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4章 先生に会って気付きました
4.
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またボロボロ泣きだした僕に、カシルが大慌てで腕を伸ばす。ぎゅぅっと抱きしめられても、涙が止まらなかった。カシルは浄化魔法を広げて僕をなだめる。【つる】が暴れようとしていることに気づいたのだろう。
こんなに僕のこと理解しているカシルが今は憎いくらいだ。
「勝手をした私をどうぞ責めてください。あなたの断りなく契約魔法を行ったこと、本当に申し訳ございません」
「そ、じゃ、な、」
ううう、とうなるだけで言葉にならない。いや、言葉にできなかった。
僕のことを他言すれば死ぬ、ということで動揺したのだと思われているのはわかってる。確かに動揺した。でも、今はそれだけじゃない。僕の頭の中は、ショックと嫉妬でいっぱいだった。
先生とカシルの血が、赤い糸みたいになってからんでいるのを目の当たりにして、恋人たちの小指をつないでいる赤い糸の伝説を思い出した。僕の指には、何にもない。
カシルと物理的につながるものなんて、ぼくは何一つ持っていないんだ。
僕にあるのは、4歳の時に交わした口約束だけ。
もうお前は忘れてしまった、あれだけ。
僕もカシルと赤い糸を結びたい、カシルと契約したい。
死ぬまで一緒にいるって
死ぬ時も一緒にいるって
死んでも一緒にいるって
うらやましい
先生がうらやましいよ
先生とあっさり契約してしまうほどに、僕はカシルにとってただ守られるだけの存在なんだ。
カシルの浄化魔法で抑えられているのに【つる】が飛び出そう。
無力な自分が憎い。
僕はなんでこんな体なんだっ!
ごしごしと顔を乱暴に袖でこすった。涙は拭いても拭いても出てくる。
カシルと先生が一緒にいるところを見たくない。
「ぅ、……出てって、カシル」
「し、しかしっ」
「出てって、先生と、二人、に、してっ」
「っハルトライア、様っ」
僕を腕に囲ったまま、動こうとしないカシル。
すると先生がのんきな声のままに口を開いた。
「さっき契約したんだから私はもう君と一緒だよ、ルゥ。トラ君を守る側の人間になったんだ。安心して出ていきなよ。私もうワクワクしててさ。ルゥに邪魔されずトラ君といっぱい話したいんだ、トラ君だってそうでしょ?」
「……カシルっ」
「かしこまり、ました」
「ユアも、っ」
ようやく僕から離れたカシルが、不安げな感情を眉間に刻むユアを連れ、頭を下げて部屋を出ていった。
パタン、と扉を閉めたとたん、僕の体からカシルの魔力が消える。その瞬間【つる】が抑えきれなくて、ぞおおおぉと体から飛び出した。カシルの浄化魔法は有効範囲数メートルで壁など障害物があると全く作用しなくなる。距離を伸ばすには以前のように、魔力が流れる綱などで僕とカシルをつなぐしかない。
ああ、僕は今、あの壁画みたいになってるだろうなと、どこか冷静になってしまった頭で思った。
頬を流れる涙がカシルの体温を失って冷たく感じた。
それを止められないまま、先生に顔を向けた。
苦しいのも涙が出るのも仕方がない。ファリア先生に嫉妬しているから。それでも、僕は先生と話さないといけない。
【つる】をどうにかできる可能性が少しでもあるなら。
先生は僕から飛び出しうぞうぞと蠢く【つる】に瞳を見開いたが、
「トラ君と一緒にいる植物のようなもの、とても興味がわくけれど、君がすごく苦しそうだからルゥみたいにするね」
と、ウインクした。
その瞬間、部屋中が緑に光った。
カシルよりも魔力の質も量も断然高いと感じた。すごかった。
暴れていたそれがするすると僕の体に戻る。【つる】による苦しさはあっという間になくなった。
「す、ご、い、っ」
「一応研究者だからねっ。さあトラ君、今日はもう少し私のこと知ってもらおうか。さっきルゥが説明してくれたけどさ。私は私なりに君と仲良くなりたいんだっ。あまりこういう話、出来る相手いなくってね、君なら聞いてくれるとさっき確信したからさ」
本当にうれしいよとにっこり笑った先生。
そうして話し出したのは、夫婦のなれそめだった。
「私の夫、君の主治医だったんだね。知らなかったよ。本当にあの人、口が堅いんだよねぇ。まぁ、そういうところもかっこいい。私たち、35歳離れてるんだ。出会ったのは貴族学園、私は学生で向こうは臨時教師だった」
一目ぼれしたのち、振り向いてもらおうとあの手この手を使っては失敗し、それに没頭しすぎてついに侯爵家からは勘当され、結局しぶしぶだったろうけれど夫にもらってもらったと笑う。
そう話をしている間も先生はずっと緑の浄化魔法を展開している。
僕の体を気遣ってくれる事が本当にありがたかった。
僕の涙はいつのまにか止まっていた。
「まあ、今考えたらアプローチの仕方、間違ってたんだよね。15の初恋の大暴走さ。ルゥには何度も怒られたし、本当に世話になったよ。ルゥは自分がお世話になったっていうけど、それは私の方さ」
懐かしさに細めた瞳がまるでカシルみたいに優しい。
この人はさっき命を懸ける契約を突然交わしたのに、全く取り乱すことなく、なんならそれが当然だと受け入れ、僕に接してくれている。
カシルの言うように、本当に信頼できる人なんだ。
ふぅ、と息を吐いた先生は「いっぱい話してのど渇いちゃった。さっき下げてくれたけどあのカートの紅茶、もらうね」と立ち上がる。部屋の隅にあるカートまで進むとユアが下げたティーカップをとってごくごく飲み干した。
そして、僕にまたウインクをひとつ投げて微笑む。
「ふふ、歳の差って辛いよね。でもどんなに離れていても諦めなくていいと思うんだ、トラ君。私は君を心から応援するよ」
ボンっと顔だけでなく体中が沸騰した。
こんな短時間でバレてしまうなんてまさかだ。
思わず両手で顔を覆い太ももに埋めた。
なんで? 僕だって今自分の気持ちに気付いたところなのに!
「さーて、私の話は終わりだ。ではトラ君、君の番だよ」
ドクンドクンと体中に響く脈がうるさい。それは僕のカシルへの感情を知られた恥ずかしさからもあったが、ファリア先生が今日出会った瞬間から揺らぐことなく僕の味方でいることを明示し続けてくれた嬉しさからでもあった。
この人となら、可能性が見つかるかもしれない。
「君はこれから、何がしたい? 私は全力で手伝うよ。教えておくれ、君が一番したいことを」
問われて、考える。
僕は、何がしたいんだろう。
何とかして生き延びたい? もちろん。
この【つる】を消したい? もちろん。
カシルと恋人になりたい? もちろん。
カシルと一緒に死にたい? もちろん。
でも……
ぐっと瞳に力を入れて顔を上げた。
先生は引き締まった顔で僕の言葉を待っている。
「守りたい。カシルとユアを。二人を幸せにしたい。……だから、力を貸してほしい」
お前が忘れてしまっても、僕は覚えている。
僕が生きるのは、そのためだけなんだ。
「承知したよ」
先生は晴れやかな笑顔を見せた。
こんなに僕のこと理解しているカシルが今は憎いくらいだ。
「勝手をした私をどうぞ責めてください。あなたの断りなく契約魔法を行ったこと、本当に申し訳ございません」
「そ、じゃ、な、」
ううう、とうなるだけで言葉にならない。いや、言葉にできなかった。
僕のことを他言すれば死ぬ、ということで動揺したのだと思われているのはわかってる。確かに動揺した。でも、今はそれだけじゃない。僕の頭の中は、ショックと嫉妬でいっぱいだった。
先生とカシルの血が、赤い糸みたいになってからんでいるのを目の当たりにして、恋人たちの小指をつないでいる赤い糸の伝説を思い出した。僕の指には、何にもない。
カシルと物理的につながるものなんて、ぼくは何一つ持っていないんだ。
僕にあるのは、4歳の時に交わした口約束だけ。
もうお前は忘れてしまった、あれだけ。
僕もカシルと赤い糸を結びたい、カシルと契約したい。
死ぬまで一緒にいるって
死ぬ時も一緒にいるって
死んでも一緒にいるって
うらやましい
先生がうらやましいよ
先生とあっさり契約してしまうほどに、僕はカシルにとってただ守られるだけの存在なんだ。
カシルの浄化魔法で抑えられているのに【つる】が飛び出そう。
無力な自分が憎い。
僕はなんでこんな体なんだっ!
ごしごしと顔を乱暴に袖でこすった。涙は拭いても拭いても出てくる。
カシルと先生が一緒にいるところを見たくない。
「ぅ、……出てって、カシル」
「し、しかしっ」
「出てって、先生と、二人、に、してっ」
「っハルトライア、様っ」
僕を腕に囲ったまま、動こうとしないカシル。
すると先生がのんきな声のままに口を開いた。
「さっき契約したんだから私はもう君と一緒だよ、ルゥ。トラ君を守る側の人間になったんだ。安心して出ていきなよ。私もうワクワクしててさ。ルゥに邪魔されずトラ君といっぱい話したいんだ、トラ君だってそうでしょ?」
「……カシルっ」
「かしこまり、ました」
「ユアも、っ」
ようやく僕から離れたカシルが、不安げな感情を眉間に刻むユアを連れ、頭を下げて部屋を出ていった。
パタン、と扉を閉めたとたん、僕の体からカシルの魔力が消える。その瞬間【つる】が抑えきれなくて、ぞおおおぉと体から飛び出した。カシルの浄化魔法は有効範囲数メートルで壁など障害物があると全く作用しなくなる。距離を伸ばすには以前のように、魔力が流れる綱などで僕とカシルをつなぐしかない。
ああ、僕は今、あの壁画みたいになってるだろうなと、どこか冷静になってしまった頭で思った。
頬を流れる涙がカシルの体温を失って冷たく感じた。
それを止められないまま、先生に顔を向けた。
苦しいのも涙が出るのも仕方がない。ファリア先生に嫉妬しているから。それでも、僕は先生と話さないといけない。
【つる】をどうにかできる可能性が少しでもあるなら。
先生は僕から飛び出しうぞうぞと蠢く【つる】に瞳を見開いたが、
「トラ君と一緒にいる植物のようなもの、とても興味がわくけれど、君がすごく苦しそうだからルゥみたいにするね」
と、ウインクした。
その瞬間、部屋中が緑に光った。
カシルよりも魔力の質も量も断然高いと感じた。すごかった。
暴れていたそれがするすると僕の体に戻る。【つる】による苦しさはあっという間になくなった。
「す、ご、い、っ」
「一応研究者だからねっ。さあトラ君、今日はもう少し私のこと知ってもらおうか。さっきルゥが説明してくれたけどさ。私は私なりに君と仲良くなりたいんだっ。あまりこういう話、出来る相手いなくってね、君なら聞いてくれるとさっき確信したからさ」
本当にうれしいよとにっこり笑った先生。
そうして話し出したのは、夫婦のなれそめだった。
「私の夫、君の主治医だったんだね。知らなかったよ。本当にあの人、口が堅いんだよねぇ。まぁ、そういうところもかっこいい。私たち、35歳離れてるんだ。出会ったのは貴族学園、私は学生で向こうは臨時教師だった」
一目ぼれしたのち、振り向いてもらおうとあの手この手を使っては失敗し、それに没頭しすぎてついに侯爵家からは勘当され、結局しぶしぶだったろうけれど夫にもらってもらったと笑う。
そう話をしている間も先生はずっと緑の浄化魔法を展開している。
僕の体を気遣ってくれる事が本当にありがたかった。
僕の涙はいつのまにか止まっていた。
「まあ、今考えたらアプローチの仕方、間違ってたんだよね。15の初恋の大暴走さ。ルゥには何度も怒られたし、本当に世話になったよ。ルゥは自分がお世話になったっていうけど、それは私の方さ」
懐かしさに細めた瞳がまるでカシルみたいに優しい。
この人はさっき命を懸ける契約を突然交わしたのに、全く取り乱すことなく、なんならそれが当然だと受け入れ、僕に接してくれている。
カシルの言うように、本当に信頼できる人なんだ。
ふぅ、と息を吐いた先生は「いっぱい話してのど渇いちゃった。さっき下げてくれたけどあのカートの紅茶、もらうね」と立ち上がる。部屋の隅にあるカートまで進むとユアが下げたティーカップをとってごくごく飲み干した。
そして、僕にまたウインクをひとつ投げて微笑む。
「ふふ、歳の差って辛いよね。でもどんなに離れていても諦めなくていいと思うんだ、トラ君。私は君を心から応援するよ」
ボンっと顔だけでなく体中が沸騰した。
こんな短時間でバレてしまうなんてまさかだ。
思わず両手で顔を覆い太ももに埋めた。
なんで? 僕だって今自分の気持ちに気付いたところなのに!
「さーて、私の話は終わりだ。ではトラ君、君の番だよ」
ドクンドクンと体中に響く脈がうるさい。それは僕のカシルへの感情を知られた恥ずかしさからもあったが、ファリア先生が今日出会った瞬間から揺らぐことなく僕の味方でいることを明示し続けてくれた嬉しさからでもあった。
この人となら、可能性が見つかるかもしれない。
「君はこれから、何がしたい? 私は全力で手伝うよ。教えておくれ、君が一番したいことを」
問われて、考える。
僕は、何がしたいんだろう。
何とかして生き延びたい? もちろん。
この【つる】を消したい? もちろん。
カシルと恋人になりたい? もちろん。
カシルと一緒に死にたい? もちろん。
でも……
ぐっと瞳に力を入れて顔を上げた。
先生は引き締まった顔で僕の言葉を待っている。
「守りたい。カシルとユアを。二人を幸せにしたい。……だから、力を貸してほしい」
お前が忘れてしまっても、僕は覚えている。
僕が生きるのは、そのためだけなんだ。
「承知したよ」
先生は晴れやかな笑顔を見せた。
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