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 それはすごくぎこちないキスだったけど、乱れ落ちる長い髪の陰で、ミーシャは泣きそうな顔でほほえんでいた。
「ああ、マコト……生きてて一番幸せだ、今死んでもいいくらい」
 その言葉に心がフワフワして、まるで夢の世界にいるような気分になる。
 背中をギュウッと抱きしめ合って密着すると、互いの激しい鼓動の音が胸に響いて皮膚が溶け合うように心地いい。
 大好きな誰かと肌を合わせることって、こんなに幸せな事だったんだ……。
「ミーシャ……」
「マコト、一緒に日本に行こう。マコトのもう一つの故郷で、一緒に暮らそう?」
 胸がいっぱいになる俺の唇を、ミーシャの唇が深くふさぐ。
 目もくらむような幸福感と、一抹の苦い不安を感じながら、舌を差し出してキスを受け入れた。
 それは今まで彼とした中で一番甘くとろけるようなキスで、本当に危ないくらいに気持ちよくて……舌先を誘うように吸われただけでちんぽがズキズキうずいて、堪らなかった。
 まるで自慰を覚えたばかりの頃みたいに、身体が勝手にみだらな期待をし始める。
 ミーシャも俺の異変に気付いたのか、ゴリゴリと自分の硬い雄を俺のそれに押し付けてきて、その熱と重みに圧倒された。
「あ……ぅ……っ、だめ……」
「マコトの『だめ』は、『もっとして』なんだろ? いい加減気付いた」
 悪戯っぽくささやかれて、顔が火を噴きそうに熱くなった。
「そういうのも可愛いけど、もっと素直にねだってみて……どうして欲しい?」
 不自然に押し上げられた下半身の布の先端をグリグリッと擦り合わされて、甘えた声が喉から漏れてしまう。
「はぁ……っ、そこ……気持ちい、もっと、擦りたいぃ……っ」
「俺もだよ……。マコトのこれが俺のに懐いてるの、堪らない」
 バスローブの合わせがはだけられ、前身頃の合間からすっかり勃起しきった俺のモノが取り出される。
 さっきもしてもらったばかりなのに、浅ましい自分が恥ずかしくて、でも、期待が止まらない。
 俺の上に覆い被さっていたミーシャは、下着をずり下ろして大きなペニスを露出し、ピンクで美味しそうな色をした先端を俺の亀頭に押し付けてきた。
 先走りでお互いそこがヌルヌルしていて、腰を密着させて擦ると、ミーシャの金色の柔らかい陰毛と、俺の黒くて太い陰毛がベトベトに絡み合う。
 エッチな摩擦でちんちんの全部が気持ちよくて、喘ぎが止まらなくなった。
「一緒にイく?」
 息を荒くしながら、ミーシャが大きな手で俺のと彼のペニスをぴったりとにぎり合わせる。
 俺がうなずくと、溢れる体液を混ぜるみたいに指の腹で尿道口を擦られ、腰がいやらしく動いてしまうのを止められなくなった。
「んぁっ、気持ちいいっ、はあっ、あっ」
 動きすぎて時々ペニスが離れてしまうたび、色も形も違う二本の肉棒の間にニチャアっと泡立った液体が長く糸を引く。
 それが、男と女みたいに入れたり入れられたりしてる訳じゃないのに、いやらしく混じり合ってるのを感じて、堪らない。
「はあっ、出そうっ、……もっと……」
 燃えるように敏感になってる粘膜同士を押し付けて、快楽を貪っていると、はだけたバスローブの間にミーシャが顔を埋め、舌で俺の乳首を弄び始めた。
「ん……っ、くふぅ……っ、そこっ、あっ」
 そこもペニスと同じくらい、充血して敏感になっていて、整った歯で柔らかく噛まれた瞬間、俺は腰をビクビク浮かせてイキ果てた。
「あーっ……! んはあっ、あ……っ」
 俺の精液がミーシャのペニスをますますドロドロに濡らして、彼の手がそれを掬って擦りつけるように二本のモノを汁まみれにしながら激しくしごき立てる。
 俺はもうすでにイっていたので、その愛撫は次第にむせび泣くほど辛い刺激になり始めた。
「ま、まって、それむり……っ、本当に無理だからぁ……っ、ひぁっ」
 よがり狂って泣きながら痛痒い感覚に翻弄されて、息も絶え絶えになる。
 こんなの、知らない。
 こんな凄いこと教えられたら、俺、ミーシャと会う前の……恋をする前の自分に、戻れない……っ。
「それ以上したら死んじゃうっ、んぁ、あ~~っ!」
 激しく擦られながら時折亀頭を指でグチョグチョ責められて、限界になった俺のちんぽからおしっこみたいな液体がプシュウッと噴いた。
「はぁあ……っ、な、んか、変なの出ちゃ……っ、あっ」
 足の爪先まで痙攣して、死ぬんじゃないかと思うような激しい絶頂感に襲われる。
「はあっ、やだ、怖い、あぅう……っ」
 ちんちんが壊れてイキっぱなしになったような状態に陥って、啜りあげながら泣きじゃくることしか出来ない。
 それでもまだ擦られ続け、今度はミーシャが射精を始めたのか、ビクン、ビクンと大きく震えた。
「はっ、……はぁ……っ」
 俺の肩口に額を押し付けながら出した彼の顔は、色っぽくて美しくて、苦しいのに焦がれるような気持ちで胸が一杯になる。
「大丈夫か? ……ごめん、我慢できなかった……」
 扱きあげていた手がやっと止まって、愛おしむように背中を抱き締められて、髪にキスされた。
 その腕の中が大きくて心地よくて、そうだ、ミーシャはカラダは歳上なんだよなって思い出す。
「だい、じょぶ……、気持ちよすぎて泣いただけだから……」
 汗ばんだ顔に優しい笑みを浮かべ、ミーシャが俺の頬に口付けた。
 しばらく呼吸を整えるうちに、身体の火照りが少し治まってきて、強い眠気に意識が遠のく。
「好きだ、マコト……」
 ささやかれながら、重いまぶたを閉じた。
 二度も射精したせいか、体力が限界に近かったのかもしれない。
 温もりに抱かれて、満たされた気持ちのまま、俺は深い眠りの中に落ちていった。
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