転生したそうです。

ノノ

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番外編

リリィのお部屋。

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私はジェラルドと手を繋いで東屋から屋敷へ戻ってきた。
左手の薬指には先程貰った指輪。にやけないわけがない。
そんな様子をジェラルドやルーカスたちに見られていることには気が付かなかった。

私室へ向かおうと言われ歩いていると、部屋の前を通り過ぎていく。

「ジェラルド?」

「ん?どうした?」

ついジェラルドの名前を呼んでしまった。ジェラルド本人は何かあった?という顔をしている。

「通り過ぎてるよ?」

「ん?大丈夫だよ。」

何が大丈夫なんだ。
部屋を通り過ぎているのに。ジェラルドって天然ちゃんなの?

そんな失礼なことを思っていると、ジェラルドの書斎部屋まで来てしまった。
その部屋の横の扉をあけるジェラルド。
私の目が飛び出なかったことを褒めて欲しい。

まず飛び込んできたのは大きな天窓付きのベット。

ジェラルドの顔をみるとニコニコしている。子供みたいにニコニコ。

「今日からここはリリィと私の寝室だよ。楽しみだね。」

「いきなりすぎない?」

「そんなことないよ。リリィのことも考えて最近は触れずに待ってたんだけど。そろそろいいよね?」

ジェラルドの顔を二度見した。

「待ってくれてたの?」

「そうだよ。私的には毎日リリィを抱きしめてキスしてトロトロに甘やかしたかったんだけどね。『リリアーナ』のこともあったし時間を少し置くべきかと思ったんだ。」

あぁ、やっぱり私は涙脆くなったみたい。
涙を浮かべる私をみて、ジェラルドが目を見開いた。

「リリィ!?」

「私、不安だったの。見た目はリリアーナだけどリリアーナじゃないから。ジェラルドは私の事を仕方なく妻にしているんじゃ…んっ…!?」

突然噛み付くように唇が重なった。苦しくなって口を開けばすかさず舌が入り込んでくる。逃げる私の舌がジェラルドの舌に絡めとられる。
ジェラルドの胸に手をついて押し返そうにも後頭部を手で押さえられていて逃げられない。

どれくらいそうしていたのか。身体の力が抜けて崩れ落ちそうになると、ジェラルドが支えてくれた。

「リリィ、私は妻だと思ってない人間にこんなことはしないよ。それだけは覚えていて。」

私は息がきれて声がでない。頷くことしかできない。

ジェラルドは私を抱き上げると近くのソファーに腰掛けた。

「ジェラルド、私もちゃんと座りたい。」

「私の膝の上は心地よくなかった?」

「そ、そんなことないけど。いきなり…こんな。」

「でもリリィの為に触らずにいたら不安にさせていたみたいだし。私がどれだけリリィに魅かれて愛しく思ってるか教えてあげないといけないし。」

だからさっきの続きをしようか。

ルーカスが部屋に呆れた様子できて、私の頭がプスプスと完全にショートしたのは少し先のお話。


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