でも苦労なく歩くことができた。
やはり木々が退いて道を作ってくれるのは大きい。彼女がいなければ、道なき道を進むことになり、5分もしないうちにぬかるみに足を取られて泥だらけだろう。
「それにしても、メリィの恰好……どうみても白魔導師って感じだね」
「ありがとうございます。でも気が高ぶると赤とか緑色にもなりますよ」
その言葉を聞いて、何だか便利だと思った。
僕が失言して彼女がカチンと来ていたら、ローブの色が変色するのかもしれない。
そうだ、こんな呑気な話をしている場合じゃない。
「ところでメリィ?」
「なんでしょう?」
「こういう歩きながらでもできるような魔法の修業とかあるかな?」
「そうですね……属性によって修業方法は違うので、精霊にお伺いを立ててみてはいかがでしょうか?」
「どうやってやるんだい?」
そう聞き返すと、メリィはそっと僕に指を向けて額を触った。
何だかくすぐったいが、これでどうすればいいのだろう。
「このまま目をつぶってください」
「……こうかい?」
「そして、心の中でいつもお世話になっている精霊にお礼を言ってください」
それは、とても基本的なことだし大事なことだと思う。
僕は、心の中で精霊に感謝の気持ちを伝えた。
「次に、悩んでいることを打ち明けてください」
僕はすぐに、どうやったら強くなるのかわからないから、修業の仕方を教えてくださいと伝えた。
そう言い終えてから、再びお願いしますと念じると、例の女神さまの声が聞こえてきた。
【リューノよ。たったの1日で精霊にお伺いを立てるところまで気づいたのですね。推薦した私としても鼻が高いです!】
『ありがとうございます女神様。ところで……僕はどうすれば強くなれるでしょう?』
【先日に渡したガチャを引けば強くなれるのですが、それだけでは深みのない上っ面だけの冒険者だけになってしまいます。まずは魔法を使う基礎を身に着けることが大切ですね】
それはそうだ。
どんなに優れた特殊能力を持っていても、基礎練習をしっかりとしていなければ本来の力は出ない。納得していると女神様は更にアドバイスをくれた。
【霊力の動かし方なら歩きながらでも学べます。貴方は左利きなので左手に集める練習をしてみなさい】
「こう……かな?」
その直後に木の枝に突っ込んで「うわっ!?」と声を上げていた。
【目の前にも注意が必要ですよ】
「は、はい……」
霊力とは、身体から流れ出る生命力のことだ。
僕はこの塊を見たときに【MP】という言葉が浮かんだが、あながち間違いではないと感じている。この【メンタルポイント】は、僕よりも強いであろうエルフのメリザンドの身体からは、より多く流れ出している。
この身体に留めている量を数値化できれば、MPと考えることもできるかもしれない。
【その調子です。次は右手に集めてみてください】
「はい……」
やはり、利き腕とそうでない腕では、オーラコントロール能力に差があるのか、右手に集めるには2秒ほど多くかかってた。
「なんだか、例のバトルマンガに、こういうオーラ練習がありましたね」
【実は引用させて頂いています。最近のアニメやマンガはとてもよくできていますから、そのまま練習に応用できるモノも多いんです】
神様も一目置く日本のマンガか……いや、本当にさすがというべきだ。
【作者からの挨拶】
ここまでお読みくださり、ありがとうございます。
タイトルにもある【努力の初ガチャ】は9話にて予定しています。
気になったキャラがいる
次は、AIにどんなイラスト絵を描かせるんだ?
さっさと続きを読ませろ!
……と思われたら【お気に入り登録】をぜひ、よろしくお願いします!
お気に入り登録数が多くなるほど、モチベーションが高くって書くスピードが上がりますので、是非、ご協力くださるとスィグはとても喜びます。
では、引き続き、本作をよろしくお願いします。
【AIが出したイラスト】
「ねえ、メリィ?」
「なんでしょう、リューノ?」
「この世界の冒険者って、剣とか弓……あとは魔法とかで戦うのかい?」
「そもそも、魔法というのが……特定の人間にしか使えない固有特殊能力の構造を簡単にして、誰にでも使えるようにした代物です」
「じゃあ、炎とか水を出すのとかも?」
「はい。それぞれに元となった固有特殊能力……つまり、アビリティがありました」
作ったオニギリを、メリィの持っているバッグに入れると、僕は再びメリザンドを見た。
「ちなみに、君の得意なのは?」
「私は魔法……正確には大地と炎の属性魔法を使います」
「なるほど……」
僕は山賊から奪った衣服を触ってみた。どうやらきちんと乾いているようだ。
「その魔法って、僕にも使えるようになるかな?」
「そうですね……では、私のローブに触れてみてください」
「君の服に?」
「はい。これはミスリルという魔法金属を糸状にして編んだ特殊なローブで、これに触ると色やデザインが変化します」
「わかった」
彼女のローブに触れてみると、その色が紫色へと変化した。しかもところどころに雷の模様のような青白いデザインが入り込んでいく。
それを見ていたメリィは、驚いた様子で言った。
「か、雷属性!?」
ああ、そういえばここに来る前に、女神様に雷で鉄槌を受けたっけ。その影響だろうか。
「雷は、珍しいのかい?」
「はい。基本的に人は……炎、水、風、土のいずれかの属性……または2つになります。雷鳴は……上位能力で、炎と風の複合能力になります」
「君は……炎と土だったよね?」
「はい。ですから上位能力……鉱物を使うことができます」
なるほど2つの属性に跨ると上位能力が発現するのか。何だか魔法は奥が深そうだ。
「ちなみに、2属性を扱えるヒューマンを、ハイヒューマンと呼ぶこともあります」
「エルフだったら、ハイエルフかい?」
「はははは……そうですが、炎属性のエルフは同族からは嫌われます……そろそろ行きましょうか」
僕も頷くと、メリィはドアを開けて外へと出た。僕も革靴ではなくスポーツシューズで出発している。さて、どんな冒険者生活が待っているだろう。
昨日と同じように、メリィのおかげで森の中でも苦労なく歩くことができた。
やはり木々が退いて道を作ってくれるのは大きい。彼女がいなければ、道なき道を進むことになり、5分もしないうちにぬかるみに足を取られて泥だらけだろう。
「それにしても、メリィの恰好……どうみても白魔導師って感じだね」
「ありがとうございます。でも気が高ぶると赤とか緑色にもなりますよ」
その言葉を聞いて、何だか便利だと思った。
僕が失言して彼女がカチンと来ていたら、ローブの色が変色するのかもしれない。
そうだ、こんな呑気な話をしている場合じゃない。
「ところでメリィ?」
「なんでしょう?」
「こういう歩きながらでもできるような魔法の修業とかあるかな?」
「そうですね……属性によって修業方法は違うので、精霊にお伺いを立ててみてはいかがでしょうか?」
「どうやってやるんだい?」
そう聞き返すと、メリィはそっと僕に指を向けて額を触った。
何だかくすぐったいが、これでどうすればいいのだろう。
「このまま目をつぶってください」
「……こうかい?」
「そして、心の中でいつもお世話になっている精霊にお礼を言ってください」
それは、とても基本的なことだし大事なことだと思う。
僕は、心の中で精霊に感謝の気持ちを伝えた。
「次に、悩んでいることを打ち明けてください」
僕はすぐに、どうやったら強くなるのかわからないから、修業の仕方を教えてくださいと伝えた。
そう言い終えてから、再びお願いしますと念じると、例の女神さまの声が聞こえてきた。
【リューノよ。たったの1日で精霊にお伺いを立てるところまで気づいたのですね。推薦した私としても鼻が高いです!】
『ありがとうございます女神様。ところで……僕はどうすれば強くなれるでしょう?』
【先日に渡したガチャを引けば強くなれるのですが、それだけでは深みのない上っ面だけの冒険者だけになってしまいます。まずは魔法を使う基礎を身に着けることが大切ですね】
それはそうだ。
どんなに優れた特殊能力を持っていても、基礎練習をしっかりとしていなければ本来の力は出ない。納得していると女神様は更にアドバイスをくれた。
【霊力の動かし方なら歩きながらでも学べます。貴方は左利きなので左手に集める練習をしてみなさい】
「こう……かな?」
その直後に木の枝に突っ込んで「うわっ!?」と声を上げていた。
【目の前にも注意が必要ですよ】
「は、はい……」
霊力とは、身体から流れ出る生命力のことだ。
僕はこの塊を見たときに【MP】という言葉が浮かんだが、あながち間違いではないと感じている。この【メンタルポイント】は、僕よりも強いであろうエルフのメリザンドの身体からは、より多く流れ出している。
この身体に留めている量を数値化できれば、MPと考えることもできるかもしれない。
【その調子です。次は右手に集めてみてください】
「はい……」
やはり、利き腕とそうでない腕では、オーラコントロール能力に差があるのか、右手に集めるには2秒ほど多くかかってた。
「なんだか、例のバトルマンガに、こういうオーラ練習がありましたね」
【実は引用させて頂いています。最近のアニメやマンガはとてもよくできていますから、そのまま練習に応用できるモノも多いんです】
神様も一目置く日本のマンガか……いや、本当にさすがというべきだ。
【作者からの挨拶】
ここまでお読みくださり、ありがとうございます。
タイトルにもある【努力の初ガチャ】は9話にて予定しています。
気になったキャラがいる
次は、AIにどんなイラスト絵を描かせるんだ?
さっさと続きを読ませろ!
……と思われたら【お気に入り登録】をぜひ、よろしくお願いします!
お気に入り登録数が多くなるほど、モチベーションが高くって書くスピードが上がりますので、是非、ご協力くださるとスィグはとても喜びます。
では、引き続き、本作をよろしくお願いします。
【AIが出したイラスト】
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