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7夜空に野菜を掲げて
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「ほら、ティア様空きました中へどうぞ」
振り返り満面な笑顔でテリアが言う
怒ってる?まださっきの事怒ってるの?笑顔が恐いよ~
文句も言えずただ肩を落とし中に入りドアの方に頭を向け寝転ぶ
相変わらず床に直寝なのが残念だが寝れるだけましなので諦める…そう諦めるしか無い[ティア]だから
靴が無いことに始まり布団もない、私にとって布団が無いこの現状耐え難いのだが
布団の方が耐えられなかった…
私に触れた途端に散りに変わる、どうやら何かで分解されるらしい
今世は布団で寝ることが未だ出来ていない
唯一の救いは今着ている服は分解されない事だろうか…
生まれた時からの一張羅だが、神様製の法衣で私の成長に合わせサイズが変わる特別な服だ
汚れもしないし破れもしないとても丈夫で、5百年経っても糸のほつれすら無い
しかし神様どうせならデザイン変えらる仕様にして欲しかった
「ティア様外まで宜しいでしょうか?」
暫く寝転んでいたら外からテリアに呼ばれる
「何?」
寝転んだままの状態で這い出る
外はいつの間にか暗くなり見上げた空には星が瞬いていた
「起こしてすみません、恵みを頂きたいのですが宜しいでしょうか?」
そう言ってテリアは手に収まる程の小さな器を私に見せる
「分かった、今日は何かな?」
私は彼女から器を受け取り中を見る
入っているのは植物の種で全部野菜の種だ
その中から1つ摘まんだ、種はあっという間に美味しそうなキャベツに成長する
同じ要領で受け取った種を全て成長させた、ニンジン、じゃがいも、玉ねぎ、カボチャ、その他色々だ
本当に[ティア]は便利だな…時々使い方間違ってないかと思うけど
管理人が同行する時から始まった事で、旅の荷物を減らす為にやっているが
名目上、[恵み]となっている
ちなみに果物は木が育ち大変な事になるので禁止だよ
「ティア様ありがとうございます」
テリアはお礼をしながら野菜たちを順番に受け取って行く
「そういえばスコットは?」
昨日疲れて直ぐに寝てしまっていたから、様子を聞いた
「来る途中に蘇った泉を見つけたので、その水を汲みに行ってます」
「という事は大分慣れてきたんだ凄いね」
「はい彼は騎士ですし、それに若いですから」
少し寂しそうにテリアは笑う
「テリアも若いよ、よく私に付いてくるよ。全く付いて来なくても良いのに」
「私は管理人ですから当たり前です、ティア様は目を離すと何をするかわかりませんので。
ですが研究の糸口が見えないのでそろそろ辞めようかと考えています、もう期間の延長も出来ませんし」
「そうか、もう5年か…全然役に立たなくてごめん。私も魔法が使えたら良かったのにな」
管理人も任期があり、最長5年までだ
つまり彼女の任期も終わりが近いという事
「謝らないでくださいティア様の所為ではありませんし、こうやって美味しい野菜食べられるのは貴方のお陰ですよ?」
そう言って彼女は笑って手に持ったニンジンを掲げた
「そうかじゃあ、今日はテリアの為に奮発しよう!」
彼女の真似をして、私はじゃがいも手に一杯にしてを掲げる
一瞬にして手に持ったじゃがいも達は成長し100個程に増えあっという間に地面を埋め尽くした
「ちょっと?!ティア様そんなにじゃがいも、いりませんよ!あぁどうするんですこれ!!」
「アッハハハッ、ごめん!アハハ」
そんな焦る彼女に面白くて笑う
「もう……、フッ、フフフ」
私につられて彼女も笑いだした
振り返り満面な笑顔でテリアが言う
怒ってる?まださっきの事怒ってるの?笑顔が恐いよ~
文句も言えずただ肩を落とし中に入りドアの方に頭を向け寝転ぶ
相変わらず床に直寝なのが残念だが寝れるだけましなので諦める…そう諦めるしか無い[ティア]だから
靴が無いことに始まり布団もない、私にとって布団が無いこの現状耐え難いのだが
布団の方が耐えられなかった…
私に触れた途端に散りに変わる、どうやら何かで分解されるらしい
今世は布団で寝ることが未だ出来ていない
唯一の救いは今着ている服は分解されない事だろうか…
生まれた時からの一張羅だが、神様製の法衣で私の成長に合わせサイズが変わる特別な服だ
汚れもしないし破れもしないとても丈夫で、5百年経っても糸のほつれすら無い
しかし神様どうせならデザイン変えらる仕様にして欲しかった
「ティア様外まで宜しいでしょうか?」
暫く寝転んでいたら外からテリアに呼ばれる
「何?」
寝転んだままの状態で這い出る
外はいつの間にか暗くなり見上げた空には星が瞬いていた
「起こしてすみません、恵みを頂きたいのですが宜しいでしょうか?」
そう言ってテリアは手に収まる程の小さな器を私に見せる
「分かった、今日は何かな?」
私は彼女から器を受け取り中を見る
入っているのは植物の種で全部野菜の種だ
その中から1つ摘まんだ、種はあっという間に美味しそうなキャベツに成長する
同じ要領で受け取った種を全て成長させた、ニンジン、じゃがいも、玉ねぎ、カボチャ、その他色々だ
本当に[ティア]は便利だな…時々使い方間違ってないかと思うけど
管理人が同行する時から始まった事で、旅の荷物を減らす為にやっているが
名目上、[恵み]となっている
ちなみに果物は木が育ち大変な事になるので禁止だよ
「ティア様ありがとうございます」
テリアはお礼をしながら野菜たちを順番に受け取って行く
「そういえばスコットは?」
昨日疲れて直ぐに寝てしまっていたから、様子を聞いた
「来る途中に蘇った泉を見つけたので、その水を汲みに行ってます」
「という事は大分慣れてきたんだ凄いね」
「はい彼は騎士ですし、それに若いですから」
少し寂しそうにテリアは笑う
「テリアも若いよ、よく私に付いてくるよ。全く付いて来なくても良いのに」
「私は管理人ですから当たり前です、ティア様は目を離すと何をするかわかりませんので。
ですが研究の糸口が見えないのでそろそろ辞めようかと考えています、もう期間の延長も出来ませんし」
「そうか、もう5年か…全然役に立たなくてごめん。私も魔法が使えたら良かったのにな」
管理人も任期があり、最長5年までだ
つまり彼女の任期も終わりが近いという事
「謝らないでくださいティア様の所為ではありませんし、こうやって美味しい野菜食べられるのは貴方のお陰ですよ?」
そう言って彼女は笑って手に持ったニンジンを掲げた
「そうかじゃあ、今日はテリアの為に奮発しよう!」
彼女の真似をして、私はじゃがいも手に一杯にしてを掲げる
一瞬にして手に持ったじゃがいも達は成長し100個程に増えあっという間に地面を埋め尽くした
「ちょっと?!ティア様そんなにじゃがいも、いりませんよ!あぁどうするんですこれ!!」
「アッハハハッ、ごめん!アハハ」
そんな焦る彼女に面白くて笑う
「もう……、フッ、フフフ」
私につられて彼女も笑いだした
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