転生したそうです。

ノノ

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ピクニックをしましょう。

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簡単な朝食を済ませてユリの準備してくれたお茶を楽しむ。
フルーティな香りが気分を良くしてくれる。
窓の外へ視線を向けると清々しいほど綺麗な青空が広がっている。

「ピクニック日和だね。」

「そうでございますね。お昼はピクニックしますか?コックにサンドイッチを作ってもらいましょう。」

ユリは楽しそうに提案してくる。
それなら…

「ひとつお願いがあるのだけど…」






「まぁ!リリアーナ様はお料理がお得意なんですね!」

ユリは驚いた顔をしてコックたちと興味津々に此方をみている。

そう。私は今、お弁当を作っています。

用意してもらった鶏肉を唐揚げにしたり、サンドイッチを作ったり、卵焼きを焼いたり…定番メニューをどんどん作り上げていく。

貴族の令嬢が料理なんて想像つかないよね。私にイメージがないだけかもしれないけど、ユリたちの様子を見る限り私の予想は外れていないと思う。
全て準備できた頃には丁度いい時間になっていた。

玄関ホールに向かうとジェラルドが待っていた。

「リリアーナ、そのワンピースよく似合ってるよ。」

「あ、ありがとう。」

薄い水色のシンプルなワンピースに白のカーディガンを羽織っている。
ワンピースの裾や首回りにさりげなく取り入れられたレースの飾りがお気に入りだったりする。
初夏の季節である今にピッタリなこのワンピースは今朝ユリに薦められたものだ。

ジェラルドにエスコートされながら庭園を見てまわる。
彩どりの美しい花々に感動した。
そして何より驚いたのが、水中花。
日差しに照らされてキラキラと輝く姿は宝石のように美しい。
池の辺りにシートを敷いて今朝作ったランチを取り出す。

「リリアーナが料理をしているとルーカスが言っていたけど、すごいな。」

「そんなに対したものは作ってないんですけど。そのお口に合うといいですが…。」

主婦だったと言っても5年ちょっとの話し。正直家事は苦手だった気がする。
あまりよく覚えてないから何ともいえないけど…。

ジェラルドはキラキラした目でお弁当を見ると、唐揚げを摘んで口に入れた。

「うん!すごく美味しいよ!本当にすごいな!」

ジェラルドは感動してくれているようだ。唐揚げ一つでそんなに大袈裟に喜んで貰えるとは思ってなかった。
とりあえず口に合うならいい。
他のおかずもパクパクと口に入れては褒めてくれる。そんなジェラルドに嬉しくならないわけがなかった。

2人でゆったりとした時間を過ごす。
風が花々の香りを運んできてくれる。
ふと空を見上げる。
視界に入る木々は清々しい青い空を背景に涼しげに揺れていた。
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