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第1章.プロローグ
第18話.コクっちゃいます♡(その2)
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11日目……
シェリルが昨日顕現した言霊の剣であるピンクゴールドの曲剣で、新しいワープホールを抉じ開けて元の異世界に帰る事が出来た、その翌日……
「シェリル、おはよぉ~!
昨日はそのままバタンキューで寝ちゃったから、朝風呂に入れる様にしておいたわよ~!」
どうやら、朝シェリルの目が覚めるくらいの時間を逆読みしてエプロン母さんことフィリルが朝の準備をしておいてくれた様です。
今日のフィリルのエプロンは、サクラの花びらがデザインされたフリル付きエプロンです。
今日は、特にコレを着たい気分だったそうです。
「ふぅ~!」
この異世界では、お風呂の際にはシャワーを浴びるのが主流です。
しかし、ごく一部の貴族の人たちの中にはシャワーでは無くお湯を溜め込んだ木組みの浴槽風呂に直接入れる方もいらっしゃるそうです。
聞いた話では、あの『白い巫女』が別の世界から持ち込んだ文化だとか。
グレイシア家も、お湯を溜めて直接入る一族なんです。
「ん~っ、サッパリしたぁ!」
木綿のタオルで頭をゴシゴシ拭きながら、シェリルは自分の部屋に戻って来ました。
すると、フィリルがベッドの縁に腰掛け、リフィおばさんが床に女の子座りをしてシェリルの帰りを待っていました。
リフィおばさんが手取り足取りシェリルの身仕度を手伝い、その合間にフィリルとの会話を楽しみます。
「シェリル、『インフィニティー』が覚醒したのねぇ~!」
シェリルは、テヘッと頭をポリポリ掻きながら言いました。
「うん、ボクの『インフィニティー』は言霊の剣にワープホールが付加《エンチャント》する形みたい。」
「へぇ~、言霊の剣ねぇ~。
それはね、『言霊使い』っていうジョブスキルなのよぉ~!
これで『成人の儀式』は終了ね、さっそく名乗っちゃえばぁ~!」
すると腰掛けているフィリルの少し後ろ、ワープホールの中から誰かの声が聞こえたんです!
「迎えに来たわよ、ココがキミの部屋なのね!
……っていうか、今の話まるっと聞いちゃったわよ?
ワードオーダーのシェリルくん!」
みんなが一斉に振り向くと、ワープホールからひょこっと顔を出してニヤッとするサクラの顔が。
すると、今度はサクラの方が次のひと言で飛び上がる程ビックリする番でした!
「え、まさかキョウコ様ぁ~?」
そのひと言の主は、フィリルだったんです。
しかも、これ見よがしにフィリルが着ていたのは、自分の名前と同じサクラの花びらをイラストしたフリルのエプロンなんです!
「何で、ワタシのおばあちゃんの名前を知ってるの?」
まさか、予め自分の来訪を予見していた……?
サクラは、フィリルのエプロンを見て目を丸くしています。
「へぇ、アナタ、キョウコ様のお孫さんなのねぇ~!」
そして、フィリルはサクラの問いにサラッと言ってのけました。
「だって……
アナタの顔、キョウコ様とウリ2つだも~ん!
私、かつてキョウコ様と一緒に旅した事あるから分かるのぉ~!
キョウコ様、元気にしてるぅ~?」
おばあちゃんの知り合いの方なら、全て話しても大丈夫かな……
「元気も元気、ピンピンしていますよっ!
そうなんですね……
なら、ワタシも全てを話さないとフェアじゃないですよね……」
これから、少しずつね。
そして、サクラは深々と頭を下げながら自己紹介をしました。
「ワタシの名前は上村 桜、サクラって呼んで下さい!
シェリルくんとは、異世界の日本で出会いました!」
すると、フィリルはニッコリ笑いました。
「異世界で、息子をナビゲートしてくれてありがとねぇ~!
サクラさんがお嫁さんに来てくれたら、嬉しいんだけどなぁ~♪」
シェリルは、ニヤッと笑いました。
「心配無いよ!
もうボク達キスもしてるし、ダダ甘♡な愛もいっぱい貰ってるから!」
サクラも、頬をピンク色に染めて微笑みます。
「不束者ですが、宜しくお願いします……お義母さん、おばさま!」
今度はフィリルとリフィの2人とも口が、んまーっとあんぐりしています。
「さぁシェリルくん、今日も元気に行こっ!」
サクラはそう言って、“ ワードオーダー ” シェリルと手と手を取り合い仲良くワープホールの中へ消えて行きました。
結局、フィリルはまた『隷属師』の事を言えず仕舞いです。
それが後々、重大問題としてグレイシア家にのしかかって来るんですが……
さぁ、グレイシア家の人々にダダ甘♡ぶりを披露したら、次に目指すはモチロンあそこかな……?
シェリルが昨日顕現した言霊の剣であるピンクゴールドの曲剣で、新しいワープホールを抉じ開けて元の異世界に帰る事が出来た、その翌日……
「シェリル、おはよぉ~!
昨日はそのままバタンキューで寝ちゃったから、朝風呂に入れる様にしておいたわよ~!」
どうやら、朝シェリルの目が覚めるくらいの時間を逆読みしてエプロン母さんことフィリルが朝の準備をしておいてくれた様です。
今日のフィリルのエプロンは、サクラの花びらがデザインされたフリル付きエプロンです。
今日は、特にコレを着たい気分だったそうです。
「ふぅ~!」
この異世界では、お風呂の際にはシャワーを浴びるのが主流です。
しかし、ごく一部の貴族の人たちの中にはシャワーでは無くお湯を溜め込んだ木組みの浴槽風呂に直接入れる方もいらっしゃるそうです。
聞いた話では、あの『白い巫女』が別の世界から持ち込んだ文化だとか。
グレイシア家も、お湯を溜めて直接入る一族なんです。
「ん~っ、サッパリしたぁ!」
木綿のタオルで頭をゴシゴシ拭きながら、シェリルは自分の部屋に戻って来ました。
すると、フィリルがベッドの縁に腰掛け、リフィおばさんが床に女の子座りをしてシェリルの帰りを待っていました。
リフィおばさんが手取り足取りシェリルの身仕度を手伝い、その合間にフィリルとの会話を楽しみます。
「シェリル、『インフィニティー』が覚醒したのねぇ~!」
シェリルは、テヘッと頭をポリポリ掻きながら言いました。
「うん、ボクの『インフィニティー』は言霊の剣にワープホールが付加《エンチャント》する形みたい。」
「へぇ~、言霊の剣ねぇ~。
それはね、『言霊使い』っていうジョブスキルなのよぉ~!
これで『成人の儀式』は終了ね、さっそく名乗っちゃえばぁ~!」
すると腰掛けているフィリルの少し後ろ、ワープホールの中から誰かの声が聞こえたんです!
「迎えに来たわよ、ココがキミの部屋なのね!
……っていうか、今の話まるっと聞いちゃったわよ?
ワードオーダーのシェリルくん!」
みんなが一斉に振り向くと、ワープホールからひょこっと顔を出してニヤッとするサクラの顔が。
すると、今度はサクラの方が次のひと言で飛び上がる程ビックリする番でした!
「え、まさかキョウコ様ぁ~?」
そのひと言の主は、フィリルだったんです。
しかも、これ見よがしにフィリルが着ていたのは、自分の名前と同じサクラの花びらをイラストしたフリルのエプロンなんです!
「何で、ワタシのおばあちゃんの名前を知ってるの?」
まさか、予め自分の来訪を予見していた……?
サクラは、フィリルのエプロンを見て目を丸くしています。
「へぇ、アナタ、キョウコ様のお孫さんなのねぇ~!」
そして、フィリルはサクラの問いにサラッと言ってのけました。
「だって……
アナタの顔、キョウコ様とウリ2つだも~ん!
私、かつてキョウコ様と一緒に旅した事あるから分かるのぉ~!
キョウコ様、元気にしてるぅ~?」
おばあちゃんの知り合いの方なら、全て話しても大丈夫かな……
「元気も元気、ピンピンしていますよっ!
そうなんですね……
なら、ワタシも全てを話さないとフェアじゃないですよね……」
これから、少しずつね。
そして、サクラは深々と頭を下げながら自己紹介をしました。
「ワタシの名前は上村 桜、サクラって呼んで下さい!
シェリルくんとは、異世界の日本で出会いました!」
すると、フィリルはニッコリ笑いました。
「異世界で、息子をナビゲートしてくれてありがとねぇ~!
サクラさんがお嫁さんに来てくれたら、嬉しいんだけどなぁ~♪」
シェリルは、ニヤッと笑いました。
「心配無いよ!
もうボク達キスもしてるし、ダダ甘♡な愛もいっぱい貰ってるから!」
サクラも、頬をピンク色に染めて微笑みます。
「不束者ですが、宜しくお願いします……お義母さん、おばさま!」
今度はフィリルとリフィの2人とも口が、んまーっとあんぐりしています。
「さぁシェリルくん、今日も元気に行こっ!」
サクラはそう言って、“ ワードオーダー ” シェリルと手と手を取り合い仲良くワープホールの中へ消えて行きました。
結局、フィリルはまた『隷属師』の事を言えず仕舞いです。
それが後々、重大問題としてグレイシア家にのしかかって来るんですが……
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