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第1章.プロローグ
第09話.許嫁もダダ甘♡です(その4)
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シェリルは昨日のサクラの反応を思い出して、にまっと笑って言いました。
「たぶん、もうその “ 毒牙 ” ってヤツにかかっちゃってる女の子はいるかもね。
だって、今日からその子と冒険するんだからっ!」
フィリルの口が、んまーっとあんぐりしている間にシェリルはせっせと行く身支度を調えました。
「じゃ行って来るね、バイバイ。」
と言ってフリフリと笑顔で手を振りワープホールに飛び込む息子に、母は手を振って送り出す事しか出来ませんでした。
結局、フィリルは『クリーチャー』の事を伝える事が出来なかったんです。
一方、ワープホールを抜けてシェリルは白川郷へと来ました。
「シェリルくん、やっと来たぁ!
ずっと待っていたのよ……」
ワープホールの傍で、満面の笑みで出迎えてくれたのはサクラです。
「ワタシも、シェリルくんの旅のお手伝いをしたいの……
おばあちゃんにも会って欲しいしねっ!」
どうやら、サクラは “ おばあちゃんっ子 ” の様です。
「シェリルくんは、どうして日本に来たの?」
シェリルは、グレイシア家に伝わる『成人の儀式』の事、そしてその為にこなさなければならない課題をサクラに説明しました。
え~と、これからこなすふたつ目の課題の内容は……
ワープホールで跳んだ先の異世界で、瀕死になると麻痺状態になるモンスター達を無双する事!
課題時間はボクの『インフィニティ』が発現するまでずっと、だっけ。
サクラには包み隠さず、全部……
これから人生の旅を共にするサクラには、隠し事したくないんだよね!
そう言えば母さん、麻痺したモンスターは私の『インフィニティ』で全てこちらの世界に取り込むから、安心して無双しなさいって言ってたっけ……
「サクラさん、ひとつ注意しなくちゃいけない事があるんだけどさ。」
「なあに?」
サクラなら心配無いとおもうけど、いちお言っておくね。
「この『成人の儀式』の課題はボクとサクラさんの2人で協力して闘うんだけど、たぶん最後のアタックはボクがしなくちゃいけないって思うんだ。」
そのひと言で、サクラは何かピン!と来た様です。
さすがサクラ、ボクの言葉の意図にすぐ気付いたみたいですね。
「じゃあワタシが気を付けるべき役割は、攻撃に手加減を加えなくちゃいけない事……
それと、手加減出来ない全体攻撃はNGって所ね!」
サクラさん、スゴいです……
聡明過ぎます、闘いの経験値がハンパ無いですよ……
「ワタシの『胸キュン♡流格闘術』は “ 活人拳 ” だから、絶対にモンスターを昇天させたりしないわ!」
確か昨日も胸を張って言ってましたもんね、ソレ……
言わば、サクラ自身の矜持です。
シェリルは、サクラのスゴさに驚きで目を丸くしています。
しかし、サクラはそれをワタシに見とれてポ……ッとしてるんだ、と受け止めてしまい頬をピンク色に染めてモジモジしています。
ありゃ……これはダダ甘♡に加えて、シェリルのイイ所しか見えていない、完全に恋人を見る目ですね。
シェリルは、サクラの頭を優しく撫でイイコイイコしながら聞きました。
「サクラさん、モンスターの位置を把握したりする事は出来るんですか?」
「ゴメンなさい、シェリルくん……
ワタシ、そんなにおばあちゃんほど気を上手に操る事が出来ないのよ……」
ちなみに、気を上手に操る事が出来る様になればそういう事も出来る様になるそうです。
サクラのおばあちゃんって、そういう事が出来る人みたいですね。
全く不可能では無いみたいなので、安心しました。
「サクラさん、ボクと一緒に強くなって行こうね!」
サクラは目をウルッとさせて、シェリルの肩に頭を預けて優しく決意表明しました。
「……はいっ!
シェリルくんと一緒だったら、何処までだって!」
女の子にそんな事を言わせるボクって……幸せ者だなぁ……♡
「たぶん、もうその “ 毒牙 ” ってヤツにかかっちゃってる女の子はいるかもね。
だって、今日からその子と冒険するんだからっ!」
フィリルの口が、んまーっとあんぐりしている間にシェリルはせっせと行く身支度を調えました。
「じゃ行って来るね、バイバイ。」
と言ってフリフリと笑顔で手を振りワープホールに飛び込む息子に、母は手を振って送り出す事しか出来ませんでした。
結局、フィリルは『クリーチャー』の事を伝える事が出来なかったんです。
一方、ワープホールを抜けてシェリルは白川郷へと来ました。
「シェリルくん、やっと来たぁ!
ずっと待っていたのよ……」
ワープホールの傍で、満面の笑みで出迎えてくれたのはサクラです。
「ワタシも、シェリルくんの旅のお手伝いをしたいの……
おばあちゃんにも会って欲しいしねっ!」
どうやら、サクラは “ おばあちゃんっ子 ” の様です。
「シェリルくんは、どうして日本に来たの?」
シェリルは、グレイシア家に伝わる『成人の儀式』の事、そしてその為にこなさなければならない課題をサクラに説明しました。
え~と、これからこなすふたつ目の課題の内容は……
ワープホールで跳んだ先の異世界で、瀕死になると麻痺状態になるモンスター達を無双する事!
課題時間はボクの『インフィニティ』が発現するまでずっと、だっけ。
サクラには包み隠さず、全部……
これから人生の旅を共にするサクラには、隠し事したくないんだよね!
そう言えば母さん、麻痺したモンスターは私の『インフィニティ』で全てこちらの世界に取り込むから、安心して無双しなさいって言ってたっけ……
「サクラさん、ひとつ注意しなくちゃいけない事があるんだけどさ。」
「なあに?」
サクラなら心配無いとおもうけど、いちお言っておくね。
「この『成人の儀式』の課題はボクとサクラさんの2人で協力して闘うんだけど、たぶん最後のアタックはボクがしなくちゃいけないって思うんだ。」
そのひと言で、サクラは何かピン!と来た様です。
さすがサクラ、ボクの言葉の意図にすぐ気付いたみたいですね。
「じゃあワタシが気を付けるべき役割は、攻撃に手加減を加えなくちゃいけない事……
それと、手加減出来ない全体攻撃はNGって所ね!」
サクラさん、スゴいです……
聡明過ぎます、闘いの経験値がハンパ無いですよ……
「ワタシの『胸キュン♡流格闘術』は “ 活人拳 ” だから、絶対にモンスターを昇天させたりしないわ!」
確か昨日も胸を張って言ってましたもんね、ソレ……
言わば、サクラ自身の矜持です。
シェリルは、サクラのスゴさに驚きで目を丸くしています。
しかし、サクラはそれをワタシに見とれてポ……ッとしてるんだ、と受け止めてしまい頬をピンク色に染めてモジモジしています。
ありゃ……これはダダ甘♡に加えて、シェリルのイイ所しか見えていない、完全に恋人を見る目ですね。
シェリルは、サクラの頭を優しく撫でイイコイイコしながら聞きました。
「サクラさん、モンスターの位置を把握したりする事は出来るんですか?」
「ゴメンなさい、シェリルくん……
ワタシ、そんなにおばあちゃんほど気を上手に操る事が出来ないのよ……」
ちなみに、気を上手に操る事が出来る様になればそういう事も出来る様になるそうです。
サクラのおばあちゃんって、そういう事が出来る人みたいですね。
全く不可能では無いみたいなので、安心しました。
「サクラさん、ボクと一緒に強くなって行こうね!」
サクラは目をウルッとさせて、シェリルの肩に頭を預けて優しく決意表明しました。
「……はいっ!
シェリルくんと一緒だったら、何処までだって!」
女の子にそんな事を言わせるボクって……幸せ者だなぁ……♡
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