41 / 81
婚活再開しました
41
しおりを挟む
犬塚さんが部屋を取ってくれたのは、銀座にある外資系の高級そうなホテルだった。
独創的なデザインのエントランスホールに入った途端、高い天井から吊りさがった無数のLEDライトを散りばめたシャンデリアに目が眩む。
チェックインが済むと、俺たちは他の客と顔を合わさずに済む専用エレベーターのある通路に案内された。
余りにも高そうなホテルで、発情でグラグラしながらも、後で金がちゃんと払えるか心配になる。
俺なんか元彼女とも、イベントの時以外は新宿あたりの安いラブホテルしか入ったことないってのに……遊び相手にこの待遇って……ほんと住む世界が違う。
薄暗い暖色の照明の灯る狭い空間の扉が閉まった途端、強い力で抱き寄せられて荒々しく唇を奪われた。
キスなんてして貰えるなんて思ってなかったから、身体中の血流が全部おかしくなって、心臓も壊れそうで、もうそれだけで欲情し過ぎて死ぬかと思った。
必死に彼の腕にすがり付いて、泣きそうになりながら昂ぶる身体を擦り付けて、舌を絡め返して、全身で訴えた。
欲しい、欲しい、犬塚さんが欲しいよ、もう待てない。
何度も何度も諦めようとしたのに、駄目だったんだ俺。
ごめんな、こんなこと、本当にごめん……。
「……ッン、……ぅふ……っ」
窒息しそうなくらい喉の奥まで舌で犯されて、その感触が記憶の底から蘇る。
初めてキスしてくれた時、そんだけでイクくらい気持ち良くて、凄く嬉しくて堪らなかった……。
あの時からもう、俺の身体はこの人の事が欲しくて堪らなかったんだ。
「はぁっ、濡れちゃう……から……キスは……やばい……っ……」
立ってられなくて、ズルズル壁に背中擦りながら崩れ落ちる。
「もう濡らしてるの? 前? 後ろ……?」
聞かれながら、脇の下に腕入れて子供みたいに支えて持ち上げられて、口の端からよだれ溢れてるのを舌で舐め取られた。
「両方……」
すがるみたいに犬塚さんの綺麗な目を見上げる。
「淫乱だね、湊……」
「……っ、ァ……」
耳元であの時みたいに名前で呼ばれて、それだけで軽くイッてしまった。
瞬く間に下着の中がグチョグチョになって、何が何だか、頭が真っ白になる。
キスされたり名前で呼ばれたり、なんで、どうしてこんな恋人みたいなことしてくれんのか、……嬉しくて苦しくて訳がわからない。
エレベーターが止まると、殆ど抱かれるみたいにして箱を降りて、目の前にある扉がカードキーで開く。
真っ暗な部屋に入って、その部屋の広さとか、向こうに見えてる夜景の見事さとかーーそんなのに感動してる暇は、一切与えられなかった。
噛み付くみたいにキスしながら、閉じたドアに押し付けられてジャケットの襟をはたくみたいに乱暴に脱がされる。
反転した服で腕の自由が利かなくなり、もどかしくて自分でもそれを床に抜き捨てる。
結び目に指入れて自分でネクタイを解く間に、犬塚さんがボタン二、三個飛んじゃいそうな勢いでシャツを剥いてくれて、興奮で益々息が上がった。
俺のこと欲しがってくれてるように感じられて、錯覚でも泣きそうに嬉しい。
「はぁっ、ぁっ……っ」
エッチな期待で呼吸困難になりながらシャツを落として下着の裾を捲る。
その上で、犬塚さんが形のいい唇で俺の耳に触れてきて、自分のとは思えない甘い声が喉から溢れた。
「……んふぁ……! 犬塚さぁん……っ」
チュクチュクいやらしい音立てながら長い舌で穴を奥まで舐められたり耳朶を強めに吸われて、泣き声みたいな喘ぎが漏れる。
「あー……っ、はァ……っ、……っ」
下半身ではベルトがカチャカチャ音立てながら解かれて、下着が張り付いて気持ち悪い程になってる下半身を露わにされた。
「凄い匂い……そんなに欲しいんだ……?」
囁かれて、恥ずかしさに死にたくなる。
俺だって好きでこんな事になってる訳じゃねぇんだよ。
けど、今すぐにこの強い欲望を満たしたくて堪らない本能が俺を素直に頷かせる。
「欲しいよ、……犬塚さんのでっかいので……早くメチャクチャにされたい……っ」
ズボンを脱ぎ落とし、インナーも頭を通して捨てて、下着に靴下と靴、みたいな間抜けな格好で犬塚さんの首筋に抱きつく。
逞しい両腕が俺の尻をぐんと持ち上げた。
子供を抱っこするみたいにされて頭が天井に近くなる。
犬塚さんはそのままベッドに向かって歩きながら、俺の裸の胸の上でキュンとしこった乳首を舌で舐め始めた。
「ァッ、はぁア……っ、それっ、……やば、」
不意打ちの激しい性感にずり落ちそうになりながら、広くて大きなダブルベッドのすぐ横まで連れて行かれる。
おっ、男同士なのにダブルの部屋を取ってくれたのか……っ。
それを見たら急に恥ずかしくなって理性が戻り、俺は胸から引き剥がすみたいに犬塚さんの金髪を掴んだ。
「な、なぁ、待って、その、シャワーとか……っ?」
「湊のお尻から出てるやらしい匂い、もっと嗅ぎたいからダメだよ……」
破廉恥な理由で断られて、ずくんっと下半身が疼いた。
独創的なデザインのエントランスホールに入った途端、高い天井から吊りさがった無数のLEDライトを散りばめたシャンデリアに目が眩む。
チェックインが済むと、俺たちは他の客と顔を合わさずに済む専用エレベーターのある通路に案内された。
余りにも高そうなホテルで、発情でグラグラしながらも、後で金がちゃんと払えるか心配になる。
俺なんか元彼女とも、イベントの時以外は新宿あたりの安いラブホテルしか入ったことないってのに……遊び相手にこの待遇って……ほんと住む世界が違う。
薄暗い暖色の照明の灯る狭い空間の扉が閉まった途端、強い力で抱き寄せられて荒々しく唇を奪われた。
キスなんてして貰えるなんて思ってなかったから、身体中の血流が全部おかしくなって、心臓も壊れそうで、もうそれだけで欲情し過ぎて死ぬかと思った。
必死に彼の腕にすがり付いて、泣きそうになりながら昂ぶる身体を擦り付けて、舌を絡め返して、全身で訴えた。
欲しい、欲しい、犬塚さんが欲しいよ、もう待てない。
何度も何度も諦めようとしたのに、駄目だったんだ俺。
ごめんな、こんなこと、本当にごめん……。
「……ッン、……ぅふ……っ」
窒息しそうなくらい喉の奥まで舌で犯されて、その感触が記憶の底から蘇る。
初めてキスしてくれた時、そんだけでイクくらい気持ち良くて、凄く嬉しくて堪らなかった……。
あの時からもう、俺の身体はこの人の事が欲しくて堪らなかったんだ。
「はぁっ、濡れちゃう……から……キスは……やばい……っ……」
立ってられなくて、ズルズル壁に背中擦りながら崩れ落ちる。
「もう濡らしてるの? 前? 後ろ……?」
聞かれながら、脇の下に腕入れて子供みたいに支えて持ち上げられて、口の端からよだれ溢れてるのを舌で舐め取られた。
「両方……」
すがるみたいに犬塚さんの綺麗な目を見上げる。
「淫乱だね、湊……」
「……っ、ァ……」
耳元であの時みたいに名前で呼ばれて、それだけで軽くイッてしまった。
瞬く間に下着の中がグチョグチョになって、何が何だか、頭が真っ白になる。
キスされたり名前で呼ばれたり、なんで、どうしてこんな恋人みたいなことしてくれんのか、……嬉しくて苦しくて訳がわからない。
エレベーターが止まると、殆ど抱かれるみたいにして箱を降りて、目の前にある扉がカードキーで開く。
真っ暗な部屋に入って、その部屋の広さとか、向こうに見えてる夜景の見事さとかーーそんなのに感動してる暇は、一切与えられなかった。
噛み付くみたいにキスしながら、閉じたドアに押し付けられてジャケットの襟をはたくみたいに乱暴に脱がされる。
反転した服で腕の自由が利かなくなり、もどかしくて自分でもそれを床に抜き捨てる。
結び目に指入れて自分でネクタイを解く間に、犬塚さんがボタン二、三個飛んじゃいそうな勢いでシャツを剥いてくれて、興奮で益々息が上がった。
俺のこと欲しがってくれてるように感じられて、錯覚でも泣きそうに嬉しい。
「はぁっ、ぁっ……っ」
エッチな期待で呼吸困難になりながらシャツを落として下着の裾を捲る。
その上で、犬塚さんが形のいい唇で俺の耳に触れてきて、自分のとは思えない甘い声が喉から溢れた。
「……んふぁ……! 犬塚さぁん……っ」
チュクチュクいやらしい音立てながら長い舌で穴を奥まで舐められたり耳朶を強めに吸われて、泣き声みたいな喘ぎが漏れる。
「あー……っ、はァ……っ、……っ」
下半身ではベルトがカチャカチャ音立てながら解かれて、下着が張り付いて気持ち悪い程になってる下半身を露わにされた。
「凄い匂い……そんなに欲しいんだ……?」
囁かれて、恥ずかしさに死にたくなる。
俺だって好きでこんな事になってる訳じゃねぇんだよ。
けど、今すぐにこの強い欲望を満たしたくて堪らない本能が俺を素直に頷かせる。
「欲しいよ、……犬塚さんのでっかいので……早くメチャクチャにされたい……っ」
ズボンを脱ぎ落とし、インナーも頭を通して捨てて、下着に靴下と靴、みたいな間抜けな格好で犬塚さんの首筋に抱きつく。
逞しい両腕が俺の尻をぐんと持ち上げた。
子供を抱っこするみたいにされて頭が天井に近くなる。
犬塚さんはそのままベッドに向かって歩きながら、俺の裸の胸の上でキュンとしこった乳首を舌で舐め始めた。
「ァッ、はぁア……っ、それっ、……やば、」
不意打ちの激しい性感にずり落ちそうになりながら、広くて大きなダブルベッドのすぐ横まで連れて行かれる。
おっ、男同士なのにダブルの部屋を取ってくれたのか……っ。
それを見たら急に恥ずかしくなって理性が戻り、俺は胸から引き剥がすみたいに犬塚さんの金髪を掴んだ。
「な、なぁ、待って、その、シャワーとか……っ?」
「湊のお尻から出てるやらしい匂い、もっと嗅ぎたいからダメだよ……」
破廉恥な理由で断られて、ずくんっと下半身が疼いた。
11
お気に入りに追加
784
あなたにおすすめの小説
トップアイドルα様は平凡βを運命にする
新羽梅衣
BL
ありきたりなベータらしい人生を送ってきた平凡な大学生・春崎陽は深夜のコンビニでアルバイトをしている。
ある夜、コンビニに訪れた男と目が合った瞬間、まるで炭酸が弾けるような胸の高鳴りを感じてしまう。どこかで見たことのある彼はトップアイドル・sui(深山翠)だった。
翠と陽の距離は急接近するが、ふたりはアルファとベータ。翠が運命の番に憧れて相手を探すために芸能界に入ったと知った陽は、どう足掻いても番にはなれない関係に思い悩む。そんなとき、翠のマネージャーに声をかけられた陽はある決心をする。
運命の番を探すトップアイドルα×自分に自信がない平凡βの切ない恋のお話。
いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜
きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員
Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。
そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。
初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。
甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。
第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。
※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり)
※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り
初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。
社畜だけど異世界では推し騎士の伴侶になってます⁈
めがねあざらし
BL
気がつくと、そこはゲーム『クレセント・ナイツ』の世界だった。
しかも俺は、推しキャラ・レイ=エヴァンスの“伴侶”になっていて……⁈
記憶喪失の俺に課されたのは、彼と共に“世界を救う鍵”として戦う使命。
しかし、レイとの誓いに隠された真実や、迫りくる敵の陰謀が俺たちを追い詰める――。
異世界で見つけた愛〜推し騎士との奇跡の絆!
推しとの距離が近すぎる、命懸けの異世界ラブファンタジー、ここに開幕!
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
【完結】もふもふ獣人転生
*
BL
白い耳としっぽのもふもふ獣人に生まれ、強制労働で死にそうなところを助けてくれたのは、最愛の推しでした。
ちっちゃなもふもふ獣人と、攻略対象の凛々しい少年の、両片思い? な、いちゃらぶもふもふなお話です。
本編完結しました!
おまけをちょこちょこ更新しています。
第12回BL大賞、奨励賞をいただきました、読んでくださった方、応援してくださった方、投票してくださった方のおかげです、ほんとうにありがとうございました!
無人島Lv.9999 無人島開発スキルで最強の島国を作り上げてスローライフ
桜井正宗
ファンタジー
帝国の第三皇子・ラスティは“無能”を宣告されドヴォルザーク帝国を追放される。しかし皇子が消えた途端、帝国がなぜか不思議な力によって破滅の道へ進む。周辺国や全世界を巻き込み次々と崩壊していく。
ラスティは“謎の声”により無人島へ飛ばされ定住。これまた不思議な能力【無人島開発】で無人島のレベルをアップ。世界最強の国に変えていく。その噂が広がると世界の国々から同盟要請や援助が殺到するも、もう遅かった。ラスティは、信頼できる仲間を手に入れていたのだ。彼らと共にスローライフを送るのであった。
白熊皇帝と伝説の妃
沖田弥子
BL
調理師の結羽は失職してしまい、途方に暮れて家へ帰宅する途中、車に轢かれそうになった子犬を救う。意識が戻るとそこは見知らぬ豪奢な寝台。現れた美貌の皇帝、レオニートにここはアスカロノヴァ皇国で、結羽は伝説の妃だと告げられる。けれど、伝説の妃が携えているはずの氷の花を結羽は持っていなかった。怪我の治療のためアスカロノヴァ皇国に滞在することになった結羽は、神獣の血を受け継ぐ白熊一族であるレオニートと心を通わせていくが……。◆第19回角川ルビー小説大賞・最終選考作品。本文は投稿時のまま掲載しています。
完結·助けた犬は騎士団長でした
禅
BL
母を亡くしたクレムは王都を見下ろす丘の森に一人で暮らしていた。
ある日、森の中で傷を負った犬を見つけて介抱する。犬との生活は穏やかで温かく、クレムの孤独を癒していった。
しかし、犬は突然いなくなり、ふたたび孤独な日々に寂しさを覚えていると、城から迎えが現れた。
強引に連れて行かれた王城でクレムの出生の秘密が明かされ……
※完結まで毎日投稿します
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる