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番外編2
渚の家庭内恋煩い5
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うーん、ループにはまってるぞ俺。
温いお湯とはいえ、このままだとのぼせそう。
うっ、ダメだダメだ。
……気を取り直して、お見合いパーティの後、湊のことを遊び人だと思ったまま二度目にした時のことを思い出した。
あの時の湊は俺のことを見る目がウルウルしてて、憎らしいのに可愛くて堪らなかった。
酷く誤解してたから、ただ発情してるだけとか、そういう演技なのかなって思ってたけど。
俺の愛撫を受け入れて、脚を開いて中出しを健気に懇願する彼は凄絶な程、綺麗だった。
でも俺は、この愛らしいお尻を一体どれ程の数のオトコが……ってことしか頭になくて。
いつもそうしてるのか――と疑い、凄く無神経なことを聞いてしまったんだ。
生でするのが好きなのかと。
そうしたら、湊は、俺だけが特別なんだと言った。
俺はその時、――この人、みんなにそんなこと言ってるのか、としか思えなくて。
一気に嫉妬と独占欲で頭の中がいっぱいになって、後悔しても知るものか、という狂暴な気分に突き動かされて俺は湊を犯した。
彼の中は吸い付くみたいにいやらしく動いていて、本当は出す前に抜こうと思ったのに、そんな意志も危うくなった。
湊の身体も態度も、全部が俺を切実に求めてるし、しかも、挙句に赤ちゃんが出来たら産んでもいいか、なんて聞かれて……。
一瞬考えて、もしかしたら「特別」なみんなに同じことを言ってるのかもしれないと思ったら、辛くて悔しくて堪らなくなった。
また言葉で彼を責めて、一方的に欲望をぶちまけて、いっそ本当に湊が妊娠してしまえば、俺だけの物に出来るかもって、そんな利己的なことを考えていた。
――でも、湊の「特別」は、本当に文字通りの意味だったんだ。
俺が好きで堪らなくて、あの行為がもしかして最初で最後になるかもしれなかったから、あんな風に誘って……。
どうして湊の、切ないくらい一途な気持ちに気付けなかったんだろう。
俺は俺で、彼を苦しいほどに愛していたのに。
もう遊び相手でも何でもいいから、とにかく湊のそばに居続けて、いつか必ず彼を俺に振り向かせるって――あの時、そう思ってた。
でも実際に俺がしたことと言えば、沢山言葉で傷付けた挙句、好き放題に犯して、妊娠させただけ。
俺がよく考えもせず短絡的に疑ったり、一方的に怒りをぶつけたりしなければ避けられたことだ。
愛する人にたった一人で、人生を賭けた決断を強いることなんて無かったはずなのに――。
「キャウウン……!」
頭を抱えて雄叫びを上げてしまい、風呂場の壁に情けない声がキンキン響いた。
気付いたら、目元の毛がズブズブになるほど号泣してて、ダラダラ雫がお湯に落ちている。
ちょっ、やっぱり抜きたい時にあれを思い出すのはNGだった。むしろ涙と後悔が止まらなくなる……!
ダメダメ、あの時のことは死ぬほど反省したし今後も反省すべき所だけど、今の俺はまず抜かないと日常生活で湊に迷惑がかかる訳で……!
風呂の中でブルブル身震いして、どうにか意識を切り替える。
うう……そろそろ頭がクラクラしてきたぞ。一体何時間風呂に入ってるんだろう。
でもここは頑張らないと。
つ、つがいになった時の湊を思い出すんだ……。
あの温泉旅館での湊は、浴衣姿ってことを差し引いても怖いほど色気が凄かった。
俺の子犬産んだ後で少しやつれてて、心配ではあったけど、そこも実は堪らなくて……。
危うく人前で襲いそうになるのを必死で我慢してたら湊に誤解されて、申し訳なかったなあ。
でも、俺に甘えたくて甘えられなくて、感情を昂ぶらせて湊が泣き出した時、驚いたけどすごく嬉しかった。
初めてそんな風に、心から素直に感情をぶつけて貰って、やっと普通の恋人同士になれた気がしたんだ。
でもそんな感動も束の間、旅館に来てから湊がずっとノーパンだったことが発覚して。
寝てる時、はだけた浴衣の裾から妙に太ももが奥まで見えるなぁ……と思ってドキドキしてはいたんだけど。
でもまさかそんな事になっているとは……。
余りにもエッチな誘惑に、俺は本能丸出しになって、その身体を暴いていった。
湊は、お尻を舐めてあげただけでヒクヒクしてイッてしまうし、オッパイの先もぽってり大きくなっていて、以前抱いた時よりも格段にエロくて感じやすい身体になっていた。
俺の子供を産んで変わったその肉体に、訳が分からなくなるくらい興奮が止まらなくて。
指でもっと慣らしてあげたかったのに、色っぽく誘われたらもう我慢できなかった。
入れて、ここが子宮かなって所を狙って突き上げたら、湊は可愛い声を上げながらあっという間にイッて、吸い上げるみたいに中をキュウキュウさせて……。
幸福感に包まれながら彼の首の後ろを噛ませて貰った時、俺は密かに泣いていた。
まさかこの人がつがいになってくれる日が来るなんて思いもしなかったから。
――今でも信じられないんだ。あのミステリアスな美人が、身体も心も俺の物になってくれたなんて。
元々は普通に女の子が好きだったのに、俺に会ったことで少しずつ目覚めてしまったとか……そんな風に湊は言ってた。
……あの日、エッチなことも沢山したけど、夜通し色んなことを話したよな。
結婚前に湊のことを沢山知ることが出来て、本当に嬉しかったし、楽しかった。
温いお湯とはいえ、このままだとのぼせそう。
うっ、ダメだダメだ。
……気を取り直して、お見合いパーティの後、湊のことを遊び人だと思ったまま二度目にした時のことを思い出した。
あの時の湊は俺のことを見る目がウルウルしてて、憎らしいのに可愛くて堪らなかった。
酷く誤解してたから、ただ発情してるだけとか、そういう演技なのかなって思ってたけど。
俺の愛撫を受け入れて、脚を開いて中出しを健気に懇願する彼は凄絶な程、綺麗だった。
でも俺は、この愛らしいお尻を一体どれ程の数のオトコが……ってことしか頭になくて。
いつもそうしてるのか――と疑い、凄く無神経なことを聞いてしまったんだ。
生でするのが好きなのかと。
そうしたら、湊は、俺だけが特別なんだと言った。
俺はその時、――この人、みんなにそんなこと言ってるのか、としか思えなくて。
一気に嫉妬と独占欲で頭の中がいっぱいになって、後悔しても知るものか、という狂暴な気分に突き動かされて俺は湊を犯した。
彼の中は吸い付くみたいにいやらしく動いていて、本当は出す前に抜こうと思ったのに、そんな意志も危うくなった。
湊の身体も態度も、全部が俺を切実に求めてるし、しかも、挙句に赤ちゃんが出来たら産んでもいいか、なんて聞かれて……。
一瞬考えて、もしかしたら「特別」なみんなに同じことを言ってるのかもしれないと思ったら、辛くて悔しくて堪らなくなった。
また言葉で彼を責めて、一方的に欲望をぶちまけて、いっそ本当に湊が妊娠してしまえば、俺だけの物に出来るかもって、そんな利己的なことを考えていた。
――でも、湊の「特別」は、本当に文字通りの意味だったんだ。
俺が好きで堪らなくて、あの行為がもしかして最初で最後になるかもしれなかったから、あんな風に誘って……。
どうして湊の、切ないくらい一途な気持ちに気付けなかったんだろう。
俺は俺で、彼を苦しいほどに愛していたのに。
もう遊び相手でも何でもいいから、とにかく湊のそばに居続けて、いつか必ず彼を俺に振り向かせるって――あの時、そう思ってた。
でも実際に俺がしたことと言えば、沢山言葉で傷付けた挙句、好き放題に犯して、妊娠させただけ。
俺がよく考えもせず短絡的に疑ったり、一方的に怒りをぶつけたりしなければ避けられたことだ。
愛する人にたった一人で、人生を賭けた決断を強いることなんて無かったはずなのに――。
「キャウウン……!」
頭を抱えて雄叫びを上げてしまい、風呂場の壁に情けない声がキンキン響いた。
気付いたら、目元の毛がズブズブになるほど号泣してて、ダラダラ雫がお湯に落ちている。
ちょっ、やっぱり抜きたい時にあれを思い出すのはNGだった。むしろ涙と後悔が止まらなくなる……!
ダメダメ、あの時のことは死ぬほど反省したし今後も反省すべき所だけど、今の俺はまず抜かないと日常生活で湊に迷惑がかかる訳で……!
風呂の中でブルブル身震いして、どうにか意識を切り替える。
うう……そろそろ頭がクラクラしてきたぞ。一体何時間風呂に入ってるんだろう。
でもここは頑張らないと。
つ、つがいになった時の湊を思い出すんだ……。
あの温泉旅館での湊は、浴衣姿ってことを差し引いても怖いほど色気が凄かった。
俺の子犬産んだ後で少しやつれてて、心配ではあったけど、そこも実は堪らなくて……。
危うく人前で襲いそうになるのを必死で我慢してたら湊に誤解されて、申し訳なかったなあ。
でも、俺に甘えたくて甘えられなくて、感情を昂ぶらせて湊が泣き出した時、驚いたけどすごく嬉しかった。
初めてそんな風に、心から素直に感情をぶつけて貰って、やっと普通の恋人同士になれた気がしたんだ。
でもそんな感動も束の間、旅館に来てから湊がずっとノーパンだったことが発覚して。
寝てる時、はだけた浴衣の裾から妙に太ももが奥まで見えるなぁ……と思ってドキドキしてはいたんだけど。
でもまさかそんな事になっているとは……。
余りにもエッチな誘惑に、俺は本能丸出しになって、その身体を暴いていった。
湊は、お尻を舐めてあげただけでヒクヒクしてイッてしまうし、オッパイの先もぽってり大きくなっていて、以前抱いた時よりも格段にエロくて感じやすい身体になっていた。
俺の子供を産んで変わったその肉体に、訳が分からなくなるくらい興奮が止まらなくて。
指でもっと慣らしてあげたかったのに、色っぽく誘われたらもう我慢できなかった。
入れて、ここが子宮かなって所を狙って突き上げたら、湊は可愛い声を上げながらあっという間にイッて、吸い上げるみたいに中をキュウキュウさせて……。
幸福感に包まれながら彼の首の後ろを噛ませて貰った時、俺は密かに泣いていた。
まさかこの人がつがいになってくれる日が来るなんて思いもしなかったから。
――今でも信じられないんだ。あのミステリアスな美人が、身体も心も俺の物になってくれたなんて。
元々は普通に女の子が好きだったのに、俺に会ったことで少しずつ目覚めてしまったとか……そんな風に湊は言ってた。
……あの日、エッチなことも沢山したけど、夜通し色んなことを話したよな。
結婚前に湊のことを沢山知ることが出来て、本当に嬉しかったし、楽しかった。
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