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第1章.プロローグ
第17話.コクっちゃいます♡(その1)
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ケルピーの、ウォーターシュラフの水分をあらかた吸い取った後……
今度は水の尻尾、そしてケルピーの体躯を取り巻く『水の加護』を吸い取り始めました。
全身の水を吸い取られ終わった頃には、ケルピー自身も瀕死でピクピク……
後は例のあの手にワープホールへと連れて行かれ、一貫の終わりでした。
しかし、シェリルには時間がありません。
失神したサクラを救出するまでに要した時間は約3分!
その間、サクラはずっと首を絞められ溺れたままだったんです。
でも、サクラはとても運がいいです。
なぜなら、首を締められ失神してから溺れたからです。
失神して仮死状態になると、一度に脳へ送られる酸素量が減少します。
つまり、限界時間の2分を超えて3分経った今でも蘇生措置が間に合う可能性があるんです!
氷の湖の下に長時間沈んだ女の子が、低体温症による仮死状態のお陰で蘇生出来たって実話もあるくらいですから。
ココはもう、人工呼吸しかないよ……!
腹が据われば、もう迷いは有りませんでした。
1……2……3……4……5……
6……7……8……9……10……
まず、両手を重ねて胸の心臓の上辺りを一定リズムで10回押します。
その後に、口移しで空気を肺に送ります。
ゴメン、サクラ……
ファーストキス、ボクが貰うね……
これを何セットも、ココロを込めて丁寧に繰り返します!
すると……
ふあぁぁ……!
とサクラが息を吹き返し、ゆっくり目を開けたんです!
「サクラさん、ボクの事分かりますか?」
サクラは、少し頬を染めて答えます。
「あ、シェリルくん……
やっぱり、女神さまが言ってた通り白馬の王子さまが迎えに来てくれたのね……」
「えっ、女神さま……?
サクラさんも、ボクと同じ女神さまに会ったの……?」
どうやら、2人は同じ女神さまに会っていた様なんです。
女神さまが、きぐるみを着ていた事。
女神さまから、シャンパンゴールドの光の帯を貰った事。
あまりにも共通項が多いので、2人ともビックリしています。
あー、疲れたぁー!と言い、2人は草の上に寝っ転がります。
柔らかい草の上は、まるでふかふかの布団みたいで寝っ転がると気持ちいいです。
それに、先ほどワープホールでケルピーのウォーターシュラフの水分を吸い取った時にサクラのビチョビチョに濡れていた服の水分も一緒に吸い取ってくれたので……
肌触りがサラサラで、柔らかい草の絨毯に身を包ませてサクラもゴキゲンです。
「サクラさん、上を見てごらんよ!
いっぱいキラキラしてる、アレってなぁに?」
シェリルに促されて、サクラも寝転んだまま上を見ます。
そこにあるのは、真夏の夜に広がる満点の星空です!
中央にあるのは大きな天の川、そして向こうにあるのは……
琴座のベガ、鷲座のアルタイル、白鳥座のデネブ、そう『夏の大3角形』です!
「シェリルくん、あれは “ お星さま ” って言うの。
本当は、見えてる以上にずっとずうっと遠い所で光り輝いているのよ。」
「ひょっとすると、あのキラキラの中のひとつにボクの住んでる世界もあったりしてね♪」
シェリルがそう言うと、寝っ転がったまま2人で見つめ合いくふふっと笑い合います。
「ボクが住んでる世界では、空にお日さまが2つ見えてるの。
おっきい紅い星が『恒星ミモザ』って言って、ちっさい蒼白い星が『衛星ルミナ』って言うんだよ。
2つのお日さまはいつも追いかけっこしていて、遠出をしている間だけ空は真っ暗になるんだよね。」
しばらく星空を楽しんだ後に突然シェリルは半身を起こし、両膝をついてサクラの身体を挟み……
両腕の間に寝そべっているサクラの頭が来る様に、両手を置きます。
サクラの目と鼻の先にシェリルの顔が迫って来ます!
鼻息が顔にかかりそうなくらいシェリルの顔が超至近距離にあるので、サクラはもうドキドキが止まりません……
そんな中、どちらとも無く言い出します。
「さ、サクラさん!」
「ねぇ、シェリル……」
言葉が出たタイミングは、2人同時でした。
「サクラさん、好きです。
これからもずっと、ダダ甘♡な愛をボクに下さいっ!」
寝そべったサクラの両瞳からは、感激の涙が次から次へと筋の様に流れ落ちて止まりません。
「ワタシも好きよ、シェリル!
ダダ甘♡に愛してあげるからねっ!
それと、これからは……サクラって呼んでね♡」
そして、2人は……
許嫁になると決めて、シェリルの背中を追いかけ続けたサクラ……
ついに、本当の恋人同士になれたんです!
今度は水の尻尾、そしてケルピーの体躯を取り巻く『水の加護』を吸い取り始めました。
全身の水を吸い取られ終わった頃には、ケルピー自身も瀕死でピクピク……
後は例のあの手にワープホールへと連れて行かれ、一貫の終わりでした。
しかし、シェリルには時間がありません。
失神したサクラを救出するまでに要した時間は約3分!
その間、サクラはずっと首を絞められ溺れたままだったんです。
でも、サクラはとても運がいいです。
なぜなら、首を締められ失神してから溺れたからです。
失神して仮死状態になると、一度に脳へ送られる酸素量が減少します。
つまり、限界時間の2分を超えて3分経った今でも蘇生措置が間に合う可能性があるんです!
氷の湖の下に長時間沈んだ女の子が、低体温症による仮死状態のお陰で蘇生出来たって実話もあるくらいですから。
ココはもう、人工呼吸しかないよ……!
腹が据われば、もう迷いは有りませんでした。
1……2……3……4……5……
6……7……8……9……10……
まず、両手を重ねて胸の心臓の上辺りを一定リズムで10回押します。
その後に、口移しで空気を肺に送ります。
ゴメン、サクラ……
ファーストキス、ボクが貰うね……
これを何セットも、ココロを込めて丁寧に繰り返します!
すると……
ふあぁぁ……!
とサクラが息を吹き返し、ゆっくり目を開けたんです!
「サクラさん、ボクの事分かりますか?」
サクラは、少し頬を染めて答えます。
「あ、シェリルくん……
やっぱり、女神さまが言ってた通り白馬の王子さまが迎えに来てくれたのね……」
「えっ、女神さま……?
サクラさんも、ボクと同じ女神さまに会ったの……?」
どうやら、2人は同じ女神さまに会っていた様なんです。
女神さまが、きぐるみを着ていた事。
女神さまから、シャンパンゴールドの光の帯を貰った事。
あまりにも共通項が多いので、2人ともビックリしています。
あー、疲れたぁー!と言い、2人は草の上に寝っ転がります。
柔らかい草の上は、まるでふかふかの布団みたいで寝っ転がると気持ちいいです。
それに、先ほどワープホールでケルピーのウォーターシュラフの水分を吸い取った時にサクラのビチョビチョに濡れていた服の水分も一緒に吸い取ってくれたので……
肌触りがサラサラで、柔らかい草の絨毯に身を包ませてサクラもゴキゲンです。
「サクラさん、上を見てごらんよ!
いっぱいキラキラしてる、アレってなぁに?」
シェリルに促されて、サクラも寝転んだまま上を見ます。
そこにあるのは、真夏の夜に広がる満点の星空です!
中央にあるのは大きな天の川、そして向こうにあるのは……
琴座のベガ、鷲座のアルタイル、白鳥座のデネブ、そう『夏の大3角形』です!
「シェリルくん、あれは “ お星さま ” って言うの。
本当は、見えてる以上にずっとずうっと遠い所で光り輝いているのよ。」
「ひょっとすると、あのキラキラの中のひとつにボクの住んでる世界もあったりしてね♪」
シェリルがそう言うと、寝っ転がったまま2人で見つめ合いくふふっと笑い合います。
「ボクが住んでる世界では、空にお日さまが2つ見えてるの。
おっきい紅い星が『恒星ミモザ』って言って、ちっさい蒼白い星が『衛星ルミナ』って言うんだよ。
2つのお日さまはいつも追いかけっこしていて、遠出をしている間だけ空は真っ暗になるんだよね。」
しばらく星空を楽しんだ後に突然シェリルは半身を起こし、両膝をついてサクラの身体を挟み……
両腕の間に寝そべっているサクラの頭が来る様に、両手を置きます。
サクラの目と鼻の先にシェリルの顔が迫って来ます!
鼻息が顔にかかりそうなくらいシェリルの顔が超至近距離にあるので、サクラはもうドキドキが止まりません……
そんな中、どちらとも無く言い出します。
「さ、サクラさん!」
「ねぇ、シェリル……」
言葉が出たタイミングは、2人同時でした。
「サクラさん、好きです。
これからもずっと、ダダ甘♡な愛をボクに下さいっ!」
寝そべったサクラの両瞳からは、感激の涙が次から次へと筋の様に流れ落ちて止まりません。
「ワタシも好きよ、シェリル!
ダダ甘♡に愛してあげるからねっ!
それと、これからは……サクラって呼んでね♡」
そして、2人は……
許嫁になると決めて、シェリルの背中を追いかけ続けたサクラ……
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