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33話 荒れる貴族社会
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「幻の水の都??」
本日の議題は、シンプルだが…問題だらけの重い議題でした。
私は、不安分子のサカエを異世界に送り返すのに成功して、皇太子に返り咲きました。
サカエには、私の魅力スキルが通じない。
それがわかると、内部分裂を測った。
簡単だったが、終わりは納得できない。
奴隷3人が、聖女の監視から消えた。
どうも、聖女は使えないものばかりだ。
しかも、やっとでサカエと無駄に強い奴隷を封じたのに…外交で問題が出てきた。
我が国が隣接する資源のない砂漠の大地に新たな国が出来たらしい。
本日は父王と宰相と共に各国の王家と砂漠の大地の国について話し合いをする。
「砂漠の大地に、資源はない。放っておいても勝手に滅びるだろう?」
「噂では、エルフ国より、ドワーフ国に似た技術が使われているらしい」
「こっちの噂では、エルフのような魔法で無尽蔵に水を生み出していると聞いたぞ?」
「奴隷が流れている。奴隷の中には、各国の最先端の技術を持っている者がいる。奴隷として国の役にたてていたが、そんなもの達の技術を駆使しているのだろう」
「奴隷が流れている!?何故止めない??」
「奴隷契約が、勝手に解除されている。命令が届かないのだ」
「奴隷契約の解除は、王族しか出来ないのではないのか?誰だ?裏切り者は??」
「奴隷が流れているだけではない。平民も流れている。労働力が少なくなって、社会が成立しないとお抱えの商人が言っていた」
「商人と言えば、小売店舗が減っているらしい」
「砂漠の大地から珍しい商品が流れているとか……薬剤は豊富で、薬を手にしたいが、貴族には売ってくれない。初めは小売店舗を利用していたが、貴族に関わると売ってくれないとかで、商人に逃げられた」
どうなっている??
各国が、荒れに荒れている。
「クラークよ、サカエは本当に異世界に帰したのか?」
王が、私を見て小声で確認する。
「あそこまで、ズタボロにしたのです。こちらに来たいとも、関わりたいとも思えない筈です。基本、甘い女でしたから、復讐にも来ないでしょう」
「……そうか」
納得していない顔で、父王は、各国の王家と向き直した。
どうも、風渡りが冷たく感じる。
不安分子は、取り除いた筈だ。
念には念を入れて、仕上げた。
間違えはない筈だ。
それだけを私は心で繰り返す。
もしも、幻の水の都が、サカエの手によるものであったならば……
背中を冷や汗が流れていく。
ゾクゾクとした寒気が通り過ぎた。
本日の議題は、シンプルだが…問題だらけの重い議題でした。
私は、不安分子のサカエを異世界に送り返すのに成功して、皇太子に返り咲きました。
サカエには、私の魅力スキルが通じない。
それがわかると、内部分裂を測った。
簡単だったが、終わりは納得できない。
奴隷3人が、聖女の監視から消えた。
どうも、聖女は使えないものばかりだ。
しかも、やっとでサカエと無駄に強い奴隷を封じたのに…外交で問題が出てきた。
我が国が隣接する資源のない砂漠の大地に新たな国が出来たらしい。
本日は父王と宰相と共に各国の王家と砂漠の大地の国について話し合いをする。
「砂漠の大地に、資源はない。放っておいても勝手に滅びるだろう?」
「噂では、エルフ国より、ドワーフ国に似た技術が使われているらしい」
「こっちの噂では、エルフのような魔法で無尽蔵に水を生み出していると聞いたぞ?」
「奴隷が流れている。奴隷の中には、各国の最先端の技術を持っている者がいる。奴隷として国の役にたてていたが、そんなもの達の技術を駆使しているのだろう」
「奴隷が流れている!?何故止めない??」
「奴隷契約が、勝手に解除されている。命令が届かないのだ」
「奴隷契約の解除は、王族しか出来ないのではないのか?誰だ?裏切り者は??」
「奴隷が流れているだけではない。平民も流れている。労働力が少なくなって、社会が成立しないとお抱えの商人が言っていた」
「商人と言えば、小売店舗が減っているらしい」
「砂漠の大地から珍しい商品が流れているとか……薬剤は豊富で、薬を手にしたいが、貴族には売ってくれない。初めは小売店舗を利用していたが、貴族に関わると売ってくれないとかで、商人に逃げられた」
どうなっている??
各国が、荒れに荒れている。
「クラークよ、サカエは本当に異世界に帰したのか?」
王が、私を見て小声で確認する。
「あそこまで、ズタボロにしたのです。こちらに来たいとも、関わりたいとも思えない筈です。基本、甘い女でしたから、復讐にも来ないでしょう」
「……そうか」
納得していない顔で、父王は、各国の王家と向き直した。
どうも、風渡りが冷たく感じる。
不安分子は、取り除いた筈だ。
念には念を入れて、仕上げた。
間違えはない筈だ。
それだけを私は心で繰り返す。
もしも、幻の水の都が、サカエの手によるものであったならば……
背中を冷や汗が流れていく。
ゾクゾクとした寒気が通り過ぎた。
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