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心配かけないようにしよう、そうしよう
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俺、今絶賛怒られ中です。
「二度と!二度と!一人で危険な場所に行かないでくださいませ」
「はい、すみません」
「知らない獣に近づくのもいけません」
「はい、申し訳ないです」
子供に言い含めるように怒られてる俺は二十五歳。不甲斐無し!
セバスチャンが怒るとめちゃくちゃ怖いんだな。もう絶対に怒らせないようにしよう。
「いいですか、リト様はもうお一人の体ではないのですよ」
「え?は、はい」
なんかそれだと妊娠してるみたいな言い方になるな。よく考えたら、この世界で妊娠ってどうするんだ?あ……これ考えちゃいけないやつだ。開けちゃいけない扉もあるって、どこかの誰かが言ってたような言ってないような。とにかく今は思考を閉じる。
「それでなくとも、血だらけのリト様を見た時わたくしはもう……もう……」
よよよ攻撃が来たぞ。俺はこれにめっぽう弱いんだ。
「セバスチャン、ごめんね。本当に反省してる。言い訳になっちゃうけど、あの時の俺はどうかしてたんだ」
「言い訳にございますね」
うっ……いつものふんわり優しいセバスチャンじゃない。それだけ心配かけたんだよな。
「昔飼ってた犬のこと思い出しちゃって……俺生き物が死ぬところを見るのがすごく苦手というか。いや、綺麗事だってわかってるんだけど、助けたいって思っちゃって」
自分でも何を言ってるのかわからない。支離滅裂になっていく言い分にどんどん声も小さくなった。
はあ、とセバスチャンがため息をつきながら、擦りむいた両手の手当てをしてくれる。
「わたくしも婚約式の話に少々浮き足立ってしまい、屋敷の管理を疎かにしてしまいました。リト様を責める資格などございません」
あ、そうなの?って顔を上げかけた俺を制するように「しかし!」と言葉が重なる。
「リト様に何かあれば、この国は吹き飛びますよ。リト様は知らないかもしれませんが、ロイス様はああ見えてとてもお強いのです。それにレオンハルト様は手がつけられないくらい暴れるでしょうし、第二王子殿下は……考えただけでも恐ろしい」
ぶるりとセバスチャンが震える。え、なに、セバスチャンにそこまで怖がられる三人って何者?魔王?
「はい。反省してます」
あの時は必死だったから気づかなかったけど、両手は結構な傷になってしまっていた。包帯をぐるぐるに巻かれて大袈裟だなって思ったんだけど、それを見たロイスとレオンハルトが大騒ぎで大変なことになった。
「やっぱりリトの側を離れるべきではありませんでした」
レオンハルトは鬼気迫る勢いで俺を抱き上げると、今の今まで一度も降ろしてくれない。何をするにも先に先にとレオンハルトが動いちゃうから、俺は一歩も歩けず動けずお人形のように座ってるだけ。
ロイスはロイスでそんなレオンハルトを止めることもなく、あれもこれもと指示を出して助長してる。
「ロイス、レオンハルト、俺は大丈夫だから」
「大丈夫じゃありません!」
「リトに何かあったらどうする!」
ずっとこんな感じ。こんなに心配されるなんて思ってなかったからすごく申し訳ない気持ちにもなるけど。
「もうセバスチャンが大袈裟なんだよ。傷もたいしたことないんだ。あの赤毛の狼の方がひどい傷で」
「「……赤毛の狼?」」
二人の声が重なる。何か変なこと言ったか?
「リト、森で見たのは赤毛の狼ですか?」
「う、うん。すごく大きな、真っ赤な毛の狼だった。緑色の瞳が綺麗で……そうだ!血溜まりの中からこれが出てきたんだ」
俺はハンカチを開いて、緑色の石を二人に見せる。大小さまざまな宝石みたいに透き通った石は拾い集めると十粒ほどになった。
「……リト、少し席を外すが大人しくしておくように。レオンハルト、リトの世話を頼む」
「はい」
俺の話に顔色を変えた二人は、緑色の石を見て何かを察したように目配せし合った。
ロイスが急いで部屋を出て行く。
「どうしたんだ?」
「……その狼は我々の知ってる狼だと思います」
「え⁉︎じゃあロイスは狼を探しに行ったのか?」
「はい、西の森の奥地に生活の拠点がありますから、団長はそこに向かったのかと」
「お、俺も行きたい!」
「リト……セバスチャンを呼びますよ」
う、それはやめていただきたい。しおしおと大人しくなった俺を見て、レオンハルトが悲しげに顔をふせた。
レオンハルト、と抱き寄せようとした手を制される。
「リトになにかあれば、私は生きてはいけません。リトのいない世界など、もう私には耐えられそうにないんです」
「レオンハルト……」
超ド級の重たい愛だなって思う。そう思うけど、それが嬉しくもあるんだ。俺だって、三人に何かあればって考えただけで目の前が真っ暗になるんだ。
「心配かけてごめんね。俺、もう一人で行動しないから」
「はい。普段、屋敷の敷地内でしたら自由に行動していただいてかまいません。ですが、西の森は野生の獣も生息していますし、広大で警備の目が行き届きません。必ず私か団長と一緒に行ってください」
「うん、わかった。約束する」
ごめんな、とレオンハルトを抱き寄せると、今度は素直に従ってくれた。さらさらな銀色の髪を梳く。レオンハルトの顔をこちらに向けると、今にも泣き出しそうな顔をしている。美しい紫色の瞳をふせてしまうから、その瞼にそっとキスを落とした。
「んっ」
レオンハルトに勢いよく唇を奪われて、ゆっくりと舌を差し込まれる。深いキスは初めてだったからどうしていいかわからなかったけど、その舌に重ねてみると誘導するように絡められた。
「リト、愛しています」
「うん、俺も……愛してる」
抱きしめ合って、もう二度とこんなに心配かけまいと誓う。
ロイスはあの狼を見つけられただろうか?後で聞きに行こうかな。
「リト、血を洗い流さないといけないので、お風呂に入りますよ」
「うん、ありがとう」
いつものようにお風呂の用意をしてくれるレオンハルト。脱衣所に入ると、なぜかレオンハルトがいる。
「レオンハルト、ありがとう……レオンハルト?」
じっと俺を見てたかと思うと、おもむろに服を脱がせにかかってきた。
「わっ⁉︎なに?」
驚いてのけぞったけど、自分の両手を見て顔を青くした。あ、セバスチャンが大袈裟に包帯なんて巻くから両手が使えない。
「い、いや、自分で」
「できませんよね」
「でもっ」
「お世話するだけです」
それとも、と壮絶に色っぽい声が耳元でする。
「他のこと期待してるんですか?」
う、レオンハルトが意地悪だ。まだちょっと怒ってるな、これ。
「わ、わかったから。大人しくするから意地悪なこと言うな」
顔が熱くなって目を逸らすと、ため息が降ってきた。
「意地悪じゃありません。ですがリトには反省していただかないと」
「ごめん」
「まだあの狼のこと気にしてますよね?」
ぎくっとなる。バレてたか。ジト目で見つめられて「もう一人で探しに行かないから」と苦し紛れの言い訳をする。
「また行く気ですか?」
「ロイスが探しに行ってるんだろ?でも見つからなかったら、俺も探しにいきたい。もちろん!レオンハルトと一緒に!」
一緒という言葉を聞いてなんとか溜飲を下げてくれたけど、それでも納得いかないのか無表情になってしまう。
「わかりました。ですがおそらく団長が見つけて手当てしていると思いますし、そうでなくても大丈夫ですよ」
何かを知っているのか、レオンハルトはそれ以上言わなかったけど心配いらないと俺に何度も言い聞かせた。
「うん、わかった。じゃあ、後でロイスのところに様子を聞きに行くのはいい?」
「それはかまいません。森にも、私か団長と一緒ならいつ行ってもいいんですよ。リトの行動を制限したいわけでは……」
「うん、わかってる。心配なだけなんだよな」
「はい、本当は誰にも見つからない場所に閉じこめておきたいくらいですけど、そんなことはしません」
「う、うん」
レオンハルトの目がマジなんだが。俺はセバスチャンの次にレオンハルトにも絶対心配かけないようにしよう、そうしようと誓ったのだった。
「では、リト、お風呂に入りましょうか」
脱がされないように胸の前でクロスにしていた手をどかされる。お風呂のお世話は決定事項のようだ。
俺、ピンチなんですけど。
「二度と!二度と!一人で危険な場所に行かないでくださいませ」
「はい、すみません」
「知らない獣に近づくのもいけません」
「はい、申し訳ないです」
子供に言い含めるように怒られてる俺は二十五歳。不甲斐無し!
セバスチャンが怒るとめちゃくちゃ怖いんだな。もう絶対に怒らせないようにしよう。
「いいですか、リト様はもうお一人の体ではないのですよ」
「え?は、はい」
なんかそれだと妊娠してるみたいな言い方になるな。よく考えたら、この世界で妊娠ってどうするんだ?あ……これ考えちゃいけないやつだ。開けちゃいけない扉もあるって、どこかの誰かが言ってたような言ってないような。とにかく今は思考を閉じる。
「それでなくとも、血だらけのリト様を見た時わたくしはもう……もう……」
よよよ攻撃が来たぞ。俺はこれにめっぽう弱いんだ。
「セバスチャン、ごめんね。本当に反省してる。言い訳になっちゃうけど、あの時の俺はどうかしてたんだ」
「言い訳にございますね」
うっ……いつものふんわり優しいセバスチャンじゃない。それだけ心配かけたんだよな。
「昔飼ってた犬のこと思い出しちゃって……俺生き物が死ぬところを見るのがすごく苦手というか。いや、綺麗事だってわかってるんだけど、助けたいって思っちゃって」
自分でも何を言ってるのかわからない。支離滅裂になっていく言い分にどんどん声も小さくなった。
はあ、とセバスチャンがため息をつきながら、擦りむいた両手の手当てをしてくれる。
「わたくしも婚約式の話に少々浮き足立ってしまい、屋敷の管理を疎かにしてしまいました。リト様を責める資格などございません」
あ、そうなの?って顔を上げかけた俺を制するように「しかし!」と言葉が重なる。
「リト様に何かあれば、この国は吹き飛びますよ。リト様は知らないかもしれませんが、ロイス様はああ見えてとてもお強いのです。それにレオンハルト様は手がつけられないくらい暴れるでしょうし、第二王子殿下は……考えただけでも恐ろしい」
ぶるりとセバスチャンが震える。え、なに、セバスチャンにそこまで怖がられる三人って何者?魔王?
「はい。反省してます」
あの時は必死だったから気づかなかったけど、両手は結構な傷になってしまっていた。包帯をぐるぐるに巻かれて大袈裟だなって思ったんだけど、それを見たロイスとレオンハルトが大騒ぎで大変なことになった。
「やっぱりリトの側を離れるべきではありませんでした」
レオンハルトは鬼気迫る勢いで俺を抱き上げると、今の今まで一度も降ろしてくれない。何をするにも先に先にとレオンハルトが動いちゃうから、俺は一歩も歩けず動けずお人形のように座ってるだけ。
ロイスはロイスでそんなレオンハルトを止めることもなく、あれもこれもと指示を出して助長してる。
「ロイス、レオンハルト、俺は大丈夫だから」
「大丈夫じゃありません!」
「リトに何かあったらどうする!」
ずっとこんな感じ。こんなに心配されるなんて思ってなかったからすごく申し訳ない気持ちにもなるけど。
「もうセバスチャンが大袈裟なんだよ。傷もたいしたことないんだ。あの赤毛の狼の方がひどい傷で」
「「……赤毛の狼?」」
二人の声が重なる。何か変なこと言ったか?
「リト、森で見たのは赤毛の狼ですか?」
「う、うん。すごく大きな、真っ赤な毛の狼だった。緑色の瞳が綺麗で……そうだ!血溜まりの中からこれが出てきたんだ」
俺はハンカチを開いて、緑色の石を二人に見せる。大小さまざまな宝石みたいに透き通った石は拾い集めると十粒ほどになった。
「……リト、少し席を外すが大人しくしておくように。レオンハルト、リトの世話を頼む」
「はい」
俺の話に顔色を変えた二人は、緑色の石を見て何かを察したように目配せし合った。
ロイスが急いで部屋を出て行く。
「どうしたんだ?」
「……その狼は我々の知ってる狼だと思います」
「え⁉︎じゃあロイスは狼を探しに行ったのか?」
「はい、西の森の奥地に生活の拠点がありますから、団長はそこに向かったのかと」
「お、俺も行きたい!」
「リト……セバスチャンを呼びますよ」
う、それはやめていただきたい。しおしおと大人しくなった俺を見て、レオンハルトが悲しげに顔をふせた。
レオンハルト、と抱き寄せようとした手を制される。
「リトになにかあれば、私は生きてはいけません。リトのいない世界など、もう私には耐えられそうにないんです」
「レオンハルト……」
超ド級の重たい愛だなって思う。そう思うけど、それが嬉しくもあるんだ。俺だって、三人に何かあればって考えただけで目の前が真っ暗になるんだ。
「心配かけてごめんね。俺、もう一人で行動しないから」
「はい。普段、屋敷の敷地内でしたら自由に行動していただいてかまいません。ですが、西の森は野生の獣も生息していますし、広大で警備の目が行き届きません。必ず私か団長と一緒に行ってください」
「うん、わかった。約束する」
ごめんな、とレオンハルトを抱き寄せると、今度は素直に従ってくれた。さらさらな銀色の髪を梳く。レオンハルトの顔をこちらに向けると、今にも泣き出しそうな顔をしている。美しい紫色の瞳をふせてしまうから、その瞼にそっとキスを落とした。
「んっ」
レオンハルトに勢いよく唇を奪われて、ゆっくりと舌を差し込まれる。深いキスは初めてだったからどうしていいかわからなかったけど、その舌に重ねてみると誘導するように絡められた。
「リト、愛しています」
「うん、俺も……愛してる」
抱きしめ合って、もう二度とこんなに心配かけまいと誓う。
ロイスはあの狼を見つけられただろうか?後で聞きに行こうかな。
「リト、血を洗い流さないといけないので、お風呂に入りますよ」
「うん、ありがとう」
いつものようにお風呂の用意をしてくれるレオンハルト。脱衣所に入ると、なぜかレオンハルトがいる。
「レオンハルト、ありがとう……レオンハルト?」
じっと俺を見てたかと思うと、おもむろに服を脱がせにかかってきた。
「わっ⁉︎なに?」
驚いてのけぞったけど、自分の両手を見て顔を青くした。あ、セバスチャンが大袈裟に包帯なんて巻くから両手が使えない。
「い、いや、自分で」
「できませんよね」
「でもっ」
「お世話するだけです」
それとも、と壮絶に色っぽい声が耳元でする。
「他のこと期待してるんですか?」
う、レオンハルトが意地悪だ。まだちょっと怒ってるな、これ。
「わ、わかったから。大人しくするから意地悪なこと言うな」
顔が熱くなって目を逸らすと、ため息が降ってきた。
「意地悪じゃありません。ですがリトには反省していただかないと」
「ごめん」
「まだあの狼のこと気にしてますよね?」
ぎくっとなる。バレてたか。ジト目で見つめられて「もう一人で探しに行かないから」と苦し紛れの言い訳をする。
「また行く気ですか?」
「ロイスが探しに行ってるんだろ?でも見つからなかったら、俺も探しにいきたい。もちろん!レオンハルトと一緒に!」
一緒という言葉を聞いてなんとか溜飲を下げてくれたけど、それでも納得いかないのか無表情になってしまう。
「わかりました。ですがおそらく団長が見つけて手当てしていると思いますし、そうでなくても大丈夫ですよ」
何かを知っているのか、レオンハルトはそれ以上言わなかったけど心配いらないと俺に何度も言い聞かせた。
「うん、わかった。じゃあ、後でロイスのところに様子を聞きに行くのはいい?」
「それはかまいません。森にも、私か団長と一緒ならいつ行ってもいいんですよ。リトの行動を制限したいわけでは……」
「うん、わかってる。心配なだけなんだよな」
「はい、本当は誰にも見つからない場所に閉じこめておきたいくらいですけど、そんなことはしません」
「う、うん」
レオンハルトの目がマジなんだが。俺はセバスチャンの次にレオンハルトにも絶対心配かけないようにしよう、そうしようと誓ったのだった。
「では、リト、お風呂に入りましょうか」
脱がされないように胸の前でクロスにしていた手をどかされる。お風呂のお世話は決定事項のようだ。
俺、ピンチなんですけど。
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