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第六話
経過観察
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「何かの後遺症だと思われます。」
「え?でも、ちゃんと会話出来ますよ。裕貴が俺の言葉を聞き取ってちゃんと答えてくれますよ。」
「あぁ、それは、間違ってますよ。言葉を聞き取っているのではなく、あなたの表情や口の動きからあなたの言いたいことを読み取っているんですよ。」
たしかに、裕貴は話すときに俺の顔をじっと見つめる癖がある。
「でも...」
「あ、あともう一つ、味覚にも異常があるようです。」
「え?」
「味覚がほとんど機能してませんね。」
裕貴の飯が不味いのって...
「裕貴は何て言ってるんですか?」
「はい?」
「その、後遺症?について。」
「覚えていないそうです。いつの間にか、こうなっていたと。」
いつの間にか?
そんなことあるのか。
「これくらいですね。症状の説明は以上になります。本当にあなたがいて助かりました。裕貴さんの親族と全く連絡が取れなくて、焦ってたんですよ。」
ん?
俺は既視感を覚えた。
いつだったかな、同じことがあった気がする。
「あ、あの。」
「はい?」
「一つ聞きたいことが、あるんですけど。」
「え?でも、ちゃんと会話出来ますよ。裕貴が俺の言葉を聞き取ってちゃんと答えてくれますよ。」
「あぁ、それは、間違ってますよ。言葉を聞き取っているのではなく、あなたの表情や口の動きからあなたの言いたいことを読み取っているんですよ。」
たしかに、裕貴は話すときに俺の顔をじっと見つめる癖がある。
「でも...」
「あ、あともう一つ、味覚にも異常があるようです。」
「え?」
「味覚がほとんど機能してませんね。」
裕貴の飯が不味いのって...
「裕貴は何て言ってるんですか?」
「はい?」
「その、後遺症?について。」
「覚えていないそうです。いつの間にか、こうなっていたと。」
いつの間にか?
そんなことあるのか。
「これくらいですね。症状の説明は以上になります。本当にあなたがいて助かりました。裕貴さんの親族と全く連絡が取れなくて、焦ってたんですよ。」
ん?
俺は既視感を覚えた。
いつだったかな、同じことがあった気がする。
「あ、あの。」
「はい?」
「一つ聞きたいことが、あるんですけど。」
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