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11章 不意打ちは避けられません
1.
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午後になり、カシルは定例報告会に出かけて行った。そして現在僕の隣にはカシルの代わりにユアがいる。
筋肉痛で動けない僕を気遣ってくれているのだ。ありがたいけど申し訳ない。
そしてユアからはカシルのように屋敷管理の話を聞けるわけではない。
何の話をしようか考えて、脳筋のユアには筋肉関係だろうと思い、話を振った。
「ユアは筋肉痛にならないの?」
「なりませんよぉ」
「それはどうして?」
「だって、ならないようにしてますもん」
筋肉痛になったら痛いし仕事もできないし損ばっかじゃないですかぁ~と笑う。
確かにそうだ。なったら損だ。まさに今の僕。動けないし大事な1日がリハビリもできず無駄になっている。
「でもユアはあまり筋肉ついてないね。体質かな? 力持ちなのに僕とあまり変わらないよね、細さ」
「カシルさん時間あれば訓練ばっかしてますもんね~。まあ騎士だから当たり前ですけど。私は料理とか掃除とかやることいっぱいありますし、体内魔力循環で大丈夫ですっ」
くすくす笑うユア。
ユアがムキムキになって見た目まで筋肉かあさんになってしまうのもちょっと嫌かも。猫族らしく細身で俊敏で可愛いのがいいな。と思った。
「そうだねっ。じゃあこれからも訓練はしないでね」
「しませんしません、時間の無駄ですっ。体内魔力循環で岩もぶん投げちゃいますからっ」
今度森行ったら投げる岩探そぉ~とワクワク顔だ。
そういえばファリア先生とそんな話をしていたな。岩を投げるってすごい。この細腕で。
と、そこまで考えておかしいことに気付いた。
「ユア、筋肉痛にならないように、ってどういうこと?」
「え? いや、だってチカチカしたら筋肉痛になるから、そうならないようにしてるってだけですけどぉ」
そこが知りたいんだよ! 思わず起き上がろうとして全身に激痛が走った僕。
「くっ、いったぁっ」
少しでも動くと痛むなんてほんとに筋肉痛は損だ。
「ハル坊ちゃま! 動いちゃだめですよっ。あ、明日の辺境伯お断りしなきゃですねっ。カシルさんに頼んでおけばよかったなぁ」
そうだった。明日は辺境伯と予定があった。でも断りたくない。カシルとの手合わせ絶対見たい!
「いやっ、それはいいよ。今日休めば明日には痛みも結構引くだろうし、それに少し痛いくらいで訓練再開するとより筋肉が鍛えられるっていうから、明日はいつも通りでいいよ」
「え~。カシルさん、絶対断るって言いそう。でも、わかりましたぁ」
それはたぶん大丈夫だ。筋トレマニア並みに筋トレしてるカシルだから、僕の言うことも理解してくれるだろう。
「ありがとう、ユア。で、筋肉痛にならないってどういう風にしているの?」
再度ユアに質問すると、
「だから、痛くないように魔力を使ってるんですよぉ。ハル坊ちゃまもそうしたらいいですよっ」
と答えてくれた。
「要は、チカチカしないようにしてるってことだよね。そのやり方、教えてくれる?」
ようやく聞きたいことが聞ける! とテンションが上がった僕。
でも
「え? だから普通にぐいーんってやってますけど」
ざっくり過ぎる返しが来た。がっくりしたのは言うまでもない。
オノマトペじゃあ分かんないんだよ、ほんとに。
当の本人は肘を曲げて上腕二頭筋に力を入れこぶを作っている。ガロディア辺境伯と比べると無いに等しいレベルだったが。
でも、それを見て、いや、そうじゃない、ていうかそういうことなんだ!
とひらめいた。
「ユア、要するに筋肉と同じってことだよね? 体内魔力循環はっ」
「私たち獣人にとっては同じですよぉ~。だって意識したことないですもん」
ユアは何も間違ったことを言っていなかったんだ。僕らも普段何気なく手を伸ばしグラスをつかんだり、ドアを開けたりするとき、筋肉を動かさなければ、なんて意識をしていない。
でも筋肉は動いているし、きちんと腕や指の関節が曲がり目的を達成している。
獣人たちは体内魔力循環も意識をしていない。でも魔力が動いて体が動く。
つまり筋肉を一切使っていないのだ。
だからユアは筋肉痛もないし、筋肉がつかないんだ。
獣人の方たちは、魔力で筋肉そのものを模して関節を動かしているのだ。
魔力による筋肉模倣。これが本当の体内魔力循環なんだ。
うわーっ! 今すぐやってみたい!
でも筋肉痛が治るまでは出来ないっ。誰かに動かされても痛いんだから。
くやしい!
叫びたい衝動にかられたが何とか我慢した。叫んだら腹が絶対痛い。
「ユア、ありがとうっ。 お前はとてもいい教師だよっ」
「わあ! ハル坊ちゃまに褒められた~! うれしいですぅ~」
ユアがぴょこぴょこ跳ねている。いや、部屋で跳ねるのはやめてほしい。ホコリたつよ。
とりあえず話題を変えよう。
「今日はカシルが報告会でいないけどこの間ユアも行ってたよね。報告会って、どんな感じなの?」
「えーと、侯爵家の皆様の近況報告があって、それから農作物の収穫の変化とか、それでどんなお野菜が安くなる教えてもらったり、町のお店のセールの日教えてもらったり、新しいレシピとか、外国からの新商品とか、あとは、宝石とか高級品のレートとか、ですかね」
なるほど、メイドの連絡は基本井戸端会議的なものなんだ。メイドは執事と違って人材に流動性が結構ある。人出が足りないと別の屋敷に短期派遣もあるから、侯爵家の現状や必要な商品の情報を知っておかないといけないんだ。まあ、ユアはこの屋敷のたった一人のメイドだから、よっぽどのことがない限り他の屋敷に応援にはいかないけれど。
カシルは金銭含め屋敷の経営状況も報告しないといけないから長いんだろう。いつも帰ってくるのは日暮れだから。
「ユアのような獣人のメイドさんって他にいるの?」
「何人かいますよっ。さすがにメイド長やってるのは私くらいですけど、みんな力持ちだし、屋敷を維持するのに獣人も重宝されてますよっ。力強すぎて高い花瓶とか割らないように、って小言よく言われちゃいますけどねっ」
獣人も今は市民権を得ていて、王都では普通に混じって暮らしている。100年ほど前まではこの国では奴隷扱いに近かったからメイド長はユアしかいないようだけど。そう考えたらユアは社会的障壁の垣根を越えて仕事をしているわけで。この国の獣人の方々にとっては差別解消のアイコン的存在だろう。
でも隣国に獣人の国ファーレンファイトがあるから、僕が死んだあとそっちでのんびり暮らしてくれてもいいなと思う。
「あ、そうだ、その時おいしいリゾットのレシピ教えてもらったんです」
「ほんと? なら晩御飯それにしてよっ」
「リゾットならハル坊ちゃまも食べやすいですよねっ。ほか、何かご希望あります?」
「じゃあ、ミネストローネ」
「了解しました! 昨日たくさんお野菜買い込みましたからっ。具だくさんミネストローネつくっちゃいます!」
「おいしそうだね、早く食べたいなぁ」
そんな何でもない会話を繰り返し、僕とユアのおだやかな午後は過ぎていった。
筋肉痛で動けない僕を気遣ってくれているのだ。ありがたいけど申し訳ない。
そしてユアからはカシルのように屋敷管理の話を聞けるわけではない。
何の話をしようか考えて、脳筋のユアには筋肉関係だろうと思い、話を振った。
「ユアは筋肉痛にならないの?」
「なりませんよぉ」
「それはどうして?」
「だって、ならないようにしてますもん」
筋肉痛になったら痛いし仕事もできないし損ばっかじゃないですかぁ~と笑う。
確かにそうだ。なったら損だ。まさに今の僕。動けないし大事な1日がリハビリもできず無駄になっている。
「でもユアはあまり筋肉ついてないね。体質かな? 力持ちなのに僕とあまり変わらないよね、細さ」
「カシルさん時間あれば訓練ばっかしてますもんね~。まあ騎士だから当たり前ですけど。私は料理とか掃除とかやることいっぱいありますし、体内魔力循環で大丈夫ですっ」
くすくす笑うユア。
ユアがムキムキになって見た目まで筋肉かあさんになってしまうのもちょっと嫌かも。猫族らしく細身で俊敏で可愛いのがいいな。と思った。
「そうだねっ。じゃあこれからも訓練はしないでね」
「しませんしません、時間の無駄ですっ。体内魔力循環で岩もぶん投げちゃいますからっ」
今度森行ったら投げる岩探そぉ~とワクワク顔だ。
そういえばファリア先生とそんな話をしていたな。岩を投げるってすごい。この細腕で。
と、そこまで考えておかしいことに気付いた。
「ユア、筋肉痛にならないように、ってどういうこと?」
「え? いや、だってチカチカしたら筋肉痛になるから、そうならないようにしてるってだけですけどぉ」
そこが知りたいんだよ! 思わず起き上がろうとして全身に激痛が走った僕。
「くっ、いったぁっ」
少しでも動くと痛むなんてほんとに筋肉痛は損だ。
「ハル坊ちゃま! 動いちゃだめですよっ。あ、明日の辺境伯お断りしなきゃですねっ。カシルさんに頼んでおけばよかったなぁ」
そうだった。明日は辺境伯と予定があった。でも断りたくない。カシルとの手合わせ絶対見たい!
「いやっ、それはいいよ。今日休めば明日には痛みも結構引くだろうし、それに少し痛いくらいで訓練再開するとより筋肉が鍛えられるっていうから、明日はいつも通りでいいよ」
「え~。カシルさん、絶対断るって言いそう。でも、わかりましたぁ」
それはたぶん大丈夫だ。筋トレマニア並みに筋トレしてるカシルだから、僕の言うことも理解してくれるだろう。
「ありがとう、ユア。で、筋肉痛にならないってどういう風にしているの?」
再度ユアに質問すると、
「だから、痛くないように魔力を使ってるんですよぉ。ハル坊ちゃまもそうしたらいいですよっ」
と答えてくれた。
「要は、チカチカしないようにしてるってことだよね。そのやり方、教えてくれる?」
ようやく聞きたいことが聞ける! とテンションが上がった僕。
でも
「え? だから普通にぐいーんってやってますけど」
ざっくり過ぎる返しが来た。がっくりしたのは言うまでもない。
オノマトペじゃあ分かんないんだよ、ほんとに。
当の本人は肘を曲げて上腕二頭筋に力を入れこぶを作っている。ガロディア辺境伯と比べると無いに等しいレベルだったが。
でも、それを見て、いや、そうじゃない、ていうかそういうことなんだ!
とひらめいた。
「ユア、要するに筋肉と同じってことだよね? 体内魔力循環はっ」
「私たち獣人にとっては同じですよぉ~。だって意識したことないですもん」
ユアは何も間違ったことを言っていなかったんだ。僕らも普段何気なく手を伸ばしグラスをつかんだり、ドアを開けたりするとき、筋肉を動かさなければ、なんて意識をしていない。
でも筋肉は動いているし、きちんと腕や指の関節が曲がり目的を達成している。
獣人たちは体内魔力循環も意識をしていない。でも魔力が動いて体が動く。
つまり筋肉を一切使っていないのだ。
だからユアは筋肉痛もないし、筋肉がつかないんだ。
獣人の方たちは、魔力で筋肉そのものを模して関節を動かしているのだ。
魔力による筋肉模倣。これが本当の体内魔力循環なんだ。
うわーっ! 今すぐやってみたい!
でも筋肉痛が治るまでは出来ないっ。誰かに動かされても痛いんだから。
くやしい!
叫びたい衝動にかられたが何とか我慢した。叫んだら腹が絶対痛い。
「ユア、ありがとうっ。 お前はとてもいい教師だよっ」
「わあ! ハル坊ちゃまに褒められた~! うれしいですぅ~」
ユアがぴょこぴょこ跳ねている。いや、部屋で跳ねるのはやめてほしい。ホコリたつよ。
とりあえず話題を変えよう。
「今日はカシルが報告会でいないけどこの間ユアも行ってたよね。報告会って、どんな感じなの?」
「えーと、侯爵家の皆様の近況報告があって、それから農作物の収穫の変化とか、それでどんなお野菜が安くなる教えてもらったり、町のお店のセールの日教えてもらったり、新しいレシピとか、外国からの新商品とか、あとは、宝石とか高級品のレートとか、ですかね」
なるほど、メイドの連絡は基本井戸端会議的なものなんだ。メイドは執事と違って人材に流動性が結構ある。人出が足りないと別の屋敷に短期派遣もあるから、侯爵家の現状や必要な商品の情報を知っておかないといけないんだ。まあ、ユアはこの屋敷のたった一人のメイドだから、よっぽどのことがない限り他の屋敷に応援にはいかないけれど。
カシルは金銭含め屋敷の経営状況も報告しないといけないから長いんだろう。いつも帰ってくるのは日暮れだから。
「ユアのような獣人のメイドさんって他にいるの?」
「何人かいますよっ。さすがにメイド長やってるのは私くらいですけど、みんな力持ちだし、屋敷を維持するのに獣人も重宝されてますよっ。力強すぎて高い花瓶とか割らないように、って小言よく言われちゃいますけどねっ」
獣人も今は市民権を得ていて、王都では普通に混じって暮らしている。100年ほど前まではこの国では奴隷扱いに近かったからメイド長はユアしかいないようだけど。そう考えたらユアは社会的障壁の垣根を越えて仕事をしているわけで。この国の獣人の方々にとっては差別解消のアイコン的存在だろう。
でも隣国に獣人の国ファーレンファイトがあるから、僕が死んだあとそっちでのんびり暮らしてくれてもいいなと思う。
「あ、そうだ、その時おいしいリゾットのレシピ教えてもらったんです」
「ほんと? なら晩御飯それにしてよっ」
「リゾットならハル坊ちゃまも食べやすいですよねっ。ほか、何かご希望あります?」
「じゃあ、ミネストローネ」
「了解しました! 昨日たくさんお野菜買い込みましたからっ。具だくさんミネストローネつくっちゃいます!」
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