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赤いマント
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「納得できないとは?」
王太子の声に国王が困ったような声を出す。セバスチャンに聞いた王太子が甘やかされているという話は本当のことみたいだな。何だその猫撫で声は。
「落ち人は神からの大切な贈りものです。可憐な落ち人の後見人はこの国の王太子である私の役目かと」
その話さっき終わったのに、なんで異議唱えちゃうかな。せっかくここから退散できそうだったのに。うらめしや王太子。
「落ち人リト…どうか少し話をさせてもらえないだろうか」
絶対イヤなんだけど、そんなこと言えるわけないから曖昧に頷いておく。
「君は知らないかもしれないけれど、いつだったかの落ち人も私が保護したんだよ」
…知ってます。それ俺の親友です。しかもいつだったかって覚えてないのかよ。十年前だよ。
「君のように可憐な人が、公爵家に閉じ込められていたのかと思うと心が痛むよ。大変だったよね」
まるで俺が酷い目にあっていたかのような言い方をされて、むっとしてしまう。
後ろでオーランドたちの空気がどんどん冷え込んでいくのがわかる。ここら一帯が氷点下になる前に話終わってくれないかな。
「いえ、公爵家ではとても良くしてもらっています」
何とか引き攣る口角を上げて笑顔を作る。
「無理しなくていいんだよ…私に全て任せてほしい。前にここにいた落ち人とも心を通わせていたんだけど、私が仕事に忙殺されているうちに帰ってしまってね。とても寂しかったよ」
本気で言ってるのかな?え、嘘ついてるのか、記憶喪失になってるのか、どっちだろう。山田はここで冷遇されていたって聞いたぞ。国王も王太子も存在を無視してたって。
王太子って顔の表面の表情はものすごく上手く作れてるんだけど、何だろう?目の奥が笑ってない。こういう目の奴は信用しちゃいけないって、ばーちゃんが言ってた。
「彼と出来なかった色んなことを、君と経験したい」
ひぇっ。な、なにする気だよ。やばい、後ろの三人から殺気が漏れてる気がするのは俺だけかな?
「あの、ひとつ質問してもよろしいでしょうか?」
「ああ、なんだって聞いてくれ」
「同じ落ち人として、同郷の彼には興味があるんです。どうかその落ち人の名前を、私に教えていただけないでしょうか?」
もしかしたらあちらの世界で出会っていたかもしれません、と嘯いてみる。
「な、名前?名前……」
山田五郎ですよ、王太子殿下。あいつは嘘みたいに平凡な名前なんですよ。知ってましたか、山田と心を通わせていたなんて嘘だってすぐにわかりましたよ。だってそのマント……。
名前を思い出せなかったのだろうか、それとも最初から興味がなくて覚えていなかったのかもしれない。焦った王太子が俺の視線に気づいて、自分の身につけているマントをズイと引っ張って俺に見せる。
「そ、そうだ!このマント!これは彼が私たちのためにと残していったものだ。何でも神の祝福という意味が込められているという。この文字を知っているかい?」
そう、国王や王太子が着ている豪奢な赤いマントにはでかでかと呪の文字が刺繍されていた。
国王のマントは背中にでっかく呪の文字が金糸で刺繍されてて、王太子のマントには小さな呪の文字が水玉模様みたいにたくさん散りばめられている。デザインの違いまで見せつけていやがる。
初めてそれを見た瞬間、吹きだすのを堪えるのに必死だった。これは山田がやったんだってすぐにわかったから。こんなことするの、あいつくらいだもん。
山田、お前はやっぱりどこにいても山田だったんだな、って嬉しくなった。そうだよな、お前はやられっぱなしの男じゃないよな。
山田は日々恨みを募らせていたに違いない。
俺は笑うのをぐっと堪えて、若き日の山田に話しかけていた。
お前の意思は俺が継ぐよ。
「はい!それはまさに祝福を意味する文字で、祝と読みます。私のいた世界では魔除けとしても重宝されていました。式典の折にはぜひそのマントをご着用ください。神のご加護がありますように」
おおっ!となぜか国王まで喜んでいる。
あとでオーランドたちには本当の意味を教えておこう。きっと今の俺と同じような顔で笑うに違いない。
「その言葉を贈るということは、本当に以前こちらにいらした落ち人と王太子殿下は心を通わせていたのですね」
感動したように呟くと、王太子が満足そうに頷いた。嘘つけ!
ですが…と哀れっぽく言う。よよよっとセバスチャンの真似をして。
「王太子殿下に心を砕いていただけたことは望外の喜びでした。ですが、私は今の環境が気に入っているのです。どうかこのまま公爵邸で静かに過ごすことをお許しください」
ここまで落ち人に願われては、王太子も強く出られないのだろう。
「そ、そうか…。とても残念だよ。だけど王族から後見人を選ぶのなら、そこにいる弟より私の方がいいのではないかい?」
そうするのが当然だという顔でこちらを見下ろしてくる。断られるなんて想像すらしていないのだろう。
まだ言うか!しつこい…もうこれ以上の良い案が思いつかないぞ。
「い、いえ……」と困っていると「兄上」とロイスが声を上げた。
「兄上に婚約祝いの言葉を贈りたいと待つ人々が大勢いますので」
うしろを振り返ると、他の貴族達が挨拶のために控えていた。こちらのやりとりに聞き耳を立てて、じっと様子をうかがっている。
「ああ、そうだね。落ち人リト、私はいつでも君の相談役となるからね」
「はい、有り難う存じます」
王太子殿下と同じくらい嘘くさい微笑みを返しておく。ちらちらと隣の婚約者を気にしてるけど、それなら最初から大人しくしてればいいのに。
婚約者の男性は眼鏡をかけた優しげな青年だった。俺の視線に気づくと、にこりと微笑まれる。うん、こちらは普通にいい人そうだ。
やっと本当に国王への挨拶も終わって、どっと疲れた俺はオーランドたちと庭園に出て休憩することにした。
飲み物を取ってきてくれたロイスにお礼を言って、皆でベンチに座る。
「俺、あれで良かった?」
「ああ、立派だった」
飲み物を受け取る時に問えば、ロイスが頬を撫でながら褒めてくれる。目を細めてじんわりと心に広がる安心を噛み締めた。ロイスってそこにいてくれるだけで安心できるんだ。
「王太子は八方塞がりといったところか?」
ロイスがオーランドに問いかける。
「リトがあれだけ大勢の前で落ち人としての願いを主張したんだ。父上も兄上に頼まれたところで強くは出られないはずだよ。貴族の中にも熱心な落ち人信仰者はいるからね。無理強いすれば反発も起こるだろうし、そこまでして父上が動くとは思えないね」
「そうか」
ロイスが安心したように息を吐く側で、オーランドがまたもや悪い顔になった。
「ここまで徹底的にリトを隠してきたのは正解だったね。注目を集めるのが大好きな兄上をちょっと煽てたら、あんなに派手にハーレムは作らないと宣言しちゃうんだもん。ふふ」
黒い…黒いぞオーランド。実はこの中の誰よりも腹黒なんじゃないかと思う。まあ、そうならないと王族なんてやっていけないのかもしれないけど。
「これでリトを自分のハーレムに入れることもできないから、ひとまずは安心かな」
リトよく頑張ったね、と抱き寄せてくれるけど、笑顔が黒いんです。この人は絶対敵に回しちゃいけない人だとゾクっとしたのは、俺だけじゃなかったはず。レオンハルトが臭いもの嗅いだみたいな顔で眉を顰めてたしね。
「うん、世話役のことで王太子殿下が何か言ってくるかもってオーランドが教えてくれてたから何とかなった。ありがとう」
セバスチャンと事前に相談して、何通りかのシナリオを考えてくれたのはオーランドだ。改めて、ありがとう、と礼を伝えた。
「控え室もダミーをいつか作っておいて正解だったな。王太子は舞踏会の前にリトに会おうと画策していたようだ」
「ああ、落ち人を探し回ってるって、君のところの犬がメモをよこしたよ」
ロイスとオーランドがなにやら小声で話してるけど、内容がよく聞き取れない。
「レオンハルト、これおいしい。おかわり欲しい。どこにあるのかな?」
「…かわっ!ここで待っててください。今すぐ取ってきますね」
隣に座っていたレオンハルトに空になったグラスを見せながらこてんと首を傾げると、嬉しそうにおかわりを取ってきてくれた。優しいな、うちの子は。
なんだか頭がふわふわするぞ。
「皆で一緒にいると、楽しいな!」
にこにこで三人に話しかけると「「「かわっ!」」」と三人がなにやら悶えていた。
あとは上位貴族から順に王族への挨拶を済ませて、ダンスしたら帰れるんだって。疲れた喉にシャンパンが染み渡るよ。
「リト、まだダンスが残ってるからあまり飲みすぎないようにね」
オーランドにやんわり注意されていたのに、ほっとした反動でこのあと三杯もシャンパンを飲んだ俺。
自分がお酒弱いって、忘れてたんだよね。
王太子の声に国王が困ったような声を出す。セバスチャンに聞いた王太子が甘やかされているという話は本当のことみたいだな。何だその猫撫で声は。
「落ち人は神からの大切な贈りものです。可憐な落ち人の後見人はこの国の王太子である私の役目かと」
その話さっき終わったのに、なんで異議唱えちゃうかな。せっかくここから退散できそうだったのに。うらめしや王太子。
「落ち人リト…どうか少し話をさせてもらえないだろうか」
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「君のように可憐な人が、公爵家に閉じ込められていたのかと思うと心が痛むよ。大変だったよね」
まるで俺が酷い目にあっていたかのような言い方をされて、むっとしてしまう。
後ろでオーランドたちの空気がどんどん冷え込んでいくのがわかる。ここら一帯が氷点下になる前に話終わってくれないかな。
「いえ、公爵家ではとても良くしてもらっています」
何とか引き攣る口角を上げて笑顔を作る。
「無理しなくていいんだよ…私に全て任せてほしい。前にここにいた落ち人とも心を通わせていたんだけど、私が仕事に忙殺されているうちに帰ってしまってね。とても寂しかったよ」
本気で言ってるのかな?え、嘘ついてるのか、記憶喪失になってるのか、どっちだろう。山田はここで冷遇されていたって聞いたぞ。国王も王太子も存在を無視してたって。
王太子って顔の表面の表情はものすごく上手く作れてるんだけど、何だろう?目の奥が笑ってない。こういう目の奴は信用しちゃいけないって、ばーちゃんが言ってた。
「彼と出来なかった色んなことを、君と経験したい」
ひぇっ。な、なにする気だよ。やばい、後ろの三人から殺気が漏れてる気がするのは俺だけかな?
「あの、ひとつ質問してもよろしいでしょうか?」
「ああ、なんだって聞いてくれ」
「同じ落ち人として、同郷の彼には興味があるんです。どうかその落ち人の名前を、私に教えていただけないでしょうか?」
もしかしたらあちらの世界で出会っていたかもしれません、と嘯いてみる。
「な、名前?名前……」
山田五郎ですよ、王太子殿下。あいつは嘘みたいに平凡な名前なんですよ。知ってましたか、山田と心を通わせていたなんて嘘だってすぐにわかりましたよ。だってそのマント……。
名前を思い出せなかったのだろうか、それとも最初から興味がなくて覚えていなかったのかもしれない。焦った王太子が俺の視線に気づいて、自分の身につけているマントをズイと引っ張って俺に見せる。
「そ、そうだ!このマント!これは彼が私たちのためにと残していったものだ。何でも神の祝福という意味が込められているという。この文字を知っているかい?」
そう、国王や王太子が着ている豪奢な赤いマントにはでかでかと呪の文字が刺繍されていた。
国王のマントは背中にでっかく呪の文字が金糸で刺繍されてて、王太子のマントには小さな呪の文字が水玉模様みたいにたくさん散りばめられている。デザインの違いまで見せつけていやがる。
初めてそれを見た瞬間、吹きだすのを堪えるのに必死だった。これは山田がやったんだってすぐにわかったから。こんなことするの、あいつくらいだもん。
山田、お前はやっぱりどこにいても山田だったんだな、って嬉しくなった。そうだよな、お前はやられっぱなしの男じゃないよな。
山田は日々恨みを募らせていたに違いない。
俺は笑うのをぐっと堪えて、若き日の山田に話しかけていた。
お前の意思は俺が継ぐよ。
「はい!それはまさに祝福を意味する文字で、祝と読みます。私のいた世界では魔除けとしても重宝されていました。式典の折にはぜひそのマントをご着用ください。神のご加護がありますように」
おおっ!となぜか国王まで喜んでいる。
あとでオーランドたちには本当の意味を教えておこう。きっと今の俺と同じような顔で笑うに違いない。
「その言葉を贈るということは、本当に以前こちらにいらした落ち人と王太子殿下は心を通わせていたのですね」
感動したように呟くと、王太子が満足そうに頷いた。嘘つけ!
ですが…と哀れっぽく言う。よよよっとセバスチャンの真似をして。
「王太子殿下に心を砕いていただけたことは望外の喜びでした。ですが、私は今の環境が気に入っているのです。どうかこのまま公爵邸で静かに過ごすことをお許しください」
ここまで落ち人に願われては、王太子も強く出られないのだろう。
「そ、そうか…。とても残念だよ。だけど王族から後見人を選ぶのなら、そこにいる弟より私の方がいいのではないかい?」
そうするのが当然だという顔でこちらを見下ろしてくる。断られるなんて想像すらしていないのだろう。
まだ言うか!しつこい…もうこれ以上の良い案が思いつかないぞ。
「い、いえ……」と困っていると「兄上」とロイスが声を上げた。
「兄上に婚約祝いの言葉を贈りたいと待つ人々が大勢いますので」
うしろを振り返ると、他の貴族達が挨拶のために控えていた。こちらのやりとりに聞き耳を立てて、じっと様子をうかがっている。
「ああ、そうだね。落ち人リト、私はいつでも君の相談役となるからね」
「はい、有り難う存じます」
王太子殿下と同じくらい嘘くさい微笑みを返しておく。ちらちらと隣の婚約者を気にしてるけど、それなら最初から大人しくしてればいいのに。
婚約者の男性は眼鏡をかけた優しげな青年だった。俺の視線に気づくと、にこりと微笑まれる。うん、こちらは普通にいい人そうだ。
やっと本当に国王への挨拶も終わって、どっと疲れた俺はオーランドたちと庭園に出て休憩することにした。
飲み物を取ってきてくれたロイスにお礼を言って、皆でベンチに座る。
「俺、あれで良かった?」
「ああ、立派だった」
飲み物を受け取る時に問えば、ロイスが頬を撫でながら褒めてくれる。目を細めてじんわりと心に広がる安心を噛み締めた。ロイスってそこにいてくれるだけで安心できるんだ。
「王太子は八方塞がりといったところか?」
ロイスがオーランドに問いかける。
「リトがあれだけ大勢の前で落ち人としての願いを主張したんだ。父上も兄上に頼まれたところで強くは出られないはずだよ。貴族の中にも熱心な落ち人信仰者はいるからね。無理強いすれば反発も起こるだろうし、そこまでして父上が動くとは思えないね」
「そうか」
ロイスが安心したように息を吐く側で、オーランドがまたもや悪い顔になった。
「ここまで徹底的にリトを隠してきたのは正解だったね。注目を集めるのが大好きな兄上をちょっと煽てたら、あんなに派手にハーレムは作らないと宣言しちゃうんだもん。ふふ」
黒い…黒いぞオーランド。実はこの中の誰よりも腹黒なんじゃないかと思う。まあ、そうならないと王族なんてやっていけないのかもしれないけど。
「これでリトを自分のハーレムに入れることもできないから、ひとまずは安心かな」
リトよく頑張ったね、と抱き寄せてくれるけど、笑顔が黒いんです。この人は絶対敵に回しちゃいけない人だとゾクっとしたのは、俺だけじゃなかったはず。レオンハルトが臭いもの嗅いだみたいな顔で眉を顰めてたしね。
「うん、世話役のことで王太子殿下が何か言ってくるかもってオーランドが教えてくれてたから何とかなった。ありがとう」
セバスチャンと事前に相談して、何通りかのシナリオを考えてくれたのはオーランドだ。改めて、ありがとう、と礼を伝えた。
「控え室もダミーをいつか作っておいて正解だったな。王太子は舞踏会の前にリトに会おうと画策していたようだ」
「ああ、落ち人を探し回ってるって、君のところの犬がメモをよこしたよ」
ロイスとオーランドがなにやら小声で話してるけど、内容がよく聞き取れない。
「レオンハルト、これおいしい。おかわり欲しい。どこにあるのかな?」
「…かわっ!ここで待っててください。今すぐ取ってきますね」
隣に座っていたレオンハルトに空になったグラスを見せながらこてんと首を傾げると、嬉しそうにおかわりを取ってきてくれた。優しいな、うちの子は。
なんだか頭がふわふわするぞ。
「皆で一緒にいると、楽しいな!」
にこにこで三人に話しかけると「「「かわっ!」」」と三人がなにやら悶えていた。
あとは上位貴族から順に王族への挨拶を済ませて、ダンスしたら帰れるんだって。疲れた喉にシャンパンが染み渡るよ。
「リト、まだダンスが残ってるからあまり飲みすぎないようにね」
オーランドにやんわり注意されていたのに、ほっとした反動でこのあと三杯もシャンパンを飲んだ俺。
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