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四人一緒にお風呂は荷が重い ※
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※三話初夜のエピソードが続きますが、複数での行為があります。初夜に誰か一人を選ぶことができませんでした。苦手な方は自衛お願いします。すみません。
***
帰ってきた俺がとりあえずしたことは、楽な服に着替えること。それから腹ごしらえだ。
三人もそれぞれに着替えて、サンルームでくつろいでいた。
セバスチャンがご飯を運んできてくれて、それを四人で食べる。
「なんか、俺こういうの好きかも」
俺の言葉に三人がこちらに注目する。
「こうしてさ、皆で食卓を囲んでさ、夜ご飯食べたりするのって家族っで感じで好きだ」
「普段は時間が合う時しか共に食事できないからな」
ロイスの言葉に頷く。そうなんだよな、ロイスは夜遅くにご飯をさっと食べて寝ることが多いし、レオンハルトも俺がご飯食べてる間に訓練や任務に向かうことが多いから、実はこの屋敷では一人でご飯を食べることの方が多い。広い食卓でさ、テーブルも見たことないくらい長くていかにも貴族の食事風景って感じなんだけど、そこにぽつんと俺だけ座ってご飯食べるのってすごく寂しかったりする。
「……リトに寂しい思いをさせてしまい申し訳ございません。これからはできるだけ一緒に食べます」
レオンハルトが神妙に頷くから「無理するなよ」と返す。寂しいけど、皆それぞれにすごく忙しい人達だってわかってる。本当に、無理してほしいわけじゃないんだ。
「俺さ、向こうの世界ではばあちゃんと二人でご飯食べてたし、ばあちゃんが死んでからはずっと一人だったし、こうして賑やかに揃って食事するの憧れてただけなんだ」
俺の言葉に「ふむ…」と何事かを考えはじめたオーランド。
「じゃあ、これからは出来るだけ夜は皆で食べるってのはどう?」
これにはロイスとレオンハルトも頷いている。
「え、それは俺としてはすごく嬉しいけど…」
「そうしよう。私達はあまりその…家族の在り方には疎いから。それぞれ一人で過ごすことに慣れすぎて見落としていた。リトすまない」
ロイスまでしゅんとしてしまって、慌ててフォローする。
「いや、十分よくしてもらってるから!」
でも、うん、一緒に食べてくれるならやっぱり嬉しい。
「そういえばオーランド、住む場所は決まった?」
そうなのだ。俺たちはもう家族になったのだから四人で一緒に住みたいと俺がお願いしたんだ。
この公爵邸で暮らすのもいいけど、こんなに立派な屋敷じゃなくてもっと小さくて可愛い感じの俺たちだけで過ごす家とかあったらなぁってぽつりと呟いた言葉をオーランドが耳ざとく拾って「じゃあ私達だけの屋敷を建てよう」と言い出したのだ。
本来ならハーレムの主が建てるものなんだけど、俺にはまだ収入がないから三人が家を建ててくれることになった。みんな気にするなって言ってくれるけど、いつかちゃんと恩返しがしたい。
「ああ、公爵領の端に避暑地で有名な場所があってね、その辺りにしようかと話し合ってる」
オーランドが教えてくれた情報によると、西の森の湖よりもっと大きな湖があって、観光地としても有名だから近くの街なんかは賑わっているけど、住宅街は静かで治安もいいそうだ。
「へえ、いい場所そう!」
「私が連れて行きたかった街だ。きっとリトも気にいる」
ロイスの言葉に頷きながら気分はもうその場所へと飛んで行った。楽しみだなぁ。
「ふふっ、嬉しい…ありがとう。早くみんなで暮らしたいなぁ。そうしたらずっと一緒にいられるな」
「「「…………。」」」
思わず満面の笑みになってしまって三人を見渡すと、何故かみんなこちらを凝視してきた。
あれ、何で?さっきまで普通にご飯食べてたのに。
「リト、もう食べ終わったね?」
「え、うん……?」
食べ終わって食後の紅茶を飲んでいたけど、カップをさっと取り上げられて「そろそろ、行こうか」と促される。
行こうか、とオーランドが立ち上がると、ロイスとレオンハルトも訳知り顔で先を歩く。ふわりと抱き上げられて視線が高くなった。
「わわっ!何?どうしたの急に?」
「急じゃないよ。私達は帰ってきた時からずっと我慢してたのに、リトが可愛いこと言いながら、あんな笑顔……」
オーランドが困ったように顔を赤らめてこちらを見つめる。
それから風呂場に連れて行かれて、さっさと服も脱がされた。俺も期待してなかったわけじゃない。好きな人とするのはずっと望んでたことでもあるわけだけど、いざ三人に囲まれてしまうと体が緊張で硬直した。そんな俺の様子に眉を下げてオーランドが言い淀む。
「リト、無理強いはしないよ。誰か一人とでもいいんだよ」
「いや、嫌なわけじゃないんだ。ただ、こんな状況に慣れないだけ」
オーランドが俺の手を取って心臓あたりに持っていく。
「私も初めてだよ。ほら、実はこんなに心臓がどきどきしている。格好悪いね」
オーランドの心臓は、もしかしたら俺以上かもしれないってくらいどくどくと動いていて、あぁそっかって思った。いつもリードしてもらってばかりだから忘れてたけど、オーランド達にとっても俺が初恋で、こういう触れ合いも初めてなんだよな。そう思うと嬉しくて少し肩の力が抜ける。
「うん、オーランドもどきどきしてる」
ふふ、と笑いをこぼすと、オーランドも同じように笑い返してくれる。
「リト、こちらへ」
レオンハルトに背後から抱えられるようにして座らされる。
「私もずっと緊張しています。朝から頭がふわふわしていて、夢の中にいるようで…これがちゃんと現実だと実感したいんです。触れてもいいですか?」
泣きそうな顔でそんな風に懇願されたら、断るなんてできない。
「うん、いいよ」
「ありがとうございます」
レオンハルトが俺の性感帯を探るように、耳の裏やうなじや背中に舌を這わせていく。普段触れられることのないそこは敏感でぞわぞわする。
「んんっ」
オーランドがキスをしながら温かいお湯をかけてくれた。ロイスと一緒に泡だらけの両手で優しく全身を洗われていく。六本の手が縦横無尽に体を滑っていき、どこをどう触られているのかわからないけど感じてしまう。うう、恥ずかしい……。
「今日はここも念入りに準備しようね」
オーランドの指が後ろの窄まりを撫でる。もうそこの気持ち良さを知っている俺はふるりと体を震わせて少し足を開いた。
「可愛いなぁ、もう」
たまらないというかのように微笑まれて、泡のついた指がつぷりと侵入してくる。その隙間を縫うようにロイスの手に前を上下に刺激されて、レオンハルトは俺のうなじや耳を愛撫しながら乳首をくりくりといじってくる。
息が止まるほどの快感があちこちから押し寄せてきた。待って、これやばいかもしれない。何だこれ…どうしようもなく気持ちが良い。
「あっ、あんんっ、まっ、待って!待って!」
首を必死で振って止めるけど「大丈夫だよ」とオーランドに優しく宥められて、「リト、こっちに集中して」とロイスには前をやわやわと擦られて、あげくにレオンハルトには首の後ろを持って横を向かされて深いキスをされる。
「ここだね…これ気持ちいい?」
「んやぁぁっ…!」
オーランドは普段の優秀さを遺憾なく発揮して、すぐに俺の前立腺を発見してしまった。そこをやわやわと指で刺激されると、出したくないのに変な声が出てしまう。
「可愛すぎ」
オーランドが見つけたばかりのしこりを長い指を何度も往復させて刺激してくる。何かこれ、ピストンされてるみたいで視覚的にもすごくいやらしいからどきどきする。
いつの間にかオーランドとロイスの指が入れ替わっていて、ロイスのごつごつとした指がまたすごく気持ち良い場所を探り当てた。
「んんんっ!んんっ…んっ、んんーっ!」
レオンハルトに舌を絡められて声が出せない。ロイスの指がこりこりとその場所を刺激する。
「ふふ、リトの前立腺ぷっくりしててわかりやすいよね?」
「ああ、わかりやすいな。ひくひくしている…リト感じているのか?」
オーランドとロイスが何やら恥ずかしい会話をしているけど、こっちはそれどろじゃない。
「ぷはっ、はぁっ、うぅ…こんなの耐えられないよぉ」
「……先日よりもここが柔らかいような気がする。ほら、もう指が三本も入った」
ロイスに言われてそこを見ると、ロイスの指がずっぷりと俺の尻の穴に入ってるのがばっちり見えてしまった。
「リト、苦しくはないか?」
「んんっ、ふぅっ…えっ?この前より苦しくはっ、っっ、ないけどっ」
「この前はハーブ入りのオイルを使っても固く小さくて心配だったのだが…」
「っ、んっ、緩くなっちゃったの?」
それはイヤだ。
「いや、中はすごく蠢いていて…きゅうきゅうと私の指を美味しそうに食べている」
ロイスの口から恥ずかしい感想が飛び出して、何かそのギャップに一気に下半身がずくりと疼いてしまった。
「あうっ、もうっ…むりっ…っっ…──!」
初心者の俺は三点同時に責められたら堪えられない。あっという間に達してしまった。
「もうっ!ロイスが変なこと言うからだぁ」
「すまない。だが可愛かった」
ロイスに優しく深いキスをされて、一生懸命舌を絡めているとオーランドが俺の体を綺麗に洗い流してくれて頭を撫でられた。
もう終わりかと思ったのに、次はオーランドに抱えられて、しかもがばりと両足を開かされる。今更かもしれないけど、でもこんな格好恥ずかしい!
「やぁっ…なにっ?」
「リト、私にもリトのここを可愛がらせてください」
レオンハルトが前に回って跪く。そうすると俺のちんちんも尻の穴さえもレオンハルトの目の前に晒されることになる。
「こ、こんな格好イヤだよっ」
「……リトはこんな所まで綺麗なんですね」
レオンハルトにうっとりと見つめられて居た堪れない。身動きして逃げようとするけど、どうやってるのかオーランドが痛くないのにがっちりと俺の体を固定してしまった。力づくって訳でもないのにすごいなぁってどうでもいいことに感心して現実逃避してしまった。
レオンハルトが乳首にちゅうっと吸い付いてくる。それと同時にロイスも反対側の乳首を舐めてきて、それがすごい背徳的な光景で頭がくらくらしてきた。
「リト、こっち向いて」
オーランドに呼ばれてそちらを向くと欲情しきったオーランドの青い瞳と視線が絡む。俺も同じような顔になってることを自覚して目を伏せるけど、それを許さないとばかりに下唇を噛まれてそこに吸い付かれる。
「ふぅっん、ふっ、んんっ⁉︎」
もうこうなったら身を委ねてしまおうと思った矢先、あろうことか俺の尻の穴に何やら温かい感触が……ま、まさかと慌てて顔を戻すと、レオンハルトが俺の窄まりに舌を這わせているところだった。
「だ、だめーっ!」
そんなところ舐めちゃダメなところだろっ。慌てて抵抗するようにレオンハルトの頭を押しやるけど、びくともしない。
「こーら、リト、大人しくして」
オーランドに両手を押さえ込まれて、いよいよピンチだ。今まで感じたことのない類いの感触が尻の方からする。
「そ、そんなとこ舐めないでっ、汚いからっ」
「汚くありません。リトに汚いところなんてありません」
レオンハルトがそこで喋るから息が当たってくすぐったい。その時、すうっと匂いを嗅がれた。ぎゃあー!レオンハルトの変態!何してるんだよ!
最初は周りをくるくると舐めていた舌がつぷりと中に入ってくる。どうしても慣れない感覚に身が竦む。身が竦むだけじゃなくそこからじわりと快感を拾ってしまうのが怖くて仕方なかった。
「やぁっ、汚いよぉっ」
涙を溜めてオーランドに助けを求めるように身を寄せる。
「さっきたくさん洗ったでしょ?大丈夫だよ、汚くないよ」
オーランドが頬に優しくキスを落としながら「ほら気持ちいいね」とその言葉を刷り込むように囁きかけてくる。
「気持ちいい、気持ちいい、ほらリトも言ってみて」
「うっ、ふぅっ、んっ、あっ、気持ちっ、いいっ?」
「そうだよ上手。気持ちいいね」
「うっ、んっ、気持ちいいっ」
オーランドの言葉を素直に繰り返す。耳に流されてくるオーランドの低く掠れた声が体の内側から変な感覚を運んでくる。レオンハルトがそれに気づいたかのように激しく舌を動かしはじめた。お尻の中を舐められて気持ちいいなんて、俺変になっちゃったのかな。
「はうっ、ふっふっ、うんんっ、気持ちいいっ、あっ…あっ!」
上手上手と褒められて、何だかテストで百点満点をもらったみたいな気分になる。大きな花丸を書いてもらえた時の、あのじわりと嬉しい気持ち。
ロイスが乳首を吸うのと同時に俺のちんちんをぎゅっと握った。
「あっ!」
ロイスの指が輪を作り先端を中心に上下に扱きはじめる。
こっちはこっちで、直接的な刺激だ。俺が先端をいじめられるのに弱いことをすでに知ってるロイスが、的確にそこを責めてくるから堪らない。どこもかしこも気持ちが良いんだ。
「あんんっ、やっ、やぁっ、はぁっ、あ、もうイクっ…!」
もう限界だと体が訴えるように下半身に熱が集まっていき、がくがくと痙攣しながらイってしまう。
くったりとなった俺の腹のあたりをオーランドの手がすりすりと撫でて、その刺激すらももう耐え難く震えてしまう。体が敏感になりすぎてる。
「あまりイキすぎると後が辛くなるから、ここまでね」
三人が目配せし合って頷いた。そのままレオンハルトに抱っこされて湯船に浸る。ロイスの部屋に付いてるお風呂は広い作りだけど、四人一緒に入るにはさすがに狭い。
オーランドがさっと自分の体を清めて先にお風呂を出た。ロイスとレオンハルトに挟まれる形で湯船に浸かっていると、うとうとと眠くなってきてしまう。
「リト」
ロイスに深くキスをされて、舌を絡めていると安心するやらどきどきするやらで溶けちゃいそうになった。
ゆっくり肩にお湯をかけてもらって、ほぅとため息が漏れる。
「そろそろ出ましょうか」
「うん、俺このままじゃふやけちゃう」
「ふやけたリトも可愛いです」
初めての四人でのお風呂は何だかすごかった。だけどちょっと……いや、かなりエロすぎて俺には荷が重かったな。
新しい屋敷には大きな風呂場がいるな、と話し合っているロイスとレオンハルトの話をぼぅと聞きながら、また一緒に入る気か⁉︎と戦々恐々とした。四人一緒に入るのはこれを最後にして欲しいと切に願う。こんなの俺の体力と精神力が持たないよ?
***
帰ってきた俺がとりあえずしたことは、楽な服に着替えること。それから腹ごしらえだ。
三人もそれぞれに着替えて、サンルームでくつろいでいた。
セバスチャンがご飯を運んできてくれて、それを四人で食べる。
「なんか、俺こういうの好きかも」
俺の言葉に三人がこちらに注目する。
「こうしてさ、皆で食卓を囲んでさ、夜ご飯食べたりするのって家族っで感じで好きだ」
「普段は時間が合う時しか共に食事できないからな」
ロイスの言葉に頷く。そうなんだよな、ロイスは夜遅くにご飯をさっと食べて寝ることが多いし、レオンハルトも俺がご飯食べてる間に訓練や任務に向かうことが多いから、実はこの屋敷では一人でご飯を食べることの方が多い。広い食卓でさ、テーブルも見たことないくらい長くていかにも貴族の食事風景って感じなんだけど、そこにぽつんと俺だけ座ってご飯食べるのってすごく寂しかったりする。
「……リトに寂しい思いをさせてしまい申し訳ございません。これからはできるだけ一緒に食べます」
レオンハルトが神妙に頷くから「無理するなよ」と返す。寂しいけど、皆それぞれにすごく忙しい人達だってわかってる。本当に、無理してほしいわけじゃないんだ。
「俺さ、向こうの世界ではばあちゃんと二人でご飯食べてたし、ばあちゃんが死んでからはずっと一人だったし、こうして賑やかに揃って食事するの憧れてただけなんだ」
俺の言葉に「ふむ…」と何事かを考えはじめたオーランド。
「じゃあ、これからは出来るだけ夜は皆で食べるってのはどう?」
これにはロイスとレオンハルトも頷いている。
「え、それは俺としてはすごく嬉しいけど…」
「そうしよう。私達はあまりその…家族の在り方には疎いから。それぞれ一人で過ごすことに慣れすぎて見落としていた。リトすまない」
ロイスまでしゅんとしてしまって、慌ててフォローする。
「いや、十分よくしてもらってるから!」
でも、うん、一緒に食べてくれるならやっぱり嬉しい。
「そういえばオーランド、住む場所は決まった?」
そうなのだ。俺たちはもう家族になったのだから四人で一緒に住みたいと俺がお願いしたんだ。
この公爵邸で暮らすのもいいけど、こんなに立派な屋敷じゃなくてもっと小さくて可愛い感じの俺たちだけで過ごす家とかあったらなぁってぽつりと呟いた言葉をオーランドが耳ざとく拾って「じゃあ私達だけの屋敷を建てよう」と言い出したのだ。
本来ならハーレムの主が建てるものなんだけど、俺にはまだ収入がないから三人が家を建ててくれることになった。みんな気にするなって言ってくれるけど、いつかちゃんと恩返しがしたい。
「ああ、公爵領の端に避暑地で有名な場所があってね、その辺りにしようかと話し合ってる」
オーランドが教えてくれた情報によると、西の森の湖よりもっと大きな湖があって、観光地としても有名だから近くの街なんかは賑わっているけど、住宅街は静かで治安もいいそうだ。
「へえ、いい場所そう!」
「私が連れて行きたかった街だ。きっとリトも気にいる」
ロイスの言葉に頷きながら気分はもうその場所へと飛んで行った。楽しみだなぁ。
「ふふっ、嬉しい…ありがとう。早くみんなで暮らしたいなぁ。そうしたらずっと一緒にいられるな」
「「「…………。」」」
思わず満面の笑みになってしまって三人を見渡すと、何故かみんなこちらを凝視してきた。
あれ、何で?さっきまで普通にご飯食べてたのに。
「リト、もう食べ終わったね?」
「え、うん……?」
食べ終わって食後の紅茶を飲んでいたけど、カップをさっと取り上げられて「そろそろ、行こうか」と促される。
行こうか、とオーランドが立ち上がると、ロイスとレオンハルトも訳知り顔で先を歩く。ふわりと抱き上げられて視線が高くなった。
「わわっ!何?どうしたの急に?」
「急じゃないよ。私達は帰ってきた時からずっと我慢してたのに、リトが可愛いこと言いながら、あんな笑顔……」
オーランドが困ったように顔を赤らめてこちらを見つめる。
それから風呂場に連れて行かれて、さっさと服も脱がされた。俺も期待してなかったわけじゃない。好きな人とするのはずっと望んでたことでもあるわけだけど、いざ三人に囲まれてしまうと体が緊張で硬直した。そんな俺の様子に眉を下げてオーランドが言い淀む。
「リト、無理強いはしないよ。誰か一人とでもいいんだよ」
「いや、嫌なわけじゃないんだ。ただ、こんな状況に慣れないだけ」
オーランドが俺の手を取って心臓あたりに持っていく。
「私も初めてだよ。ほら、実はこんなに心臓がどきどきしている。格好悪いね」
オーランドの心臓は、もしかしたら俺以上かもしれないってくらいどくどくと動いていて、あぁそっかって思った。いつもリードしてもらってばかりだから忘れてたけど、オーランド達にとっても俺が初恋で、こういう触れ合いも初めてなんだよな。そう思うと嬉しくて少し肩の力が抜ける。
「うん、オーランドもどきどきしてる」
ふふ、と笑いをこぼすと、オーランドも同じように笑い返してくれる。
「リト、こちらへ」
レオンハルトに背後から抱えられるようにして座らされる。
「私もずっと緊張しています。朝から頭がふわふわしていて、夢の中にいるようで…これがちゃんと現実だと実感したいんです。触れてもいいですか?」
泣きそうな顔でそんな風に懇願されたら、断るなんてできない。
「うん、いいよ」
「ありがとうございます」
レオンハルトが俺の性感帯を探るように、耳の裏やうなじや背中に舌を這わせていく。普段触れられることのないそこは敏感でぞわぞわする。
「んんっ」
オーランドがキスをしながら温かいお湯をかけてくれた。ロイスと一緒に泡だらけの両手で優しく全身を洗われていく。六本の手が縦横無尽に体を滑っていき、どこをどう触られているのかわからないけど感じてしまう。うう、恥ずかしい……。
「今日はここも念入りに準備しようね」
オーランドの指が後ろの窄まりを撫でる。もうそこの気持ち良さを知っている俺はふるりと体を震わせて少し足を開いた。
「可愛いなぁ、もう」
たまらないというかのように微笑まれて、泡のついた指がつぷりと侵入してくる。その隙間を縫うようにロイスの手に前を上下に刺激されて、レオンハルトは俺のうなじや耳を愛撫しながら乳首をくりくりといじってくる。
息が止まるほどの快感があちこちから押し寄せてきた。待って、これやばいかもしれない。何だこれ…どうしようもなく気持ちが良い。
「あっ、あんんっ、まっ、待って!待って!」
首を必死で振って止めるけど「大丈夫だよ」とオーランドに優しく宥められて、「リト、こっちに集中して」とロイスには前をやわやわと擦られて、あげくにレオンハルトには首の後ろを持って横を向かされて深いキスをされる。
「ここだね…これ気持ちいい?」
「んやぁぁっ…!」
オーランドは普段の優秀さを遺憾なく発揮して、すぐに俺の前立腺を発見してしまった。そこをやわやわと指で刺激されると、出したくないのに変な声が出てしまう。
「可愛すぎ」
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いつの間にかオーランドとロイスの指が入れ替わっていて、ロイスのごつごつとした指がまたすごく気持ち良い場所を探り当てた。
「んんんっ!んんっ…んっ、んんーっ!」
レオンハルトに舌を絡められて声が出せない。ロイスの指がこりこりとその場所を刺激する。
「ふふ、リトの前立腺ぷっくりしててわかりやすいよね?」
「ああ、わかりやすいな。ひくひくしている…リト感じているのか?」
オーランドとロイスが何やら恥ずかしい会話をしているけど、こっちはそれどろじゃない。
「ぷはっ、はぁっ、うぅ…こんなの耐えられないよぉ」
「……先日よりもここが柔らかいような気がする。ほら、もう指が三本も入った」
ロイスに言われてそこを見ると、ロイスの指がずっぷりと俺の尻の穴に入ってるのがばっちり見えてしまった。
「リト、苦しくはないか?」
「んんっ、ふぅっ…えっ?この前より苦しくはっ、っっ、ないけどっ」
「この前はハーブ入りのオイルを使っても固く小さくて心配だったのだが…」
「っ、んっ、緩くなっちゃったの?」
それはイヤだ。
「いや、中はすごく蠢いていて…きゅうきゅうと私の指を美味しそうに食べている」
ロイスの口から恥ずかしい感想が飛び出して、何かそのギャップに一気に下半身がずくりと疼いてしまった。
「あうっ、もうっ…むりっ…っっ…──!」
初心者の俺は三点同時に責められたら堪えられない。あっという間に達してしまった。
「もうっ!ロイスが変なこと言うからだぁ」
「すまない。だが可愛かった」
ロイスに優しく深いキスをされて、一生懸命舌を絡めているとオーランドが俺の体を綺麗に洗い流してくれて頭を撫でられた。
もう終わりかと思ったのに、次はオーランドに抱えられて、しかもがばりと両足を開かされる。今更かもしれないけど、でもこんな格好恥ずかしい!
「やぁっ…なにっ?」
「リト、私にもリトのここを可愛がらせてください」
レオンハルトが前に回って跪く。そうすると俺のちんちんも尻の穴さえもレオンハルトの目の前に晒されることになる。
「こ、こんな格好イヤだよっ」
「……リトはこんな所まで綺麗なんですね」
レオンハルトにうっとりと見つめられて居た堪れない。身動きして逃げようとするけど、どうやってるのかオーランドが痛くないのにがっちりと俺の体を固定してしまった。力づくって訳でもないのにすごいなぁってどうでもいいことに感心して現実逃避してしまった。
レオンハルトが乳首にちゅうっと吸い付いてくる。それと同時にロイスも反対側の乳首を舐めてきて、それがすごい背徳的な光景で頭がくらくらしてきた。
「リト、こっち向いて」
オーランドに呼ばれてそちらを向くと欲情しきったオーランドの青い瞳と視線が絡む。俺も同じような顔になってることを自覚して目を伏せるけど、それを許さないとばかりに下唇を噛まれてそこに吸い付かれる。
「ふぅっん、ふっ、んんっ⁉︎」
もうこうなったら身を委ねてしまおうと思った矢先、あろうことか俺の尻の穴に何やら温かい感触が……ま、まさかと慌てて顔を戻すと、レオンハルトが俺の窄まりに舌を這わせているところだった。
「だ、だめーっ!」
そんなところ舐めちゃダメなところだろっ。慌てて抵抗するようにレオンハルトの頭を押しやるけど、びくともしない。
「こーら、リト、大人しくして」
オーランドに両手を押さえ込まれて、いよいよピンチだ。今まで感じたことのない類いの感触が尻の方からする。
「そ、そんなとこ舐めないでっ、汚いからっ」
「汚くありません。リトに汚いところなんてありません」
レオンハルトがそこで喋るから息が当たってくすぐったい。その時、すうっと匂いを嗅がれた。ぎゃあー!レオンハルトの変態!何してるんだよ!
最初は周りをくるくると舐めていた舌がつぷりと中に入ってくる。どうしても慣れない感覚に身が竦む。身が竦むだけじゃなくそこからじわりと快感を拾ってしまうのが怖くて仕方なかった。
「やぁっ、汚いよぉっ」
涙を溜めてオーランドに助けを求めるように身を寄せる。
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「気持ちいい、気持ちいい、ほらリトも言ってみて」
「うっ、ふぅっ、んっ、あっ、気持ちっ、いいっ?」
「そうだよ上手。気持ちいいね」
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「はうっ、ふっふっ、うんんっ、気持ちいいっ、あっ…あっ!」
上手上手と褒められて、何だかテストで百点満点をもらったみたいな気分になる。大きな花丸を書いてもらえた時の、あのじわりと嬉しい気持ち。
ロイスが乳首を吸うのと同時に俺のちんちんをぎゅっと握った。
「あっ!」
ロイスの指が輪を作り先端を中心に上下に扱きはじめる。
こっちはこっちで、直接的な刺激だ。俺が先端をいじめられるのに弱いことをすでに知ってるロイスが、的確にそこを責めてくるから堪らない。どこもかしこも気持ちが良いんだ。
「あんんっ、やっ、やぁっ、はぁっ、あ、もうイクっ…!」
もう限界だと体が訴えるように下半身に熱が集まっていき、がくがくと痙攣しながらイってしまう。
くったりとなった俺の腹のあたりをオーランドの手がすりすりと撫でて、その刺激すらももう耐え難く震えてしまう。体が敏感になりすぎてる。
「あまりイキすぎると後が辛くなるから、ここまでね」
三人が目配せし合って頷いた。そのままレオンハルトに抱っこされて湯船に浸る。ロイスの部屋に付いてるお風呂は広い作りだけど、四人一緒に入るにはさすがに狭い。
オーランドがさっと自分の体を清めて先にお風呂を出た。ロイスとレオンハルトに挟まれる形で湯船に浸かっていると、うとうとと眠くなってきてしまう。
「リト」
ロイスに深くキスをされて、舌を絡めていると安心するやらどきどきするやらで溶けちゃいそうになった。
ゆっくり肩にお湯をかけてもらって、ほぅとため息が漏れる。
「そろそろ出ましょうか」
「うん、俺このままじゃふやけちゃう」
「ふやけたリトも可愛いです」
初めての四人でのお風呂は何だかすごかった。だけどちょっと……いや、かなりエロすぎて俺には荷が重かったな。
新しい屋敷には大きな風呂場がいるな、と話し合っているロイスとレオンハルトの話をぼぅと聞きながら、また一緒に入る気か⁉︎と戦々恐々とした。四人一緒に入るのはこれを最後にして欲しいと切に願う。こんなの俺の体力と精神力が持たないよ?
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魔族の基準で「最高に美しい容姿」と、ホストやヒモ生活で培った「愛され上手」な才能を生かして上手く立ち回り、魔王にめちゃくちゃ気に入られ、かわいがられ、楽しいペット生活をおくるものの……だんだんただのペットでは満足できなくなってしまう。
飼い主とペットから始まって、より親密な関係を目指していく、「尊敬されているけど孤独な魔王」と「寂しがり屋の愛され体質ペット」がお互いの孤独を埋めるハートフル溺愛ストーリーです。
※第11回BL小説大賞、「ファンタジーBL賞」受賞しました!ありがとうございます!!
※性描写は予告なく何度か入ります。
※本編一区切りつきました。後日談を不定期更新中です。
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