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第2章.日本編
第19話.内緒のお話蜜の味♡(その1)
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サクラとシェリルが手と手を取り合い仲良くワープホールから出て来た先は、2人が初めて出会った “ 白川郷 ” です。
「ねぇねぇ、この場所が2人の新しい旅立ちの門出になるのねぇ……」
サクラはモジモジしながら、組んだシェリルの腕にスリスリ♡して来ます。
この2人の熱気に当てられたのか、ワープホールも恥ずかしさに赤く点滅して自分からシャンパンゴールドの曲剣の丸い孔にハマってしまいました。
相変わらず、凄まじいまでの禁忌のスキル『隷属師』のダダ甘♡パワーですが……
当の本人はそんな事、知る由も有りません。
シェリルは改めて白川郷を見回して、初めて気付いた事がありました。
「それにしても、スゴイね。
ハコがいっぱい、忙しなく動いてる……」
シェリルが住むスメルクト地方にも、鉄は存在します。
しかし、こんな “ 動く鉄のハコ ” なんて見た事がありません!
「あっ、コレは『自動車』って言うのよ。」
そう、シェリル達は白川郷から出て幹線道路に出たんです。
白川郷は観光名所なので、敷地の中にいると自動車と鉢合わせしないんです。
なので、ちょっと白川郷から外に出ただけで信号待ちでごった返す自動車の群れと遭遇する事に。
もちろん異世界に生きるシェリルは、自動車なんて見た事など一度も無く……
「こちらの世界では重要な移動手段のひとつなの。
魔力では動かない、鉄のハコなのよ。」
シェリルは、休みなく動く自動車をもの珍しそうに眺めています。
「この世界は魔力が使える人なんて1人もいないからね。
ワタシみたいなのが稀なのよ。
シェリルくんの姿だって、誰も視えていないんじゃないかなぁ?」
本当ににみんな、ボクの姿は視えていないのかな?
試しに、車の中の人に見える様に色んなヘン顔を披露してみました。
サクラは思わずプふッ!と吹き出しますが、車の中の人はまるで無表情……
シェリルと、目と目が合った形跡はありません。
確かにボクの姿、視えていないみたい。
えっ、どんなヘン顔をしたのかって?
そこは『企業秘密』て事で、ひとつ(笑)
確かに、このままでは周りの人達の目にはサクラが何も無い方向を向いてひとりブツブツ囁いているアブナイ人みたいに映っちゃいます。
どうしよう……
……どうしたの、困ってるみたいだけど?
うわぁ!とシェリルはビックリしてしまいました。
いきなり、頭の中から念話が聞こえたんです!
「この声は、まさか……リフィおばさん?」
……そう、アタシのスキル『潜脳記憶』で直接シェリルちゃんの脳内に直接話しかけてるのよ。
「いつから、そんな事が出来る様になったのさ?」
……『成人の儀式』が始まって2日目の朝の事、思い出してみて!
シェリルちゃんにアタシのインフィニティーの秘密、カミングアウトしたでしょ?
アタシの能力を “ カミングアウトする ” 事こそ、能力の発動条件だったのよ!
で、何をそんなに困った顔をしてるの?
ちなみに、今は念話なのでサクラには内容が聞こえていません。
「いやね、今いる日本ではボクの姿が他の人には見えないから、普通にサクラだけ喋っていると変に見られちゃうから……」
確かに今、周りの人からはひとりで歩いている様に見えるサクラは浮いた存在として見られてしまい、恥ずかしそうにモジモジしています。
……シェリルちゃん、話は分かったわ。
直接話したいから、サクラちゃんの肩を触ってくれない?
「サクラ、ちょっと話したいって人がいるんだけど……」
「……えっ?」
シェリルはそう言って、サクラの肩をポンと触ります。
……はろー、サクラちゃん、聞こえてる?
「ね、シェリルくん、今突然頭の中から声が聞こえて来たわよ?」
サクラは心配そうな顔をして、シェリルの肩をゆっさゆっさと揺すります。
……ごめーん、驚かせちゃって。
今ね、アタシのスキル能力『インフィニティー』でシェリルちゃんと頭の中で会話して、シェリルちゃんを経由して “ 骨伝導 ” してもらってるのよ。
「あっ、この声はリフィおばさまね!」
サクラは今朝のやり取りだけで、もうリフィの名前を覚えてくれたみたいです!
……アタシのスキル能力はね、『脳内にダイブして、記憶を閲覧したり共有化させた記憶を植え付けたり出来る』のよ!
はい、コレでカミングアウトは終了ね!
おばさんの名前、覚えていてくれて嬉しいわ!
サクラちゃんが困っているって聞いたから、助けてあげたいのよ。
「ねぇねぇ、この場所が2人の新しい旅立ちの門出になるのねぇ……」
サクラはモジモジしながら、組んだシェリルの腕にスリスリ♡して来ます。
この2人の熱気に当てられたのか、ワープホールも恥ずかしさに赤く点滅して自分からシャンパンゴールドの曲剣の丸い孔にハマってしまいました。
相変わらず、凄まじいまでの禁忌のスキル『隷属師』のダダ甘♡パワーですが……
当の本人はそんな事、知る由も有りません。
シェリルは改めて白川郷を見回して、初めて気付いた事がありました。
「それにしても、スゴイね。
ハコがいっぱい、忙しなく動いてる……」
シェリルが住むスメルクト地方にも、鉄は存在します。
しかし、こんな “ 動く鉄のハコ ” なんて見た事がありません!
「あっ、コレは『自動車』って言うのよ。」
そう、シェリル達は白川郷から出て幹線道路に出たんです。
白川郷は観光名所なので、敷地の中にいると自動車と鉢合わせしないんです。
なので、ちょっと白川郷から外に出ただけで信号待ちでごった返す自動車の群れと遭遇する事に。
もちろん異世界に生きるシェリルは、自動車なんて見た事など一度も無く……
「こちらの世界では重要な移動手段のひとつなの。
魔力では動かない、鉄のハコなのよ。」
シェリルは、休みなく動く自動車をもの珍しそうに眺めています。
「この世界は魔力が使える人なんて1人もいないからね。
ワタシみたいなのが稀なのよ。
シェリルくんの姿だって、誰も視えていないんじゃないかなぁ?」
本当ににみんな、ボクの姿は視えていないのかな?
試しに、車の中の人に見える様に色んなヘン顔を披露してみました。
サクラは思わずプふッ!と吹き出しますが、車の中の人はまるで無表情……
シェリルと、目と目が合った形跡はありません。
確かにボクの姿、視えていないみたい。
えっ、どんなヘン顔をしたのかって?
そこは『企業秘密』て事で、ひとつ(笑)
確かに、このままでは周りの人達の目にはサクラが何も無い方向を向いてひとりブツブツ囁いているアブナイ人みたいに映っちゃいます。
どうしよう……
……どうしたの、困ってるみたいだけど?
うわぁ!とシェリルはビックリしてしまいました。
いきなり、頭の中から念話が聞こえたんです!
「この声は、まさか……リフィおばさん?」
……そう、アタシのスキル『潜脳記憶』で直接シェリルちゃんの脳内に直接話しかけてるのよ。
「いつから、そんな事が出来る様になったのさ?」
……『成人の儀式』が始まって2日目の朝の事、思い出してみて!
シェリルちゃんにアタシのインフィニティーの秘密、カミングアウトしたでしょ?
アタシの能力を “ カミングアウトする ” 事こそ、能力の発動条件だったのよ!
で、何をそんなに困った顔をしてるの?
ちなみに、今は念話なのでサクラには内容が聞こえていません。
「いやね、今いる日本ではボクの姿が他の人には見えないから、普通にサクラだけ喋っていると変に見られちゃうから……」
確かに今、周りの人からはひとりで歩いている様に見えるサクラは浮いた存在として見られてしまい、恥ずかしそうにモジモジしています。
……シェリルちゃん、話は分かったわ。
直接話したいから、サクラちゃんの肩を触ってくれない?
「サクラ、ちょっと話したいって人がいるんだけど……」
「……えっ?」
シェリルはそう言って、サクラの肩をポンと触ります。
……はろー、サクラちゃん、聞こえてる?
「ね、シェリルくん、今突然頭の中から声が聞こえて来たわよ?」
サクラは心配そうな顔をして、シェリルの肩をゆっさゆっさと揺すります。
……ごめーん、驚かせちゃって。
今ね、アタシのスキル能力『インフィニティー』でシェリルちゃんと頭の中で会話して、シェリルちゃんを経由して “ 骨伝導 ” してもらってるのよ。
「あっ、この声はリフィおばさまね!」
サクラは今朝のやり取りだけで、もうリフィの名前を覚えてくれたみたいです!
……アタシのスキル能力はね、『脳内にダイブして、記憶を閲覧したり共有化させた記憶を植え付けたり出来る』のよ!
はい、コレでカミングアウトは終了ね!
おばさんの名前、覚えていてくれて嬉しいわ!
サクラちゃんが困っているって聞いたから、助けてあげたいのよ。
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